視界が光に包まれた。
プリムたち一座の乗った船が、光の膜を感じた直後に轟音。激しい揺れ。

船は、エイリャーク神を祀る蛮族の軍勢に囲まれていた。

---

「ねぇお父様。この船はどこへ向かってるの？」
ハルシカ商共国の港を出港し、積み荷の点検やら何やら…
一通りの仕事が終わった数日後の話だ。
空と海の境界が暗く溶け合った水平線が見える。真上に登った月が甲板を照らす。
プリムは、先程船長を話を終え、甲板へ出てきたばかりのメリアの男へ問いかけた。
すらりと背が高く、細身にぴったりと装束で覆い、身のこなしは鹿のようにしなやかだ。
腰に大きな大鞄を吊っていることから、多くの人は商人だと思うだろう。
彼は数ある愛娘の一人に振り向き、微笑みながら答えた。
「ヴァイスシティさ」
「…ヴァイスシティ？あの奈落の壁の近くにあるっていう…？」
「その通り」
大鞄のメリアは、破顔してプリムを抱き上げて撫でた。
プリムはまだ齢２歳に満たない女性で、身長も１４０そこそこである。
とは言え、彼女は短命種のメリアだ。すでに成人している。
つまり、この男は見た目からは想像できない膂力も持っているようだ。
「良く知っているね、アウスラと勉強したのかい？」
「ふふん、そうよ！お母様と一緒にお勉強したの！」
プリムは誇らしげに、無い胸を精一杯に張って「ひみつとっくん」の成果を報告した。
目を細める父親の腕の中で、プリムは「でも」と続けた。
「ヴァイスシティがあるコルガナ地方へは、
　その西にあるドーデンへ抜ける際には陸路を使ってたわよね？
　今回はなぜ船旅になったのかしら？」
プリムが「私は楽しいからいいけど」と付け加える。
陸路のキャラバンも楽しいが、船旅は滅多にないのでテンションが上っているのも事実だ。
「ふむ――」
――君はどう思う？
父は真っ直ぐに私の目を覗き込みながら問うた。
「ううん…」
目を空に泳がせながら思案した。
「戦争警戒、でしょうか。ハルシカの近辺は小競り合いが絶えないと聞きますし…」
「正解！」
父は私の頭をわしゃわしゃと撫でながら褒めた。
嬉しいけど髪が乱れるので止めて欲しい。
「最近のハルシカから西方は何かと、きな臭くてね。野盗に【見せかけた】略奪なんかもあるって話なんだ。
　かといって、落ち着くまで待っていたら次の公演には間に合わないからね」
そう、私達はサーカスの一座を率いるキャラバンなのだ。この父親は座長である。
「それに、一座のみんなの安全も守らなくちゃいけないしね。理解してもらえたかな？」
「ええ、しっかりと！」
頼もしい。やっぱり私の父親は素敵な人だ。
「さぁ、そろそろ部屋にお戻り。
　夜風に当たり続けるのはあまり良くない、太陽も出ていないことだし――」
そうして私を降ろした父が肩に手をやったとき…
突然、頭上から爆音が響いた。
「なっ――」
一度ではない、二度三度だ。ぎしぎしと船が大きく左右に揺れる。
続けて閃光。
「これ……しゅ、襲撃ですか！？まさか……」
海の上にも野盗が出るのか。海の上だから野盗ではなく海賊か。
だが、光で潰された視界が元に戻ったとき見えたものは違った。
「…まいったな」
船は、エイリャーク神を祀る旗を掲げた、蛮族の軍勢に囲まれていた。

「――いち、にい、さん…大した数じゃないか」
父は、探った海の上に複数の影を見つけひとりごちた。
「父さんはここで、雇った冒険者の皆さんと対処に当たる。
　プリムは母さんとヘイズルのところへ行きなさい。」
「わ、わかったわ！」
勢いよく返事をして船室へと駆け出したものの、対処するとは何をするのだろうか。
蛮族の船は数分もあるればここにたどり着くだろうし
大きな的でしか無いこの船を轟沈させるくらい、わけないに違いない。
「お母様！ヘイズル！」
自分たちへとあてがわれた船室へと勢いよく駆け込むと、母がこちらに視線を送り安堵の息を吐いた。
愛山羊のヘイズルは窓の外に向かって厳しい眼差しを向けている。
「プリム、無事なのね。あの人は…」
「甲板で指揮を取るそうです。私達はここで待機しろと…」
「そう…そうなのね」
しばらくして、甲板の方角から冒険者たちの大きな声と何語か分からない言語。剣戟。銃声。轟音。
様々な音が鳴り響いた。否、鳴り響いていた。
やがて聞き慣れない足音が部屋の前で止まった。
「…ヘイズル。下手に動いちゃダメよ」
愛山羊を制しつつ、扉を警戒する。
乱暴に扉を押し破って入ってきたのは、蜥蜴の剣士、蟹の手の戦士、目から触手の生えた銃士、そして…
「ここにもいたか」
公益共通語を使う貴族風の身なりの良い人影。しかし翼が生え、首から上は竜だった。
「■■、■■■■■。」
仲間に何かわからない言語で喋ったかと思うと、周りの蛮族たちは一斉に私達を捉えた。

私達の一座は。
まるまる船１隻ごと蛮族の軍勢に拿捕されたのだ。

---

視界が光りに包まれた。
「まぶし…」
地下居住区から地上への扉をでた私達は、モグラのように目を焼かれながらも、すぐに視力は回復した。
さっさと働き始めなければ「連帯責任だー」って仲間共々ひどい目に会ってしまう。
今日は屋外で労働をする日だ。こんな生活にも慣れきった。あれから４年もの月日が経ったのだ。

――幸いだったのは、死者は出なかったことだ。
蛮族たちの狙いは貨物と労働力。
つまり…全員、生きたまま捉えられた。
なんとも情けない話ではあるが、雇った冒険者たちも大した抵抗もできずに制圧されてしまったのだ。
しかし彼らにもさほど落ち度はない。なんせ想定していた【レベル】よりも【遥か上】の戦力がやってきたのだ。
普通の海賊や、雑魚魔物が相手なら存分に力を発揮したであろう。
あの日、一座の人員、物資、そして船までも含め、全てが運び込まれた先は――

イルサン島の南側、"海賊港"ポート・ガイギャクス。
タンノズ海賊団＜血染めの鋏＞の大船長、ギルス・ギー・ガイギャクス６世が治める場所。
"蛮族領"だった。

あの時に死者は出なかったが、ここで暮らしているうちに死んでいくものはいた。
なんせ４年だ。私のような短命種のメリアにとっては、人生のほぼ半分を暮らしたことになる。
同じく短命種のメリアであった母も、昨年亡くなってしまった。
老衰ではあったが、せめて生きてる間に人族の地へ帰りたかっただろう。
母からは、最期に＜イフリートの髭＞という母が愛用していた杖を譲り受けた。
もう魔力も殆ど残っていないらしいが、こんな地では望むべくもない。
「こんなものしか遺してやれる物がなくてごめんね」と苦笑する顔がまだ目に浮かぶ。
やばい、泣けてきた。
「おい。手を止めるな。またドヤされる」
声をかけてきたのは、一見ヒト族に見える、貴族風の身なりの良い人影…
翼が生え、首から上は竜。
あの日、船室に入り込んできたドレイクブロークンの監督官だった。
「先日も食事を抜きにされたのを忘れたか。さっさと手を動かせ。考え事をするな。
　まずは動き、次に考えよ。己の行いで存在価値を示せ。」
そう説きながら、手に持った大槌で地面を鳴らし威嚇する。
確かにごはん抜きは大問題だ。特にこんな生活を続けていく上では。
私はすぐに、眼の前の農作業へと手を進めた。

ドレイクブロークン。何らかの事情で魔剣を持たないドレイクをそう呼ぶらしい。
これはおなじくココで働かされている、人族の冒険者から教わった話だ。
曰く、魔剣を失ったドレイクは支配階級を追われ、下級蛮族同然の扱いを受けるらしい、と。
つまり、ドレイクとして生まれた彼も何らかの事情で魔剣を失い、
元々高貴な生まれであったためヒト族が使う「交易共通語」が使えたため、
あの日は下級蛮族を率いていた。そして今は私達ヒト族の監督官をやっているのだろう、と…。

…あの日以来、蛮族は怖くて仕方がなかった。低級とされる蛮族であってもだ。
わけのわからない言葉で一方的に罵倒されながら殴られ、働かされる生活だった。
だがあのドレイクブロークンは、そんな私達と蛮族の間に立ってくれたのだ。
曰く、「無闇に虐げる蛮族のやり方では、こいつらは上手く扱えまい。」とのことだ。
皮肉なもので、私達をここに連れてきた彼が監督官となってからは、最低限の安全は守られた。
その中の一つとして、神に祈る時間も設けられた。
労働者はそれぞれ自分の神に向かって祈りを捧げていたが、
私は彼がよく説く格言について気になったので聞いたことがあった。
――武妖精カグツ。
ここ、ゴーント地方に伝わる第一の剣の小神である。
その教えは「己の行いこそが己の真実を証明する」「まずは動き、次に考えよ」
「討ち滅ぼすこと火の如し、鋭きこと風の如し、貫くこと氷の如し、硬き一撃岩の如し」
その教えはカグツ神を知らなかった私の気性にピタリとハマり、以後は信仰することとなった。
「蛮族から教わった神を崇めるとは変わったやつだ」と変な顔をされたので
「第一の剣の神を敬ってるあなた程じゃない」と返してやった。
普段の仏頂面が更に険しくなりもはや変顔になっていたもんだ。

「…ふうっ。」
ある程度作業が進んだところで、顔を上げると何やら空気がおかしなことに気がつく。
監督官のところに他の蛮族たちが集まって何やら騒がしくしている。
「マズいですね……」
そばで同じく働いていた、一座の吟遊詩人が呟く。
「どうやらやっちまったようだ」
「やっちまったって…？」
「蛮族をだよ！死んだらしい、別の班がやっちまったんだ。
　これはマズいことになるぞ…」
「おい！お前たち！」
監督官から私達に向けて号令が飛ぶ。
「作業は中断だ。全員、牢に戻って今後の指示を待て」

---

…私達は全員、大きな地下牢へと一纏めに移された。
「プリム！」
「お父様！それに、ヘイズル！」
私達の姿を認めると、別の班だった父と、牢で待機させられていたヘイズルがすぐに寄ってきた。
「お父様、一体何があったの？」
ひととおり一座の合流を果たした後、私達は情報の共有を行った。

どうやら、事の経緯はこういう事らしい。
たかがドレイクブロークンの監督官が人間奴隷を独り占めしている（ように見えた）ゴブリン達が腹を立てた。
同じように奴隷を使おうと監督官の真似事をするも、言葉が通じず上手くいかない。
そのことにも更に腹を立てたゴブリン達が、奴隷の一人を殴り殺してしまった。
その光景を見た、同じ場にいた奴隷たちも逆上して立ち向かってしまった。
そしてゴブリンの一人を殺してしまったのだ。

「なんてことなの…」
「ああ…」父は苦悶の表情を堪えながら「間違いなく、悪いのはゴブリンだ」
「だが、ここは蛮族領だ。奴隷が蛮族を殺して無事で済むわけがない」
乱闘に参加した奴隷はすでに全員その場で殺されている。
当然だ、仲間を殺されたゴブリンがそのまま許しておくわけがない。
これは残った他の奴隷たちの連帯責任の問題なのだ。

カツカツカツ…と地下通路に靴の音が響く。
規則正しい歩みの音、恐らく監督官だ。
ややあって、ドレイクブロークンの監督官が牢越しに姿を見せた。
「折角目をかけてやったというのに、不運だったな。」
沈黙の合間を縫うように、ゴクリと息を呑む音が聞こえる。
地下牢の冷たさを感じ、指先が震える。

「――全員、処刑だ。」

さぁ、と。地下牢の中に冷たい風が吹き込んだ。
「……そんな」と、一座の誰かが発した声は震えていた。
「処刑執行は１時間後だ。
　俺が執り成して、祈りの時間ぐらいは用意してやった。感謝するんだな」
ぶっきらぼうにそう言い切ると踵を返し
「３０分後にまた連行しに来る、覚悟を済ませておけ」
そう告げて、彼はもと来た道を戻っていった。

「…ここまでか」
一座の長たる父は、息を吐いた。
冷え切って張り詰めた自分の頬をぴしゃりと叩く。
「みんな、ここまで付き合って貰って悪かった。
　いつか人間社会に帰れることを願っていたが…どうやらここまでのようだ」
「座長！」
「そんな！」
「全てはあの日の俺の判断ミスからだ。誠に申し訳ない。」
　これで最期になってしまう、話したい相手と話をしておいてくれ、と。
父はそう謝罪を告げ、私の方へ向き直った。
「プリム、君にはもっと色んな世界を見せたかった。
　君にヘイズルは良く懐いている。君には調教師の才能がある。
　そして、この私の娘だ。気づいていたかな？
　この長い生活の中でも、君は一座をまとめる才能を発揮していた。
　まぁ私の次にだけどな。」
　はっっはっはっ、と笑いながら言葉を紡ぐ。
「お父様…、私は、父様と母様の子で良かったわ。
　短くても、濃い体験を…、そしてたくさんのことを学ばせてもらったもの。
　もちろん、一座のみんなにも！冒険者の方々にも！」
やばい、泣きそうだ。泣いちゃおうか。
どうせこれが最期なら泣いちゃっても良いかもしれない。
「もはや望みはないが…、叶うならば。
　君には私と旅した世界よりも、更に大きな世界を見せてやりたかった」
もはや涙を止めることは出来なかった。
誰もが別れの言葉を告げ、神に祈り、目前に迫った死の時間が近づき、諦めのムードが漂った時…

それは現れた。

---

視界が光に包まれた。
――プリムたちの前に、扉が現れた。
何の変哲もない、しかしそこにあるだけで異常な、扉。

それは、プリムたちの牢屋の"中"に、突如として現れたのだ。

「な、なんなの、このドア…？急に現れて…」
全員が急に現れた"扉"に対して動揺していた。
ただ一人、座長の父親を除いては。
「まさか。いや、もしそうならば…」
否、父親も同じく狼狽はしていた。しかし他の人間とは理由が違った。
「お父様？」
「これは……〈流離の扉〉だ。」

――〈流離の扉〉。
紡糸の女神エルピュセが作ったと伝えられている。
エルピュセは時間と未来を司り、希望を与えるとされる女神であり、
ルミエルによって神格を得た最も古き神々の一人である。
その教えは「希望を絶やさぬこと」「それに向けて行動すること」
そして「そんな結果も自分の行動の結末だと受け止めること」

彼女が作ったその扉は、ラクシア世界の"どこか"へ急に現れ、暫くすると消え、別の場所に現れる。
これを永遠に繰り返しているという。
その扉の先はラクシア世界のどこか。通る人によって無作為に決定される。
深海の底か。石壁の中か。遥か天空から落下するか。
くぐった先もまた蛮族領かもしれない。
更にこの扉は一方通行であり、戻ることは出来ない。
どこへ繋がるかは毎回異なる。くぐる人、一人一人が別の場所へ飛ばされる。
それでも――

「だが……少なくとも、ここで死ぬよりはマシかも知れない」
「おお…！」
「なんてことだ…」
どよめきが広がる。そりゃそうだろう、もうあと数分の命だったのだ。
チャンスが眼の前に現れたのだ。しかし…
「みんな、バラバラになってしまうのね…」
「…そのとおりだ。しかしこれはチャンスなんだ、プリム」
父は、全員に言い聞かせるように言葉を続ける。
「言い伝えでは〈流離の扉〉には鍵がかかっているんだ。
　だが、これは"開いている"。こんなチャンスは他にはない！
　時間が経てば扉は消えてしまう、みんなで覚悟を決めようじゃないか！」
その言葉に、全員の顔に希望が灯った。
扉の先も地獄かもしれないが、少なくともここよりはマシだ。
「慌てず、順番にくぐるんだ。もしも生きていられたら、他の人間の分まで生きてくれ、みんな！」
次々と扉をくぐる。
くぐった先の人たちがどうなったかはわからない。わかりようがない。
「プリム」
扉をくぐる用意をしていた私は、父の声に振り向いた。
「もし無事に生きれたら…母さんを埋葬してやってくれ。
　そして、広い世界を旅するんだ。お前ならきっとやれる。」
そう言って、私に母の一部だった花の入った小袋を渡した。
「そしてヘイズル。生まれたときから一緒だったお前がプリムを守ってやってくれ。
　…頼んだぞ。」
愛山羊の背をポンポンと叩く、父なりの最後の挨拶なのだろう。
ヘイズルもグルル…と返事を返している。
「お父様も…一座のみんなも…。コレで最期だとは思ってないわ。
　きっとまた会えるんだから、私が探しに行くから！
　それまでどうか、どうか幸運を！」

牢屋に残っていた人族労働者は全員、"扉"をくぐってその先へ飛んだ。
そしてプリムとヘイズルが扉をくぐる。
振り向くと、最後に残った父は笑顔で手を降っていた。
絶対にまた再開する、そう誓って最期の一歩を踏み出し、ヘイズルと共に扉を潜り抜けた。
その瞬間、扉は跡形もなく消えた。

そして…



視界が光に包まれた。
―――プリムと１匹は、ブルライト地方、ファーベルト平原に降り立った。

冒険者になった理由

・サーカスの一座をすべて失い、生活する必要があったため。
・冒険者に憧れを抱いていたため。自信は全く無い…
・きっと生きている、散り散りになった一座全員の消息を掴むため


プリムは、花が咲き誇るファーベルト平原に母の亡骸を埋葬した。
「お母さん…、ちゃんと弔ってあげることが出来て、良かった」
パンパンと土をスカートで払い
「定期的にお墓参りに来るからね。
　今度は、他の一座のみんなも連れて」
クルル…とヘイズルも相槌を打っている。

…さて。
まずは街へ行き、次に仕事を探さなきゃいけない。
なんたって、もうキャラバンは無いし頼れるツテも全く無いのだ。
「そういえば…」
この地方には一度巡業できたことがある。ブルライト地方だったはずだ。
確か、昔この地方で出会った冒険者の一人が言っていた。
記憶の限りだと…
「私は元はハーヴェスの兵士でしてな、引退する時にそのままハーヴェスの冒険者ギルドに登録したのですよ」
「あの国は初心者冒険者への指導が厚い！いい時代になったもんですなぁ！わぁっはっはっは！」
……たしかそんな事を、エールを片手に呷りながら語っていた冒険者がいた。

うん。冒険者か。良いかも知れない。
元々憧れもあった職業だし、世界各地を回って仲間を見つけるなら最適かもしれないわね。
何より、今まで沢山アドバイス聞いてきたんだから、絶対に大丈夫に違いないわ！

そうして決心したプリムは、ヘイズルと共にハーヴェスを目指し歩き始めた。