概要

　"ひとりかくれんぼ"という都市伝説を起源とするレネゲイドビーイング。姿は成人男性のようだが、精神年齢は幼く、素直で穏やかな性格をしている。ぬいぐるみが大好きで手芸が得意。現在は町の小さな手芸用品店でお手伝いをしており、お客さんからも温かく見守られている。行動原理は何かを"見つける"こと。見つける対象はなんでもよく、片方がどこかに行ったワイヤレスイヤホンでも、FHエージェントの潜伏場所でも、ちいさい秋でも、生きる意味でもいい。誰かに「見つけて」と頼まれると、喜んで探し始める。

　数年前の8月、とある動画配信者が肝試し企画として"ひとりかくれんぼ"を実行、その様子をネットで生配信した。古びたクマのぬいぐるみの中身を白米に詰め替え、赤い糸で縫い合わせ、即席で"熊吉"という名前を付けた。そして諸々の手順を踏んで隠れた後、配信者の周囲で様々な怪奇現象が発生。ついには配信者がカメラの前から姿を消して戻らなくなる。ちょうどその頃、UGNの現地支部では謎のワーディングを感知。現場の家屋に突入したエージェントが目撃したのは、その場でぼけーっと立ち尽くすアホみたいなロン毛の不審者――自らを"熊吉"と名乗る存在だった。敵意もなく状況も理解していなかったため、UGNによって保護(という名の捕獲)され、以降は監視も兼ねてUGNに所属することになった。

　基本的に素直でぽやぽやしており、人が悲しむことはしちゃいけないと教えられて以来、頑張って守ろうとしている。レネゲイドビーイングとして目覚めてすぐにUGNに保護されたため、ある程度の一般常識は身についている。能力は"見つけた"対象を追跡、赤い糸を操って攻撃・拘束するもの。不思議な怪奇現象めいた支援能力も持つが、それに関しては本人(本レネゲイドビーイング)も仕組みを理解しておらず、なんとなくで扱っている。

　任務で色々活動するようになってからは外界への興味が出てきたのか、ふらふらと徘徊しがちに。そうしたらいつの間にかボロボロのぬいぐるみを収集しており、いつの間にかその修繕のために手芸用品店に通い詰めるようになり、いつの間にか店主と友達になり、いつの間にか店の手伝いを任されるようになっていた。お客さんの探す商品を見つけたり、ぬいぐるみの修繕を請け負ったりと意外と活躍している。

　UGNでは、"エクリプス"と呼ばれる人物とバディを組んでいた。熊吉にとっては"たくさん遊んでくれる人"であり(一緒に任務をこなすイコール一緒に遊ぶということなのだろう、たぶん)、信頼を置いていたのだが、ある日突然脱柵。FHセルを立ち上げてしまった。そのときはとてもとても悲しかったが、これもひとつのかくれんぼだと思うことにして気を持ち直した。それからはUGNを辞め、熊吉なりに彼の行方と目的を見つけようと頑張っている。

　"キチクマ"と呼ばれるとちょっと怒る。別に人間の耳でぬいぐるみを作ったりはしない

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