ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

スリジェ・フルール - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

白桜の狂想者(アルバシーラ・ラプソディア)スリジェ・フルール

プレイヤー:ホタル

でも、だからこそ……相手がどれほど強大でも、最後まで打開を諦めず、戦い続ける価値はある。私はそう信じてるよ」

種族
メリア
年齢
24
性別
女性
種族特徴
[繁茂する生命]
生まれ
魔術師
信仰
“戦勝神”ユリスカロア
ランク
センチネル
穢れ
0
8
6
15
5
6
1
14
3
4
成長
1
成長
1
成長
2
成長
7
成長
13
成長
9
器用度
14
敏捷度
15
筋力
9
生命力
27
知力
31
精神力
28
増強
増強
増強
増強
増強
1
増強
器用度
2
敏捷度
2
筋力
1
生命力
4
知力
5
精神力
4
生命抵抗
14
精神抵抗
14+1=15
HP
57+2=59
MP
79+2=81
冒険者レベル
10

経験点

使用
72,500
残り
10
総計
72,510

技能

ソーサラー
10
セージ
9
ウォーリーダー
8
コンジャラー
7
アルケミスト
3

一般技能

学生(スカラー)
4
給仕(ウェイトレス)
2
演奏家(ミュージシャン)
2

戦闘特技

  • 《ターゲッティング》
  • 《魔法収束》
  • 《魔法制御》
  • 《鷹の目》
  • 《クリティカルキャストⅠ》
  • 《鋭い目》
  • 《弱点看破》
  • 《マナセーブ》

秘伝

  • 《ストリームマジック》
  • 《戦域魔導術ベロニカ》

賦術

  • 【ヒールスプレー】
  • 【パラライズミスト】
  • 【バークメイル】

鼓咆/陣率

  • 【陣率:軍師の知略】
  • 【怒涛の攻陣Ⅰ】
  • 【陣率:効力亢進Ⅰ】
  • 【怒涛の攻陣Ⅱ:旋風】
  • 【怒涛の攻陣Ⅲ:旋刃】
  • 【蘇る秘奥】
  • 【怒涛の攻陣Ⅳ:輝斬】
  • 【陣率:効力亢進Ⅱ】

判定パッケージ

セージ技能レベル9 知識 14
アルケミスト技能レベル3 知識 8
ウォーリーダー技能レベル8 先制 10
先制(知) +1= 14
魔物知識
+1=15
先制力
14
制限移動
3 m
移動力
15 m
全力移動
45 m

言語

会話読文
交易共通語
妖精語
魔法文明語
魔動機文明語
神紀文明語
リカント語
エルフ語
シャドウ語
魔神語
ドラゴン語
ブルライト地方語
汎用蛮族語
ドレイク語

魔法/賦術

魔力行使/賦術
基準値
ダメージ
上昇効果
専用
ソーサラー技能レベル10 真語魔法 +1=16 16 +2
コンジャラー技能レベル7 操霊魔法 +1=13 13 +2
ウィザード最大魔法レベル7 深智魔法 +1=16 16 +2
アルケミスト技能レベル3 賦術 8
武器 用法 必筋 命中力 威力 C値 追加D 専用 備考
徒花の蕾剣 1H 8 0 8 10 0 [魔][刃] 魔法の発動体。この剣を装備している間、装備者のすべての魔力が+1される。装備者は、自身のMPを「5」以上消費する主動作を行った場合、蓄積値を+1する。 この判断は、実際に装備者自身のMPがどれだけ消費されたかで行われる。 戦闘特技《MP軽減》の効果や魔晶石による代替などで軽減された結果、自身の消費が「4」以下となった場合には+されない。 蓄積値が「5」ある状態の場合、次に行使する魔法の判定値に+1する事が可能になる。 この効果を適応した場合、蓄積値は再び「0」へと戻る。
技能・特技 必筋
上限
回避力 防護点
技能なし 9 0
防具 必筋 回避力 防護点 専用 備考
マナコート 1 0 0 [魔] 知力ボーナス分防護点上昇(上限6)
マナタイト加工のアステリアの盾徽章 9 0 3 盾徽章に加工済み。①炎属性、水・氷属性、土属性、風属性のダメージを3点軽減する。②1度の戦闘中に1回だけ、戦闘中にダメージを受けてHPが1点以上減少し、HP現在値が最大HPの半分以下になった時、陣気を3点蓄積する。
マナコート効果 5
合計: すべて 0 8
装飾品 専用 効果
とんがり帽子 [魔] 魔物知識判定に+1のボーナスを得る
逃さずの眼鏡 ✔MP [魔] 「形状:貫通」または「形状:突破」の魔法及び効果を使用するとき、その目標とは別に、効果範囲内のキャラクターから、目標とできる条件を満たしている任意の1体及び1部位を指定する。指定されたキャラクター及び部位は、通常行われる巻き込まれたかどうかの判定を行わず、自動的に巻き込まれたものとして扱う。
ラル=ヴェイネの金鎖 [魔] その他枠追加、ラル=ヴェイネの宝飾品
ラル=ヴェイネのマナリング ✔HP [魔] 対象に直接ダメージを与える魔法のダメージを+2点する、魔法の発動体、ラル=ヴェイネの宝飾品
ロッセリーニの調声器 [魔] 【古モルガナンシン王国式戦域魔導術】の秘伝の行使に必要
背中 白き輝石のフードマント [魔] セージ+知力Bで危険感知判定を行う事が出来る。 メリア・アルボルから受ける印象が良くなる。【桜花の魔法印】(ロッセリーニの魔法印)を刻印されている。
右手 知性の指輪 [魔] 知力+1、割ることで瞬間的に+13
左手 信念のリング [魔] 精神抵抗力+1
不撓のバックル [魔] ガンや魔力の矢での攻撃を精神抵抗力で耐える
勇者の証:心 [魔] セッション後の能力値成長において、出目がどちらも「5」「6」ではなかった場合、追加でもう1個サイコロを振ることができる。追加でサイコロを振った場合、その出目には必ず従わなければならない。
アルケミーキット アルケミスト技能で使用
所持金
6,675 G
預金/借金
0 G / 0 G

所持品

消耗品など、個数が重要なアイテム
アイテム名個数
アウェイクポーション1個
[魔]5点魔晶石6個
[魔]5点マナチャージクリスタル2個
[魔]1点消魔の守護石20個
[魔]陽光の魔符(+1)4個
[魔]月光の魔符(+1)5個
冒険者セット(消耗品)松明6本、ロープ10m
冒険者セット(その他)背負い袋、水袋、毛布、火口箱、ナイフ
保存食13日分(1日3食として、残量42食分)
着替えセット1週間分(消耗するものかは不明)
羊皮紙14枚
白紙の本2冊
装備品
武器・防具

軍師のラウンドシールド

効果あり
恋人の受音器

恋人の呼び笛の音を聞きつける

[魔]知性の指輪×4(予備)

[魔] 知力+1、割ることで瞬間的に+13

[魔]スマルティエの叡智の腕輪(ボーナスブレイク前用)

[魔] 知力+2、スマルティエの装飾品

フレーバー枠(特殊効果なし)

サークレット
金髪のウィッグ(かつら改変、頭枠装飾品)
ロングマント
ロングブーツ

その他
技能用

シャミー(ファミリア・猫)
ぬいぐるみ(Mサイズ)×2

お下がりゴーレムセット

強く魔化された藁束
紫電の紫水晶(小)
月長石の安らぎ(小)

軍師徽章

冒険道具

恋人の呼び笛

一般道具

ベルトポーチ(筆記用具収納用)
羽ペン
インク

衣類

普段着一式(下着×4、上着×4、スカート×2、ズボン×2)
ハンカチ1枚

趣味・嗜好品

二胡(楽器)
愛読書「禍福のアコナイト」シリーズ写本一式(故郷の実家から持ち出し)

その他・シナリオ重要アイテムなど

古びた女神官の日記(アステリア神殿へ納品済み)

共有アイテム群(レアと共同管理)
ガメル4746ガメル
救命草30個
救難草9個
魔香草17個
魔海草16個
ヒーリングポーション19個
アウェイクポーション(※)4個
魔香水4個
クロロ酵素3個
テント5人用
食器セット5人分
アビスシャード15個
北向きの針方位磁石
妖精のランタンマナカートリッジXX装着済み
魔香のアロマポット薬草の回復量+1の効果
幸運のお守り剥ぎ取り判定+1

※アウェイクポーション1つ1つはそれぞれ個人で管理
 内訳はプリーストのイーファ以外で1人1つずつ

マテリアルカード

BASSS
2030
名誉点
499
ランク
センチネル

名誉アイテム

点数
冒険者ランク500
専用化:逃さずの眼鏡(フリー名誉点適用)0
名誉アイテム:盾徽章(フリー名誉点適用)0
流派入門:ユーシズ特別魔法行使学(フリー名誉点適用)0
流派入門:古モルガナンシン王国式戦域魔導術(フリー名誉点適用)0
流派アイテム:ロッセリーニの調声器(フリー名誉点適用)0
コネクション:アイリス・ハーヴェス/顔見知り100
専用化:ラル=ヴェイネのマナリング(フリー名誉点適用)0
名誉アイテム:マナタイト加工のアステリアの盾徽章(フリー名誉点適用)0

Cerisier Fleur

身長163cm
体重56kg
バストサイズDカップ
花弁桜、頭に髪飾りのように生えた花が一番目立つ
誕生日4月11日
髪の色桜色
目の色緑色
肌の色小麦色
性格おっとりとした性格……と思わせて、実は重度のシスコン過激派、敵と見做した相手には無慈悲で冷淡
アライメント秩序・中庸(内面的にはかなり悪寄り)
口調ある程度柔らかめの口調で話すことが多いが、素なのは間延び口調の時
一人称
二人称君、貴方・貴女(あなた)
他者の呼び方基本的に男女問わず「さん付け」、稀に「君付け」、特に親しい相手は「呼び捨て」、目上の相手は「様付け」

経歴表結果

経歴1近所では一番の物知りだった
経歴2大好きな食べ物がある(あった)
経歴3裕福な家に生まれた
冒険理由失われた文明を取り戻すため

経歴・性格など


「買い被りだよ、私は優しいわけじゃない……無用に、敵を増やしたくないだけだから」
「……あの子の生涯にも、いずれ幕引きの日が来る。その時は……ちゃんと、笑顔で見送ってあげないとね」
「貴方たちの正体すら、最早どうでも良いよ……何者であろうと、私たちの歩む道の邪魔をさせはしない……!」

故郷について

長命種のメリアの少女。ハーヴェスから北のディガット山脈の麓の、森の一角に存在する集落の里長の家に生まれた。
その森の一角は「桜の樹海」と呼ばれており、周りとはうってかわって桜の木ばかりが連なる異色の空間である。
尚、桜の樹海の正体は、里で暮らすメリアたちが天寿を迎え、その体が桜の木となったものが集まったものである。
つまるところ、それは里で生きていたメリアたちが眠る墓場なのだ。当然、木の下に死体が埋まってたりはしない。
里長の家と言うだけあり、フルール家は屋敷と言えるほどに大きい。里の民が使う会議室なども完備されているほど。
ただし、裕福な家系であったことは間違いないのだが、基本的には質素倹約の生活を送っていた。
実際のところ、財産の多くは「里を隠し、外敵から守るため」に使われているようである。
……此処まで軍備が徹底される背景には、とある敵対する勢力の存在が関係しているらしい。

集落には神紀文明時代の遺物が保管されており、失われた文明への強い憧れを抱くきっかけとなった。
その遺物は、戦勝神ユリスカロア所縁のものであることが判明している。
スリジェはプリースト技能こそ持たないものの、その教義を知って以来日常的にユリスカロアを信仰しているようだ。
そのユリスカロアが魔動機文明時代以降力を落としていることを知り、その全盛期に興味を抱いている。

家族・友人関係

父親のリュシオルは里長の一族出身の魔術師であり、スリジェも幼少の頃から魔術師として厳しく鍛えられてきた。
それでもスリジェにとっては良き父であり、今尚大きな背中を見せてくれる存在である。
但し、父のその厳格さから、スリジェは魔術師としての修行に嫌気がさしていた時期が存在する。
その一方、リュシオルは顔と纏う雰囲気がどうしようもないほど怖く、威圧感を与えてしまうことが悩みである。
その威圧感は、実の娘のスリジェですらつい真面目な口調で話してしまう程だ。

母親のヴェールは樹神ダリオンの神官であり、幼馴染のエクレールの一族、アヴェルス家とも昔から交友のある間柄だった。
その中でも、エクレールの母であるエーリスとは、特に仲が良い親友だったそうだ。
そんなエーリスはナイトメアのエクレールを生むと同時に亡くなっており、ヴェールの心に深い傷を残した。
とはいえ、その心の傷は「友を失ったこと」よりも「己が間に合わなかったこと」への悔いが大きい。
……当日、彼女は大ファンだった愛読書「禍福のアコナイト」シリーズの最終巻を買いに、街に繰り出していたのだ。
この日の外出は前々から計画していたが、その結果友人の命を失ってしまったのだ。悔いないはずがない。
……それ以来、彼女は「禍福のアコナイト」シリーズには触れておらず、それらは娘のスリジェの手に渡った。
そして、責めてエーリスを助けられなかった分だけでもと、エクレールの母代わりを務めてみせた。
それは間に合わなかった罪滅ぼしであり、ヴェールの心が潰れないための咄嗟の行動でもある。
厳格な性格のリュシオルですら黙認していた辺り、それだけ当時の彼女は見ていられなかったのだろう。
余裕のある外見を崩さないヴェールだが、見る人が見れば無理をしているのは一目瞭然だという。
そんなヴェールも、リラやレアと出会って以降は、メンタルを持ち直してきているようである。

そういった経緯から、スリジェとエクレールは姉妹同然に育ってきたのだ。
その過程でエクレールが擦れていた時期や、スリジェがエクレールに嫉妬していた時期も確かに存在した。
しかし、一度の大喧嘩を機に拗れの全てを払拭するに至っており、それ以降は唯一無二の大親友としての付き合いが続いている。

……なお、スリジェとエクレールの可愛いもの好きはヴェールの影響が大きい。
そして、腐界隈の知識もヴェールによってしっかり植え付けられている。

現在、スリジェとエクレールはそれぞれ別のパーティーで冒険者として活動している。
ただし、スリジェにとってエクレールがパーティー外の人物で最も仲が良い相手であることは変わらない。
マギテックギルドでスリジェが錬金術の勉強をしていた頃は、エクレールはマギテックの勉強をしていたとか。
因みに、エクレールは「寒くても平気だが暑いのは苦手」な一方で、スリジェは「暑くても平気」と対称的な一面も。

そして、里の治安維持を担当する武官の家であるクリザリッド家の息子であり、同世代のジョルジュとも仲が良い。
幼少時代こそ「とある理由」で嫉妬していたが、嫌な顔一つせずスリジェを見て、向き合ってくれた人物でもある。
嫉妬を止めて以降、彼とエクレールとスリジェの3人は、悪友とでも言うべき仲の良さを見せるようになった。
第九話外伝6終了後の段階で、彼もハーヴェスを拠点に活動しているようだ。

また、里でクリザリッド家に次ぐ武官の家出身である、3歳ほど年上のフェリジット・ルー・ノワールとも親交が深い。
ジョルジュと同様に、幼少時代の嫉妬の対象でありながら、そんなスリジェを受け入れ、向き合い続けてくれた姉貴分である。
彼女は、スリジェにとって悪友たちにも並ぶ知己であり、絶対に頭の上がらない相手でもある。
そんな彼女は、スリジェが冒険者の道を志し、エクレールと共に里を発つ数年前に、「武者修行の為」と言って里を飛び出していったのだが……?

フェリジットとスリジェのその後

なんと、第九話外伝12の開始数日前に、今まで音沙汰一つなかった彼女が、突如としてスリジェとオルテンシア一家の過ごす家を訪ねてきた。
どうやら、充分な修行を積んだ彼女は、久々の里帰りついでに、スリジェがハーヴェスに家を買ったという話を聞き、様子を見に来たらしい。
そんな彼女の修行時代の土産話を聞き、スリジェはすぐに一つの「二つ名」を思い出した。

【黒狼剣姫】

スリジェにとっては、幼少期の心の支えだった物語の、登場人物の二つ名と似ていたため、偶々目についただけの二つ名。
だが、その「二つ名持ち」について伝え聞いた噂と、フェリジットの語る話は、寸分の狂いもなく合致していたのだ。
そして、それは実際にフェリジットの二つ名であったようだ。

―――永く離れて過ごした間柄ながら、奇跡的にも、両名共にお互いの情報を追い続けていたのだ。


ある日突然里にやってきて、父のリュシオルがメイド長として雇い入れたシュタイフェ・ブリーゼとは主従関係。
但し、年齢が近いため、スリジェ視点では主従と言うよりは友人感覚での付き合いが多い。
……彼女には何やら秘密があるようだが、スリジェは全く気づいていない。

また、スリジェの幼い頃にリュシオルが拾ってきたスイランとは、フルール家の従者の中でも特に仲が良い。

性格・嗜好

性格は穏やかでのんびり屋であり、基本的に楽天家。そして好奇心旺盛で、可愛いものが大好き。
以前はのんびり屋らしい語尾の間延びした口調が素であり、その口調とシリアスな場面や戦闘中での口調を使い分けていた。
だが、いつの間にかシリアスな場面や戦闘中での口調が恒常化している。
冒険者生活を過ごす上で、何時の間にやら変化していたようだ…。

一度身内と認めた相手にはとことん甘い一方で、敵と見做した相手には、誰であろうと一切の容赦がない。
特に、親しい仲間が傷つけられた時は、これ以上ない程に怒りの感情が表に出る。普段はニコニコしている分、凄く怖いと評判。
第三話と第四話の幕間で、リラの傷痕が「召魔の刺青」であることが発覚した時には、特に深い怒りを露わにしたという。

好きな食べ物は鍋料理であり、特に故郷の郷土料理である牡丹鍋が大好き。
ただし、料理そのもの以上に、みんなと一緒にワイワイと鍋を囲む空気感が何よりも好きであるようだ。
なお、スリジェは宴の空気感こそ好きだが、酒はあまり好きではなかった。

過去形である理由

……のだが、第九話外伝4の後、新居に友人たちを集めて自棄酒に走った時を境に、酒を嗜むようになった。
その時になって初めて、スリジェは「自身が、気づかぬうちに酒に強くなっていたこと」に気付いた。
スリジェは何時の間にやら、節度を守ればほろ酔い止まりで酒を楽しむことができるようになっていたのだ。
涼しい顔をして酒を飲むスリジェの姿を見た、「酒に弱かったスリジェ」をよく知るエクレールは驚きを隠せていなかった。
気づかぬうちに酒に強くなった原因は、恐らく二つある。一つ目は冒険者生活で身体が鍛えられていたこと。
二つ目は、第八話外伝1「夢見る甘い木の実」で口にしたドゥルメリの実だ。
当時、この実を食したスリジェは、この果実の強い酒気により泥酔し記憶が飛んでしまった。
……スリジェにとっては、醜態として記憶に新しい一件だが、実はこれによって、スリジェの内蔵に変化が起きていた。
酒気が非常に強いこの木の実に適応したのか、生半可な酒では酔わない程の酒気への耐性が身についていたのだ。
因みに、ドゥルメリの実であっさり記憶が飛んだ時以降だと、この自棄酒が初めての飲酒である。

その一方で、親友の父親が拘って栽培している茶葉で淹れたお茶は、昔から大好きである。

愛読書は、母親が買い集めていた小説である「禍福のアコナイト」シリーズ。
当該作品の主人公たちはメリアの戦士アルボルの剣士の姉妹であり、スリジェは一時期彼女たちに強く憧れていた。
そうして一度は戦士の道を目指すも、「自分は彼女たちのようには動けない」と思い知らされ挫折することになる。
それでもなお、決め台詞などに彼女たちの影響を垣間見ることができる。

過去の文明の遺物を保管する集落に生まれたからか、過去の滅んだ文明への興味が強い。
「過去の文明についてもっと知りたい」という知識欲が、スカラー(学生)技能の習得に繋がっている。
ソーサラー技能やアルケミスト技能は、魔法文明や魔動機文明について勉強する過程で習得したようだ。
知識に対して貪欲な傾向があり、好奇心を自身で抑えきれなくなる時がある。
特に、失われた文明の関わる遺跡調査などに参加すれば、まず間違いなく大興奮だろう。

第一話不参加の「メタではない」理由

不参加だった第一話の時には、エクレールのパーティーへの助っ人としてオーシンへと出向いており、ハーヴェスには居なかった。
呼び出された理由は「短命種の同族のメンタルケア」であり、そのために2ヶ月近くの間ハーヴェスを離れていた。
……この時の出会いが、スリジェの辿る運命に大きな影響を与えたことは間違いないだろう。

この時に、同族の身に起きた惨劇を聞いたからか、人族が無条件の善性存在ではないと考えるようになった。
その結果、「人族と蛮族の対立構造」自体を無条件に受容することができなくなった。
「人族か蛮族かが重要なんじゃない、分かり合えるかが重要なんだ」
これが現在のスリジェの思考の根底である。
この事件の後だったからか、「レアが個人的にザールギアスを信仰している」ことを明かしても受容することができた。
結局のところ、話が通じる良き冒険者なのだから、何を信仰していようがスリジェにとっては些事でしかないのである。

……スリジェはこの時出会った同族リラ・オルテンシアを深く愛した。溺れるほどに愛を注いだ。
そして、リラの敵と見做した相手への対応には、より一層容赦がなくなった。
「この子を守るためなら、手段は選ばない……」
……リラとの出会いにより、確かにスリジェは壊れてしまったのだ。本人はそれを是としているが……。

また、リラと出会って以降のスリジェは、「他人のことをどうとも思わない魔神使い(デーモンルーラー)」を、強く嫌悪するようになった。

本編開始後の変遷

ウェイトレス(給仕)技能が生えたのは、冒険者ギルドの食堂でバイトして生活費を稼いでいる設定ができたからである。
スリジェがバイトを始めたのはごく最近であり、レアとガブリエルの二人と初対面時に起きたイベントが原因となっている。
そのバイト仲間には、とあるエルフの拳闘士が居る。彼女とは「見上げる者達」の冒険者としても同期である。

第三話から、自身の装備を剣士っぽく偽装し始めた。
パーティー全体が前衛志向のため、自身の装備をそれっぽく整えれば「全員前衛のパーティー」に見えることに気づいたからだ。
それを利用して自身の外見を剣士に装い、実力を見抜けなかった相手の油断を誘おうという魂胆である。
……そして、かつての「アコナイト姉妹」への憧れの発露でもあったのかもしれない。
装備を杖から発動体加工したレイピアに持ち替え、もう片方の手にラウンドシールドも装備。
更に仲間のレアの動きをつぶさに観察し、剣士らしい身のこなしについても勉強を始めたようだ。
その後、第五話で魔剣「徒花の蕾剣」を獲得し、剣士のフリを継続することが決定した。
気分だけでも憧れに近づけたからか、どことなく機嫌がいい日が増えたようである。

回を重ねるにつれて、冒険中に好奇心を表面化することが無くなってきている。
リーダーを任せられたゆえの責任感か、警戒心が強い友に似たのか……。

第七話終了後、事態の報告のためにエクレール、リラ、レアを伴って帰郷。
報告を済ませたのち、久しぶりに読みたくなったという理由で、実家に置いてあった愛読書シリーズを持ち出している。

第七話の時に、ジニアスタ闘技場が四方から襲撃される事態が発生。
その時偶々街の東部を訪れていたスリジェは、周囲の冒険者と協力し、迅速にアンデッドの軍団を撃退することに成功。
更に、アンデッドを送り込んでいる主犯と思しきレプラカーンを捕縛する功績を挙げた。
その結果、復興作業に従事していた頃、現地民から「桜花の先導者(ベネトナシュ)」と呼ばれていたようである。
戦勝の加護を与えるとされる星の名で呼ばれるのは、スリジェにとって様々な意味で名誉なことである。

二つ名のその後

第九話外伝17終了後は、「白桜の狂想者(アルバシーラ・ラプソディア)」という二つ名が通るようになり始めた。
この二つ名は、周囲にスリジェの秘めた狂気が露呈しだし、その「義妹過激派(シスコン)」とでも言うべき一面への恐怖が集まった結果、発生したものである。
最近になって漸く、自身の狂気のマズさを自覚し始めたスリジェは、この二つ名を戒めとして受け入れる覚悟を固めたのだった。

……なお、スリジェの義妹過激派(シスコン)っぷりは重篤を極めるため、自覚はできても改善には難航しているのが現状である。


第八話外伝3で、「吟遊神オーピフェアス」なる神の教えを知る。

その教え

「歌い、紡ぎ、忘れるなかれ。知恵は繋がれてこそ」
「奏でる歌には合わせて踊れ。無駄な不和は悪と知れ」
「皆で歌うと楽しい」
「歌を、詩を楽しめ。音楽こそは最後まで汝を励ますだろう」

この教えと、依頼中に聞いた「モノには心が、神が宿る」という言葉に思うところがあった様子。
依頼から帰還した後、「吟遊神の教え」とこの言葉を、妹分のリラに教え込んだようである。

第九話外伝2で、リラの実の母親であるコトネと出会う。
正直なところ、スリジェはリラの実の肉親に対しては、あまり良い感情を抱いていなかった。
何故なら、彼らがリラの生まれた場所に居れば、リラの幼き頃の不幸は存在し得なかったからである。
まあ、そうでなかったおかげで、スリジェがリラと出会えたことは間違いないのだが……故にこそ、複雑な心境であったのだ。
しかし、今回の出会いにより、スリジェも「リラが生まれた時に起きていた事態」を断片的ながら知ることとなった。
更に、リラ本人がコトネを許し、家族として受け入れ、改めて歩み寄っていくことを決めた。
……リラの選択を見届けたスリジェに、異を挟む選択肢など取れるはずも無かった。
スリジェが何よりも強く望むものは「リラ・オルテンシアの幸福な生涯」である。
その願いを抱くからこそ、己の行動でリラを苦しめたり、悲しませるわけにはいかない。
そのためならば、己の感情を捨てる覚悟は、とうの昔から出来ているのだ……。

そんなリラ・コトネ親子とは、第九話外伝4終了後に共同で新市街に家を購入し、同居生活を始めることとなった。
第九話外伝6終了後には、同居人が更に二人増えることとなった。

第九話外伝5終了後、レアがゴーレムを新調すると同時に、スリジェもストローバードを扱えるようになった。
そこで、レアが今まで使っていたストローバードの素材を、そのまま受け取ることとなった。
レアの下では「パイユ」と呼ばれたゴーレムだが、スリジェは「ガルサ」と呼ぶ予定。
……機能美的な造形に秀でたレアに対して、スリジェのゴーレムは幾分不格好ではあるが。

第九話外伝11終了後、レアに幸運のお守りを譲渡した。
代わりに、ギルドエンブレムはフードマントに刻むことにしたようである。

スリジェに可能な行動一覧
流派秘伝
ストリームマジック(《魔法収束》変化型秘伝)

「対象:1体(除:1体X、1体全、1体+1体)」の魔法を行使する場合に宣言できる。
この魔法での消費MPを倍にし、「形状:貫通」に変更する。

戦域魔導術ベロニカ(常時型秘伝)

魔法の発動タイミングを、最大で1時間まで遅発させることができる。
この効果は【ロッセリーニの魔法印】を有するキャラクターしか対象に取れず、対象1体に付き1つしか適用できない。

攻撃
徒花の蕾剣で攻撃命中平目威力8+0(C値10)対象単体射程接触斬撃属性
エネルギー・ボルト消費MP4威力10+16+2(C値10)対象単体射程30m純エネルギー属性
リープ・スラッシュ消費MP6威力20+16+2(C値10)対象単体射程10m断空属性
ライトニング消費MP6威力20+16+2(C値10)形状貫通射程30m雷属性
ブラスト消費MP5威力30+16+2(C値10)対象単体射程接触衝撃属性
ファイアボール消費MP7威力20+16+2(C値10)1エリア5体射程30m炎属性
スティール・マインド消費MP1威力10+16+2(C値10)対象単体射程10m呪い属性、抵抗消滅、MP吸収
エネルギー・ジャベリン消費MP8威力40+16+2(C値10)対象単体射程30m純エネルギー属性
ブレード・ネット消費MP9威力0+16(C値なし)対象単体射程10m断空属性、抵抗短縮
ブリザード消費MP9威力30+16+2(C値10)1エリア20体射程30m水・氷属性
スパーク消費MP5威力0+13+2(C値10)1エリア5体射程30m雷属性
ドレイン・タッチ消費MP6威力10+13+2(C値10)対象単体射程接触呪い属性、HP吸収
トキシック・ブリーズ消費MP6威力20+16+2(C値10)形状貫通射程30m毒属性
ドロー・アウト消費MP6威力10+16+2(C値10)対象単体射程10m呪い属性、HP&MP吸収
攻撃以外
真語魔法

ブラント・ウェポン
ライト
ロック
ナップ
バイタリティ
ディスペル・マジック
センス・マジック
パラライズ
アンロック
センス・エネミィ
マーキング
ファミリア
ウェポン・マスター
ウォール・ウォーキング
トランスレイト
レビテーション
コンシール・セルフ
ハード・ロック
アポート
アナライズ・エンチャントメント
タング
ブリンク
マジシャン
クリエイト・デバイス
イレイス・マジック
レデュース・マジック
テレキネシス
フライト
シースルー
シール・エンチャントメント

操霊魔法

エンチャント・ウェポン
プロテクション
ダーク・ミスト
アース・ヒール
カウンター・マジック
ファナティシズム
コマンド・ドール
レイジング・アース
ファイア・ウェポン
クリエイト・ゴーレム
クリエイト・アンデッド
ポイズン・クラウド
フォビドゥン・マジック
ディスガイズ
ドール・サイト
スペル・エンハンス
アース・シールド
インテンス・コントロール
スタン・クラウド
カウンター・センス
マナ・アブソーブ
リモート・ドール
ダブル・インディケイト
リザレクション

深智魔法

バランス・ウェポン
ウィザード・サイン
キャントリップ
タフパワー
ロックオン
バッド・イメージ
リモート・キー
リプレイス・サウンド
インスタント・ゴーレム
インスタント・アンデッド
フローティング・アイ
ディフェンス・マスター
マナ・コンバージェンス
スリープ・クラウド
ホールド・ポータル
テレオペレート・ドール

賦術・鼓咆・陣率

ヒールスプレー(賦術、緑×2)
パラライズミスト(賦術、緑×1、ランクB効果なし)
バークメイル(賦術、緑×1)
陣率:軍師の知略(陣率)
怒涛の攻陣Ⅰ(鼓咆、攻撃系1ランク)
怒涛の攻陣Ⅱ:旋風(鼓咆、攻撃系2ランク)
陣率:効力亢進Ⅰ(陣率、陣気コスト3)
怒涛の攻陣Ⅲ:旋刃(鼓咆、攻撃系3ランク)
蘇る秘奥(鼓咆、鼓舞系2ランク)
怒涛の攻陣Ⅳ:輝斬(鼓咆、攻撃系4ランク)
陣率:効力亢進Ⅱ(陣率、陣気コスト5)

他者へ抱いている感情
見上げる者達

冒険者ギルド「見上げる者達」に所属し、同じパーティーで活動している大切な仲間たち。
スリジェはこのパーティーのリーダーを務めており、未熟ながらもその役目を果たそうと邁進している。
但し、スリジェ・フルール自身の「見上げる者達」への依存度は低く、帰属意識も強いとは決して言えない。
そもそも、スリジェには「見上げる者達」に籍を置く前に、「三日月の誓い」で活動していた時期が存在するのだ。
そして、今はその「三日月の誓い」に、スリジェが何よりも愛する「大事な妹分」も籍を置いている。
……もしもスリジェが、「見上げる者達」に対して心の底から失望するような出来事が起きたら?
その時は恐らく、彼女は再び「三日月の誓い」へと鞍替えを敢行する事だろう。
……ある夜にスリジェが口にした「私を失望させないでよ?」という言葉は、紛れもない本心から発したものなのだ。

ガブリエル・ダビンソン

見た目の圧と出会った状況の関係で畏縮+呆れ気味。
第一印象は非常に悪いが、戦闘での活躍で評価を上げた。扇風機気味だったのは見ないふり。
酒癖の悪さに呆れつつも、酒が抜けてしおらしくされるのも落ち着かないので陽気に酔っていてほしい。
とはいえ、平素は少々呑気が過ぎるのではないかと思わなくもない。

レア・ローラン・ブリジット

出会ったばかりながら他人とは思えず、何故か放っておけない、全力で助けになりたい相手。
パーティーメンバーでも特に親密な相手でもある。魔法文明語で密談する場面もしばしばある。
スリジェのレアに対する振る舞いは、現段階でも既に「エクレールやリラに対する振る舞い」と大差がない。
パーティーリーダーとして見ても、真っ先に相談を出来る相手でもある。ブレインとして非常に頼りになる人。
ただ、失敗を抱え込み、引き摺りがちなのが玉に瑕。但し、自己評価が低く引き摺りがちなのはスリジェも同じ。
結局、スリジェもレアも同じ穴の狢なのである。凹んでる背中に蹴りを入れあう程度の関係が丁度良いのかもしれない。
最近は彼女から剣術を学び始めた。最初は相手の油断を誘うための作戦だったが……?

イーファ・シーカー

普通に信頼できる冒険者仲間という印象。一番落ち着いてる人というイメージ。
ただ、最近は意外と激情家なのかもしれないと感じる場面や、どこか抜けているのでは?と感じる場面が増えている。

ディエス・アスキュロー

出会ったばかりだが、比較的落ち着いているイメージを抱いた。パーティー内ではレアの次に気を許している相手な印象。
親交のある男性の中では、話しやすい部類の相手。今後、リカント語で密談する機会が増えるものと思われる。

三日月の誓い

親友のエクレールを筆頭にした、ギルド「三日月の誓い」に所属する友人冒険者たち。
スリジェが今のパーティーメンバーと出会うよりも前から親交がある相手である。
初期のパーティーメンバーはジェイソン、ミハイル、エクレール、スリジェの4名だった。
エクレールとの役割被りを気にしたスリジェが離脱し、3人は代わりの人員を募ることにした。
そこに居合わせたのがヴェーダとコルチェリカであり、5人パーティーで活動を再開。
とある事件への介入を経てリラが加わり、現在の6人パーティーに落ち着いている。

ジェイソン・アーゴナート

エクレールのパーティーでリーダーをしている人。まっすぐな性格の好青年という印象。
「彼がいるなら、リラが変に折れてしまうこともないだろう」という強い信頼を寄せている。
彼がエクレールに告白したと聞いた時は少々驚いた。

エクレール・バール・アヴェルス

「桜の樹海」にある故郷の里で暮らしていた頃からの旧知の友人であるナイトメア(人間生まれ)。
里長の家に生まれたスリジェに対し、エクレールは狩人の家系に生まれた。スリジェは彼女を「エクレ」と愛称で呼ぶ。
幼少期から姉妹同然に過ごしてきたので、彼女の昔の事もよく知っている。暴れていた時期も含めて。
お互いの馬鹿な行動を咎めたり、一緒に馬鹿したり……そんな日々をずっと過ごしてきた大親友なのだ。
但し、スリジェの方が年齢は高いものの、どちらかと言えばエクレールの方がしっかりした姉貴分気質である。
第四話~第五話間の幕間で、スリジェが彼女の言葉に元気づけられる一幕があったとかなかったとか。
付き合いの長さ故、彼女が「仲間が頭を抱えるような、よくやらかすこと」もしっかり認識している。
但し、エクレールのそれを「悪癖」とは認識しつつも、スリジェから止める気は全く無いようである。
彼女がそういった「悪癖」を身に着ける経緯を把握しているからこそ、スリジェから止めることは絶対にない。
そして、一時はエクレールに嫉妬を向けていた己を受け入れ、変わらず親友でいてくれる大切な人でもあるのだ。
いずれは、エクレールと共に故郷近辺にある「遺跡」を探索したいと思っている。
なお、その遺跡は「戦勝神ユリスカロアにまつわる神紀文明時代のもの」であるらしい。

リラ・コトヴィア・オルテンシア

エクレールに救出され、そのままエクレールたちのパーティーに加わった短命種のメリア。
一人っ子のスリジェにとっては初めての妹分であり、実の妹かのように可愛がっている。
名前を持たなかった彼女に、エクレールと一緒に「リラ・オルテンシア」という名を与えたことは大事な思い出である。
仮に精神年齢や肉体年齢が逆転しようと、「可愛い妹」であることは未来永劫変わらないだろう。
そしてこの子を傷つけた芸術家(ジェイド・マーカス)は絶対に許さないと心に誓った。
リラが歌を練習していることを知っているスリジェは、第三話の冒険後、楽器屋に足を運んだ。
リラが歌を歌う道に進むならば、自分はそれを支える側に回ろう、という魂胆である。
第四話~第五話間の幕間で手合わせをしたときは、お互いギリギリまで消耗する激闘を繰り広げた。

徐々にトラウマを克服し、光の世界へと歩みだした彼女を、スリジェは後方から笑顔で見守り続けるだろう。

リュー

リラを主人とする扉の小魔(ゲートインプ)。小さな竜の姿をしている。
リラが体や心を壊さないように目を光らせていることを知っているため、ある程度の信頼を置いている。

そんなリューだが、第九話外伝15の渦中にて、とある人物の身代わりになって消滅してしまう。
この事件以降、リラは新たな門の小魔(ゲートインプ)と共に行動している。
イブという名のその門の小魔(ゲートインプ)は、酷くリラと酷似した姿をしているのだが……?

ミハイル・ブレッヒェン・リンドヴルム

お酒大好きで料理上手なリルドラケン。エクレールのパーティーを色んな意味で支えている人。
実はスリジェの胃袋も料理上手の彼に掴まれており、その料理は出会ったばかりの頃から親睦を深める切欠となった。
彼が飲兵衛であることは勿論知っていたが、ガブリエルの飲み友達の一人だと知ったときは流石に驚いた。
謝罪するときに、自分の身体でケジメをつけようとするヤクザめいた癖がある点だけは、少々呆れ気味ではある。
単純に、「純粋にミハイルが悪かったと断定できる場面」をほとんど見かけたことが無いことも大きい。
加えて、「そういう謝罪をしても却って逆効果な場面」の方が多い印象もある。
「普段はひたすら良い人だけど、その点だけがただただ危なっかしい」という感じだろうか。

ヴェーダ・スメラルド

エクレールのパーティーの財政を管理してるティエンス。スリジェと入れ違いになる形で、このパーティーに参入した。
落ち着いてしっかりしている人で、暴走するタイプではないので、ストッパー的な意味での安心感が大きい。
第三話の後、打ち上げをした酒場でバイトをする彼女と出会ったときは驚かされたが、理由を聞いて深く納得した。
第五話~第六話間の幕間で手合わせをしたが、プライマリィヒーリングで粘られて追い込まれる。
逆襲とばかりに、全ての魔力に加え魔剣の能力まで乗せた一撃をヴェーダに確かに叩き込んだ。
が、よりにもよってこのタイミングで呪文が不発に終わってしまい、万策尽きてしまう。
その場の空気感と羞恥に耐えかねたスリジェは、真っ赤な顔で訓練場を飛び出してしまった……。
翌日、しっかりと謝罪を済ませたため、両者の関係に溝が出来たりはしていない。
その後、2vs2の戦闘訓練で同じチームで共闘し、息の合った連携で対戦相手のチームを蹂躙した。
その凶悪さは、エクレールから「この形式の訓練でスリジェとヴェーダが組むこと」を今後禁止されたほどである。
……とにかく、戦いにおいては誰よりも息が合う相手だと感じている。

コルチェリカ・アイナーバ

エクレールのパーティー仲間のタビット。スリジェと入れ違いになる形で、このパーティーに参入した。
そして、エクレールの「悪癖」の最大の被害者でもあり、その光景は最早いつものことと化している。
もっとも、コルチェリカには悪いなと思いつつも、スリジェにエクレールの悪癖を咎める気は全くない。
なぜなら、エクレールの「悪癖」に反応できていることは、心が壊れていないなによりの証拠とも言えるのだから……。

桜の里

ハーヴェス北西、ディガット山脈の山麓に存在する大森林の一角に存在する隠れ里。
スリジェはこの集落出身であり、親族や旧知の知人の多くもこの集落で暮らしている。

フルール家

父:リュシオル・フルール
母:ヴェール・フルール
従者:シュタイフェ・ブリーゼ
従者:スイラン

旧知
エクレール・バール・アヴェルス

幼少期から姉妹同然に過ごしてきた大親友。三日月の誓いの項目内の同項目も参照。

ジョルジュ・クリザリッド

里の治安維持を務めるクリザリッド家の嫡男で、スリジェやエクレールと歳が近い。

フェリジット・ルー・ノワール

幼少の折より世話になった、姉貴分のリカントの女性。スリジェより一回り年上。
周りからはフェルという愛称で呼ばれる一方で、スリジェは彼女をリズ姉と呼ぶことが多い。
詳細は上記の「家族・友人関係」の項目にて。

エトワール・オブスキュリテ・エタンセル

幼少の折より世話になった、姉貴分のエルフの女性。スリジェより年上でフェリジットの1つ下。
フェリジットとは親友同士で、スリジェにとっては二人とも姉のような存在である。愛称はエル姉。
スリジェが魔術師としての修行に嫌気がさしていたころ、彼女が話す魔動機文明の話に聞き入っていた。
彼女から聞いた魔動機文明アル・メナスの話が、マギテック協会で錬金術について勉強する切欠となった。

同居人

ハーヴェスの新市街に購入した家で、共に暮らしている人物。
現在は、スリジェを含めて「メリア長命種1、メリア短命種5、グラスランナー1,リカント1、ウィークリング(バジリスク)1」の9人暮らしとなっている。
まあ、積極的に屯しに来る面々を含めるともっと増えるのだが。

リラ・コトヴィア・オルテンシア

スリジェ最愛の妹分。三日月の誓いの項目内の同項目も参照。

コトネ

第九話外伝2で出会い、後に同じギルドに所属することになったメリアの短命種の神官。
そして愛しき妹分の実母。リラと言う共通の話題を以て、親睦を急速に深めている。
ヨイヅキとの再会以降は、家名としてオルテンシア姓を名乗っている。

ヨイヅキ

第八話外伝3で、事件解決時に援軍を要請したユーシズの冒険者ギルドから送られてきた冒険者の一人。
ローロと言うグラスランナーと一緒に行動しているメリアの男性。見た目は女性にも見えてしまうが……。
偶然にも、スリジェは彼とローロがユーシズを出発し、何処かへと向かう姿を目撃している。

白い髪に紫陽花の花、紫の瞳の拳闘士と、スリジェにとって非常に強い既視感を与える存在。
後にコトネとの会話の中で、彼こそがリラの実父であることが判明。既視感の理由も納得である。
そんな彼とは第九話外伝6にて再会。彼に随伴するローロともども、コトネとリラにより新居に連れ込まれた。
コトネとの再会以降は、家名としてオルテンシア姓を名乗っている。

第九話外伝10にて、キュウキと共に奈落に姿を消し、現在行方不明。
ただ、ライフシグナルにはその最後まで生命反応を示し続けた。

ローロ

ヨイヅキと共に行動していたグラスランナーの少年。

ヴェルメリオ・オルテンシア

第九話外伝10終了後、新たに生を受けたリラの弟。7月9日生まれ。
生まれつき、毛髪の一部が真っ赤に染まっていたため、赤を意味するヴェルメリオの名が与えられた。
部分的に赤い髪と、青と紫のオッドアイという特異な見た目をしている。
スリジェの蕾剣を振るう姿に興味津々なようだが……?

フェリジット・ルー・ノワール

故郷で世話になった姉貴分のリカントの女性。詳細は上記の「家族・友人関係」の項目にて。
第九話外伝12終了後、何故かしれっとオルテンシア邸に居候し始めた。

クラネオ

第九話外伝13終了後、流されるままにオルテンシア邸で暮らすことが決まってしまったメリアの男性。
既にスリジェ、リラ、コトネから家族認定されており、ヴェルメリオからも実兄のように懐かれている。
特に、スリジェからは「とある理由」により、リラに次ぐレベルで可愛がられている。
抱える秘密はかなり重いので、背景の詳細は本人のページを参照。

第九話外伝15終了後は、新入りのヴェーダ・トリフォリーオへの恋心を自覚し、定住の覚悟を固めた。
そして、第九話外伝17の事件を経て、本格的にこの世界で生きていく覚悟が固まったようである。
……ただ、当該事件の中では、身に秘める激情の片鱗を見せる場面もあったらしい。
率先して敵の前に立ちはだかり、己の身を顧みないその姿は、何時しかのヨイヅキを思わせるものだったそうだ。

メラン

第九話外伝13終了後、クラネオと一緒にオルテンシア邸に転がり込んできたバジリスクのウィークリングの少女。
自身を助けてくれたクラネオに強く懐いており、同居人の中でも特にクラネオと一緒に過ごす時間が長い。
次いで、同じキルヒア神官のコトネと歓談していることが多いようだ。

ヴェーダ・トリフォリーオ

第九話外伝15開始前の頃に、レアから話を聞いて訪れた開拓村で出会ったメリアの短命種の女性。愛称は本人曰くリオ。
自身とよく似た顔に、リラのような髪色と戦闘スタイル、ヴェーダと同じ名前と、既視感の塊過ぎる存在。
実は、ヨイヅキとコトネがかつて共に過ごしていた集落の出身で、ヨイヅキを強く慕っていたことが発覚。
流れるようにオルテンシア邸へと連れ込まれ、コトネと再会させられた。
コトネやリラと面会し、全てを悟った時は、迷いもなく土下座を敢行したそうだ……。
二人に許された結果、彼女もオルテンシア邸に住むことになった。
彼女の根深い心の傷も、此処で暮らすうちに少しづつ癒えると良いのだが……。
現在は、見上げる者達のギルド職員として働いている。
強く慕うヨイヅキの面影を感じてか、クラネオに惹かれているらしい。

プラトーン(偽)
【マギテック協会・職員】アレセイア・アバドース

マギテック協会で勉強していた頃の学友の女性(種族:ルーンフォーク?)。現在はギルドの一般職員。
テンションが比較的高め。二人で遺跡に放り込むと、スリジェのテンションも常時以上に振り切れやすくなる。

敵対関係

セッション中に遭遇した敵性存在。及び経歴上確実に敵対しうる相手。

???(アメシティア)

第三話で対面した墓荒らしのレプラカーン。鼻歌の下手糞さに呆れ気味。
不意打ちを敢行した結果、相手が名乗る前に深手を負わせてしまい、逃げられてしまった。
そんな彼女との再開は第七話。ジニアスタ闘技場でのことだった。
しかし、こちらでも彼女の結末は……何も言うまい。 簀巻き「理不尽だ……」
そして、第九話の魔剣の迷宮の内部、彼女と三度目の遭遇を果たす。
接敵して組み付き、捕縛に成功するが、最終的には取り逃してしまった。
明白に敵であるにもかかわらず、スリジェは彼女を「殺そう」と思う程深く敵視することは出来ていないようだ。

タザンナ/アレク

第四話で対面した魔神使いのリカントらしき何者か。
「人族を捕らえて幽閉している屋敷」、「他者を何とも思わない魔神使い」と、リラの事件を思い起こさせる要素を持つ。
更に「仲間を傷つけた」ため、スリジェには「討つべき敵」と断定されている。
リカントの魔神使いなのか、それとも「魔神の苗床」にされたリカントなのか……真相は如何に。

ジェイド・マーカス

妹分のリラを虐げていた、オーシンの街の自称芸術家。
リラに召異の刺青を掘り込んだ張本人であり、スリジェが「他者を何とも思わない魔神使い」を許せない最大の要因である。
第七話で彼の操る「本人そっくり」であろう人形と遭遇し、交戦。撃破するも、やはり本物は違う場所に居るようだ。
この戦いを経て猶更「彼を討たねばならない」と決意を強めた。

レオ・ローラン・シュヴァルツ

パーティーメンバーであるレアの実兄。そしてレア以上に拗らせている様子が見て取れる。
彼が人族全体を敵に回す旨の発言をしたため、「どう頑張っても、己と分かり合える相手ではない」と判断している。
何故なら、人族全体を敵に回す以上、十中八九リラの敵になることが確定しているからである。
加えて、去り際にレアを瀕死の重傷に追いやったため、アレクやジェイド同様「討つべき敵」と認定している。
地味に、茶番を除けばセッションでスリジェに初めてダメージを与えた相手でもある。寧ろ何故狙われないのか……。

エスメラルダ

第五話でスリジェたちを魔剣の迷宮に放り込んだ張本人。
咄嗟のレアの攻撃を、目を開くことすらなくあっさり回避するほどの実力がある相手でもある。
敵意を抱いているわけではないため、純粋な悪人と断じることはできない。
だが、少なくとも警戒するべき相手には間違いないだろう。
……などと思っていたら、第九話の魔剣の迷宮で再会。
常人には理解できない存在である気配を感じたため、彼女とはあまり言葉を交わしていない。
そして、彼女の口から「アメシティア」、「アダマンテス」、「ジェイド・マーカス」は自身の協力者であると告げられる。
……もし、彼女がロクでもない彼らの願いを叶えようとするのであれば……討つべき敵と、見なすほかなくなるだろう。

キュウキ

第九話外伝10で出会った、リラの肉親であるコトネ、ヨイヅキの因縁の敵。
そして、ラーリス系の小神の神官でもあり、フルール一族とも深い因縁が存在するようである。

その他

接点はあるが、「冒険者仲間」ではない人物。

【ハーヴェス・見上げる者達・受付嬢】リーナ

自身が所属するギルド「見上げる者達」の受付嬢。
恐らく、依頼関係だともっとも世話になっている相手。

【ハーヴェス・マギテック協会】ローザ・フィオーレ

マギテック協会で錬金術を勉強をしていたころの恩師。尊敬してやまない人。
スリジェがアイソアーマスクの購入を検討していた時に、その効果への誤認を解いてくれたことがある。

【ハーヴェス・盗賊ギルド】『盗賊頭領』ハヤテ

第二話で知り合った盗賊ギルドの支部長。
第四話冒頭で初めて、彼女と積極的に交渉した。
現状、ギブ&テイク以上の関係は築けていないが、彼女の情報は信頼できると判断している。
第五話では、依頼の裏取りをするべくレアと共に対面。
彼女から得た情報から、依頼主への警戒を強めるべきと判断することにした。

【ハーヴェス・キルヒア神殿】『炎鉄の拳』シスター・アイゼアン

第三話の事件で知り合ったキルヒア神殿のシスター。
現状では「仲間であるイーファの知人」以上の関係にはならないだろう。
……などと思っていたら、第九話外伝3で再会し、事件の解決のために共闘することとなった。
それなりに話せる間柄にはなった、と思う。

【ハーヴェス・セヴォーラ薬師会】

冒険外で日々の糧を稼ぐうえで、世話になっている治験の依頼を出している依頼主。
この薬師会と所縁の深いであろう商人から、魔香のアロマポットを購入している。
今後とも、薬品関係の買い物で世話になることになるだろう。

【ジニアスタ闘技場・人形師】『翡翠卿』ネフリアンナ

第六話でジニアスタの街を探索していた時に遭遇した高名な人形師。

【ジニアスタ闘技場・とある酒造】

第七話で出場する闘技大会での推薦主。
酒造の主である旦那さん、推定Lv9程の護衛、フードの女性の3人と接触している。
旦那さんと護衛はともかく、フードの女性は若干怪しい雰囲気を感じるが……果たして?

【ジニアスタ闘技場・大会主催】ヴィヴィ

第七話で出場する闘技大会の主催者。使いの人も含め、世話になっている相手と言えるか。
推薦が必要なことも知らずにやってきたスリジェたちにも対応してくれた気の良い人。

【ジニアスタ闘技場・魔術師ギルド】受付嬢

情報収集を兼ねて接触した魔術師ギルドの受付嬢。推薦枠を勝ち取った後、改めて接触して会話することにした。
小声で愚痴をこぼした点や、一瞬虚ろな目を見せたりした点で、苦労しているのだろうと心の中で同情した。

【ジニアスタ闘技場】???

ジニアスタの市場で偶然遭遇した、キルヒア神殿を探す冒険者の少年。何処か既視感を感じる相手だが……?
棘のある言葉遣いが印象的で、裏切られた経験があるかのような口ぶりが気掛かりではある。
ただ、口調こそ棘があるものの、言ってることは純粋にこちらへの心配であり、悪い子ではないなと判断している。

【ジニアスタ闘技場】『柳水美麗』アルファリア

闘技大会でレア、ミハイルを倒した人物。不思議な雰囲気の人と言う印象。

【ジニアスタ闘技場】『流星の覇者』マルクティナ

『炎鉄の拳』シスター・アイゼアンの弟子だという人物。師匠ともども危険神の信徒ではと疑惑を感じなくもないが。
闘技大会ではヴェーダを一蹴し、ガブリエルと激闘を演じてみせた。
同じ魔法拳闘士だからか、妹分のリラが彼女と友達になろうとしているのを影ながら応援している。

【ジニアスタ闘技場】ルベデード

ジニアスタに突如現れた赤髪のメリア。対立する立場である気配は感じつつも、ひとまず判断は保留。
それはそれとして、どことなく苦労してそうな気配を感じる……。

【ハーヴェス・冒険者?】アダマンテス

「見上げる者達」を訪れ、ドレイク関係の調査依頼を受注していった冒険者。
上から目線の振る舞いが目立つが、周りの取り巻きたちからは慕われているようだ。
しかし、彼の語った内容は危険人物と取られても可笑しくないものであり、要警戒対象であることは違いない。
……彼自身と積極的に敵対したいというわけではないが、彼の行動次第では充分敵対し得る相手だと判断している。

【ユーシズ魔導公国】『激甘店長』ウヴェッタ・ブッロ

第八話外伝1で知り合った甘味屋の店主。トレントとゲベックという二人の部下が居る。
レアの両親と知人であったらしい。現状、「冒険者と依頼主」以上の関係にはなるまい。
……気を抜いた結果、軽めの悪戯をされてしまったのだ。「食えない奴」とでも認識しておくべきだろう。

【ユーシズ魔導公国・冒険者ギルド】???

第八話外伝2で登場したユーシズの冒険者ギルド職員。
依頼から帰還した時、隠していた疲れをあっさりと看破されてしまった。
スリジェは知らないが、スリジェの父と彼は友人関係であるらしい……。

【フロンダイト領・公爵令嬢】フィフィニア・フィロン・フィフス・フロニア・フロマージュ・フロンダイト

第九話で共に戦った、フロンダイト領の公爵令嬢。戦闘力も備えていると知った時は驚いた。
その戦闘スタイルがフルアーマーで戦鎚を振り回すものであると知って、更に驚いた。
……彼女に振り回される従者たちは不憫だと思わなくもないが、その芯の強さは素直に尊敬できるものだと感じている。

【ハーヴェス・マギテック協会】『星砕く銃士』ルーファウス・ヴァイスクーゲル

第九話外伝1で出会ったマギテック協会の重鎮らしき人物。渦中の中で随分と話し込んだ気がする。
最初の「テスト」発言からもにじみ出る、そのフリーダム具合こそ厄介だが……話は合う、と思う。

【ハーヴェス・見上げる者達】ミラージュ

第九話外伝1で出会い、同じギルド所属であることが判明したエルフの妖精使い。
戦闘スタイルも知人の中では非常に近く、友人として中を深めていきたい相手。
……彼女の抱える事情を、スリジェはまだ知らない。

【ハーヴェス・冒険者】エア

第九話外伝4でハーヴェスに帰投した時、偶然出会った同業らしき女性。
同シナリオで最後を看取った亡国の姫アリアと瓜二つの外見をしている。

【ハーヴェス……?】???

第九話外伝5で、カニミソ集めの依頼を出していた依頼主。

【元黒牙賊】『葉落月』ハクロ

第九話外伝6で遭遇し、交戦したヴァルグを駆るウィークリング・ガルーダの男。
捕縛後はルーファウスの下で働いているようだ。

【元メイガル信徒】クリフォード

第九話外伝7で遭遇し、交戦した二人組の片割れ。
捕縛後は改宗を済ませ、ハクロと相方ともどもルーファウスの下で働いているらしい。

【元メイガル信徒】ディレック

第九話外伝7で遭遇し、交戦した二人組の片割れ。
捕縛後は改宗を済ませ、ハクロと相方ともどもルーファウスの下で働いているらしい。

【蔵金党・若頭】ロン・チョウキン

第九話外伝11で、ともに依頼に向かった召異術師の男。

【月を見つめる向日葵】ディアン

第九話外伝11で遭遇し、交戦したノスフェラトゥの少女。
恐らく、スリジェとは終始犬猿の仲になるだろう相手でもある。
彼女の質問に、スリジェは煙に巻くように返し、更に挑発的に煽り返した。
一方、その言葉により、スリジェは「レアの復讐に最後まで付き合い続ける事」への覚悟を忘れかけていたことに気付く。
……交戦の後、スリジェは改めて、「レアの復讐に最後まで付き合い続ける事」への覚悟を固めた。

そして、レアの「人として生きる道」を肯定する姿を見たスリジェは、彼女を憎み切れないようである。
……彼女のレアに対する姿勢と、スリジェのリラに対する姿勢は、何処か近しいものであるが故に。
つまるところ、彼女との犬猿の仲の理由も、同族嫌悪の類と言えるのかもしれない。

【ハーヴェス?・冒険者】アルベド

第九話外伝4で門出を見送り、第九話外伝13終了時にハーヴェスで再会したバジリスクのウィークリングの男。
そして、現在オルテンシア邸に居候しているバジリスクのウィークリングの少女、メランの双子の兄であることが発覚した。
仲間のウィークリング(ガルーダ・ミノタウロス・タンノズ)の3人と共に、冒険者として活動しているようだ。

履歴

第二話「遺跡発掘」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数2回(導入、ボス戦最初の魔法行使)
消費アイテムマテカ緑B×20、5点魔晶石(ついでに薬師に渡した魔香草は5つ中4つ消費)
入手アイテム5点魔晶石×2


ガブリエル、レア、イーファのパーティーにスリジェが加わり、4人パーティーに。
一行は盗賊ギルドに赴き、レアが情報量500ガメルを支払う形で未探索の遺跡の情報を貰って探索を始めた。
遺跡探索でテンションが上がっていたのか、全体的に探索での出目は好調。
しかし初陣の戦闘で、ザーレィの攻撃でレアが重傷を負う。
瞬間的にブチギレて、レアにヒールスプレーを打ちつつザーレィにエネルギー・ボルトを撃つも抵抗されてしまう。
その後、倒しきれなかったザーレィによってレアが気絶させられ、スリジェのメンタルにも小さくないダメージを与えた。
「あの時、エネルギー・ボルトを決めていれば……!」という感情は当分心に残ることだろう……。

その後、ボス戦の初撃をファンブルし、戦闘でもギリギリ抵抗を抜き損ねるなど、惜しい場面は散見される。
最終的に、MPもマテリアルカードも使い切り、出来ることがなくなったスリジェはラストターン、前線に突入。
メリアの耐久力を活かした囮になろうとするも、そもそも狙われることはなかった……。

ボス戦を終えた後は、満身創痍の仲間たちに休息を取らせ、自身は受け取ったランタンの明かりを頼りに不寝番を果たす。
その後、街へ戻った一行は盗賊ギルドとの交渉を決行。大きな利益を上げることに成功する。
盗賊ギルドを出たスリジェは、何かを思いついたらしいレアと共にマギテックギルドを訪れる。
恩師のローザ・フィオーレに事の詳細を報告し、マギテックギルドを動かすことに成功。
マギテックギルドを後にした二人は、ガブリエル、イーファと合流し宴会の予定を立て始めた……。

第三話「死者の目録」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(魔物知識)
消費アイテム保存食2日分、マテカ緑B×2
入手アイテム特になし


第二話の導入イベント以降、スリジェは冒険者ギルド「見上げる者達」の食堂でバイトを始めた。
導入イベントに関わる支払いを済ませてからも、彼女は日々の生活費を稼ぐべく、アルバイトを継続していた。
ある日、冒険者ギルドを訪れたリカントの男性であるディエスを、食堂の席へ案内する。
その後、バイトの時間を終えたスリジェはレアのいる席に座った。
そこにディエスが話しかけてきたことで、3人の会話が始まった。
会話の中で、ディエスは冒険者ギルド「見上げる者達」に所属する事を決断したようだ。

ディエスを新たな仲間に加え、5人で歓談する中でスリジェは「このパーティーのリーダーは誰なのか?」と疑問をこぼす。
「スリジェの友人たちのパーティーには、明確なリーダーが存在しているから」というのが、疑問が湧いた理由である。
ただ、このパーティーは「特に誰がリーダーというわけでもない」状態であった。
いざリーダーを決めようとなると、誰も自薦はしなかった。
しかし、他薦となったとたん、「スリジェが一番向いている」という意見が集まる。
恥ずかしさと「一人でそんな大役こなせるわけがない」という感情でオーバーヒートしたスリジェ。
ついつい親友たちにやってきたように、思わずレアに抱き着いて助けを求めてしまう。
いざという時は仲間たちを頼っても良いと言われ、そんなリーダーでも良いならとスリジェがリーダーに収まることとなった。

そうしたやり取りの後、一行はキルヒア神官の『炎鉄の拳』シスター・アイゼアンから依頼を受注する。
どう見てもキルヒア神官に見えない二つ名だが、どういうことなのだろうか……?
そうして、事前調査で多数のアンデッドの確認されている「襲撃されたキルヒア信者たちの墓所」へ向かうこととなった。
スリジェたちは、墓所に平穏を取り戻すことができるのか?
そして、最近起きた「墓荒らし」の事件と同一犯であると思われる、「主犯」を捕らえることができるのか?

墓所へ潜入した一行は、入り口付近をうろつくアンデッドと戦闘を開始。相手はドライコープスが4体。
初動こそやや怪しかったものの、リソースを温存しつつさくっと撃破することに成功した。
討伐完了後、墓所の探索を開始。地下へと続く階段を発見し、地表を粗方探索したスリジェたちはその奥へ向かった。
地表の倉庫の扉をあっさりとピッキングした一行でも、地下一階にある鍵付き扉は解錠できなかった。
一行は荒らされた痕跡の残る通路に向かい、4つの棺が並んだ大部屋を見つけた。
棺の中の屍たちは何かを握った姿をしており、その死体に荒らされた痕跡は見当たらなかった。
死体の握るものを確認していくことにした一行。一人目が握っていた物は賢神キルヒアの聖印だった。
二人目が握っていた物もまた、幾分かボロボロではあったが、賢神キルヒアの聖印だった。
三人目が握っていた物は、「非常に不気味な赤い球体」だったが、アンデッド関係の魔法の道具であることしか分からなかった。
そして、四人目が握っていた物を調べようとスリジェが死体に触れた瞬間、その死体が突然起き上がり、掴みかかってきた。
とっさにレアが伸ばされた手を切り伏せてくれたおかげで無事だったが、流石にスリジェもこれには肝を冷やした。
……さて、そんな四人目が握っていた物は、色褪せた聖印の破片と、儀礼用の短剣(500G相当)だった。

その後、墓所の管理人の死体を見つけた時も、スリジェは距離を取って対応した。
管理人の死体が持っていた鍵束を利用し、探索を進めていく冒険者一行。
階段の前で聞き耳を立てたレアとディエスが、誰かの音痴な歌声を耳にする。
そのまま地下の探索を済ませた一行は、歌声のする大部屋に突撃。
一行は、歌声の主であろう謎のレプラカーンがこちらに気づいていないことを良いことに不意打ちを敢行。
スリジェの叩き込んだリープ・スラッシュが致命傷となり、そのまま抵抗もさせることなく撃破してしまう。
……間一髪で逃げられてしまったようだが、そのあまりにあっけない終幕には流石にスリジェも呆然とするほかなかった。
その後は、墓所に存在した金品やロープ、ランタンを全て元々あった場所に戻し、扉を施錠。
入り口にレアが仕掛けたトラップを残してハーヴェスへと帰投した。
シスター・アイゼアンに事の仔細を報告し、管理者を失った墓所の鍵を手渡し、依頼は完了となった。

第四話「光彩」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(聞き耳)
消費アイテム情報料400ガメル、保存食4日分(往復)、マテカ緑B×2
入手アイテム特になし


妹分のリラ・オルテンシアの「召異の刺青」問題の発覚により、何時になく気が立っていたスリジェ。
訓練場で案山子を切り刻み、訓練を終えて戻ってみると、ギルド内には不穏な空気が漂っていた。
……普段、挨拶程度は交わすような間柄の、同じギルドのリカントの冒険者たちが見当たらない。
人口8万人のうち3割がリカントだと言われるハーヴェスで、これは不自然だ。
一行はギルド内で情報収集を開始し、「相次ぐリカントの失踪」と「とあるパーティーが帰ってこない」という情報を得る。
「近隣のある集落で、そこのリカントが丸ごと姿を消した」ことを切欠に、リカントだけのパーティーが調査に向かったそうだ。
行方不明のリカントパーティーたちは、脳筋ばかりとは言えレベル3程度の実力者たちであると判明。
彼らが帰ってこず、集落規模でリカントだけが失踪……ただの誘拐というには、些か規模が大きすぎる。
犯人は何者なのか?姿を消したリカントたちの行方は?そして行方不明の同業者たちは無事なのか?
その情報を探るべく、一行は盗賊ギルドを訪れることにした。

盗賊ギルドでしっかりと情報料を支払い、行方不明者の現在値を掴むことに成功。
例のリカントパーティーは失踪事件が発生した集落に、失踪したリカント達は「とある屋敷」にいるらしい。
屋敷というワードに「妹分に関わる苦い記憶」を思い起こしつつも、スリジェたちはその屋敷へと赴いた。
屋敷の前に到着し、探索してみたところ、つい最近のものである足跡や、固まった血の跡が目についた。
この屋敷で良からぬことが起きているのは、どうやら間違いないようだ。
……と感じた矢先、いつの間にか音もなく背後に現れたリカントの少女のタザンナに驚かされることになる。
対話を試みた結果、タザンナに屋敷を案内してもらうことになった一行。
ご丁寧に屋敷のほぼ全域を案内してくれたタザンナだったが、機嫌が悪かったことも相俟ってスリジェの警戒心は強かった。
一通りの案内が済んだタイミングで、スリジェはレアと共にタザンナの視界外での探索を試みることにした。
イーファからアンロックキーを借り受けつつ一計を案じ、トイレに行くふりをして部屋を離れ、探索を開始。
道中では何も見つからなかったが、屋敷の一階で目に付いた「鎖と鍵で封鎖された怪しい扉」へと無事に到着。
鎖を時間をかけて二人がかりで取り外し、アンロックの魔法で扉を解錠。
ライトの魔法で光源を確保し、扉の奥の暗い倉庫に侵入すると、其処には虚ろな目をしたリカント達の姿があった。
スリジェは彼らにリカント語で話しかけるが、返事はなかった。はっきりと異常な状態である。
そしてレアが部屋の窓を覗くと、外ではオーロラが空を覆っていた……。
空に出現したオーロラが示すこと、それは奈落(シャロウアビス)の出現。
刹那の思考の後、レアとスリジェはこの場に残り、虚ろな目のリカント達を守るべく迎撃態勢を整えることを決めた。
そして、ガブリエル、イーファ、ディエスとは分断されてしまったが、二人もまた奈落(シャロウアビス)へと飲み込まれることとなる。

奈落(シャロウアビス)の中で目を覚ましたスリジェとレア。その傍には虚ろな目をしたリカント達が変わらず存在した。
二人は仲間と合流し、被害者のリカント達を救出するために、仲間たちが此処まで来るのを待ち続けることにした。
暫くの間、レアと話していると、ディエスたち分断された3人がやってきて合流に成功。
その後、リカントの一人にディスペル・マジックを試したところ、彼を正気に戻すことに成功。
ディエスたちが引き摺ってきた冒険者のリカントにも試してみたが、そちらに掛けられた魔法を解くことはできなかった。
……その冒険者のリカントを改めて検分すると、「見上げる者たち」のエンブレムがその体にしっかりと刻まれていた。
どうやら、彼は「未帰還のリカントパーティー」の1人だったようだ。
そして、虚ろな目のリカント達を引き摺りつつ、スリジェとレアが飛ばされた空間に突如現れた扉の先へと進んでいく。
戦闘の準備を済ませて扉を開くと、そこにはタザンナらしき何者かが倒れていた。しかし、スリジェは警戒を解かなかった。
タザンナにそっくりで、オーロラと共に現れるという「兄」がいるという話を聞いたため、その警戒心が薄れる余地はなかった。
その正体はタザンナの兄だというアレクだった。二重人格らしく、その体はタザンナのものと目の色しか違わなかった。
少々の問答の後、彼の召喚したナズラックと戦闘開始。ガブリエルの薙ぎ払いのクリティカルヒットのおかげで20秒で撃破。
その後、アレクにレアが迫るも、逆に傷つけられ、スリジェは激昂。アレクに渾身のエネルギー・ボルトを放つ。
その装束を破るのが限界だったが、その装束の下の素肌に、奇妙な紋様が刻まれているのをスリジェは確認する。
ナズラックを召喚した段階でほぼ確定ではあったが、素肌に刻まれた「召異の刺青」は最早決定的証拠だろう。
やはりアレクは魔神使いだったようだ。この事件の主犯は紛れもなく彼なのだ。
そのままアレクを追うようにスリジェは奈落(シャロウアビス)を脱出。しかし脱出先にアレクの姿は無かった……。
アレクを取り逃した悔恨を残しつつも、冒険者1名と村人5名の救出に成功したことで、事件は幕を閉じた。

第五話「欲望の雛型」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(道中戦先制判定)
消費アイテム情報料250ガメル、魔香草×2、知性の指輪×1、保存食3日分(帰り道)
入手アイテム前金2000ガメル、徒花の蕾剣


リカント失踪事件の解決から幾日か経過した頃。次に受ける依頼を選別しているスリジェたちのもとに指名依頼が舞い込む。
依頼主のエスメラルダは、ハーヴェスでは少し名の知れた孤児院や難民に支援を行っている慈善家だそうだ。
依頼の内容は、とある魔剣の迷宮の探索。なんでも、入る者によって姿を変える迷宮の為、ほどほどの強さの人材が必要らしい。
諸々の説明を聞き一旦納得するものの、レイピア級パーティーを指名した意図を図りかねるスリジェ。
その後、レアと共に盗賊ギルドでハヤテから情報を買い裏取りを決行。しかし説明されたような魔剣の迷宮の情報は無いという。
……先のリカント失踪事件ですら情報を握っていたハヤテが、情報を握っていない。
その段階で、スリジェの中でのエスメラルダへの警戒心は大幅に引き上げられた。

目的地とされるハーヴェスから三日の距離の場所まで、エスメラルダが用意した馬車で送り届けられる一行。
用意の良さに嫌疑を強めつつも、エスメラルダが振った「夢や目標」の話題に応じる。
……スリジェの夢は「昔エクレと共に見つけた遺跡の探索」である。しかし、最も叶えたかった夢は別に存在する。
それは、リラの身体に刻まれた傷痕を治すこと。しかし、その傷痕が召異の刺青であることが既に発覚している。
その夢が叶う事は無いと理解しているスリジェは、「……一番叶えたかった夢はとうに潰えました」と小声で吐き捨てた。

そうして到着した目的地に降り立ったが、そこには見渡す限り魔剣の迷宮らしきものは存在しなかった。
どういうことかとエスメラルダを見やると、その手には奇妙な金属らしきものと深緑色の小さな金槌が握られていた。
エスメラルダがその金槌を振るうと、5人の足元にぬかるみが発生。「嵌められた!」と気づいたが時すでに遅し。
一行は、エスメラルダが意図的に発生させたようにしか見えない魔剣の迷宮へと飲み込まれたのであった。

迷宮に飲み込まれた一行が放り出された空間には、様々な「未完成な武具」が転がっていた。
そしてスリジェたちは、各々の武器、盾、各種魔法の発動体が手元から失われていることに気づき、しばし混乱に陥る。
仕方なく、その場にある代替品になりそうな「未完成な武具」を手に、迷宮の奥へと歩みを進めることとなった。

試練その1・レア篇

通路を進み、強い光に呑まれた一行の前に現れた光景は、森と雪の調和した綺麗な集落だった。
……それは、レアの故郷である滅ぼされる前のかつてのハイデルベルグであった。
故郷のかつての姿を前に、動揺を隠せないレア。
そして、カラーリング以外スリジェににそっくりなレアの母親を見て、スリジェもまた強い衝撃を受けるのだった。
しかし、レアも初めてその顔を見る母親が居る一方で、何故か皆、レアの兄の存在は無かったかのように振る舞っていた……。
そんな時、外から悲鳴が聞こえた。
悲鳴のもとに駆け付けると、其処にはエルフの死体と、赤く染まった剣を手にしたレアの兄の姿があった。
レアの兄は「お前(=レア)のためだ」と言い、続けて他のエルフを斬り殺していく……両親さえも殺めんばかりの勢いで。
スリジェは、レアの選択に身を委ね、「レアの兄と戦ってでも食い止める」ことを選択した。
……当然と言えば当然だが、相手はレアの兄本人ではなかった。「アダポシア」という、アンデッドの一種だったのだ。
レアの兄本人は存命の筈なので、恐らくは魔剣がレアの記憶を読み取って作った幻影のようなものだったのだろう。
レアの兄に扮したアダポシアを撃破すると、一行は本来の魔剣の迷宮へと戻ってきていた。
……この魔剣の迷宮が「そういうルール」のものであると察し、一行は先へと歩みを進める。

試練その2・スリジェ篇

歩みを進めていく一行の前に、今度は桜の舞う森林が現れた。
スリジェにはそれが何処なのか、考えるまでもなく理解できた。自身の故郷の周りに広がる桜の樹海だ。
……周辺に人影はなかったが、代わりに少し先には遺跡が鎮座していた。それもまた、既視感のあるものだった。
「いつか親友と共に踏破したい」と語った、戦勝神ユリスカロアに纏わる遺跡……を、模倣しただろう何か。
しかし、目の前の遺跡は記憶とは違い、建てられたばかりのような絢爛さがありつつも何処か真新しさのあるものだった。
スリジェはこれに耐えきれず、「私の信仰するユリスカロア様への冒涜かな?冒涜だよね?」と苛立ちを露わにした。
……これ以外に道がないため、遺跡の中へと歩みを進めたが、スリジェは出来れば無視したいなとさえ感じていた。
遺跡の中を進む一行は、神々しい神像が飾られた広間へとたどり着いた。
その広間には、間隔を空けて設置されているものが3つ存在した。
1つ目は斧槍。恐らく、神像も併せて考えれば戦勝神ユリスカロアに纏わる神器の類であろうか?
2つ目は古文書。魔法の知識が記載されたものであろうことは遠目からでも認識できた。
3つ目は……人だった。それも、どこかで見覚えがあるような姿をしている。
他にも何かがあったのかもしれないが……スリジェにはそれ以上は見つけることが出来なかった。
古文書に興味を惹かれつつも、先ほどが先ほどであったため、スリジェは人の方へと歩みを進める。
改めてまじまじと見つめると、その人影は大事な妹分のリラ・オルテンシアの姿をしていた。
そうしていると、斧槍は砕け散り、古文書は焼けて燃えカスに変わってしまった。
どうやら、3つからいずれか1つのみを選び、選ばれなかったものは失われる……そんな試練であったらしい。
厳密には全く別物だが、どこかトロッコ問題を思わせるような内容の試練であったようだ。
そして、人によって人影は違う人物に見えていたようで、「それぞれの大切な人の姿」をしていたとのこと。
それに気が付かずに別の物の前に立ってしまった仲間たちが受けた精神的ダメージは、決して小さくはないだろう。
その結果を見届けたのち、再び一行は本来の魔剣の迷宮の空間へと戻ってきたのだった。

試練その3・ガブリエル篇(これより先の試練の纏めはホタルが力尽きたので非常にざっくり)

一家団欒……とは、いかなかったようだ。スリジェは魔剣の幻影を打ち払うことを目指して動いた。

試練その4・イーファ篇

この世の地獄みたいな街。スリジェはセルジュ(イーファの義弟)を庇いつつ街を脱出した。

試練その5・ディエス篇

思い出は、綺麗なままで……。スリジェは謎の存在Xをナップで眠らせ、立ち去った。


5つの試練を潜り抜け、スリジェの持つ「未完成の武具」は最初と同じ灰色に戻っていた。
そして、一行の目の前には、終わりを待つように力なく佇む魔剣の姿があった。
破壊を試みようと動こうとした矢先、周囲のガラクタが集まりだし、ジャンクウォーカーとなって襲い掛かってきた。
……ジャンクウォーカーを撃破したのち、佇む魔剣を破壊。魔剣の迷宮が崩落を始める。
這う這うの体で遺跡を脱出し、街道まで出た一行は、寄り合いの馬車を見つけてハーヴェスへと帰投した……。

第六話「喝采のエル・ドラド(前篇)」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(異常感知判定)
消費アイテム保存食6日分(往路5日分、森の中で1日分、シナリオ開始段階で26日分所持)、救命草×1、魔香草×2、マテカ緑A×2
入手アイテム護衛報酬150ガメル(セッション履歴に計上済み)


ある日の午後、周りの冒険者が「ジニアスタ闘技場で祭りが開催される」という話をしている場面に居合わせたスリジェたち。
闘技大会の類であるらしき噂に惹かれ、一行はジニアスタ闘技場へと向かうことにした。
その往路にて、困り果てた行商人たちの馬車と遭遇。彼らの警護を行いつつジニアスタ闘技場へと歩みを進めた。
ある日、彼らから「祭りに参加するには推薦が必要であるらしい」と聞き、情報収集を怠ったことを後悔した。

ジニアスタ闘技場に着いた一行は、街を散策して情報を収集する。主に推薦を得る手段について。
スリジェは、まずレアと共に露店に赴くが、大した情報は得られずに終了。
その後は魔術師ギルドに赴き、いくつかの情報を得ることに成功する。

得た情報の要約

・魔術師ギルドの推薦枠はこの街の者がすでに宛がわれている。
・推薦枠が決まってない組織や個人に売り込むのが順当な祭りへの参加手段だが、他の奴から枠を奪うことも不可能ではない。
・この街の権力者は派手なものが好き。派手な武勇や真似できない特技があればなおよし。

集合して情報共有を済ませたのち、一行はレアが見つけた「ピリついた空気の漂う高級宿」へ向かう。
「クレア・レンブラント」と偽名を名乗ったという話をレアから聞き、他の面々も偽名で対応することにした。
スリジェはクレアの従者「チェリー・プリムローズ」を演じることを決め、門番をする護衛の男に接近する。
彼はところどころ情報を漏らしつつも、何が起きているかは頑なに口にしなかった。
どうしたものかと思ったところに、突如謎の女性が姿を現した。
彼女は「翡翠卿」ネフリアンナ。宝石を用いた作品で有名な人形師だった……。

高級宿の商人には取り付く島もなかったが、それでも情報を得ることに成功。
どうやら彼らは「巷を騒がせる盗賊」に盗みに入られたようだ。
ネフリアンナからは闘技大会のルールについて聞きだすことができた。

その後、闘技場で主催者のヴィヴィから、まだ推薦枠を決めていない組織を紹介してもらう。
引き合わせるのは明日になるそうなので、一行は今夜を過ごす宿を決めることにした。

翌朝、宿を出てすぐに「まだ推薦枠を決めていなかったとある酒造」へと案内される一行。
実力を示すためにするべきことを探る過程で、「盗賊退治」は手間がかかり過ぎると判断し断念。
酒造に存在したフードの人物の要望を受け、近隣の森まで蛮族退治に赴く。
目当てのターゲットであるアラクルーデルの討伐は、問題なく成功する。危ない場面は一瞬存在したが……。
しかし、帰り道でレッサーオーガの集団を率いる謎の蛮族(メタ的に判明した正体はアルボル)と遭遇。
流石に正体不明の相手と戦う余力はないと判断し、逃走を敢行。ギリギリながら、振り切ることに成功する。
しかし、蛮族たちを振り切ることに集中するあまり、森の奥に逆戻りしてしまっていた。
そこからの脱出にも手間取り、森の中を彷徨う羽目になった。結局、森の中で一夜を明かすことにした。

翌日、酒造へと戻り任務の完遂を報告し、大会の日までつかの間の休息を取る。
そして大会前日に、突然ヴィヴィの使いの者が宿を訪ねてきた。
「ある人物から打診があったので、今開催されている関係者だけが観戦できる試合に出て欲しい」
一行はこれを受諾し、試合に出場。用意された敵の蛮族たちを鮮やかに返り討ちにした。
試合へ参加し、勝利を収めたことへの報酬を受け取った一行は、果たして本番でどこまで戦えるのだろうか?

第七話「喝采のエル・ドラド(後篇)」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数2回(魔法行使ファンブル、魔法ダメージ決定)
消費アイテム100ガメル(イーファの買い物にカンパ)、300ガメル(買い物)、ヒーリングポーション×2、マテカ緑B×6、マテカ緑A×2、保存食5日分
入手アイテム300ガメル(剣闘部門予選・参加賞)


なんとか闘技大会の出場権をもぎ取った一行は、まずは初日の午前開催の剣闘部門(1vs1のタイマン勝負)予選に参加する。
2回戦でイーファが、3回戦でディエスが敗退するも、残り3名は勝ち残ることができた。
しかし、魔術師でタイマン勝負を続けるのは厳しいと感じたスリジェは、本選への参加の棄権を表明する。

続いて初日の午後開催の討伐部門にも参加……する予定だったが、予定を変更し祭りに繰り出すことにした。
掘り出し物を漁ってみると、割引きで売られている物品をいくらか発見し、購入する。財布がかなり軽くなった……。

翌日の本選では、レアが一回戦で優勝候補「柳水美麗」のアルファリアと激突。
どうやら、二人は大会開催前の期間にばったり遭遇していたようだ。
次いで二回戦では、「三日月の誓い」に所属する冒険者の友人であるミハイルが「黄金騎士」と殴り合い、競り勝った。
三回戦では、ガブリエルが「スリジェの棄権によりシード的にのし上がった人物」を一蹴。
四回戦では、「流星の覇者」マルクティナが「三日月の誓い」に所属する友人のヴェーダを一蹴して終了した。
準決勝一戦目ではミハイルとアルファリアが、二戦目ではガブリエルとマルクティナが激闘を演じ、それぞれ後者が勝利した。
その後、午後からアルファリア、マルクティナを巻き込んで慰労会を決行。宴を存分に楽しんだ。

そして三日目、一行は午前中の討伐部門に参加する。
登場した相手はガストビショップ1体とプラズマスフィア3体。スリジェたちはこれらを危なげなく退け、勝利した。

同日の午後、闘技場では剣闘部門の本選が行われているであろう頃合い。
スリジェは観戦に向かう仲間たちをよそに、魔術師ギルドの周辺を妹分のリラと共にふらついていた。
すると、突然暗雲が街を覆ったかと思えば、守りの剣の中であるにもかかわらず、街中にアンデッドが現れた。
よくよく確認してみると、どこかで見たようなレプラカーンがアンデッドを召喚しているようだ。
スリジェは周囲の冒険者たちと協力して防衛線を構築し、抗戦を始めた。
……結果、スリジェとリラの活躍もあり、アンデッドは迅速に駆逐され、大元も捕縛することに成功した。

アンデッドを召喚していた人物を簀巻きにし、防衛線を冒険者たちに任せたスリジェは闘技場へと向かう。
それぞれの防衛線を片付けた仲間たちと合流し、何があったのかと確認しつつも闘技場の内部に入る。
すると、壁に凭れかかって気絶しているレアを発見し、急いで治癒を施して起こす。
その後、情報共有の中で「何故、守りの剣の影響下でアンデッドが動けたのか」という謎に気付く。
一行が守りの剣の下へと赴くと、其処には変わり果てた守りの剣の姿があった。
そして、守りの剣をそんな姿にした張本人、ジェイド・マーカスが現れる。
彼とその取り巻き達と戦い、これを撃破。ただし、ジェイドは本人の操る人形であったようだ。

その後、闘技場に戻ってみると、そこにいたのはアルファリアを足蹴にする赤い髪のメリア、ルベデード。
そして、レアの兄であるレオ・ローラン・シュヴァルツだった……。
彼と交戦するも、どうやら手加減して遊ばれていたようで、本気を出された瞬間あっさりとレアが倒されてしまう。
その後、レオは姿を消し、ルベデードはアルファリアを担いで何処かへと去っていった……。
思うところがないではないが、今はまだ敵う相手ではないので命拾いした、と言えるだろう。
その後は暫くジニアスタの復興に従事し、ハーヴェスへと帰投した。

第八話「ソード・ブレイカー」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回
消費アイテム魔香草×3、羊皮紙1枚(レアに渡した)、マテカ緑B×2
入手アイテム救命草×2(スリジェとディエスが1つづつ拾った)、魔香草×1(ディエスが拾った)、4点魔晶石×1(ガブリエルが拾った)、100ガメル(スリジェが拾った分)、200ガメル(レアが拾った分)、50ガメル(ディエスが拾った分)


先月の事件以降、蛮族の目撃やならず者の出没が増えていた、そんなある日。
蛮族討伐の依頼で溢れた掲示板を眺め、仲間たちとどうするかと話していると、ギルドに見慣れぬ来訪者が現れる。
白銀の鎧を身に纏い、従者を従える彼の名はアダマンテスというらしい。彼は「ドレイクの調査依頼」を受注したようだ。

「…我々は今…戦力を拡大させる為に動いている」
「可能であればそれは種族問わず…力とは使うものによって真価を発揮する…ゆえにドレイクだ…分かるか?」

……多少のすったもんだはあったものの、彼を見送ったスリジェたち。
その様子を見たスリジェは「彼の選んだ依頼と行動範囲が被るような蛮族討伐の依頼」を選定する。

……アダマンテスの目的は、恐らく「何らかの手段によるドレイクの懐柔」だろう。
到底正気の沙汰とは言えない行為だが、周りの従者がそれを止める様子はない。
そしてアダマンテスの様子からして、それが失敗するとは毛ほども思っていないように見える。
「何かがある」ことは間違いない……だからこそ、自分たちで先んじて動こうという算段だ。
近い範囲での蛮族討伐の中途で、偶々襲い掛かってきたドレイクを撃退することは、何も悪いことではないのだから……。

そうして、一行は依頼へと出発。依頼の地である森の中を素早く進軍していく。
ある程度進んだ先で、一行は「エネルギーを尽く抜き取られたかのような、変死体となった蛮族」を発見する。
異様な死体に驚く暇もなく、更に奥から異形の姿に変貌した竜化済みのドレイクが出現。
暴れ狂うドレイクと交戦し、これを撃破。戦闘後の諸々の処理を済ませたのち、迅速に撤退した。
ギルドには、「蛮族の変死体」の発見と「異形の姿のドレイク」の討伐を報告、今回の任務は完了となった。

第八話外伝1「夢見る甘い木の実」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数3回(ファイアボール威力表、ライトニング威力表2回)
消費アイテム救命草×3、魔香草×5、マテカ緑B×2
入手アイテム救命草×5、魔香草×5、マテカ緑A×6


ある日、ギルドでレアたちと駄弁っていると、「ブリジットさん」を探す人物がギルドを訪ねてきた。
「ブリジット」といえば、レアの苗字と一致する。反応を示した結果、その人物、トレントの話を聞くこととなった。
どうやら、ユーシズ魔導公国にいる店主の悩みの解決のために、「ブリジットさん」を探していたようだ。
胡散臭さは感じつつも、「何かがある」ことも間違いないな……と、スリジェは察した。
ユーシズはかねてより興味のあった場所であることもあり、スリジェは依頼を快諾。一行のユーシズ行きが決定した。

道中で救命草、魔香草の群生地を発見しつつも、特に何事もなくユーシズへと到着。
魔導の発展した都市の光景に、魔術師の端くれとして感じ入るものは大きかった。
……一方で、目的地として案内された西区の貧民街の空気には心が痛んだが。

店主と呼ばれる人物、『激甘店主』ウヴェッタ・ブッロより以来の詳細を確認する。
どうやら、「ドゥルメリの実」という希少な果実を採取してきてほしいとのこと。
準備を整えた一行は、案内人のゲベックが引く馬車に乗って、コロロポッカの森へと向かう。

最初に案内された収穫ポイントでは、既に蛮族によってドゥルメリの実が採取されていた。
その犯人であろう蛮族である、2体のベルバルブルと交戦。これを難なく撃破する。
しかし、犯人を討ったところで、食べられたであろう木の実は戻ってこない。
それでも、おめおめと帰るわけにもいかないので、次の採取ポイントへと赴くこととなった。
そうしてやってきた次の採取ポイントでは、何故か魔動機が行く手に立ち塞がっていた。
立ち塞がる魔動機、ヒプレイザンとラングカーグナーを撃破し、一行は充分量のドゥルメリの実を確保する。
……これが密猟にならないか、それだけがスリジェの憂慮する点である。

そうしてドゥルメリの実を持ち帰り、依頼主のウヴェッタへと報告を済ませる一行。
此処でスリジェは、気になっていた疑問をぶつけることにした。
トレントは、店主が「困ったときはブリジットに頼れ」と言っていたと、ハーヴェスで一行に説明していた。
しかし、レアの返す反応は困惑に近く、名字で呼ばれるのも初めてらしい。
そして、当のウヴェッタとレアが会った時の反応も「既知の間柄」のソレではないように見受けられた。
……そこでスリジェは、なんとなくだが「ブリジットさん」の示す人物を察した。
察したうえで、事実を確認することにしたのだ。

「……レアを、彼女をご存じなのですか?それとも……」
「貴方様が言う「ブリジット」はつまり……彼女の父君か、母君のことでしょうか?」

「…へぇ…レア……道理でそっくりだと思ってたのよね」
「...ついてきなさい、ダーム、ムッシュ。盗み聞きされても困るし」

マリー・ルナール・ブリジット。それが「ブリジットさん」の正体だった。
彼女はヴァンデルケン・マグヌスにも劣らぬほど優れた、かつてのユーシズに存在した魔法使いであったそうだ。
……そして、彼女こそレアの母親に他ならなかった。
その夫であるアルバート・ローラン・シュヴァルツのことも、ウヴェッタは知っているようだった。

……昔話を終えた一行に、ドゥルメリの実を使った甘味と果実酒が振る舞われた。
スリジェは何の疑いもなくそれを食し……ドゥルメリの実の持つ効果にハメられてしまった。
……スリジェは「コロロポッカにあるドゥルメリの実の採取ルート」を、正確には思い出せなくなってしまった。
眠りから覚めたスリジェはその悪戯に気づき、「してやられた!」と赤面したのだった。

第八話外伝2「散花の奈落」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(道中戦先制判定)
消費アイテム救命草×1、救難草×1、魔香草×4、マテカ緑A×2
入手アイテム救難草×3、マテカ緑A×2


ユーシズ滞在中の一行に、冒険者ギルドから奈落攻略の指名依頼が入った。
ギルドの精鋭冒険者は遠方への任務へと出撃しており、奈落の攻略に足りる実力を持つ冒険者が他にいなかったようだ。
依頼を快諾した一行は、奈落の攻略へと取り掛かる。

奈落の入り口は、静かな森の広場へと繋がっていた。
……何処か違和感があると思えば、焦げ臭い香りが漂っている。
周囲を調べると、メリアミスルトゥの焼死体があちらこちらに転がっているではないか。
そんなメリアミスルトゥの骸の一つから、植物らしからぬ硬質な音が響く。
調べてみると、「槍型の小さなペンダント」を発見。ひとまず確保しておくことにした。

一通り調べてみたところ、何処かへと繋がってそうな道は1つだけ。
その道を進んでみると、その先には廃村が存在した。
ほとんどの建物が廃屋と化し、何も残っていない……そんな村で、何故か門だけはその姿を留めていた。
門を開いてみると、そこには時空の歪みとでも形容すべき何かが存在し、先の光景を遮っている。
どうやら、この奈落ではその歪みこそが、次の空間へと繋がる門の役割を果たしている様だ。

歪みが繋がる先は、とある砦の一室だった。
しかも、出た場所には砦の兵士らしき者たちが屯しており、あっという間に大騒ぎになってしまう。
騒ぎを治めに現れた者を見て、スリジェは絶句する。
……部隊長『黒狼』のライナ・アコナイト。それは、スリジェの愛読する物語の登場人物であるはずだったのだから。
追っていた敵の手勢かと警戒するライナとその部下との戦闘になるも、これを退ける。
その後、ライナ側の誤解を解きつつ対話を進め、その過程で「刺繍入りのフードマント」を受け取った。

……会話を続けていると、俄かに外が騒がしくなる。
ライナたちが追っていた敵の勢力が、大挙して砦を襲撃してきたのだ。
ライナはスリジェたちに西へと逃げるように促し、敵対勢力の迎撃に向かっていった。
砦を脱出して西へと向かうと、其処には先程のような歪みが存在していた。
気になることは少なくないが、のんびりしている暇はない。一行は先に進むことを選んだ。

歪みの先にあった空間は、切立った山道だった。
山道を登り、進んでいくと……此方と彼方を遮るように結界が張られた広場へと辿り着いた。
結界の向こう側では、何処かスリジェと似た金髪の女性が、邪悪で強大なオーラを放つ巨竜に捕らえられていた。
邪悪な巨竜は一行にこう言い放った。

「……ならば、其処の者達よ。一つだけ願いを叶えてやろうではないか……このメリアの死に方を、お前たちに選ばせてやる」

熟考に熟考を重ねた末、一行が出した答えは――

「その方を老衰によって死なせろ。病気も事故も、全てから守って老衰で、死なせろ。」

……老衰による寿命死。それが捕らえられたメリアを生還させるための答えだった。
この答えを聞いた巨竜は、突然苦しみだし、霞のように消えていった……。
救出されたローレルという女性から「小さな盃」を手渡された。
『金色夜叉』ローレル・アコナイト……彼女もまた、スリジェのよく知る物語の登場人物だった。
ローレルはその後、二人の娘の元に戻ると言って山を下山していった……。

それから、山の奥へと進んでいくと、やはり時空の歪みが存在した。
しかし、その歪みからは禍々しい気配が漏れ出していた……。
この先に、ただならぬ戦いが控えていることを察した一行は、一度休息をとることを決意する。
スリジェが見張りに残る中でテントを張り、ホーリー・クレイドルを使用。3時間の睡眠の後、決戦に挑むことにした。

歪みの先、最終決戦の舞台となったのは……あの時、魔剣の迷宮でも見た「桜の樹海」であった。
魔剣の迷宮の時とは違う、スリジェの記憶そのままの荘厳な古代遺跡。
かつて魔剣の迷宮で、神像と三つの贄が並んでいた部屋に、その姿はあった。
『狂刃』のセラス・アコナイト……スリジェのよく知る物語に登場する、アルボルの剣士がそこに待ち構えていた。
一行を目にしたセラスは、一切の迷いなく刃を引き抜いた。それも、尋常ならざる禍々しい気配を纏いながら。

「貴方がたが何者かは、最早関係ないわ……。姉様の仇は私が仕留める……一人ずつ、順番にね」

戦闘が始まろうという瞬間、「槍型の小さなペンダント」「刺繍入りのフードマント」「小さな盃」が眩く輝きだした。
光が晴れた時には、セラスの纏う禍々しい気配はぐっと弱っていた。
魔剣に呑まれた状態から中途半端に脱し、真の力を発揮できない彼女など、もはや一行の敵ではなかった……。

戦闘後、セラスは魔剣の支配を振り切り、正気を取り戻した。
しかし、その身は既に満身創痍。これで姉の下に逝けると、セラスはその目を閉じた……。
しかしその時、一行の後方からライナとローレルが現れた。
セラスの暴走を食い止めてくれたお礼として、ローレルから「赤の宝玉」を受け取った。
アコナイト一家はセラスの傷を治癒させ、遺跡の外へと去っていった。

一行はそのまま奈落の核を破壊し、奈落を脱出。ギルドに報告して依頼は終了した。

第八話外伝3「悲嘆の白森と神様の歌」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(ファイアボール威力表)
消費アイテム魔香草×2、マテカ緑A×4
入手アイテム魔香草×1(ガブが拾う)、魔香草っぽいもの×2(3人が拾う)


ユーシズの近隣の森、コロロポッカの森には「悲嘆の白森」と呼ばれる一帯が存在する。
依頼主の息子が、その一帯に赴いたまま帰ってきていないとのことで、見上げる者達の一行がその一帯へと赴くこととなった。
訪れた「悲嘆の白森」の一帯は、非常に不気味な空間だった……常にバリトンボイスの男の声が響いている。

……そんなバリトンボイスに紛れて、女性の声が聞こえた。
現れたのは、デンフェルネと名乗るエルフの女性だった。
人探しをしていることを伝えると、彼女は一行を、この一帯唯一の集落であるユーデリケーへと案内した。
どうやら、ユーデリケーは今現在「猿」の襲撃に困らされているらしい。
ユーデリケーを訪れ、その襲撃を受けた現場に案内された一行の前に、その件の「猿」が姿を現した。
「猿」を迅速に始末すると、一行はデンフェルネより宴に誘われる。
行方不明の人物の捜索への協力を取り付けつつも、宴までの間を集落を見回って過ごすことにした。

最初に見に行った屋敷では、「フェブ爺」と呼ばれる男性から、屋敷前に飾られた男の像を小型化した物を受け取った。
次に訪れた商店では、何故かタワシが投げ売りされていた。
その次に訪れた古びた社では、謎の神の聖印と、古びた石板が見つかった。
井戸で組んだ水で石板を洗い、汚れをタワシで落とすと……神紀文明語で書かれた文章が見えるようになった。

神々の歌、人々の歌、獣達の歌
されど鋼に歌はなし。
人よ歌え、神の弱さを。
獣よ歌え、人の愚かさを。
神よ歌え、獣の醜さを。

……如何なる意味だろうか?

次いで、一行が訪ねた先は吟遊神オーピフェアスの暮らすという御殿だった。
そこで兵士から、先ほどの古びた社は「吟遊神オーピフェアスを祀っていた旧社」であると聞かされる。

「神はあの社より降臨されたのです。小神ならそういうことも有ると、聞いてはいましたが本当に起きると驚いたものです……」
「それ以降、神はこの地を治められました。神として完全に零落する前にこの地にて信仰の力を取り戻すのだと……」
「そして、この御殿を新たに作らせてこの村を治めていらっしゃるのです……故に神は既に社に無く、この御殿にいらっしゃるのです」

……部外者故イマイチ想像し辛いが、どうやら、ユーデリケーの民は吟遊神を厚く信頼しているようである。
少なくとも、吟遊神本人の希望よりも大きな御殿を捧げる程度には。

御簾の向こうの吟遊神との多少の対談の後、一行は御殿を離れ、次の目的地を決めることになった。
そうして訪れた先の壁の修復現場では、筋肉質なエルフとメリア達が作業に従事していた。
そこで先ほど始末した猿……フォレストコングの骸が転がっていた辺りに、周りとは違う植物が生えているのを発見する。
……魔動機文明時代に一時期有名になったことがある植物のようだが、スリジェも詳細は思い出せなかった。
どうやら、最優先で刈り取らねばならない植物であったようだが……?

最後に訪れた場所は、見るからに怪しい煙を上げている、この集落でも明らかに存在が浮いている塔。
そこで出会ったのは、明らかに正気じゃない雰囲気のシャーマンの老婆だった。
一行は老婆に正気を取り戻させ、重要そうな情報を引き出すことに成功する。
正気じゃないときから、既にかなり大事なことを言っている気がするが……。

その後、老婆から受け取った情報を元に、フェブ爺から受け取った像を前に全員で歌うことにした一行。
神像を光が包む現象が起こるも、この段階では何も起きなかった。
その後、デンフェルネから宴に呼び出され、用意された部屋で一泊することとなった。
しかし、その用意された一室には、大掛かりな罠が仕掛けられていた……。
罠に掛けられた一行だったが、そこで突然、レアの鞄から神像が転げ落ち……声が響いた。

「最高にくだらない罠だな!三流吟遊詩人だってもっとマシな罠を考えるぞ!」
「ハハハ!コメディならこれでも良いな!だが、今宵は英雄譚の気分だ。最低限手伝ってやろう!」

声の主は神像……吟遊神オーピフェアスその人であるようだ。
オーピフェアスが展開した光の床によって、ひとまずの危機は回避された。
……この部屋の脱出を急ごう。敵はこの里のどこかに潜んでいる。
吟遊神オーピフェアスの導きもあり、一行はなんとか窮地を脱する。

ホーリー・クレイドルを用いた3時間の休息の後、一行は里に潜む敵が居るであろう場所、御殿を目指して行動を開始。
スリジェはコンシール・セルフで透明化し、集落の住民の目を掻い潜って御殿まで到着した。
仲間たちと合流し、御簾の向こうの声の主に不意打ちを敢行。激闘の末、勝利をもぎ取った。

声の主、偽の吟遊神の正体は、廃棄された魔導人形だった。
魔導人形はフェブ爺から村長の座を奪い、森に迷い込んだ者たちを監禁していた。
更には、監禁した者たちから漏れ出るマナのエネルギーを用いて、悲嘆の白森の領域を広げようとしていたのだ……。

……と同時に、暗躍していたとある人物が尻尾を見せた。
それがフェブ爺ことフェブロニアスであった。

「貴様らに、貴様らにわかってたまるか!この若輩者共が!」
「世界は、自然に、エルフの魔法によってこそ支配されるべきなのだ!機械など滅び去れば良い!」

……「物、特に像や人形には心が宿りますからな」と言った人物とは思えぬほどの豹変具合だった。
彼は周囲にいる人物すらお構いなしに「フォース・イクスプロージョン」を行使しようとするが……魔法は不発に終わった。

「馬鹿な翁だなフェブロニアス。歌と詩を楽しむことを忘れ、ただ復讐を祈り妄執を語るなど、最早神官の風上にも置けまいよ」

……そう、彼はこの場でオーピフェアスから「神罰」を受け、プリースト技能を剥奪されてしまったのだった。

その後、屋敷に監禁されていた人々を連れ帰るには、自分たちだけでは厳しいと判断した一行は、ユーシズのギルドに救援を要請。
そうしてやってきた援軍の冒険者達の協力により、監禁されていた者たちは皆ユーシズへと護送されていった。
スリジェたちは1日ユーデリケーで休息を取り、それからユーシズへ帰投。依頼は完了となった。

第九話「百様輝石迷宮」


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(採掘)
消費アイテム救命草×2、魔香草×3、保存食2日分(内1日分は救出者に渡した)、5人用テント(所持者:イーファ、推定大破)、知性の指輪×1、マテカ緑A×4
入手アイテムなし


ユーシズへの遠征から帰還し、ハーヴェスへと戻ってきた「見上げる者達」の一行。
帰ってきたギルドは、遠征出発前とは異なり、非常に賑やかな様相を呈していた。
宴会をしている冒険者たちから話を聞くに、近郊のフロンダイト公爵領で魔剣の迷宮が発見されたらしい。
その迷宮一帯から宝石や魔晶石などの鉱物が発掘されているらしく、それで一獲千金を夢見る輩が増えているのだそうだ。
そして、受付嬢のリーナからも詳しく話を聞き、懸念事項が幾つか存在することを知る。
リーナからフロンダイト公爵への手紙を受け取り、一行は公爵領へと足を運んだ。

公爵領では、公爵邸に向かう冒険者の長い長い列が出来ていた。
その中に、何故か混じっているガブリエルを発見した一行は、そのまま彼と合流。
門番の衛兵に手紙を渡すと、しばらくして一行は邸内へと案内された。

部屋で待っていたのは、公爵令嬢フィフィニア・フィロン・フィフス・フロニア・フロマージュ・フロンダイトだった。
普通の公爵令嬢かと思えば、スリジェたちと同格程度の技量を持つ大槌使いの戦士でもあるようだった。
……そのポンコツ具合とお転婆とでも言うべき振る舞いを見て、従者たちはさぞ苦労しているのだろうと、スリジェは憐れんだ。

翌朝、スリジェたちはフィフィニアと共に、魔剣の迷宮周辺の鉱山地帯へと出発する。
中途でゴブリンの集団を轢き潰す戦闘が発生したり、突然迷宮の塔が黄色に輝き周囲に水晶が生えたり、変わった輝く石を採掘したりしたが、それ以外に大きな問題は起こることなく、一行は夕方を迎えた。

ゴブリンを轢き潰した跡地で、ホーリー・クレイドルを利用して3時間の休息を行う一行。
深夜の23時に起床し、再びの採掘を行っていると、突然大地が動き始める。
テントに残したフィフィニアもまた巻き込まれていることに気付いた一行は、動く大地に流されるまま魔剣の迷宮内部へと突入することになった。

迷宮内部で行方不明者の一人を発見しつつ、輝く石を追加で採掘することに成功。そして再び奥へと流される。
流された先の扉を開け、進んだ部屋は……スカーレットスタンプの控えたシンカーハウスだった。
シンカーハウスの罠による奇襲を受けるも、なんとかこれを撃退する。
……何とは言わないが、スリジェには色々と消化不良のまま戦闘を終えることとなった。

その後、休憩と採掘の時間を挟んだのち、他に行方不明者は居ないかと周囲の探索を行った。
すると、妙に聞き覚えのある鼻歌が聞こえ、レアが人形を使って偵察したところ、声の主が判明。
スリジェとは妙に因縁がある、紫色のレプラカーンであるようだった。奥の小部屋で何かをしているようだった。
スリジェがコンシール・セルフで透明化して接近すると、レプラカーンは突然こちらを振り返った。
そんなレプラカーンと一瞬目が合った気がしたスリジェは歩みを止め、相手の出方を窺うことにした。
レプラカーンがこっちに近づいてきたため、至近まで距離が詰まるのを待ち、組み付いて捕縛を敢行することにした。
スリジェはそのままレプラカーンとの力比べに競り勝ち、相手を組み伏せることに成功したのだった。
しかし、最終的にはレプラカーンの言葉に翻弄され、引き摺って行くことはできなかった。
……このレプラカーンがジニアスタ襲撃に加担していたことを知っていて、それでもなお殺害に踏み切れない程度には、スリジェがこのレプラカーンに強い敵意を抱けていないことが明るみに出たとも言えるか。

その後、魔剣の迷宮の最奥部まで、一行は歩みを進めた。
そこで待っていたのは、あの時魔剣の迷宮に一行を誘った張本人であるエスメラルダだった。
暫しの間、彼女との問答を行うが……スリジェは彼女の言葉の端々から底知れぬ不気味さを感じていた。
「彼女に願いを叶えて貰うこと」で、何か良くない結果を生んでしまうことを確信してしまうような、形容し難い不気味さを……。
早々にスリジェは口数を抑えた。口論の中で感情に呑まれ、フィフィニアを生還させることを忘れてはならないからこそ。

スリジェの叶えたい願いは「リラが幸せに一生を遂げ、天寿を全うするのをすぐ傍で見届けたい」というものだ。
この願いに置いて重要なのは、リラを不幸にする存在から彼女を守り抜くこと。
……そして、己がリラを見守り続ける立場を、不断の努力を以て貫き続けることだ。
だからこそ、「叶えて貰いたい願い」はスリジェには存在しない。
この最大の願いが、己の不断の努力よってのみ果たされるものであるが故に。
だからスリジェは戦う。リラの幸せを妨害し、自らの進む道を妨げる存在全てを打ち倒すために。

……この魔剣の迷宮を呼び覚ましたのも、どうやらエスメラルダであるようだ。
そうして、現れる魔剣の迷宮の番人。魔剣の迷宮からの脱出を目指した、最後の決戦が幕を開ける……。
何とかして迷宮の番人を退けた一行は、迷宮を構成していた魔剣アイリス、そしてエスメラルダと言葉を交わす。
多少のやり取りの後、一行はフィフィニアと共に迷宮からの脱出を急ぐ。
……エスメラルダと宿敵ジェイド・マーカスが繋がっているであろうことが、本人の口から確かに告げられた。
今はまだ、彼我の力量差が大きすぎるが……力量差を覆したときこそ、逃すことなく、確実に……。

……その後は特に何事もなく、迷宮を脱出。フィフィニアとはフロンダイト領で別れ、ハーヴェスへと帰還した。
ゴールドラッシュが止まったことへの不満は出たが、冒険者のモラルの低下の阻止には必要な事だっただろう。

輝石獲得表
ガブリエル黄、黄、青→黄、黄、黄
レア橙、緑、紫→紫、紫、紫
イーファ橙、緑、紫→橙、橙、橙
スリジェ赤、橙、青→赤、緑、青
ディエス橙、青、紫→青、青、青
フィフィニア黄、緑、藍→橙、藍、紫
合計赤1、橙4、黄3、緑1、青4、藍1、紫4
第九話外伝1「TWILIGHT EXPRESS」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回(なし)
消費アイテム魔香草×2、知性の指輪×1、マテカ緑B×2
入手アイテムマテカ緑A×2(支援物資)、5点魔晶石×2(支援物資、イーファとスリジェで1つずつ配分)


ある日、冒険者ギルドにマギテック協会からの依頼が届いた。
しかし内容は「奈落の魔域に迷い込んだ行方不明者を捜索し、救出次第その者から新たに依頼を受けろ」と奇妙な代物だった。
……思うところはないわけではないが、何はともあれ「奈落の魔域」である。解決するに越すことはない。
そう判断したスリジェは依頼の受諾を選び、仲間たちと共にマギテック協会の案内の下、奈落へと向かった。

馬車で目的地へと向かう道中、突然周囲の空間が歪んだかと思うと、一行は既に「奈落の魔域」へと取り込まれていた。
迷い込んだ先は、何処かへと向かう魔動機列車の一室。12両編成の列車の8号車であるようだった。
食堂車を含めた列車内を探索するうちに、列車は鉱山らしき場所へと到着した。
一行が列車を降り、先へ進もうとしたとき、周囲に侵入者を知らせる警報が鳴り響いた。
それからすぐに表れたのは、巨大な魔動機だった。一行は死闘の末、巨大魔動機を撃破する。
死闘で大きく消耗した一行は、スリジェのМPを魔香草で回復させ、ホーリー・クレイドルで休息をとることを決定。
駅の外の鉱山街エインドゥビスで、安全に休憩できそうな場所を見つけ、3時間眠ることで傷を回復させた。

その後、鉱山街エインドゥビスの酒場で情報収集を開始……すると、驚くほどあっさりと捜索対象を発見することに成功。
そうして捜索対象であったルーファウス・ヴァイスクーゲルと、彼の護衛らしきエルフの女性ミラージュと対面するが……。
委細の説明前に「テスト」と称して、彼らと模擬戦を行うことになった。
先制を取られ肝を冷やすも、列車の中で拾った防弾加工の鉄板を仕込んだおかげか、勝利をもぎ取ることに成功。
……スリジェもスリジェで、ミラージュと言う「魔法攻撃を軸に据えて戦うスタイル」の友人が増えて喜んでいた。

……彼曰く、この奈落の魔域は「双方向性」のものであるらしい。なんでも、出入口と核を2つ有しているそうだ。
一つ目の核は既に彼の手で破壊済みであり、列車内で見つけた書き置きの傍に転がっていたアビスシャードがそうであるらしい。
ひとまず、もう一つの奈落の核を破壊して脱出することを目指すことになった。
ルーファウス曰く「消去法的にそこしかない」ということで、鉱山内部へと足を運ぶ。
毒を放つ魔法生物の存在が確認されたが、何とか無事に探索を完了。
鉱山内部で発見したダイナマイトであからさまに怪しい巨大な岩石を爆破し、その中に隠れていた奈落の核を破壊。
そうして、一行は奈落からの離脱に成功した。

外に出た一行の前に広がる景色は、突入前の馬車に乗っていた場所とは異なっていた。
そこは、先の依頼で訪れていたフロンダイト領の、魔剣の迷宮が発生していた鉱山跡だったのだ。
双方向性の奈落」の存在が証明され、ルーファウスとスリジェは顔を顰めた。

……双方向性の奈落が存在するということが、何を意味するのか?
それは、奈落を自由に出入りできる存在が、長距離を短時間で移動できる可能性があるということに他ならない。
魔神のみならず、蛮族のボルグやケパラウラが、「奈落を自由に出入りできる存在」に該当する。
もしも、彼らの集団が双方向性の奈落を通じて、転移紛いの高速行軍を敢行したら?
そう考えると、その危険度の高さは明白だろう。

その後、見上げる者達一行とミラージュは野暮用を思い出したルーファウスと別れ、フロンダイト領の街の宿で一泊。
翌朝、フロンダイト領を出発し、ハーヴェスへと帰投。彼から受け取った調査報告を伝達した。

第九話外伝2「闇に咲く花」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(ライトニング威力表)
消費アイテム魔香草×1、マテカ緑B×2、知性の指輪×1
入手アイテム2点魔晶石×2、3点魔晶石×1


フロンダイト領に突如出現した謎の塔の調査に一区切りがつき、ハーヴェスまで帰ってきたスリジェたち。
一行がギルドで日常を過ごしていると、スリジェのよく知る人物がギルドを訪ねてきた。
その人物はスイラン。スリジェの実家で従者として働く人物の一人だ。
……そんな彼が何故、それもスリジェの所属するギルドに?
その疑問への答えは、スイランと、彼に対応していた受付によって齎された。

――フルール家名義での「スリジェたちのパーティー」への指名依頼。
内容は、「桜の里」にて保護されている「とある人物」の護送。

一行はこの依頼の受注を決定。スイランの案内の下、スリジェの故郷「桜の里」へと向かう。
道中では、その「とある人物」を捕らえていた、盗賊団の残党と思しき連中を何度も見ることになった。
……スイランがハーヴェスまで来ることができたのに、スリジェたちに指名依頼を出した理由はそこにあった。
結局のところ、桜の里の戦力を以てしても、盗賊団の残党を相手取るのが限界で、とても護衛まで手が回らないのだ。

そうして辿り着いた桜の里、フルール家の一室へと案内された一行は、今回の護衛対象であるメリアの女性と出会う。
彼女の名はコトネ。短命種のメリアで、齢は5歳のキルヒア神官である。
盗賊集団に攫われた己を探している筈の「夫」と再会するために、まずはこの隠れ里を出たいのだそうだ。
……厳密な目的地は、「自身が攫われる前に、夫と共に暮らしていた場所」だが、まずはハーヴェスに向かうことになっている。
スイランの提案に従い、盗賊団残党の集中する街道ではなく、森の中を強行突破してハーヴェスに向かうことにした。

一行は、コトネを護衛しつつも、三日目の昼に森を突破することに成功。
……森の突破には成功したのだが、森の出口近辺で盗賊団の刺客が待ち伏せしていたようだ。
一行は、待ち伏せていた拳闘士のメリアの男と、人間の神官の男の二人組と戦った。
「ヴァイス・ウェポン」に加え、謎の魔法を使う神官の信仰こそ暴けなかったが、その聖印は回収することができた。

……その後、とある事実が発覚したりしたが、護衛の依頼は無事に完了した。

第九話外伝3「死霊と乙女のフェアリーテイル」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(ライトニング威力表)
消費アイテム知性の指輪×1
入手アイテムなし


――ディエス・アスキュローが居ない。
ある朝、何時ものようにギルドに集まった一行の中に、リカントの男の姿が無かった。
そして、突如として駆けだした、彼とよく行動を共にしている猫のロマを追うと、彼の暮らすアパートへと辿り着いた。
……彼の暮らす部屋の扉は、何者かに殴られたのか、ボコボコに破損していた。
同じく現場を訪れていたシスター・アイゼアンと協力し、一行は事件の解決に乗り出した。

部屋に残された「明らかにディエスの所有物ではない花弁」から、「チェプシー山」の存在が浮上した。
更に、図書館・博物館近辺での聞き込みで、チェプシー山を研究している人物から話を聞くことに成功。
ディエスを襲撃したものが、その山を訪れていることは明らかだったため、一行はチェプシー山へと赴く。

山麓で一夜を明かし、登山を試みる一行の前に、分かれ道が姿を現す。
一方は花の咲き誇る美しい道、もう一方は陰鬱な空気の漂う道……だが、研究者曰く前者の道に誘導する罠であるらしい。
一行は陰鬱な空気の漂う道……「死霊道」を進むことにした。

「死霊道」の道中で発生したこと

①無念の死を遂げたリカントの女性らしきアンデッドから、リカント語の書かれた紐切れを受け取った。
②崩れやすい道を、ロープとハーケンを利用して進む中、スリジェが足を滑らせた。
③グールメイジ3体を率いた、男装するドライアードと交戦した。【獲得:覇者のバックル(≒2500G)】
④グールメイジから受けた被害が無視できないため、ホーリークレイドルを絡めて3時間休息を取った。
⑤転がる大岩の罠にかけられた。スリジェは咄嗟にレビテーションで浮遊して回避した。
⑥小さな神殿を見つけた。女神官の日記など、重要そうな情報を多く発見した。


山の頂上付近まで上り詰め、閉ざされた鉄柵の向こう側……そこには、異様な光景があった。
何故か花婿姿でガラス張りの棺の中にいるディエスと、その傍らに立つ花嫁姿の女性。
スリジェは寒気を感じた。まるで自分が、さも物語の悲劇のヒロインかのような言動に。
ガブリエルを「悪い王様」と呼んだことだけは、どう評して良いか分からないが。
……彼女の過去に、心折れる事態が起きたであろうことは想像に難くない。
だが、だからと言って、正気を失いアンデッドに堕ちた彼女は、決して放置できる相手ではない。
彼女の物語にこの手で幕を引くと決意し、襲い来る彼女率いるアンデッドたちと戦闘。
途中で操られたディエスが敵側に加勢するという事態が発生するも、大事なく勝利を収めた。
その過程で、スリジェは容赦なくディエスに雷撃を浴びせている。が、スリジェ自身も無自覚ながらテンパっていた様子。
その後、アウェイクンで目覚めたディエスは、しっかりと正気を取り戻していた。

大事を取ってホーリー・クレイドルで3時間休息し、それから死霊道で下山する一行。
しかし、数多の炎の妖精たちが道を遮り、後方からは「王子」と呼ばれる程の強大な炎の妖精が接近してきた。
彼らの言動は、帰途を妨げ、遊んでほしい、ずっと一緒に居て欲しいというもの。
……だが、それは「相手の意思を汲む考え」や、「相手の幸せを願う心」など感じられない、私欲しか感じられないものであった。
スリジェは、先程の花嫁が「この妖精たちの願いを断り切れなかったか、断っても逃げられなかったのか……いずれにせよ、妖精たちが原因で山を出られなくなっただけの、哀れな犠牲者」であると確信することができた。

「……そうやって女性を誑かした挙句、心が死んでもお構いなし、骸になってなお山から離さない……そんな男の愛なんて、死んでもいらないね!」

スリジェがそう吐き捨てると同時に、進路を遮る妖精たちを蹴散らし、少し先にある川に飛び込んで逃げる作戦を決行した。
そうして敢行した逃亡は無事成功。山麓まで逃げ切ることができたのだった。

スリジェが啖呵を切った理由

スリジェにとって「愛のない束縛による苦痛」は……大事な妹分のリラを苦しめてきた、忌むべきものだ。
妖精王子が女神官(花嫁アンデッドの正体)を、この地に縫い留めてきたことは、状況的にほぼ確実。
しかし、女神官の心が壊れ、アンデッドとして君臨していたということは……彼は、彼女の心を救えなかったということだ。
……いや、そもそも彼女の心を救う気など、最初から全くなかったのかもしれない。
そして、今度は自分たちを相手にぬけぬけと「逃げないで欲しい」などと、妖精王子は言ってのけた。
その姿は、スリジェにとっては、忌むべき「ジェイド・マーカス」と同じか、それ以上の醜悪な存在でしかなかった。
だからこそ、スリジェは煮え滾る激情を隠すことはできなかった、隠せる筈もなかった。
己の状態が万全であり、相手が敵わぬと分かるほどの格上でなければ。
スリジェは間違いなく、この妖精王子を殺めることを一切躊躇わなかったであろうことは間違いない。

同時に、己がリラにとっての「妖精王子」になることが無いように、彼女を尊重しつつ寄り添い続けようと、改めて決意した。


そうして下りてきた山麓にて、一行は何者かの気配を察知。
レアが咄嗟にダガーを投擲した先から出てきたのは、二人組の男だった。
片方は、アステリア神官を自称するオッド・ホームリーと言う青白い肌の男。
もう片方は、ハーヴェス王国伯爵ポークス・サンディンバラを名乗る太った男。
このタイミングで、この山を訪れる、露骨に怪しい二人組だったが……彼らが悪人だと断じる明白な証拠がない。
一行は彼らが山を登っていくのを見届け、ハーヴェスへ帰投した。

帰投したハーヴェスで、リカントの女性のアンデッドから受け取った紐切れを、指定された店へと届ける一行。
その店にいた男から、彼女から貰ったブレスレットを報酬代わりに受け取ることとなった。
その後、スリジェが回収していた「女神官の日記」をアステリア神殿へと届け、今回の事件についての全てを報告。
……そこで、オッド・ホームリーはアステリア神官ではなく、ポークス・サンディンバラも偽名であることが判明。
あの場で捕縛するべきだったかもしれないが、見逃したものは仕方ない。
彼らが生還したかどうかだけは注視しておくことにして、一行は日常へと戻っていった。

第九話外伝4「RUINED COUNTRY」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数2回(魔物知識、ライトニング威力表)
消費アイテム救命草×2、魔香草×8、マテカ緑B×2、マテカ緑A×6、知性の指輪×1、5点魔晶石×1
入手アイテム救命草×1


ある日、ギルドに「魔物に襲われた研究施設の奪還依頼」が届いた。
以来の目標地は、先日のチェプシー山にも近い場所であり、ハーヴェスからも大きく離れてはいない。
……魔物が蛮族などであった場合、その研究施設を中継点として、ハーヴェスを襲撃してくる可能性も考えられる。
看過できない事態と判断した一行は、依頼の受注を決定した。

依頼主の説明した魔物の特徴は……タンノズ、ミノタウロス、バジリスク、そしてガルーダのものだった。
今の自分たちでは、ガルーダには敵わない。そんなガルーダが居るとすれば、この依頼の完遂は確約できないだろう。
だが、それ以上に……彼らが徒党を組んで行動しているという話は不可解な部分が残る。
その不可解さに突き動かされてか、はたまた責任感に駆られてか……依頼の受注を破棄すること無く、一行は目的地へと赴いた。

赴いた目的地に存在したのは、大きな建造物……ではなく、潜水しなければその奥へと到達できない洞窟だった。
水中を潜り抜けた先の扉もさほど大きくはなく、通常のガルーダ等であれば通れないであろう環境。
……ウィークリングたちか、と心当たりは付いたが、スリジェの不信感は募るばかりであった。
そんな中、仲間たちが聞き耳を立てた結果、汎用蛮族語による四人の話し声が聞こえた。
扉の傍に一人、離れた場所に残り三人……それを確認した一行は不意打ちを敢行。
扉の傍に居た一人にディエスが組み付き、人質に取ったままウィークリング四人衆との交渉を開始。
……すったもんだの末、彼らに実力を示すべく、殺さない程度に加減しつつ交戦し、鎮圧。
彼らも完全な善性存在ではあるまいが……依頼主への猜疑心はより一層強まった。
特に、四人衆にやったことについて開き直るあたり、四人衆の言葉への信憑性は上がるばかりだ。

その後、依頼主の案内の下、研究所の奥へと進む。
道中の壁に刻まれた文章、彼の私室であろう場所に存在した、パトロンからの書簡と明らかに浮いた歴史書……。
気になるものは幾つか見つかった。特に怪しいのは「1人の王女を奪い合った2つの国の末路」という歴史書だろうか。
そして、研究所の最奥へと向かう最中、暴れサンダーバードの襲撃を受けた。警備はどうなってんだ!警備は!!
更には、罠の仕掛けられた小部屋などを乗り越え、一行は最奥に到達した。

最奥に控えていたのは、一人の顔色の悪い女性と、ひとりでに動く二振りの剣。
薄々、状況を察したスリジェは、依頼主の男であるマティアスへと、猜疑心を強めながら問いかける。

「マティアス殿……話してもらえますよね?」
「あの部屋に置かれていた歴史書……本当は、続きがありますよね?」

彼は「ええ、勿論」と返しつつも、二振りの剣が動き出すと、問いかけへの答えを返すことなく、こちらへの要求を重ねてきた。
自分さえよければそれで構わないという、この男の精神性がよく分かる言動だった。
……彼が質問に答える気がないと察したスリジェは、この男に向ける一切の慈悲を捨てることにした。
あちらが私欲で自分たちを利用しようとしていると分かった以上、こちらも要望に応じてやる義理などありはしない。

二振りの剣が浮き上がると、その担い手が姿を現した。
……傭兵然とした男の姿をした者と、女騎士の姿をした者。
彼らは明らかに生者ではないが、穢れや邪悪さも感じさせない、神々しい霊魂だった。
彼らは独り言のように語りかけてきた、ある男に利用された己が辿った末路についてを。
もっとも、スリジェにとって重要だったのは「彼らがマティアスに利用された被害者である」という一点のみなのだが。

「……だとすれば、その剣を向けるべきはこちらではないんじゃないかな?」

彼らがマティアスの被害者であるというのであれば、此処で彼らと剣を交えるのは愚策。
本当の敵がすぐ傍に居るというのに、最後までその敵に良いように使われて果てるなど……スリジェには到底受容できない末路だ。
男の方に「アンタらを試したかった」と言われた時は、同じようなことを言ったウィークリングたちを思い出していた。
「積極的に敵対する理由がない」のは彼も同じだったのか、ディエスがとある平和的解決の提案を行い、その場を収めてみせた。
結果的に、彼らを安心させ、成仏させることに成功。彼らと剣を交えることなく、一行はマティアスを追い詰めにかかる。
最早、彼の語る言葉など、スリジェにとっては聞く価値すら感じられなかった。
そして、彼の語る愛の在り方は、スリジェにとって「忌むべき形の愛」に他ならなかった。
……彼の語る愛には、一切「愛する者の幸せ」を思う心が伴っていない。己の中で完結した「自己満足の愛」なのだ。
その姿は、先日の妖精王子と同様「己がそうなってはならない姿」以外の何物でもないのだ……。

「貴方たちの正体すら、最早どうでも良いよ……何者であろうと、私たちの歩む道の邪魔をさせはしない……!」
「未だ花開かぬ蕾の剣よ……犠牲者たちの悲しみを糧に、その力を昇華せよ!」
「……恨みの剣、受けて見ろ!!」

そうして立ちはだかるマティアスと、顔色の悪い女性……改め、亡国の姫アリア、彼らとの決戦が幕を開けた。
一行はマティアスに集中攻撃を行い、苦闘の末に撃破に成功する。
戦闘終了後、スリジェはアリアと多少の言葉を交わし、その最期を看取(みと)った。
アリアが「一度だけ、桜を見たことがある」と話し、綺麗だと褒められた時は、なされるが儘に撫でられる程度に照れていた。

「……気にしないで、貴女は周りに振り回されただけ……そうでしょう?なら、それは貴女が気に病むことじゃないよ」
「買い被りだよ、私は優しいわけじゃない……無用に、敵を増やしたくないだけだから」
「……どうか、今暫くは、主神の下で、安らかに……」

その後、入り口で合流したウィークリングたちに「戦勝神ユリスカロア」を布教したり、彼らの上司の強大なディアボロの前で彼らの門出を見送ったり、帰投したハーヴェスでアリアとそっくりな女性冒険者と出会ったりしたが、その辺りは割愛。
依頼主の裏切りと死に加え、直面した事態の機密になりかねないような情報量が膨大過ぎて、どこまでを報告すべきかに頭を悩ませたスリジェが、友人たちを「リラとコトネと共に暮らす新居」に呼び込んで自棄酒に走ったのは、また別の話。

第九話外伝5「ハーヴェス、春の蟹鍋祭り」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(ファイアボール威力表)
消費アイテム魔香草×11、救命草×1、知性の指輪×1
入手アイテム救難草×5、魔海草×5、魔海草(アオサ)×2、魔香草(ワカメ)×2


ハーヴェス近海で大量発生した、船体を傷つける鋭利な鋏を持つ蟹の魔物を、多くの冒険者達と協力して討伐した。
スリジェたち一行は蟹軍団の親玉とも交戦し、これを撃破。ハーヴェスの海運の平和は無事に保たれた。
そのついでに、その蟹の魔物から採取できるカニミソの納品依頼も遂行。依頼主の青髪のレプラカーンもご満悦。

第九話外伝6「黒牙襲来」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(トキシック・ブリーズ威力表)
消費アイテム知性の指輪×1
入手アイテム1点魔晶石×2(ガブリエル、ディエスが獲得)、壊れかけの防弾装甲×5(それぞれ1個ずつ)


五月某日、ハーヴェス南東の森林へと蛮族討伐に向かった冒険者パーティーが帰ってこない事態が発生。
こんな街の傍に蛮族が潜んでいる状況自体が非常に不味いため、それなりの実力のパーティーが贈られたはずだが……。
そのパーティーが戻ってこないため、ギルドも重い腰を上げたようで、複数のギルドから精鋭を送り込むことになった。
一日早く、スリジェの親友と妹分が居るパーティーも、その森へと出発している。

先の依頼で護衛して以来、同じ冒険者ギルドで働いていたコトネもまた、依頼への参加を志願した一人だった。
しかし、普段組んでいる面々とは都合がつかなかったようで、単身出撃するわけにもいかず、困っているようだ。
スリジェたち一行は、そんなコトネを連れてハーヴェス南東の森へと向かうこととなった。

森の入り口付近で、蛮族の死骸を発見。加えて、粘性のある血の痕と、「折れた黒い狐面の耳」も残されていた。
血痕を辿った先に存在したのは、メリアの暗殺者二名を引き連れたミノタウロスのウィークリングの女。
そして、それにに襲われる妹分のリラと、その妹分と非常に似ているメリアの男ヨイヅキの姿だった。
彼らの間に割り込み、ミノタウロスのウィークリングの女、リューカたちと交戦し、これを撃破。
その後、リラが本来所属するパーティーとの合流と、行方不明者の捜索を目指すことにした。
そうして、リューカが隠し持っていたこの森の地図を頼りに、一行は怪しげな小屋を発見した。
小屋に近づいてきたところを、ガルーダのウィークリングの男、ハクロに襲撃されるも、これを返り討ちにすることに成功。
彼を捕らえ、小屋の中に居た行方不明となっていた冒険者たちを解放。親友たちのパーティーとも合流し、帰投した。

……しかし、忘れてはならない。脅威はまだ去ってなどいないということを。
捕らえたハクロや、ヨイヅキが所属していた暗殺組織【黒牙賊】に加え、それを裏から操るキュウキと言う男。
そして、そのキュウキが信仰する狂神の眷属……【異空の影竜】の教団は、これからも一行に立ちはだかる敵となるだろう。

第九話外伝7「PILE OU FACE?」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(聞き込み判定)
消費アイテムマテカ緑A×13、魔香草×3、5点魔晶石×1、魔香水×1(イーファが使用)
入手アイテム5点MCC×2(スリジェとイーファに分配)


……最近、物価の高騰がおかしい。違和感を抱いたのは、何時だっただろうか?
物価高騰の影響を受け、値上げが行われた店での夕食で、大事な妹分の悲しむ顔を見たスリジェ。
翌朝、バイト先のギルドの食堂で「1週間前から物価が高騰し始め、現在元値の2倍ほどまで高騰している」という情報を獲得。
……最早黙っているわけにはいかないとばかりに、シフトの終わったスリジェはすぐに行動を開始した。

新市街で情報収集をした結果、得た情報は2つ。その後、店で仲間たちと合流し、情報を共有した。

スリジェが新市街で集めた情報

「他と比較して被害は軽微ながらも、新市街でも充分に贋金の被害が出ている」
「この情勢の中で、取引をするために後ろ盾を求めている人物が居る」

仲間たちが集めた情報

「武器・防具を作るための金属が、1週間前の2倍に値上がりしている」(職人街)
「物価高騰の影響で、孤児院の食料が尽きかけている」(職人街)
「空腹状態の孤児らしき人物が、青い髪のお兄さんがご飯を恵んでくれるのを待っていた」(下町)
「患者の無事より金を優先した医療従事者が居るらしい?」(下町)
「凄く具合が悪そうな女性が、変な場所に居た」(下町)
その女性を追ったディエス曰く、女性の身体の一部には黄金色の斑点が見られた。
イーファ曰く、その症状は「黄金病」と言われる、とある魔法生物が媒介する病であるらしい。

その後、何故か姿を見せないレアの代わりに、偶然居合わせた知己のジェイソンと共に、一行は事態の解決を目指す。

ひとまずは、明らかに猶予のない「黄金病」への対処を急ぐことにした。
下町での聞き込みの結果、黄金病を媒介する魔法生物が「ハーヴェス南西の森」で目撃されていると判明。
一行はそのまま森へと踏み入り、黄金病を媒介する魔法生物「アルケミートゥース」を発見し、討伐した。

討伐により黄金病の特効薬である血清を確保した後、一行は怪しげな小屋を発見する。
その小屋には、黄金病を利用した悍ましい計画を立てた者の存在を示す証拠が、しっかりと残されていた。
ガメル金貨そっくりの形の金型と、その金型に黄金病患者の骸を溶かしたものを流し込んで贋金を製造するための炉。
そうして作成されたであろう、本物のガメル金貨と共にチェストに入れられた偽物の金貨。
そして、乱雑に散らかされた書物に紛れた、犯行計画書。其処には、ハーヴェスを混乱の渦に落とした後、グランゼール、マカジャハット、果てはキングスフォールにまで手を伸ばそうという旨が書かれていた。
その記載された日時から判断するに……この狼藉者がハーヴェスを離れる予定の日まで、残り3日しか存在しない。
……事態の解決し、狼藉者を拿捕するには、かなり迅速に動かねばならないようだ。

ひとまず、黄金病への対応を済ませるべく、冒険者ギルドへの報告を済ませ、ガメル神殿へと取り次いでもらうことにした。
その後、ガメル神殿では押収してきた証拠を提出し、打つべき敵が「詐金神メイガルの信徒」であると判明。
最後に、黄金病患者を診る白衣の者へ向かい、血清を納品することで、黄金病への対応は完了した。

次いで、新市街で交渉の為の後ろ盾を求める人物を発見し、この接触で得たガメル神官と引き合わせた。
その後、旧市街で情報収集を行い、「常連食い逃げ犯」が出没しているという情報を掴む。
その食い逃げ犯の被害を受けたドワーフ料理の店「龍焔亭」を訪ね、一行は用心棒役を申し出る。
自分たちも食事をとりつつ、食い逃げ犯を待つと、あっさりと遭遇、即座に対応し、あっさりと捕縛。
彼らはどうやら、リーダーらしき森羅導師の幼馴染を人質に取られ、泣く泣く命じられるままに食い逃げをしていたようだ。
彼らを引き渡した後は、一晩しっかりと休息を取り、翌朝に龍焔亭に集合して行動再開。
……なお、夜間も眠らずにいたスリジェは、夜の街を行く夜空のような髪色の人物を目撃した。

その後、職人街を調査するものの、目立った収穫はなし。
不審な人物は、昨日に二人ほど遭遇した。「孤児たちに上質な料理の配給をしていた青髪の男」と、「この時勢に、バザールで新たに商店を開こうとする男」の二人だ。あとは、夜間に遭遇した謎の人物か。
彼らが怪しいとの判断を元に、メイガル信徒のアジトを捜索したところ……商店裏の倉庫に地下への隠し階段を発見。
情報収集を粗方終えたと判断した一行は、発見したアジトに突入した。

アジト内の小部屋の物資を物色しつつ、発見した贋金製造機の動力のマナチャージクリスタルを回収。
中部屋で、このアジトの主たちの情報を探った後、中部屋で拾ったカードキーを使って大部屋に侵入。
襲い掛かってきた魔動機を蹴散らした一行は、「見取り図に対して部屋が狭い」ことに気付く。
壁を殴って反響音を調べようとしたディエスの拳が、ある壁をすり抜けた。
どうやら、実体のない幻影の壁が仕掛けられていたようだ。

部屋の奥には、案の定、青髪の男のクリフォードと、商店を開こうとした赤紙の男のディレックの、二人が待っていた。
暫しのやり取りの中で、「もう一人の暗躍するメイガル信徒」の存在が浮上。
スリジェはそれを確実に捕まえるべく、彼らに一時的な共闘関係を結ばないかと交渉しようとした。
が、その人物に心当たりがあるらしい彼らは、話を切り上げて魔動機を呼び出した。
「良心の呵責だ、お前たちをあんな危険な人物と関わらせたくない」と、そう言って。
正直、此処までの冒険者生活で「危険人物」なんて何人も見てきたので、今更でしかないのだが。

秘められた激情

「……貴方たちの過去なんて、今更どうだって良い。妹を泣かせた奴は必ず討ち取るよ……一人ずつ、順番にね」
「……そうだよ、首二つで贖えるなんて、安い考えするのは絶対に許さないから」
「……生憎と、私は皆ほど甘くは無いよ……黒幕を追うという目的が無ければ、間違いなく此処で斬り捨てていた」

如何に気高き信念で繕おうと、彼らは「己が守りたいものの為に、その手を汚すことを選んだ」ことは変わらない。
手を汚した代償として、何処かの誰かが苦しむことになる。それでは、その誰かの関係者の恨みを買うことは避けられない。
……これもまた、スリジェにとっては禁忌だ。手を汚したことが露呈しては、大事な妹分を悲しませてしまう。
そして、「妹分の幸せな最期を見届ける」ことを目標とする以上、志半ばで倒れるわけにはいかないのだ。
故にこそ、スリジェは応戦する。己が守ると決めたものの為に。

そして何よりも、スリジェは、己が「敵」と見做した相手であれば、それが誰であろうとも決して容赦はしない。
仲間であるディエスが操られた時でさえ、容赦なくライトニングを浴びせたのがスリジェなのだ。

……彼らが善意で動いていることは、スリジェもよく理解している。
そして、黒幕を追うためにも、彼らを殺すことは絶対にできない。
だが、彼らは譲れぬ矜持の下、対立を選んだ。こちらが持ちかけた交渉を突っぱねて、だ。
彼らにその気はないだろうが……スリジェにとってそれは、取り合えると信じて差し伸べた手を拒まれたようなものだ。
……スリジェは「そういった対応をされてもなお、優しい顔を継続できるような聖人君子」ではない。
開戦と同時に、スリジェは何処までも冷酷になるだろう。手を拒まれた段階で、スリジェにとって彼らは敵なのだ。
一度、払い除けられた手を二度も差し出すほど、スリジェは慈悲深くはない。

……前回のハクロが何故許されたのか、というのは禁句である。


激戦を制した後、彼らの口から語られたのは「ニコライ・モロトフ」と言う人物。
彼らの人生を狂わせた人物でもあるらしく、顔を変え名を変えて、幾度も同じ手口を繰り返している詐欺師とのこと。
どうやら、既に一行とも遭遇しているのではないかと言うが……となると、犯人候補は自ずと絞られてくる。

そうして、ギルドに戻り、クリフォード達の引き渡し処理をしていると、突然、二人の人物が接近してきた。
一人は、ガメル神官を名乗る少女のエーリス。もう一人は、昨日後ろ盾を欲していた商人のアレックスだった……。
如何にも「良かった、これで事件解決ですね」と言う顔だが……明らかに、その反応は不審だった。

まず、情報が早過ぎるという点。午前中にクリフォード達のアジトに乗り込み、捕らえて連れ帰ったのが現在正午過ぎだ。
幾らなんでも、ギルドで出待ちするか、現場を何らかの手段で目撃しているかでもなければ、あり得ない程の反応速度だった。
次いで、クリフォード達を「商人を苦しめた元凶」と断定したこと。
確かに彼らも事件の一端は担っているだろうが、ディレックの店の開店と同時に襲撃した以上、彼らの計画は途上で終わっている。
実際に、彼らはメイガルの徒であったが、その段階で目に見えていたのはクリフォードの出来の良い炊き出し程度だ。
スリジェたちと遭遇せず、不意打ちめいた襲撃が無ければ、まだ明白にバレるような失態は無かったはずなのだ。
加えて、スリジェは黒幕が彼らをスケープゴートにすることを危惧していた。
彼らがクリフォードを事件の黒幕と断ずる状況は、まさしく危惧した光景そのものだった。

……そして、彼らが渡した硬貨入りの袋は……「消えない贋金」の特徴である「重さ」がモロに出ていた。
贋金入りであることは確定……となると、二人の信仰も怪しいものだ。
イーファのディテクト・フェイスにより、エーリスは本当にガメル神官と発覚するが、アレックスはメイガル神官だと判明。
この時点で、既に「アレックス=ニコライ」と確定したようなものだろう。問答無用のアウトである。
……だが、だとすると、エーリスはどういうことだ?ガメル神官がメイガル神官をご主人様と呼び、庇う姿は異様と言うほかない。
その後、スリジェの行使したセンス・エネミィは、ニコライより敵対の意思を感知した。これでツーアウト。

その時に寄り掛かってきたエーリスに、スリジェは脅迫を敢行した。

「ねえ、貴女……死ぬのは、怖い?

……普段のスリジェであれば、絶対に口走らないような……殺意を隠さないド直球の脅迫。
そんなスリジェに落ち着けとイーファが言う中、彼女の返答は……。

「ご主人様の為なら命でもなんでも喜んで差し出します!」

これである。どう考えても正気の沙汰ではない。
更に、エーリスが口を滑らせ、彼らがマカジャハットやドーデンを目指していることが判明。スリーアウト。
……もうどう考えてもエーリスはおかしいし、ニコライが黒幕であることは確定している状況。
其処でふと、スリジェに天啓が降りてきた。

最初は、エーリスが黄金病患者で、ニコライに脅されているのかと思った。
だが、そもそも黄金病には、精神を歪めるような効果はない。
だとすれば、こんな如何にも正気ではない狂った演技はできない筈だ。

だが、そう。スリジェはよく知っていたはずだ。「こんな症状」が出る状態を。
それは、因縁深き宿敵が操る技術の一つで、かつて交戦した相手の一人を「それ」なのではないかと考えたこともある。
……そう思ってエーリスを抱えあげ、魔神語で話しかけたところ、目を逸らされた。
確信をもって確認してみれば、大正解であった。エーリスは「魔神の苗床」にされていたのだ。
「デモンズシード」は禁呪に指定されている有名な魔法だ。目に見えて明白な、ニコライの罪の証がそこにあった。

「……怨敵は此処にあり!」

その後は、大立ち回りの中でニコライを取り押さえることに成功。
その過程で、昨夜に遭遇した謎の人物の正体が、ディスガイズで変装したレアだと発覚。
どうやら、1週間前から事件について追っていたようで、自身の正体を隠す必要があったとのこと。
加えて、黄金病の血清が届いたことで助かった女性騎士とも出会った。

……その後、ニコライがコミュニストプロパガンダを敢行。
ありったけを叫んだであろうニコライに、スリジェはこう返した。

「……言いたいことは数あるけど、ひとまず、この言葉を贈ろうか」
「すべての神が万能だと思うなよ」

……スリジェの信ずる神、戦勝神ユリスカロアの格言は、この状況に置いて、何よりも深々と刺さる言葉だった筈だ。
始祖神ライフォスも、賢神キルヒアも、戦神ダルクレムも……元を辿れば、始まりの剣に触れた人間だ。
如何に超常の力を持つ存在であっても、人に由来する神なのだ。
彼らは万能神などではないし、ましてや全ての信徒を救済する、万能の救世主でもない。
……いや、寧ろ、神々が万能の救世主であっては困るのだ。
もしも、そうであったら……かつての自分やリラが、どうして苦しまねばならなかったのか、分からなくなってしまうから。
……ともかく、だからこそ、人は……いや、人族も蛮族も、不断の努力で理不尽へと抗わねばならないのだ。

そして、今の世界の在り方を否定するニコライに、スリジェはこの言葉を突き付けた。

「愛する者が幸せになれない不条理を嘆く心は、分かってやらないでもないよ……でも、ね」

「だからって、世界を壊しちゃいけないんだよ」

……根源的には、スリジェもまた、今回交戦した者たちと大差ない人種と言えるかもしれない。
「自身が守りたいと定めた狭い範囲の外が、どうなっても構わない」というのは、スリジェにも言える事である。
違いがあるとすれば……その守備範囲外の大勢を、無情に斬り捨てることができなかったところだろうか。
「敵を増やすことにより、守りたいものが守れなくなること」に怯えた臆病な心。
それこそが、今のスリジェの在り方を支えている、重要な柱なのだ。

確かに、スリジェやリラに限らず、仲間の冒険者達も、理不尽に苦しめられた過去の経験など幾らであるだろう。
それでも、そんな理不尽な世界で、スリジェは抗うことを止めずに、今日まで生きてきたのだ。
少なくとも、スリジェはその中で立ち直ることができたし、リラも前を向けるようになった。
当然、世界を壊す必要など、何処にもありはしなかった。

だからこそ、スリジェは世界を壊さない。
世界を壊すことなく、リラを守り抜くために、打てる手を打ち続ける。
たとえ、どれほど残酷な不条理に襲われようとも……スリジェは最後の瞬間まで抗い続け、幸せな結末を掴んでみせると、そう強く決意しているのだ。

もしも、スリジェが世界を壊す日が来るとすれば?
……それは、リラが「世界の敵」と見做された時だろう。


神に縋るばかりで、自らの手で抗うことを怠ってはならない。
クリフォード達が選んだような「敵を作るやり方」では、今回のように悪事が不意に露呈してしまうと、後がなくなりかねない。
そして、世界の変革を望むならば……その裏で犠牲になる者達の恨みは、避けられるものではない。

……そうして、共産主義を叫ぶ男は捕縛された。
彼に召異魔法を教えたと思われる「シードブローカー」なる存在の影は気になるが……ひとまず、平穏は取り戻されたのだ。

「結局、金は手段であって目的ではない……それを忘れ、細やかな幸せで満たされることを忘れたくはないものだね」

事件解決後、スリジェはレアを伴って龍焔亭を訪ねた。今度はただ、美味しいご飯を食べて、お金を払うためだけに。

第九話外伝8「T・W・C~ラクシアを今一度洗濯し候~」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回
消費アイテム魔香草×1、マテカ緑A×4
入手アイテムなし


蛮族退治の依頼で訪れた場所で、予想外の事件に巻き込まれた。
妙に魔法生物っぽい、爆発する茶色の毛をした狼という、奇々怪々な生物を追う一行の前には、想像外のモノが立ちはだかる。
……激闘の末に、裏で事件を起こしていた一人の男の捕縛に成功。
「概念を抽出する」という効果を持つ、非常に危険な装置の行く末だけが気掛かりである。

第九話外伝9「ジニアスタの栄光」(GM:伊吹&イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回
消費アイテムマテカ緑A×6
入手アイテム栄光点160点+200点、雷鳥のトロフィー(栄光点300点と引き換え)


ジニアスタへと遠征し、選手として闘技場を楽しんだ。
1日目は獅子と虎の混ざったような獣と、3体の魔神の混成部隊と戦い、これに勝利。
2日目は過去の依頼で捉えた相手であるハクロ、クリフォード、ディレックのチームと戦闘。こちらにも勝利した。

第九話外伝10「届かぬ手」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数1回(精神抵抗)
消費アイテム魔香草×2、魔海草×1、1点消魔の守護石×1、マテカ緑A×3
入手アイテム救難草×2、魔海草×1、3点魔晶石×2(ディエスが所持)、スカーレットポーション×1(レアが所持)、マナコート


「実はね……数日中に、新しい家族が増えることになったの!」

何時ものメンバーで集まり、一緒に夕食を食べている時に、スリジェは笑顔で仲間たちにそう語った。
同居人のコトネとヨイヅキの間に、第二子となる種が生まれ、三日前に庭にその種を埋めたのだそうだ。
その日は特に何事も無く、一行はそれぞれの生活拠点へと帰還した。

その翌朝、一行はリラから「スリジェとヨイヅキが誘拐された」ことを伝えられる。
リラが持ってきた置手紙には、誘拐犯の名前と「【影の門】で待っている」と言う旨の内容が記されていた。
誘拐犯の名はキュウキ。【影の門】共々、ハクロの口からきいた覚えがある名前だった。
偶然近場に居合わせたスリジェの親友であるエクレールと共に、一行は攫われたスリジェたちを救出するべく影の門へと向かう。

……一方、スリジェは【影の門】の一室にて捕らえられていた。
その一室まで辿り着いた一行により、スリジェは救出され、そのまま襲い掛かるキュウキの刺客を撃退する。
刺客の重戦士パゾンが、スリジェを模した魔神を呼び出すも、苦闘の末撃破に成功。

その後、ヨイヅキを探す中、【影の門】の最奥に足を踏み入れ、キュウキと対面する。
キュウキが魔神招来の儀式を完遂させかけたが、自力で脱出したヨイヅキにより阻止される。
その後、儀式の中断が原因となり門が暴走。奈落が発生し始める。
結局、キュウキを食い止めるべくヨイヅキが残ることになり、一行は【影の門】から離脱せざるを得なかった。

……ヨイヅキこそ帰ってこなかったが、まだ彼が死んだと決まったわけではない。
リラとコトネはヨイヅキの帰還を信じ、待つことを決めたようだ。
ならば、自分たちもくよくよしてはいられない。
……ひとまず、生まれてくるオルテンシアの新たな家族に、祝福のあらんことを。

第九話外伝11「月を見つめる向日葵」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数2回(ファイアボール威力表、ファイアボール威力表)
消費アイテムアンロックキー(レアがイーファから拝借)、魔海草×4、救命草×1、魔香草×5、マテカ緑B×6、5点魔晶石×2、知性の指輪×1、マテカ緑A×5、月光の魔符(+1)×1
入手アイテム1点消魔の守護石×25(5人に5つずつ分配)、魔香水×2、熱狂の酒、保存食12日分、魔香草×3、月光の魔符(+1)×3(ガブリエルにすべて渡した)


七月某日、仲間のディエスが墓参りで不在のある日のこと。
仲間たちで集まって昼食を食べていたところに、一人の男が近づいてきた。
男の名はロン・チョウキン。蔵金党の若頭で、ゾウカクの弟子、及び部下あるらしい。
……すぐには思い出せなかったが、ゾウカクは先のタワシ事件で一行を助けてくれた人物である。
ロンは、師のゾウカクに「真に強い者たちの戦いを見てこい」と言われ、一行の下を訪れたようだ。

ロンを連れて依頼に向かうことにした一行に、受付嬢から指名依頼が来ていると告げられる。
「長い間管理せずに放置していた屋敷に、中級ノスフェラトゥが住み着いてしまったので退治して欲しい」
端的に纏めれば、そういう依頼であった。屋敷の奪還が最重要目的なので、過度の破壊も禁物である。
その依頼を受諾し、屋敷に向かう一行は、道中で二羽の大鷲に襲われるも、これを難なく撃破。
更に、何者かの落とした袋を発見。中身の魔香水2つと熱狂の酒を回収する。

そうして一行は屋敷に到着し、まずは外部の調査を行う。
屋敷の外周は、虱潰しに調べるには辛い程度には広いものの、危険な魔物は特に見当たらなかった。
一方で、窓や裏口の類はその悉くが封鎖されていた。中の明るさは期待できないだろう。
正面から入るしか無いと確認した一行が屋敷に入ると……なんと、扉が勝手に閉じてしまった。
レアがアンロックキーを使って解錠を試みるも、手ごたえがあったにも関わらず、扉は一向に開く様子が無かった。
どうやら、屋敷に巣食うノスフェラトゥは、こちらを逃がすつもりは無いようだ。

屋敷の探索を進める中で、食糧庫の奥の部屋に二階へ通じる階段を発見。
一階の全貌を確認するべく一度引き返した一行は、訪れた浴場でリザードマンマリーナのハイレブナントと交戦する。
なお、此処までの戦闘で、ロンが高位のデーモンルーラーであることが発覚している。

ハイレブナントを撃破し、浴場に何もないことを確認した一行は、一階に残る未探索の部屋に向かう。
ダイニングの観葉植物の中に隠された鍵を回収しつつ、台所で自称料理人のアンデッドと戦う。
アンデッドはそれを料理バトルと呼んだが、スリジェは絶対にそれを料理バトルとは認めないだろう……。

余談

なお、スリジェは基本的に賄い飯や店での食事が中心の生活を送っており、自炊経験には乏しかった。
だが、それでもこの料理バトルでは、多少の失敗はしたもののそれなりの出来の料理の作製に成功している。
自発的な調理経験こそ乏しいが、調理過程を見た記憶や、レシピ本の収集、そして知人を含めた多くの人から聞いた料理の話。
それらの情報網の広さが、今回は偶然プラスに働いたと言って良いだろう。
……これで、少しでも自発的に自炊するようになれば、腕前の向上も見込めるだろうか?


台所での激闘の傷を癒した一行は、遂に館の二階へと赴く。
階段を上った先の廊下には、彫像を中心とした芸術品が配置されていた。
現国王ヴァイス・ハーヴェス陛下の胸像に、キルヒアやグレンダールの神像が並ぶ空間。
……そんな中、スリジェとイーファは、ロンがその中から見つけたアステリアの神像に目が留まる。
「A D Gabrielle」とサインの刻まれたその神像が、数年前、オークションに出品されたことで巷を騒がせた、昔の名工の作品であることを、二人は思い出していた。
そして、上った先のすぐ右に存在する、意味深な材質の違う壁も気がかりだが……ひとまず、一行は目に見える廊下の先の扉へと足を運ぶ。
そして、廊下の先に存在した子供部屋には、不気味な悪霊が待ち構えていた……。

悪霊とポルターガイストを討滅した一行は、意味深な壁の消えた先の会談は後に回し、子供部屋の奥に存在する書斎を調査する。
調査の中で、「死霊の研究日誌」を発見。その書き手が、屋敷を1年半前に放棄したことを知る。
そして、更に書斎を探ると、どんでん返しの先に隠し部屋を発見する。
レアに先行させ、スリジェが続いて入室すると……其処にレアの姿はない。
そして、その部屋の壁と天井には、何故か大量のレアを描いた絵と、レアを写した写真が隙間なく貼られていた。
その写真には、少し画質の荒い、レアに気付かれずに撮影するのは困難なのではというものも紛れていた。
……実態は、スモークグラファーやズーム機能を利用したものであったようだ。
だが、兎に角、今回の手合いのレアへの執着具合はこれで知れた。

一行は隠し階段から3階に突撃、ワイン棚らしきものに置かれた血液入りのワイン瓶に目を剥いていると、喋る骸骨が接近してきていた。
どうやら、館の主として居座るノスフェラトゥは相当人望が無いらしく、従者であるはずの彼らからも評判は最悪のようだ。

「館の主と戦う時は、一度倒したと思っても気を抜いてはならない。奴には変身能力がある」

そんな助言を骸骨から得た一行は、ノスフェラトゥの待ち構える最奥へと向かう。
その過程で、獄に捕らえられていた「館の本来の主人」と、その家族たちを救出する。
どうやら、今回の依頼はそもそもノスフェラトゥの命令により、彼が依頼書を書かされて作成されたものであるらしい。
ノスフェラトゥの目的がレアであることも明白である今、行うべきは一つだ。
さあ、レアの仲間である自分たちを侮ったツケを支払わせに向かおうか。

屋敷の奥にて、件の女ノスフェラトゥと会敵。

「ねぇあなた達。レアの復讐のことってどう思ってる?」
「叶えてあげたいと思う?止めなきゃって思う?それとも別にどうでもいい?」

さて、スリジェにとって、「レアの復讐」はどう映っていただろうか。
ここ最近は、とんと意識する機会がないために忘れていたが、少なくとも、スリジェから復讐を止める理由はない。
そして、「彼女の怨敵」は、自分から見ても充分に敵と見做せる相手であるが故に、その復讐に手を貸すことにも躊躇いはない。
……しかし、それはつまり「己の利益とも合致する」と言う理由で手を貸しているだけとも言えるだろう。
かなり心を許した友であるはずのレアが相手だというのに、随分とまあ薄情な話である。
それはつまり、たとえレアほどの親友であろうと、袂を分かてば躊躇なく刃を向けることができるということに他ならないのだが。
敢えてはぐらかすような言い回しをし、ノスフェラトゥを煽りに煽るスリジェ。
開戦の火蓋を切ると同時に、スリジェは一切の躊躇なく、全力の魔力の槍をノスフェラトゥとその眷属たちへと突きつけた。
更に奥の部屋から脱出してきたレアも合流し、ノスフェラトゥは遂に倒れ伏した……かに見えた。
……そう、ここからが本番なのだ。何故なら、骸骨が告げた通り、彼女には変身形態があるのだから。
二対の翼を持つ竜の姿に変身した彼女を撃破し、一行は館の主の一家と共に館を脱出した。

……その傍ら、スリジェもまた「レアの復讐に最後まで付き添う覚悟」を固めたのであった。

第九話外伝12「ジニアスタ・夏の流派道場・交流戦」(GM:イクシオン&ホタル&伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数スリジェ2回、リラ2回、コトネ2回、ジョルジュ1回、フェリジット2回
消費アイテムマテカ緑A×3
入手アイテムなし


――ジニアスタ闘技場で、この大陸に存在するすべての流派道場がスポンサーとなる「流派道場交流戦」が行われる。
それを聞いた見上げる者達一行は、何時かの戦いを思い返していると、カウンターに立つミラージュに呼び出された。
なんでも、見上げる者達一行に、この交流戦への招待状が届いているそうなのだ。
レアは【ヒアデム魔力流転操撃】の、スリジェは【ユーシズ特別魔法行使学】の、ディエスは【ガオン無双獣投術】の、それぞれの代表選手として指名される。
そして、ガブリエルとイーファは「フリー枠」として招待されているようだ。

そうして訪れたジニアスタ闘技場は、すっかり何時かの襲撃の傷跡も見えぬほどの復興を遂げ、往時の活気を取り戻していた。
闘技場に入場した一行は、今回のルールに従い、二人組のチームに分かれることとなった。
ガブリエルとイーファのフリー枠チーム、レアとディエスの【ヒアデム】と【ガオン】の代表チーム。
そして、スリジェの相方は、【カスロット豪砂拳・バタス派】の代表の座を勝ち取った、リラ・コトヴィア・オルテンシアだった。

……本当に、何処までもあの日を思い出させてくれる。
ならば、今日こそは……リラと共に、再びその戦い方を衆目の目に焼き付けてみせようか。
そんなことを考えながら、スリジェは控室で待機していた。

【マカジャハット・プロ・グラップリング】の代表らしき人物が実況席に座り、9組のチームがコロシアムへと入場する。
他のチームには、リラのチームメイトや、スリジェと同郷の知己の姿もあった。
彼らは勿論、見知らぬ者達も自分たちにも劣らぬ精強な闘士であることは、一見して明らかであった。

……見渡す限り、【ファイラステン古流ヴィンド派(双剣の型)】の代表と、【古モルガナンシン王国式戦域魔導術】の代表のチームの姿が見当たらない。
どうやら、彼らのチームはシード枠に指名されているらしく、1チームが脱落した段階で参戦するらしい。

ルール解説の後、バトルロイヤルの火蓋は切って落とされた。
スリジェとリラが陣取るのは、闘技場の片隅の場所。
距離の近いチームは2組しかおらず、その2組とも十分な距離がある。
……それはつまり、魔術による下準備の猶予を、スリジェたちに与えたも同然であった。

戦闘開始から30秒が経過したとき、闘技場の中央では、【エルエレナ惑乱操布術】の代表であるエルフのアンナリーゼが、【ミハウ式流円闘技】の代表であるメリアのアディンによって倒されていた。
そんな一方、闘技場の隅で布陣を整えたスリジェとリラは、迫る【イーヴァル狂闘術】の代表選手であるルーンフォークのシグレと、【聖戦士ローガン鉄壁の型】の代表であるリカントのグローナルを迎撃する―――

シグレとグローナルを迎撃しているうちに、他のチームの選手は次々と脱落していく。
アディン、ジョルジュ、エリエノール、サルガス、コルチェリカ……いずれも、中央の乱戦の中で力尽きていった。

そして、その中央乱戦の北側に、「シード枠」の選手が登場。遠目ではあるが、スリジェは確かにそのチームを視認した。
一人は、仮面で顔を隠した二刀流の剣士。白い長髪に赤い衣が特徴的で、その表情は黒の狐面に遮られて確認できない。
……どうしてか、スリジェの胸はざわついた。何故だろう、その剣士に強く既視感を感じるのは。

そして、もう一人は……見間違えるはずもない。共に一つ屋根の下で暮らす、己も良く知る人物。
―――コトネ・オルテンシア。リラの実母である彼女の姿が、確かにそこにあった。

グローナルとシグレを蹴散らし、スリジェとリラは乱戦地帯への合流を目指し行軍を開始。
乱戦地帯の激闘により、スリジェたちが乱戦地帯に辿り着いた時、ほとんどのチームが脱落していた。
乱戦を勝ち残り、大地に立っていたのは、ガブリエル、イーファ、ディエス……スリジェの冒険者仲間の3人だけだった。
彼らとの死闘を制し、スリジェとリラは優勝を勝ち取った。

その後、何時ものメンバー+リラの6人で、エキシビションマッチが実施された。
相手チームも指折りの精鋭揃いだったが、上手に押し切って勝利した。

……どうしても、遠目に見えた剣士の姿が気になるが、大会の後、彼はそそくさと姿を消してしまったようだ。
そうして、一行はハーヴェスへと帰投し、日常へと戻っていく。
……もっとも、オルテンシア邸には、旧知のリカントが居候し始めるのだが。

第九話外伝13「紅の剣士」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数スリジェ3回(魔物知識、魔法行使、威力表)、クラネオ2回(威力表、危険感知)
消費アイテム魔香草×4、魔海草×1、マテカ緑A×2
入手アイテム5点魔晶石×4、6点魔晶石×1、10点魔晶石×1、(配分保留)、魔海草×5、マテカ緑A×2


ジニアスタからハーヴェスに帰還した見上げる者達一行。
そんな8月某日、ディエスが里帰りしている間に、一行に指名依頼が入った。
一行は、不在のディエスの代わりにジェイソンと共に依頼の解決に向かうことにした。

依頼主は、レアが世話になっているという、ダークドワーフの鍛冶師マサムネ。
依頼の内容は「十日前に鉱山にイグニス鉱の採掘に向かい、未だ帰還しない客の捜索、及びイグニス鉱の採取」である。
そして、捜索対象の写真として、マサムネから見せられた写真に写っていたのは……先の闘技大会で交戦した仮面の剣士だった。

マサムネの知人の提供する早馬の馬車により、通常三日掛かる距離のある鉱山の麓まで一日で到着した一行。
鉱山麓の集落を訪ねたところ、「一週間前に、鉱山内部へと蛮族の集団が押しかけて来た」という話を聞くことができた。
麓の集落で一夜を明かし、明朝8時より、一行は鉱山に向かった。

鉱山の中腹にて、件の仮面の剣士を発見。
クラネオと名乗る彼は、この一週間ずっと鉱山に潜伏し、釣り出した蛮族をちまちまと倒し続けていたらしい。
その最中、蛮族に追われる一人の少女を保護したそうだ。
クラネオは、その名もなきバジリスクのウィークリングの少女に「メラン」という名を与えたのだという。
そのメランは、「家族さえも、悲願を果たすための手駒としてしか扱わない父」に愛想を尽かし、その城から1つの魔剣を持ち逃げして人族領まで逃げて来たのだそうだが……?

そして、鉱山の最奥、イグニス鉱の採掘場にて、待ち構えていた三体の蛮族と交戦し、撃破。
そのうち1体のアルボルが「陛下」と仰ぐ存在が彼らの背後に居るようだが……まあ、十中八九メランの父親だろう。
撃破後は、イグニス鉱の採掘を済ませ、ハーヴェスへと帰投した。

その後、クラネオの抱える秘密が明らかになり、「双方向性の奈落」の更なる危険性が示された。
更に、かつて門出を見送ったバジリスクのウィークリングの男がメランの双子の兄であることが発覚。
……そうして、オルテンシア邸の住人がまた二人、増えたのだった。

第九話外伝14「CHAOTIC GOLD RUSH」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数スリジェ2回(見識、魔法行使)、フェリジット3回(命中、精神抵抗、命中判定)
消費アイテム(見上げる者達)救命草×4、魔海草×7、救難草×5、魔香草×12、マテカ緑A×10、5点魔晶石×1、マテカ緑B×10、1点消魔の守護石×1
消費アイテム(フェリジット)月光の魔符(+2)×1
入手アイテム救命草×14、救難草×3、魔香草×3、クロロ酵素×3、魔海草×2、マテカ緑A×1


ある朝、ギルドに持ち込まれた一つの依頼。
それは、とある地に眠る「大海賊の秘宝」を探して欲しいというものだった。
マギテック協会のルーファウス曰く、その目的地は非常に危険度の高い場所であり、優れた2つの冒険者チームでの攻略を決行することにしたらしい。
そうして指名されたのは……スリジェたち「見上げる者達」一行と、スリジェと付き合いが長い「三日月の誓い」の面々。
……あと、何故か居るスリジェの姉貴分のフェリジット・ルー・ノワールを咥えたメンバーで、目的地へと出発した。

目的地の端っこにキャンプを設営し、ルーファウスから連絡用の通話のピアスと、防弾フィールド展開装置を受け取る。
ルーファウスに野暮用で呼び出されたレアの代わりに、フェリジットを連れて一行は調査へと出発した。

ガメルを吐き出す珍妙な機械めいた何かや、大型のサンダーバードと遭遇したが、これを何とか退ける。
地表を駆け回り、石碑に記された謎を解明した一行は、地下空間へと足を踏み入れた。

地表マップ

 123456
A×↓□樹□S
B×↓□□□□
C←川□碑□灯
D□橋↓□岩□
E花□☆岩肥岩

移動経路

 A6→A5→B4→B3→C3
→E4→E5→D6→C6→C4
→A4→A2→C2→C1→E1
→E4→E3→E5→C4→C2
→A4→A6→C6→C4→D4
→E3→A3→A4→A3→E3
→E2→C4

S:キャンプ(スタート地点)
×:侵入不可エリア
樹:「深緑の大木(済)」
↓:川(北が上流、流れに逆らう場合移動コスト3倍)
川:「川の分岐点(済)」、川(流れに逆らう場合移動コスト3倍)
碑:「謎の石板」、ギミック解除後は地下への入り口が出現

石板の内容

木は燃えれば火を生む、火は灰を生み土を育む、土を掘れば金を得る、金は水を生む、水は木を育む
では、その逆は?

灯:「灰火の燭台(済)」
橋:川を渡る橋が架かっている
岩:岩場(移動コスト2倍)
花:この一帯には花が咲いているようだ
☆:「白燐花(済)」
肥:「肥沃な大地(済)」、岩場(移動コスト2倍)


地下空間には、多くのアンデッドが蠢いていた。
何かに夢中の個体を掻い潜り、酒場に屯する連中の間を縫うように奥へと進んだ一行。
その前に現れたのは、更に多くのアンデッドを引き連れた、ノスフェラトゥらしき姿の蛮族だった……。
アンデッドを率いるその蛮族と交戦する中で、スリジェとイーファはその蛮族が「フィラデルファス」であると看破する。
敵前衛を蹴散らした直後、フィラデルファスは逃亡を試みた。
しかし、そこにかつて交戦したノスフェラトゥ、ディアンが現れる。
ディアンはフィラデルファスの頭部を脊髄ごと引き抜き、何処かへと姿を消した。

その後、地下空間の更に奥へと歩みを進める一行の前に、地下水脈が姿を現す。
そんな地下水脈を進む一行の後方に、何者かが着地する音がした。
後方から現れたリザードマンマリーナに急ぎ対処していると、更にその奥から怪しい男が姿を現したのだった。
次々と蛮族の増援を呼び出す「ワイルド・ハウンド」と「ワイルド・ウルフ」のコンビに苦戦するも、何とか撃退。
しかし、最後っ屁とばかりに彼らは乗っていた船を爆破。スリジェたちも地価を流れる川に落とされてしまう。
その中でディエスが流されてしまい、スリジェたちは彼の後を追うように赤い髑髏の門を潜った。

門を潜った先で形勢を立て直し、その空間に存在した「力の試練」はフェリジットの剛腕を以てあっさりと突破。
突破した先で宝箱と「赤い剣のレリーフ」を発見。宝箱の中身は1000ガメルだった。
更にその奥に進むと、そこは魔法文明語が刻まれた石板が中央に鎮座する、3つのゲートがある部屋だった。
石板には「人が生まれし時、若き時、老いたる時の足跡を辿れ」と書かれているが……?

目の前の謎について考えている最中、スリジェとフェリジットは突如別の部屋へと放り出された。
部屋のギミックへの対応に悩んでいるうちに、手前の部屋での謎解きを済ませた一行が追いついて来た。
その後は、運の試練にスリジェが苦闘するも、何とか試練を突破することに成功する。
しかし、その後の謎解きで誤答をしてしまった結果、ドラゴネットとホワイトゴールドライガーの襲撃を受けてしまった。
間一髪で次の部屋まで逃げ切ったが、死の一歩手前の重傷を負ったスリジェは、意識を失って倒れてしまうのだった……。

昏倒中のスリジェが見た光景

倒れたスリジェが目を覚ますと、其処は花畑の広がる川岸だった。
光景の変化に戸惑っていると、スリジェもよく知る人物……行方不明の筈のヨイヅキが、対岸から声を掛けてきた。

「……早く戻れ。お前はまだ、こちらに来て良い人じゃないだろう」
「帰りの道は後ろだ。さあ、早く行け!見失わないうちに!」

鬼気迫る表情でそう告げるヨイヅキに言われるままに、スリジェは後方へと駆けだした。

「ああ、そうだ。それで良い……」

そのスリジェを見つめるヨイヅキの顔は、どんな表情だったのだろうか?
小さくこぼした彼の言葉は、スリジェの耳には届かずに消えた……。

「……此方の私の事、娘たちの事……頼んだぞ、桜花の娘よ」

負傷の治療を受け、スリジェが目を覚ますと、其処は先程転がり込んだ一室だった。
……先ほど見た光景は、一体何だったのだろうか?

その後、その奥の部屋で待ち構える強力なボルグのハイレブナントと、ディエスがタイマンで戦闘し勝利。
最奥に踏み入り、待ち構えていた海賊船の船長のアンデッドと、それに付き添う強大な魔力を持つアンデッドを討伐。
後続の到着を待ち、大海賊の秘宝の山を回収して地上まで退却した。

そんな大海賊の秘宝の中に、交戦前に船長のアンデッドがその手に持っていた黒い宝珠が存在した。
黒い宝珠は奈落の魔域(シャロウアビス)に由来する一品であるらしく、とんでもない能力を秘めていた。
分身体を生み出す力、邪悪寄りな魔剣の素材になる性質、そして至近に奈落を生成する能力……いずれも非常に凶悪だ。

「フフフ…おはよう、人族」
「長い前置きが苦手だからもう一度言うわ。その黒い宝玉を渡して頂けるかしら?」
「あ、そうそう…もし譲ってくれるなら、1つお願いを言いなさいな?」

そんな黒い宝珠を、地上に出た直後、強襲してきた謎の蛮族の女によって奪われてしまう。
しかし、素直に譲り渡したことで、代わりに近辺の「強い蛮族の拠点」の情報を幾つか聞き出すことに成功。
……今後、その裏が取れ次第、強襲作戦が組まれることもあるだろう。
黒い宝珠を受け取り、情報を話し終えると、その女蛮族は一瞬で姿を消してしまった。
……今は、ハーヴェスに帰って英気を養うとしようか。

第九話外伝15「運命の歯車」(GM:ホタル)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数スリジェ0回、リラ0回
消費アイテム(全体)魔香草×2、魔海草×3
消費アイテム(スリジェ)800ガメル(薬草購入に支出、シナリオ終了後リラに支払い)
消費アイテム(リラ)魔香草×1
入手アイテム2000ガメル(前金)、魔香草×15、魔海草×10


※:スリジェ不参加のシナリオ、アイテムはチームの消費&リラの消費をカウント

護衛役のクラネオ同伴の里帰りから帰ってきたら、丁度リラと一緒に冒険から帰ってきたいつものメンバーと遭遇。
帰ってきたリラは、連れている門の小魔(ゲートインプ)と、刻まれた召異の刺青に大きな変化が起きていた。
……好ましい変化があったことは理解できるけど、この目で現場を見届けられなかったことは、少し悔しいなあ。

第九話外伝16「絶海の欲望島」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回
消費アイテムマテカ緑A×7、救命草×3、5点魔晶石×2、知性の指輪×1、魔香草×2、きつけ薬×1
入手アイテムなし


「ハーヴェス近海の絶海の孤島に、黄金がザクザクの魔剣の迷宮がある」
そんな話を情報屋から受け、その情報屋の友人であるガメル神官兼船乗りの同伴のもと、その迷宮へと赴く依頼を受注した一行。
件のガメル神官兼船乗りのクリストファー・ハポポットの船に乗り、その島へと向かう。
……道中でタンノズ軍団の襲撃を受けたり、釣りの成果が芳しくなかったりしたが、特に言うことはなし。

孤島に到着すると、一行はすぐに魔剣の迷宮を発見できた。
しかし、その迷宮の前には、待ち構える番人が……未知の言語「ゴルデジア語」を話す黄金の兵士らしき存在が待機していた。
「友好を結びに来た使節」という体裁で、スリジェとレアが拘束を受け入れつつ彼らの王の下へと面会へ向かう。

道中の黄金の迷宮は、島の防衛上の理由で、目隠しをされて見ることはできなかった。
目隠しを外され、案内された先は……開けた道の両脇に、数多の店が連なる街のような場所。
道行く者達はソレイユ並みの薄着ばかりで、ティエンスの特徴的な「宝石の生えた体」が確認できた。
……もっとも、彼らは自身を「ゴルデグ」と自認しているらしいが。

奥に見える黄金の塔の手前に存在する大きな宮殿、其処に彼らの王が居るようだ。
しかし今夜は、彼らの王がお眠であるようで、対面できるのは翌朝になりそうである。

翌朝、彼らの王と対面。
スリジェは自らを「桜の里の代表」と名乗り、本当に友好を結びに来た使節として振る舞うことにした。
想像よりもはるかに寛大な王に感謝しつつ、その実力の片鱗に気付いたスリジェは敵対せずに済んだことに安堵した。

そして、目的地である魔剣の迷宮についても、委細を教えてもらうことに成功。
魔剣についても、取りに行くことを咎める気は無いようだ。
ただ、この王をして「魔剣の在処まで行くことはできたが、魔剣を握ることはできなかった」らしい……。

諸々のやりとりの後、二人は船着き場で待機している仲間たちに、魔剣の迷宮の探索許可を取ったことを伝えに戻った。
貿易の取引の為に泣く泣く街に残ることになったクリストファーと別れ、一行は魔剣の迷宮へと挑む。

一行は、器用度、敏捷度、筋力、生命力、知力、精神力、それぞれを求められる第一の試練を突破した。
そんな一行の前に立ちふさがったのは、高位の幻獣スフィンクス。
スフィンクスの出す3問の「20の扉」は、最終問題こそ難題だったが、なんとか正解を出すことができた。
最終問題正解の報酬として、スフィンクスが残した宝箱を開けると、一行を眩い光が包み込んだ。
そうして気が付くと、一行は「黄金を生む魔剣」の待ち構える一室へと送り込まれていた。
スリジェがフローティング・アイを行使し、作成した浮遊する眼球を魔剣に近づけると……想像よりも大きな魔剣は、ひとりでに動き出し、フローティング・アイを斬り捨てた!
これが魔剣の迷宮の最後の番人だと、スリジェはそう確信して戦闘準備を整えるのだった。

激闘を制した一行は、台座に収まり直した魔剣を引き抜くことに成功。
調べてみると、とんでもない性質を秘めていることが発覚し、持ち帰ることを諦めることにした。
そうして、3時間の休息後、部屋に出現した大扉を開くと、その先には思いもせぬ光景が広がっていた。
……船の船員たちが、ゴルデジアの民たちを襲撃していたのだ!
更に、襲撃者たちと戦うこの国の兵士たちに、小さくも強力な雷が落ちる瞬間を目撃する。
ゴルデジア王が正気を失っていることに、疑う余地はなかった。

高所の出口から、それぞれの手段で迷宮を脱出した一行は、迷うことなく王宮へと向かう。
王が呼び出した男が持つ怪しい宝飾品……「恍骨の呪」は、視認した対象を催眠するとんでもない力を秘めていた。
レアが一瞬の隙を突いて「恍骨の呪」を掠め取り、マントで包んで隠している間に、イーファが王に掛けられた呪いを解除。
正気を取り戻した王は、「恍骨の呪」を持っていた男を吹き飛ばした。
吹き飛ばされて脱げたローブの下から姿を現したのは……あの船団の船長、クリストファー・ハポポットだった。

突如発生させた触手で一行を払いのけ、王宮を飛び出すクリストファー。
スリジェたちも彼を追って外に向かうと、大通りの中央にはクリストファーを足止めする兵士の姿があった。
追いつかれたクリストファーは、4本の蛸足を生やした異形の姿に変貌。
自らを、狂神ラーリスの神官と明かしたうえで、《奈落の使徒「妖脚」のクリストファー》と名乗り、一行に襲い掛かって来た。
……しかし、振る舞いはともかくラーリスの寵愛を受けているのは確かなようで、その力は、今の自分たちではどうあっても勝てない代物だった。
それに気づいたスリジェたちだが……絶望する前に、後方からゴルデジア王の声が響いた。

「全く、酷いものを持ち込んでくれたな……」
「おいそこのエルフ。さっき何やら良さそうな物を持っていたな」
「そうだ。お前が持っているその種だ」

「早速最初の貿易だ。それを後で俺に捧げよ。対価に力を貸してやる!」

その言葉に、レアとイーファが応じると、ゴルデジア王は続けてこう言った。

「うむ!良い心がけだ神官の娘。全力で戦ってみせよ!」
「世を照らし、真実を見定めんとする黄金神よ……今ここに勇者を助く光を!」

そうして齎された黄金神の加護は、この絶望の化身にも抗えるほどの大いなる力だった。
こうして期待されたからには、スリジェもそれに応えなければなるまい。

ゴルデジアと友誼を結んだ代表として、目の前の男を討つ。

その決意を胸に、スリジェは戦いへと臨む。

苦闘の末、スリジェは気絶してしまうも、黄金神の加護に、仲間たちの奮闘もあって、何とか勝利。
その後、クリストファーが率いていた船員たちを捕らえ、ゴルデグたちを解放。
ゴルデジア王から褒美を賜った後、船長を失った船を5人で素人なりに頑張って操作し、ハーヴェスへと帰還した。

この依頼を斡旋した情報屋や、古代魔法文明時代に関する諸々の調べ物、新しく組織せねばならないゴルデジア交易船団の人選と、気掛かりな要件は多い。
だが、スリジェはまず、桜の里へと帰還し、事態の全てを父へと報告することを優先することにした。
何せ、「桜の里の代表」と名乗って、かの国と友誼を結ぶことを約束してしまったのだから。
一度結んだ約束を反故にする気は無いスリジェは、この事態に真面目に対応する覚悟を固めていた。
……そうしてスリジェは「お父様の説教、半日で済めばいいなあ……」などと思いつつ、桜の里へと向かったのであった。

考察&背景メモ

魔法文明語を話し、エルフのレアを「ブルーブラッド」と呼ぶあたり、恐らくゴルデジアは魔法文明時代の国家だろう。
それを証明するように、件の「黄金を生む魔剣」も、元はこの島に居た魔法王が「始まりの剣を複製する実験」の過程で作成した魔剣であると明かされた。
完成したその魔剣は暴走し、魔法王がなんとか魔剣を制御した時には、既に魔法王の身体には致命傷を負わされていたらしい。
魔法王は魔剣の「黄金を操る力」で死の間際に黄金の街を作り上げ、「この黄金の島を大切にして住むと良い」と、島民たちに伝えて息絶えたらしい。
そうして、ゴルデグと呼ばれる者達は、この島を守って現代まで過ごしてきたようだ。

国王曰く、現在の魔剣の制御は不完全であり、黄金が常に少しずつ増えているらしい。
そうして増えた黄金を掘り出して集め、新たに建物を作ってきたそうだが……最近は新たに作る建物もなく、宮殿の地下に溜めておくことしかできていないそうだ。

第九話外伝17「Forsakened Revenger」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数(スリジェ)4回(冒険者知力、宝物鑑定、魔法行使、イベント表)
ファンブル回数(クラネオ)1回(命中)
消費アイテム(スリジェ)知性の指輪×1、マテカ緑A×11
消費アイテム(クラネオ)俊足の指輪×3、魔香草×1、救難草×1、3点魔晶石×2
消費アイテム(共有)救命草×4、魔香草×6、魔海草×1
入手アイテム救命草×4、魔香草×1、薬効キノコ×1(セッション内限定アイテム)、幸運のお守り、ゴーツフット、ブレードキラー


……桜の里とゴルデジア王国の交友周りの諸問題にある程度の回答が整った後の、9月某日。
連日の奔走の疲れを癒すべく、ギルドの食堂で休息していると、ミラージュが依頼を持ってきた。

「(依頼者:匿名)例のサキュバスが開示した情報の裏が取れた。丁度主力が出払っており、手薄な今が制圧する好機と判断し、依頼した。手薄と言えど仮にも拠点、高い難易度に応じて報酬もそれなりにしているつもりだ。健闘を祈っている」

報酬は全額前払いで一人頭5000ガメルと、事態が事態だからか、かなりの額だ。
依頼者は匿名だが……まあ、概ね予想は付く。

「ゴルデジア王国と交易するための船団」の人材探しで、レアはスリジェ以上に疲弊している。
その代打要員として、以前の依頼で鉱山で共闘した剣士のクラネオが一向に加わった。

依頼の目的地に向かうために、一行は「南東の森」の前で馬車を降りた。
森をかき分けて暫く進むと、拓けた場所に辿り着く。
目的地かと思われたその場所には……何故か蛮族軍の砦は存在せず、一振りの剣が突き刺さっていた。
何処か既視感のある冷気を放つ剣に、空に煌めくオーロラ、そして何故か発生する様子のない奈落の魔域(シャロウアビス)
……丁度、付近には「影の門」があった筈だが、何か関係があるのだろうか?

一瞬、氷剣の冷気が一際強く放たれ、足元を漂う氷霧が一本の線を示した。
その先に進めば、何かがあるのだろうと判断し、一行は低温の霧が支配した森の中へと立ち入ることにした。
そうしてしばらく進んだ先の木陰に、白い人影の姿を見つけた。

レアの実兄にして宿敵でもある男、レオ・ローラン・シュヴァルツ……木陰に佇んでいたのは、彼だった。
どうやら、彼は「お袋の墓」に向かっているようだが……?
各々、因縁が無い相手ではないが、今はその感情を飲み込んで、レオと共にその墓標がある場所を目指すことにした。
……彼がどうして「クラネオがレアの弟子である」という情報を把握しているのか、魔法を無詠唱で行使できるのかと、警戒心のギアを数段引き上げながら、だが。

「堅実の道」と「勝負の道」があるらしい森の中で、一行は「勝負の道」へと歩みを進める。
立ち塞がるトリブレードマンティスを蹴散らし、妖魔の集団を掻い潜り、幸運のお守りを拾う一行。
進んだ先で、突如姿を見せたジャバウォックから逃亡し、更に森の奥へと歩みを進めると……。

――何故……私の愛を………――

レオとクラネオの二人を除いた面々にとって、何処か聞き覚えのある……そんなノイズ混じりの声が響いた。
そして、森の奥から姿を現したのは……何時かの依頼で依頼主として出会い、最終的に一向に討伐された愛に狂った男、マティアス・フォン・ニーチェだった。
……何故、この男がこんな所に、という困惑はある。
だが、それでも……スリジェがやることは変わらない、変わらないのだ。

「来なよ……何度でもその幕、降ろしてあげる!!」

……立ちはだかる敵に向ける慈悲など、スリジェには寸分たりとも存在しない。

「…クックックッ…!貴方達も所詮は…同じ穴の狢なのですよ…!我(エゴ)を通すという一点に置いてはね…!!」

そう言い残した彼を、クラネオが斬り伏せる。
……何処か妙に力の籠った斬撃であったのは、気のせいではないのだろう。

その後、クリスタルウィーバーと遭遇したり、落ちていた誰かの財布を拾ったりしつつ、森を進んでいく一行。

――もう止めて下……姫………様の身体が……せん!…――

こんな声が聞こえた瞬間もあったが、それでも先に進むしかない。
そして、歩みを進めるうちに、今度はこんな声が響きだした。

――妻を……して下さ…………でもしますから!――

そんな声と共に姿を現したのは、銃の手入れをする男。
何時かのインフレ事件の主犯のコミュニスト、ニコライ・モロトフだった。

だが、スリジェのやることは変わらない。
立ちはだかる敵は排除する、それだけだ。

「…立ちはだかる敵を切るだけ、ですか。…その内に本分を見失わないようにして下さい。愛妻家からのアドバイスです」

言われなくても、そんなことは分かっている。分かり切っているはずだった。
……だが、確かに、己を顧みるべき時が、来ているのかもしれない。

その後、特に激動もなく最深部へ赴き、異世界からやって来た「修羅に落ちたレア」と交戦し、撃破。
そして、奈落のような空間から現実に戻ってくると……其処には疲弊していたはずのレアが倒れていた。
……そして、以前対面したディアボロとサキュバスと、こちらは初対面の白い羽のドレイクが姿を現した。
目の前の状況のヤバさに思考回路がショートしたスリジェは、此処までの疲弊具合も祟って気絶。
なんとか、アーリーバードで起こしてもらったが……休む間もなく、レオと蛮族トリオと交戦することになった。

相手が意図的に手加減していたからか、必死の抵抗でサキュバスとディアボロを退けることに成功。
しかしやはり消耗は著しく、戦闘を継続できるか不安になり始めた頃合いに、思わぬ横槍が入り、一行は助かることになった。
魔域の中で遭遇したエルダードラゴンと、その関係者らしきノスフェラトゥ。
彼らの好意で、一行はハーヴェスまで無事に帰還することに成功した。

緊張の糸が切れたからか、ハーヴェスに帰還したことを確認した途端、レアと同時にスリジェも意識を手放した。
……二人がクラネオによってオルテンシア邸まで担ぎ込まれ、それから暫く世話を焼かれ続けるのは、また別の話。

第九話外伝18「旅する悪食料理人」(GM:伊吹)


アイテム収支とファンブルの履歴
ファンブル回数0回
消費アイテム魔香草×1、マテカ緑B×1
入手アイテム魔香草×4


ギガントボアの変異種らしいヤバそうなイノシシを倒しに行く任務を受けた。
道中は難なく進行し、その巨体のイノシシには、如何にも苦戦しそうな空気だったが……次の瞬間にはどうにかなってしまった。
やはり、戦闘というものは本当に何が起こるかわからないものだと、改めて感じた。

第九話外伝19「FRAGMENT EATER」(GM:イクシオン)


アイテム収支とファンブルとMCCの履歴
ファンブル回数(スリジェ)5回(魔法行使、魔法行使、ファイアボール威力、先制、魔法行使)
ファンブル回数(フェリジット)4回(探索、通常攻撃威力、薙ぎ払い威力、生命抵抗)
MCC(スリジェ)0/5、0/5
MCC(フェリジット)5/5、5/5
消費アイテム(全体)救命草×5、魔香草×13
消費アイテム(スリジェ)知性の指輪×1、マテカ緑B×4、5点魔晶石×3、マテカ緑A×6、8点魔晶石×1、陽光の魔符(+1)×1、1点消魔の守護石×1
消費アイテム(フェリジット)200G(地図購入費)、魔香水×2、1点消魔の守護石×8、3点魔晶石×1
入手アイテム(汎用)200ガメル、350ガメル、5点消魔の守護石×1(→レア1)、350ガメル、8点魔晶石×1(→スリジェ)、3点魔晶石×3(→レア1、フェリジット1、ミハイル1)
入手アイテム(シナリオ)地図、薬用キノコ×6、一つ星の鍵、二つ星の鍵、梯子、三つ星の鍵


ある日、何気ない休日を過ごす一行の前に、かつてユーシズで出会ったウヴェッタが姿を現す。
彼女は、一行に依頼書を運ぶために、わざわざハーヴェスまで足を運んだようだ。
その内容は、グランゼールのとある畑に出現した、魔剣の迷宮の攻略を依頼するものだった。
彼女の準備した馬車に揺られ、レア、イーファ、スリジェ、ミハイル、フェリジットの5人は、グランゼールへと向かう。

到着したグランゼールの冒険者ギルド「女神の微笑み亭」で見知った顔と再会しつつ、地図の購入後に依頼を物色。
自分たちでもどうにかできそうな依頼を受注し、魔剣の迷宮へと出発した。

迷宮入り口の簡素な罠を解除し、一行は迷宮へと突入。
キノコの生えた湿気た部屋、迷宮の案内人を名乗る者の居室、左右に牢獄が存在する通路を通り、辿り着いた一室。
大理石で囲まれた泉のある庭園のような広間というべきその場所で、一行は3体の「歩く樹木」に襲われるも、これを退ける。

黄金像の罠を解除できないと悟った一行は、そのまま東の通路に向かう。
炎の幻影の壁を看破して進撃する一行は、通路の交差点に設置された箱の罠を解除し、一つ星の鍵を獲得。
その後、一行は北上し、二人組の冒険者と出会い、情報を交換する。
情報交換後には改めて北上し、交差点の部屋に待ち構えていたクロスボウを撃って来る案山子を破壊。
東の袋小路に落とし穴があるのを発見し、それを飛び越えて向こう側へ向かい、ハルーラの神像と二つ星の鍵を発見。
一つ星の鍵と二つ星の鍵を使い、案内人の居室の北に存在する石の扉を開くと、その奥は地下水道の洞窟になっていた。
一度引き返し、階層を固定化させたという魔物が居ると言われる部屋を訪れるが、四つ星の扉に行く手を阻まれる。
致し方なしと地下水道の洞窟に向かう一行は、その道中で諸々の発見をしつつ、地下水道の水源となる地底湖に辿り着く。
悪臭の充満する地底湖に顔を顰めていると、地底湖から突然ヒドラが飛び出してきた!!

激闘の末にヒドラを撃破し、地底湖を探索する一行。
すると、南側に足跡と隠し扉を発見する。
放っておくと少しづつ勝手に閉まっていく扉をミハイルにホールドしてもらい、残り4名はその奥へと向かう。
隠し扉の奥の暗闇の中を調べてみたところ、イーヴの神像と、その前で倒れている少女の姿を発見した。
「ルイーズ」と名乗る少女は、先ほどのヒドラから逃げているうちにこの隠し部屋に閉じ込められ、食料も底をついていたのだという。
転移の神像のギミックを利用し、ルイーズを含めた救出した冒険者2名を地上に送り届けたのち、一行はミハイルと合流。
ルイーズから受け取った三つ星の鍵を利用し、隠し部屋の奥へと続く扉を開く一行の前に、魔法生物の群れが襲い掛かる。
しかし、ヒドラを退けた一行にとって、この程度の魔法生物など、今更敵ではなかった……。

その後、魔法生物の群れの居た先に「地下二階への階段」を発見。
しかし、今回の一行の受注した依頼の目的地は、全て地下一階にあることが既に分かっている。
寧ろ、前情報から判断するならば、地下二階には今まで以上の強敵が控えている可能性が高い。
……一行は階段を前に踵を返し、階層を固定した魔物の居室に向かった。

四つ星の扉を解錠し、先に進む一行。
ライフォスの神像の前で待ち構えていたのは、何処か見覚えのある怪しい宝玉を持ったデュラハンロード。
取り巻きのバンシーとボーンナイトと共に、デュラハンロードは一向に襲い掛かる。
……激闘の末、一行はアンデッドの殲滅に成功したのだった。

その後、一行は魔剣の迷宮を脱出し、顛末をギルドに報告。
事態の収束を確認し、ハーヴェスへと帰投した。

テンプレート


アイテム収支とファンブルとMCCの履歴
ファンブル回数0回
MCC5/5、5/5
消費アイテムなし
入手アイテムなし


???

セッション履歴

No. 日付 タイトル 経験点 ガメル 名誉点 成長 GM 参加者
キャラクター作成 3,000 1,200 0
1 2021/08/07 第一話「蛮族を駆逐せよ」(不参加) 1,120 970 0 精神
転月視 ガブリエルレアイーファ
パーティー初期メンバー3名の出会い回。スリジェは当時作成すらされていない。
2 2021/08/15 第二話「遺跡発掘」 1,220+100 3,350 10 筋力
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェ
初参加回にして、実質的にスリジェ主人公回。
3 2021/09/11 第三話「死者の目録」 1,280+50 1,750 10 生命
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
イーファ主人公回。ディエスは今回が初参加。
4 2021/10/10 第四話「光彩」 1,180+50 1,400 30 知力
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
ディエス主人公回。初の別行動及び分断が発生。
5 2021/10/30 第五話「欲望の雛型」 1,670+50 2,400 0 知力
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
レア主人公回……というより魔剣獲得回。報酬の2000ガメルは前金として受け取ったもの。残り400ガメルは前回獲得した未使用アイテムの売却で得たもの。
6 2021/11/28 第六話「喝采のエル・ドラド(前篇)」 1,970+50 1,450 0 知力
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
闘技場回……の、導入篇になった回。初のシティシナリオに苦戦する。
7 2022/01/30 第七話「喝采のエル・ドラド(後篇)」 3,050+100 2,600 105 知力×2
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
闘技場回、そして都市防衛戦回。セッションにほぼ2ヶ月を要したことからも濃密さが窺える。
8 2022/03/13 第八話「ソード・ブレイカー」 1,930 3,800+100 114 筋力
転月視 ガブリエルレア(イーファ)スリジェディエス
ドレイク遭遇回。
9 2022/03/28 第八話外伝1「夢見る甘い木の実」 1,370+150 2,400 0 敏捷
イクシオン (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェディエス
ユーシズ遠征回。当卓初のサイドシナリオ。
10 2022/04/16 第八話外伝2「散花の奈落」 1,370+50 2,990 0 精神
ホタル (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェディエス
ホタルの初GM回。GMの大変さの片鱗を味わう。
11 2022/05/07 第八話外伝3「悲嘆の白森と神様の歌」 1,430+50 2,800 0 知力
伊吹 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
外伝続きの3話目。今後やりたいことに関する仕込みも進んだ。
12 2022/06/19 第九話「百様輝石迷宮」 2,220+50 8,370 42 知力
転月視 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
久方ぶりの本編シナリオ。そして魔剣の迷宮の再来。
13 2022/07/03 第九話外伝1「TWILIGHT EXPRESS」 1,680 7,200 0 精神
イクシオン ガブリエルレアイーファスリジェディエス
少し特殊な奈落回。スリジェの友達が一人増えた。仕込みもさらに進んでいく……。
14 2022/07/16 第九話外伝2「闇に咲く花」 1,320+50 4,700 15 精神
ホタル ガブリエルレアイーファスリジェディエス
ホタルGM回再び。今はまだ、知るべき時ではない……。
15 2022/07/24 第九話外伝3「死霊と乙女のフェアリーテイル」 1,620+50 4,800 10 器用
伊吹 (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェ(ディエス)アイゼアン
ディエス、誘拐されるの巻。そして怒涛の代行ピンゾロの嵐……。
16 2022/07/31 第九話外伝4「RUINED COUNTRY」 2,500+100 11,000 113 精神
イクシオン (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェディエス
外伝シナリオはまだ続く。報酬量がとんでもないことに……。
17 2022/08/13 第九話外伝5「ハーヴェス、春の蟹鍋祭り」 2,000+50 8,000 10 知力
ホタル (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェディエス
三度目のホタルGM回。消耗を抑えて連戦できるかを試すシナリオの為、特に書くことは無い。
18 2022/09/10 第九話外伝6「黒牙襲来」 1,540+50 4,800 10 知力
ホタル ガブリエルレアイーファスリジェディエス
ホタルGM回その4。運命の歯車が動き出す……。
19 2022/09/24 第九話外伝7「PILE OU FACE?」 2,940+50 15,000 120 知力
イクシオン (ガブリエル)(レア)イーファスリジェディエスジェイソン
まだまだ終わらぬ外伝シナリオ。スリジェの感情が徐々に露わに。
20 2022/10/01 第九話外伝8「T・W・C~ラクシアを今一度洗濯し候~」 1,440 4,000 0 知力
伊吹 (ガブリエル)レア(イーファ)スリジェ(ディエス)
展開はシリアスだが、絵面はどう足掻いてもカオス回。最近のスリジェは感情が強め?
21 2022/10/02 第九話外伝9「ジニアスタの栄光」 1,760 3,200 0 知力
伊吹&イクシオン ガブリエルレア(イーファ)スリジェディエス
闘技場ルールで遊ぶ。栄光点60点+雷鳥のトロフィー獲得済み。
22 2022/10/15 第九話外伝10「届かぬ手」 1,730+50 8,000 50 知力
ホタル (ガブリエル)レアイーファ(スリジェ)ディエスエクレール
戦闘ハードルを上げる調整回。なんとか勝てたがボスのパワーはアウト枠だった。
23 2022/10/30 第九話外伝11「月を見つめる向日葵」 2,940+100 3,000 40 生命
伊吹 ガブリエルレアイーファスリジェロン
外伝によるレア主人公回。彼女の精神的な変化が深掘りされた。
24 2022/11/20 第九話外伝12「ジニアスタ・夏の流派道場・交流戦」 2,000+100 7,500 40 生命
イクシオン&ホタル&伊吹 ガブリエルレアイーファスリジェディエス
流派を宣伝するためのバトロワ回。そして密かに1セッションで10太陽(NPC&ホタル離席中の代行込み)
25 2022/11/27 第九話外伝13「紅の剣士」 1,930+150 7,000 87 生命
ホタル ガブリエルレア(イーファ)スリジェジェイソン
前回立てたフラグの回収回。最近、妙に太陽神が寄って来る気がする……。
26 2022/12/24 第九話外伝14「CHAOTIC GOLD RUSH」 3,610+100 16,700 91 生命
イクシオン ガブリエルレア(イーファ)スリジェディエスフェリジット
圧 倒 的 特 濃
27 2023/01/16 第九話外伝15「運命の歯車」 2,330 10,300 40 精神
ホタル (ガブリエル)レアイーファディエスリラ
事実上のリラ主役回。スリジェはお休み。リラの運命は、異界の干渉により大きく動き出した。
28 2023/02/11 第九話外伝16「絶海の欲望島」 2,430 9,500 0 生命
伊吹 (ガブリエル)レアイーファスリジェディエス
孤島の黄金の国への旅
29 2023/02/27 第九話外伝17「Forsakened Revenger」 4,590+200 17,700 50 生命
イクシオン (ガブリエル)イーファスリジェディエスクラネオレオレア
被 害 者 の 会 (成長記録:2023/04/07)
30 2023/04/30 第九話外伝18「旅する悪食料理人」 3,260 7,500 63 精神
伊吹 レアイーファスリジェディエスミハイル
息抜き回。ボスは苦戦するかと思いきや……?
31 2023/05/28 第九話外伝19「FRAGMENT EATER」 6,080+250 12,000 49 精神×2
イクシオン レアイーファスリジェミハイルフェリジット
グランゼールで魔剣の迷宮に挑戦。さーて、ピンゾロ稼ぐぞー()
取得総計 72,510 197,480 1,099 33

収支履歴

初期作成時

諸々::-1210

第二話開始前

薬師へ渡す魔香草::-500
サークレット、ロングマント::-60

第二話終了後

マテリアルカード(緑B×30、緑A×4)::-1400
発動体加工したレイピア、ラウンドシールド::-310
幸運のお守り::-2000
着替えセット、ロングブーツ::-35

第三話終了後

マテリアルカード(緑B×2、緑A×2)::-440
知性の指輪::-500
羽ペン、インク、ベルトポーチ::-20
羊皮紙3束(15枚)、白紙の本2冊::-75
保存食1週間分追加::-50
楽器::-100

第四話シナリオ中

情報料::-400

第四話終了後

マテリアルカード(緑B×2、緑A×2)::-440
保存食1週間分追加::-50
食器セット5人分::-60
知性の指輪::-500

第五話シナリオ中(依頼の前金2000ガメルを、シナリオ開始時に受け取ったことによる追加購入品など)

マテリアルカード(緑A×2)::-400
情報料::-250

第五話終了後

金髪のウィッグ(かつら改変)::-300
普段着一式(下着×4、上着×4、スカート×2、ズボン×2)::-66
ハンカチ::-4
レアから借金(返済済み):<+1000
マナチャージクリスタル(5点)::-2500
メイジスタッフ売却::+55
発動体レイピア売却::+105
共同購入「魔香のパイプ(アロマポットに改変)」::-400

第六話シナリオ中

保存食2週間分追加::-100

第六話終了後

レアへの借金返済:<-1000
マテリアルカード(緑A×2)::-400
リビルドに伴いスカウト用ツール破棄::+100
軍師徽章::-100

第七話シナリオ中

剣闘部門の参加賞::+300
イーファにカンパ:>+100
魔海草(4割引)×2購入::-300

第七話終了後

マテリアルカード(緑A×2)::-400

第八話終了後

知性の指輪::-500

第八話外伝1終了後

ディエスから借金:<+2000
勇者の証(心)::-10000

第八話外伝2終了後

ディエスへと借金返済:<-2000
宴会で気晴らし::-600
カンパ分が返済された:>-100

第八話外伝3終了後

マテリアルカード(緑A×4)::-800
ぬいぐるみMサイズ×2::-100
レアに貸し:>+1000
魔香草×3::-300
恋人の受音器::-100
恋人の呼び笛::-400

第九話終了後

逃さずの眼鏡::-7200
マテリアルカード(緑A×4)::-800
知性の指輪::-500
貸しが返済された:>-1000
マテリアルカード(緑A×4)::-800
北向きの針購入(レア、イーファ、共有財産で四分割)::-250

第九話外伝1終了後

知性の指輪×2::-1000

第一回エウリュステウスの塔

獲得ガメル::+500
知性の指輪×1、マテカ(緑B)×4消費
知性の指輪::-500

第九話外伝2終了後

魔香草×5::-500
知性の指輪::-500
レアに貸し:>+5000

第九話外伝3終了後

知性の指輪×2::-1000
貸しが帰ってきた:>-2500
陽光の魔符(+1)×3::-1500
月光の魔符(+1)×3::-1500

第九話外伝4終了後

知性の指輪×1::-500
魔香草×6::-600
マテリアルカード(緑A×4)::-800
5点魔晶石×3::-1500

第九話外伝5終了後

不撓のバックル::-12300
信念のリング::-5000
マテリアルカード(緑A×10)::-2000
1点消魔の守護石×9::-900

第九話外伝6終了後

知性の指輪×1::-500
貸しが返ってきた:>-2500
ラウンドシールドの軍師盾化::-1000
とんがり帽子::-3000

第九話外伝7終了後

マテリアルカード(緑A×13)::-2600
5点魔晶石×2::-1000
1点消魔の守護石×1::-100
陽光の魔符(+1)×2::-1000
月光の魔符(+1)×2::-1000
ラル=ヴェイネの金鎖(シナリオ報酬の2割引サービス適用)::-6000
スマルティエの叡智の腕輪::-900

第九話外伝8終了後

マテリアルカード(緑A×4)::-800

第九話外伝9終了後

マテリアルカード(緑A×6)::-1200

第九話外伝10終了後

ソフトレザー売却::+75
マテリアルカード(緑A×3)::-600
1点消魔の守護石×6::-600

第九話外伝11終了後

マテリアルカード(緑B×6)::-120
マテリアルカード(緑A×5)::-1000
知性の指輪×1::-500
5点魔晶石×3::-1500
月光の魔符(+1)×1::-500

第九話外伝12終了後

マテリアルカード(緑A×3)::-600
ロッセリーニの印形絵具×5::-500
ロッセリーニの調声器::-1000

第九話外伝13終了後

レアから借金:<+3500
ディエスから借金:<+3500
ラル=ヴェイネのマナリング::-40000

第九話外伝14終了後

借金返済:<-7000
5点魔晶石×2::-1000
1点消魔の守護石×1::-100
マテリアルカード(緑A×9)::-1800
マテリアルカード(緑B×10)::-200

第九話外伝15終了後

リラに支払い::-800

第九話外伝16終了後

マテリアルカード(緑A×7)::-1400
マテリアルカード(緑B×10)::-200
5点魔晶石×2::-1000
知性の指輪×1::-500

第九話外伝17終了後

マテリアルカード(緑A×11)::-2200
知性の指輪×3::-1500

第九話外伝18中

レアから借金:<+10000
マナタイト加工のアステリアの盾徽章::-46000

第九話外伝18終了後

レアへの借金返済:<-7500
マテリアルカード(緑B×1)::-20

第九話外伝19終了後

レアへの借金返済:<-2500
知性の指輪×1::-500
マテリアルカード(緑B×4)::-80
マテリアルカード(緑A×6)::-1200
5点魔晶石×3::-1500
1点消魔の守護石::-100

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