経歴

放浪種のレプラカーンの家に生まれたファルファッラ(通称ファル)は幼いころから両親の寵愛と庇護の下すくすくと育った。
放浪種らしく、様々な遺跡を転々とする暮らしをしてきており、探索の経験はそれなりに培われている。
成人一歩手前となったこのタイミングで、両親からは冒険者ギルドに登録をして一人で遺跡を巡る許しを得た。
過保護すぎないところがまた、両親が大好きである理由の一つだ。

そんなファルが大いなる誇りを持っているのが、彼女のその大きな大きな耳である。
両親に耳をたいそう褒められる中で着実に育まれた己の耳への愛が、いつしか彼女の人格を形成していった。


「失礼、ボクの美しいお耳を｜梳《と》かすのに夢中で見てませんでした」


ファルはお菓子が好きだが、特に飴には目が無い。幼い頃両親がご褒美でくれた飴玉がきっかけで、遺跡探索のお供に数種の飴を持ち歩くのが習慣となっている。
糖分は思考を整理するのに重要だ。遺跡の罠を調べるときには欠かせない。


「このボクのグランゼールより大きなお耳が全てを聞いていました…」


小さいころ留まっていた町でできた同じレプラカーンの友達がいる。しばらく会ってはいないが文通はしている。
お手紙によると冒険者を始めたそうだ。あの可憐な幼馴染が危険な冒険に出るのは心配だが、友達として応援はしている。
彼女がいるというハーヴェス…近頃あの伝説の大海賊にまつわる遺跡も発見されたと聞く場所だ。しばらくはハーヴェスを拠点としてみるのもいいかもしれない。


「彼女のお耳も、ボクのお耳と同じぐらい立派で素晴らしいお耳です」


遺伝子に刻まれた欲望とでもいうべきか、ファルもまた探索種のレプラカーンとして遺跡の踏破を生きがいとしている。
家族と様々な遺跡を巡る中で、妖精と契約を交わし妖精術師となった日からは戦闘においても両親の役に立てるようになった。
いつかまだ誰も見たことのない、探索し甲斐のある遺跡を踏破してみたい。そんな遺跡の情報が入ってこないか、今日も毛並みの手入れの行き届いた耳を傾ける。


「すみません、ちょっと待ってください。ブラシの時間ですので」


ハーヴェスに同じレプラカーンの冒険者として名を挙げている者が多くいる、という話は当然ファルの愛らしい耳にも届いている。
始まりの剣級の、自分と同じ探索種のレプラカーンや、『勇者』と名高い緑髪のレプラカーンなど、尊敬すべき冒険者は沢山いる。遺跡を巡るだけではなく、いつの日か自分も冒険者として先達に近づきたいものである。


「大きな野望と、それよりも大きなお耳を抱いているのです」

経歴表

大好きな食べ物がある

飴が好き　色々買っては食べている

憧れる冒険者がいる

同じレプラカーンの先達たちに憧れている

両親に愛されて育った

それはもう溺愛されて育った

冒険に出た理由⇒目指すべき場所がある

まだ誰も踏破していない未知の壮大な遺跡を踏破してみたい

小話

セッション履歴

収支履歴