わたしが生まれた時、強い光が私を包んだんだって母ちゃんは言ってた。奇跡の子だって大騒ぎしてたらしいけど、それからは特に何もなくいたってフツーに育ったもんだから、そのうち誰も騒がなくなったみたい。
「カモン」っていうのはどこか異国の言葉で「喜びの扉」って意味なんだって。うちは代々町の門番の仕事をしてきた家系で、「善いもの」を見極めて受け入れ、「悪いもの」から町を守るための目と肉体を磨いてきた一族なんだ。
わたしにもその才能はあったみたいで、人を見るとその人がどういう人かなんとなく分かるんだ。いい人か、悪い人か…。まあ、まだまだ未熟だから、分かんないときもあるけどね～。
そんでわたしがちっちゃいときに。あれ？えっと…ちっちゃいときに…わたし、なんで…。

ああそうだ。そうそう、ちっちゃいころから父ちゃんと母ちゃんと魔域で過ごしてたんだよね。
3歳のときだったかな。なんか真っ黒な人がわたしに「やっとみつけた」だとか「でてくるな」とかなんとか、声を掛けてきて…。
怖くて逃げようとしたんだけど、大人から逃げきれるはずもなくて。怖かったよぉあれは。
あの真っ黒な男…会ったことなんてないはずなんだけど、初めて会った気がしなくて…なんだか怖くて…。
まあ…今はもういなくなったらしいし、いいや！

その男に襲われて、殺されるすんでのところで父ちゃんと母ちゃんが助けに来てくれたんだ。
嬉しかったな～。オレの娘に何しやがる！ってあいつの魔法を防いでくれて。
でも…そいつ、とびきり強くて父ちゃんと母ちゃんでも倒しきれなかったんだ。ひとまず私を連れて逃げ出すことはできて、近くの森の奥に隠れることはできてさ。できたんだけど…ここからが長かったんだよね…。
森の中に隠れてたら運悪く３人とも、突然現れた魔域に飲み込まれちゃったんだ。結局そこから出るのには何年もかかっちゃってさ～…。3歳のころから、魔域で育った時間が私の人生の９割だねえ。不幸中の幸いって言うのか、魔域の中は普通の町と同じような施設や、食べても問題のない植物や動物が沢山あったから、ひもじい思いはしなかったんだけど、そこで暮らすしかなくなっちゃったんだ。
父ちゃんも母ちゃんも何度も申し訳なさそうにしてたけど、わたしはあんま気にしてないんだよね。二人がいてくれたから。
魔域の中だとしても、あの二人はいつも一緒にいてくれたし、育ててくれた。やっぱり家族と過ごす時間ってのは本当に貴重なんだよな。にぎやかな食卓であいつらに囲まれて、ほんとオレは幸せ

ん？ごめん、なんか変な事言ってた？ああそうだ魔域の話ね。
なんで出るのにそんなに時間がかかったかって言うと、核がなかなか見つからなかったのと、魔域の主が強かったんだ。
魔域に閉じ込められてすぐ、何回か挑んではみたけど、父ちゃんも母ちゃんもさすがに全盛期ほどではなかったからねえ。わたしっていう足手まといもいちゃったから、それも申し訳なかったなあ。
悔しかったし、大きくなって多少頑丈で体力があるって自覚してからは何年もかけて父ちゃんに鍛えてもらって、他のよわっちい魔物を倒して少しずつ強くなったんだ。
時間はかかったけど…みんなあきらめなかったよ。励ましあって、支えあって、魔域の主に挑んで、命からがら打ち勝って…ようやく核を壊せたんだ。

魔域から出て町に戻ったら、何年もいなくなってたから心配されてないかなって思ってたんだけど…町のみんなは父ちゃん母ちゃんを見てあんまり驚いてなかったんだ。むしろ驚いたのはわたしたちだよ。
だって…わたしたちがいなくなってから数か月も経ってないって知ったんだから。わたしが急に大きくなったことには町のみんなもビックリしてたけどね。
どうやら、魔域の中の時間の流れがとんでもなく強い歪みを受けていて、外では数日しか経ってなかったみたい。まるでジカンリョコウって感じだねえ。あはは。
実際魔域に何年ぐらいいたか…ほんとはあんまりわかってないんだよね。朝も昼も無かったし、何年なのか、何十年なのか…。ま、結局は出られたからわたしはそんなに気にしてないよ。
でも、いくらドワーフとはいえさすがに父ちゃんも母ちゃんもその魔域の主を倒すのに無事とはいかなくてさ。本人たちは仕事をしようなんて言い出すもんだから必死で止めたよ。
そんなわけで、せっかく魔域で研鑽も積んだし、わたしがふたりのためにいっちょ稼ぐぞってわけだねえ。二人とも、昔はやんちゃしてたからわたしが冒険に出る事には何も文句ないみたい。よかったよかった。家業はそのうち継ぐとするよ。
父ちゃんと母ちゃんのためなら、しんどくっても頑張れるよ。ま、ほかのことはあんまやりたくないけどね～。

それと、わたしを子供のころ襲ってきたあの真っ黒男。調べてみたらなんかとっても強い冒険者？に倒されたんだって。人間ではなかったらしいんだけど…詳しいことはあんまわかんないや。
ギルドもあんまり教えてくれなかったんだよね。あの真っ黒男を倒したって言う冒険者にも、できたらお礼を言いたいなあって思ってる。
あと、なんでちっちゃいころに襲われたのか…あの真っ黒男の仲間とかはいないのか…そっちも気になるから調べてみたいんだ。



ヤツらの　手下か？



あ…
………わたし、こんな感じで時々ぼーっとしちゃうんだぁ。ごめんね。

…え？この話をするのは2度目って？

あはは、ごめんね。

ポルタには兄妹が居た気がする。実際はいない。
ポルタには大切な仲間がいた気がする。実際はいない。

ポルタには倒さなければならない相手がいた気がする。

ポルタが旅に出るのは初めてである気がしない。実際は初めてだ。
ポルタが魔域に入ったのは初めてである気がしない。実際は初めてだ。

ポルタには探している人がいる気がする。

・ポルタを飲み込んだ魔域は自然に発生したものではない。
・魔域を人為的に生み出すことのできる高等魔法が存在する。
・ポルタの両親をすぐに倒せないと判断した黒い追手は奈落魔法の使い手だった。
・高レベルの冒険者が魔域の外で黒い追手を倒すことには成功したが、魔域は崩れなかった。

・強いきっかけが無ければ、ポルタが本当のことを思い出すことはできない。

・＜暁の剣＞に所属することになった。お友達を増やしたいね～。

・ヴィンちゃん→まじめ。魔域を全部壊したいらしい。気持ち分かる。やだよね。
・ボーちゃん→ジオマンサー初めて見た。ちょこちょこしててかわいかった。けど死んだヒトたちには真剣に祈ってた。優しい子。
・クォンちゃん→ファッション古め。にぎやかだったけど、神官らしいことも言ってた。おもしろい子。
・トラベルちゃん→ちっちゃくてかわいいけど年上かも。古い地図に釣られて一緒に落とし穴落ちちゃった。クレバーなヒト。
・マノっちゃん→まっすぐな目をしてた。ワンちゃんみたいでかわいい。すばしっこかった。
・魔域→魔域に入った人の情報が魔神間で共有されてるらしい。わたしを襲ったアイツのこと調べたい。あと、なんか、誰か探したい気持ちだけある。誰を探してたんだっけ。へんなの。
・暁の剣→いったん所属することにした。ハーヴェスには冒険者も多いし、稼ぐのも、情報を集めるのも向いているはず。

・闘技大会→仕送りと、名を上げるために優勝目指して出場。でも一人じゃ出場できなかったみたいで急遽空いてるチームを探すことになっちゃった。勢いで生きてちゃダメだね。わはは。
・ドラムちゃブラムちゃん→前衛の剣士。事情アリみたいで、偽名を使って変装して大会に出てた。人生色々あるよね。何か喪った目をしてたけど、キザにふるまう気丈な子。
・キラットちゃん→ソレイユってやつ？軽快な身のこなしで戦う戦士。豪快に元気でまさしく太陽の子。
・ユニアちゃん→エルフの神官。神官なのにまとも。ドジっ子なとこもある、苦労人な子。
・アッラちゃん→重装の戦士。あの目…魔‪域生まれってやつかな。魔域育ちなんだとしたら境遇が似てるかも。魔神とか魔域をどう思ってるのか気になる。今度会ったら例の真っ黒男を知らないか聞いてみたいかも。騎士道に生きる子。
・出場者→見たことない、魔動機を使うゴーシェ？ゴーシュ？ってヒトとか放浪者もいたけど、なんとボーチェちゃんも出てた。こんなとこで会うとはね。バッチリ強かったけど今回はわたし達のぶい。始まりの剣クラスのおじさんやリルドラケンさんとも闘った。さすがにめちゃ強かったけど、連携で勝てた。仲間さまさまだね。
最後に優勝者を決めるのに闘ったプリムローズちゃん。相当デキるライダーだった。ブラムちゃんに攻撃を凌ぎきってもらってなんとか勝てたけど、ありゃ相当修羅場をくぐってるね。またみんなと一緒に依頼受けられるといいな。お友達、増えてきた！

・ヴィンちゃんと二人で＜暁の剣＞から出張～。魔域の対処依頼だったからついつい気になって受けちゃった。
・魔域には傷ついたサンダーバードのヒナがいた。魔物は魔物だけど…見過ごせなかった…。自分で治すことも出来ないくせにヴィンちゃんをわたしのエゴに付き合わせて、治療してもらった。あほの癖に　うまく言葉にできなかったくせに、見過ごせなかった。こうしなくちゃいけないって無意識で、頑固になっちゃった。ロアちゃんも間違ってない。うまく言葉にできなかったこと、今度会えたら謝ろう。
・ヴィンちゃん→相変わらず頼りになるナ～イスガイ。魔神の力使いこなすの慣れてきたみたい。それに前の魔域以来素直に笑うことが増えたみたい。よかったね。わたしのわがままに付き合わせちゃった。ありがとう。
・マノっさん→ちょっと会わない間にいい装備に身を包んで強くなってた。あと、前にも増してワンちゃんらしくなってた。髪、少しつんつんしてたけど、柔らかかった。
・ロアちゃん→せっかちな子。自分があって、決断することが得意みたい。ちょっと素直じゃないけど、人のことを想う子。怪我したヒナを前にした時、上手に反論できなかった。ごめん。マノっさんと仲良くやれそう。髪はふわふわだった。
・グウェンちゃん→現地で落ち合ったシスター。固い決意を持ってるらしい子。足元も見て、暗闇に飲まれないでほしい。ああいう目は見たことある。ん？あったっけ…まあいいや。あと、神官なのにまともな子だった。
・グラスちゃん→ロアちゃんと一緒に＜栄誉の旅＞の方から来てたレプラカーン。奔放な子。ああいう明るさ、いいねえ。
・最後、ギルドでいっちょ踊ったろかとハリキったらずっこけた。とほほ。ま、みんな笑ってくれたからいいよ。ふん。

・山みたいな大きい牛さんの上で大冒険。楽しかった！…けど、戦いで倒れてもしまった。まだまだ強くならなくちゃね。
・パイセン→コルガナで戦士をやっていて知らないドワーフはいない、有名人。一緒に冒険できて誇らしかった。結構抜けてて思ってたよりもかわいい感じの人だった。けど、実力はさすがのひとこと…。
・ソルティちゃん→パイセン2。弱体化したって本人は言ってたけど普通に強かった。気難しいのかと思ったけどむしろ愛らしい人。
・エリザちゃん→パイセン3。パイセンにも私達にも優しかった。調子悪かったみたいだけど今回で持ち直したみたい。愛が強い人。
・華グラちゃん→ぴょこぴょこしてた神官ちゃん。今まで見た中で一番まともな神官だった。神官なのに。マジメ～～な子。
・ロジーナちゃん→顔が広くて器とかが大きい子。いい人を引き寄せるタイプみたいだけど、なによりそれって本人の魅力ゆえだろうね。
・パイセンばっかりだったのに最終みんなちゃん付けしちゃった…。怒ってないといいなあ。でも、みんなあんまり年上って感じがしないんだよね。今回に限らないけど…。変なカンカク。

・一時間で加工しないと消えてしまう鉱石を大急ぎで送り届ける依頼だった。恋の悲しきすれ違いってヤツ、儚いねぇ。
・ヴィンちゃん→意外と焦りやすいところがあるんだよね。そこがカワイイんだけど。今回も空鯨亭や、ダリオちゃんの慰め会についつい引っ張って連れてっちゃたんだけど…もしかして嫌がってないかなぁ。見たところ嫌そうにはしてなかったしまあいっか！
・ユニアちゃん→闘技大会以来に会えた！相変わらず神官なのにまとも。でも今回ドタバタに振り回されつつ来るものをあしらい続ける姿は何となく慣れを感じた。もしかして巻き込まれ体質？
・ノルにゃん→暇そうにしてたから呼んでみたらついて来てくれた。マノっさんとは違ってだいぶ荒くれてるリカントちゃんだった。まさしく猫みたいな子。
・ダリオちゃん→今回の依頼人のマルコちゃんのプレゼント作りを妨害してた人。マルコちゃんのことが好きだったんだって。失恋の悲しみを癒すために飲みに付き合ってあげた。それはそうと今回邪魔されて腹立ったからげんこつはした。あとお酒おごらせた。タダ酒飲めてラッキー。次の恋が見つかるといいね。

・今回は特殊なことが沢山起こった冒険だった。空鯨亭にドレイクの子が飛んできたかと思うと魔域に飲まれた仲間たちを助けて欲しいってお願いされて、閉じ込められてたイェシーのみんなを助けたらそのお母さんが現れて、なんだかんだで魔神将と戦うことに…。振り返ってみてもすごいねこりゃ。でも、今回イェシーのみんなやワルダちゃん達を見て価値観が変わった。蛮族に特別偏見があったわけではなかったけど…人族と蛮族をつなぐ姿を見て驚いた自分がいた。ああいう人たちもいるってことを覚えておこう。そして、広めていこう。ワルダちゃん達ならきっと、手を取り合う未来を作れるはず。
・ワルダちゃん→ラージャハのイェシーの集落を治めるドレイクの子。最初はドレイクが空鯨亭に飛んできてびっくりしたけど蓋を開ければ愛嬌のいい立派なリーダーだった。人を惹きつける子。
・華グラちゃん→蛮族と人族の架け橋になっていたワルダちゃんを見てなにか響くものが有ったみたい。お友達ができてよかったね。
・ブラムちゃん→ドレイクには何か思うところがあったみたいなんだけど、今回力を貸してあげてた。優しいね。空鯨亭のみんなはこういう姿を見て着いて行くんだろうね。もう一人の立派なリーダー。
・ロジーナちゃん→周りをよく見る子だけど、特によくブラムちゃんの顔色を見ていた。お幸せにね。
・グラスちゃん→明るくみんなを引っ張ってくれて元気をもらえた。それにしても強いねえ。こりゃあ＜栄誉の旅＞も安泰だ。

・魔域をつなぐ魔法…いわゆる奈落魔法ってのを見せてもらった。わたしが小さいころ閉じ込められたあの魔域ももしかして…。ケパラウラ族は奈落魔法に詳しいらしい。もし話が出来ることがあれば、聞いてみようと思う。

・うひょおおおおおおおおお！！！！！ギャンブルギャンブルギャンブル！！！
ピンゾロ出して大勝ちじゃ～～～い！！わははははは！！！！！！

・夏の水辺。水着ギャルとバカンス。ふっふっふ…役得…と言いたいところだけど、川からシャケとかいうのが攻めてきて大変だった。ルアンシーちゃんが居てくれないと危なかったかも。でも、魚釣りもバンジーもラフティングも、光華もキャンプファイヤーも…楽しかったな～。また、みんなで遊びたいね。
・ロジーナちゃん→今回も元気元気！ルアンシーちゃんと仲良いんだね。夏は沢山働いてたみたいだから力が抜けたならよかったね。水着はおなか見えてた。
・ルアンシーちゃん→初めて一緒になった神官ちゃん。マジメな子。あんまり神官っぽくな…いや…もしかしてクォンちゃんがおかしいの…？水着はパラソルが似合ってた。
・グロリアちゃん→最初は堅物なのかな～って思ってたけど、遊ぶってなったら一気にギャルになってた。自然体な子。ああいう子がいると肩の力を抜きやすくていいね。まあわたしはいつも抜いてるけど。お鼻にカルパス詰めるのはやめてね。水着はアゲアゲだった。
・クロエちゃん→今回の警護対象…だったんだけどまず＜始まりの剣＞だし、実際一人でほとんどのシャケをなぎ倒してた。とんでもないね…。カラッとした子。水着は意外と肌面積多め。

・漫画家のアナクボ先生と一緒にサウナに。サインもらっちった。へっへへ。まあそのサウナでは閉じ込められたり動物と戦ったりして大変だったんだけど…でもやっぱりサウナはよかったんだよねぇ。
・ウィングちゃん→ペガサスを連れた女の子。すーぱーないすばでーってやつ？ペガサスのレーヴェちゃんとすっごく仲良しでほほえましかった。ほがらかな子。
・ギレちゃん→多分一番サウナを満喫してたと思う。アナクボ先生よりも…？考えるのはちょっと苦手みたい。忘れっぽいのはオソロだね。へへ。まっすぐな子。
・ティティちゃん→ナイトメアの奈落魔法の使い手。そういえば、魔域について色々聞いてみたかったけど忘れちゃったなあ。ちょっと女の子を見る目線がよくない子。
・アナクボちゃん→サウナが大好きな漫画家センセイ。今回は悪いサウナ組織に狙われて大変だったね（悪いサウナ組織？？？）。ファイトイッパツな子。