容姿・経歴・その他メモ

2-6-1 恥ずかしい癖を持っている
6-1-5 未だ叶わない夢がある
3-5-6 絶対に知られたくない秘密がある
4-3 病の家族・恋人を救うため

161cm・50kg

リルン・ランターン。
ユーシズの商家、ランターン家の一人娘です。
とあるハイマンから託された養子であり、ハイマンとしての能力を活かすため、幼くしてユーシズは『七色のマナ』へ入学することとなりました。
本来なら成人しなければ入学できない『七色のマナ』ですが、ハイマンという種族の「魔法適性の高さ」「寿命の短さ」から、他のハイマンたちの後押しもあり特例として叶ったのです。
その結果すぐに妖精使いとしての才能が花開き、コロロポッカの森に入り浸っては妖精と触れ合う日々を送るようになります。
そんな中、リルンはひとつの疑問を抱きます。
「小さな妖精たちですらこんなに様々な個性と能力があるなら、妖精王と呼ばれるような存在はどれほどなのだろうか？」
その疑問はいつしか、妖精王に会ってみたいという夢になりました。
今の彼女にとって、妖精使いとして歩むためのモチベーションはこれが2番目に大きなものです。

……では、1番はなんなのでしょうか？

それについては、寮で生活をしていたリルンのもとに届いた一通の手紙が始まりでした。
彼女の育ての母親であるマリン・ランターンが不治の病にかかったのだというのです。
高位のプリーストに診てもらったものの、なんと呪いの類であり通常の方法では治せないとのこと。
悪意のある何者かによって呪いをかけられたらしいのですが、大きな商家である以上恨みも妬みも買いやすく、犯人は全く絞れません。
呪いについて調べてもらった結果、術者自身によって解除するしかないということがわかりました。

この報せを受け、リルンはすぐさま家に戻りました。
2年ぶりに愛する母の部屋を訪れたリルンを待っていたのは、衰弱しきった母の姿でした。
神官によると命に別状はないらしく、ベッドから出てリルンを抱きしめる体力こそあったものの、立っていればもちろん、寝ているだけでも苦痛が全身を苛んでいるといいます。
そんな母は、リルンにいつもと同じ言葉を投げかけます。
「何があっても、人を憎んではいけないよ」と。
優しく髪を撫でてくれた母の前では気丈に振る舞ったものの、自室に戻ったリルンは自身のベッドに突っ伏してしばらく起き上がることができませんでした。

翌朝、リルンはびっちょりと濡れた枕からなんとか顔を上げます。
真っ赤な顔を洗い、リルンは久々に家族揃って朝食を取りました。
いつ『七色のマナ』へ戻るのかと聞かれたリルンは、その日のうちに戻ることを伝えます。
午前のうちに家を出て、すぐに学園へと戻ったリルン。
彼女は、新たな目的を持って妖精使いとしての歩みを再開しました。
その目的とは、母に呪いをかけた魔法使いを探し出すこと。
彼女がいま妖精使いとして歩む、最も大きな理由です。

それからさらに2年が経ち、リルンは成人前ながら、4年生相当の証である緑色のリボンを受け取りました。
これは、グレートソード級の冒険者にも匹敵する実力があることの証明となります。一人前とされるには十分と言えるでしょう。
彼女はそれを機に、学園へ冒険者としての活動申請を出します。
本来ならユーシズの冒険者ギルドへ所属することになるのですが、彼女の「少しでも見識を広めたい」という申し入れにより、ハーヴェスの老舗ギルド「栄誉の旅」を紹介されることとなりました。

……その申し入れは嘘ではありませんでしたが、彼女にはユーシズを出るもっと大きな理由がありました。
在学中に独自に調査した結果、母を呪った魔法使いがハーヴェス周辺にいる可能性があるとの情報を得たのです。
リルンは母の言葉どおり、その魔法使いを憎んではいません。
ただ、呪いを解いてほしい。
……力に訴えるのは、言葉を尽くした後だ。

母のため、夢のため。
彼女はハーヴェスにて、冒険者としての一歩を踏み出します。

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