1-6 憧れる冒険者がいる
4-2 裏切られたことがある
4-5 誰かを救ったことがある

彼女はルーンフォークであった。
使用人の中でも珍しい種族であった彼女は、他の者に奇異の目線を向けられながらも、困っている者には手を差し伸べ、それに救われた者も多かった。貴族である主人にもよく尽くし、まさしく理想のメイドであった。

しかしある日、彼女は魔物から逃げるために主人に囮にされ、見捨てられた。
馬車から蹴落とされるその瞬間まで、彼女は主人を信じていたというのに。
転落時の負傷でロクに動くこともできず、彼女は魔物に襲われる。

そして、死の淵で彼女は冒険者たちに救われた。
その人たちの顔は思い出せないけれど、魔物の前に立ちはだかったその背中を見て、抱いた憧れだけは忘れなかった。

容姿
金髪碧眼の短髪。
「元々結んで後ろに流せるくらいはあったんすよ。邪魔なので切りましたけど」

頭部にカチューシャのような金属パーツを持つ。元は少し出っ張っていた。
「結局は金属塊でしかないので、痛みはないし削れば色々デコれるんすよね。触ってみます？」

メイド服をベースに各所に金属板を加え防具へと改造している。
「魔動機文明時代のおとぎ話聞いて作ってもらったんすよ。私ルーンフォークじゃないすか。だから創造主の勇姿に憧れたりして〜……ちょっと。なんすかその目は。おい！」

また、以前は眼鏡をしていた。
「まあ蹴落とされて忠誠心と一緒に砕け散ったんすけどね」

なお微細な欠片に至るまで全て拾い集めて保管している。怨みは死ぬまで…
「たとえ輪廻転生しようが怨みは消えませんよ。ご主人様」

性格
困ってる人を見かけたら放っておけない性格。
「ウズウズして落ち着かなくなるんすよ。困ってる人がいると」

口調
体育会系的な砕けた口調で話す。
「問題にならないなら適当でいいんすよ。ラフに行きましょ」