「初代ナハト・ブリッツ(ドンダウレス)」
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=JWLHRG

「二代目ナハト・ブリッツ(ティルグリス)」
https://yutorize.2-d.jp/ytsheet/sw2.5/?id=r9LbcF

イグナート・オルライン
ミネラ・カルサイト
ポーラ・カランファリア

・螺具奈落・第一番『深淵』(スピア)
　なんの特徴もない普通の槍。アドラーが初めて手にした槍。この頃は武器の特性などは特に考えておらず、単純に「槍(ランツェ)はカッコ良く、美しい」と思っていたので手に取った。今も孤児院に置いてある。

・螺具奈落・第二番『黄泉』(バスタードソード)
　なんの特徴もない普通の剣。冒険にもなれた頃に「剣(シュヴェール)もまた美しく、気高い」と手に取ってみたもの。しかし、長く触っている内に槍に手がなじんだらしく、最終的には孤児院に送った。

・螺具奈落・第三番『深海』(トライデント)
　投げやすいように改造された三又の槍。再び槍を手にする際に「遠くから狩る。美しく」と思い手にした投げ槍。しかし、アドラーがノーコンであることが証明されただけであった。

・螺具奈落・第四番『黒薔薇』(パラソルスピア)
　特殊な構造で盾としても使える槍。とある冒険者が使っているのを見て、「黒き薔薇の槍(シュバルツ・ローゼン・ランツェ)…」と呟いたアドラーが、いつの間にか手にしていた槍。そこそこ使い勝手がよかったが、更なる攻撃力を求めたことと、「黒薔薇(シュバルツ・ローゼン)は彼女にこそふさわしい…」と言って手放してしまった。

・螺具奈落・第五番『斜楼』(ロングスピア)
・螺具奈落・第六番『阿毘守』(ロングスピア)
　二刀流ならぬ二槍流を目指し、用意された双子槍。しかし、両手利きではないアドラーでは思ったように槍を振るうことができなかったため、二刀流運用は泣く泣く断念し、それぞれを単体で使っていた。

・螺具奈落・第七番『極星虹』(レインボースピア)
　虹色の輝きを持つ槍。特に紫の光を気に入り、その特殊な効果を持って戦場を彩ろうと試みた。しかし、使いこなすためのMPがなかったことから泣く泣く使用を断念した。

「アド！アドレーヌ！どこにいるの！もうご飯の時間よ！」

修道女エーテルは、いつまで経っても食卓に現れない遅刻魔を探して修道院の広場を歩く。
ここはとある山奥に建てられた修道院。地元の人でも迷い込まないとたどりつかないような場所にひっそりと建てられたこの修道院は、同時に孤児院としての機能も併設されていた。
エーテルが探しているのは、そこに預けられた子供の一人。

「あ、いた！」

広場を歩き回ること暫く。エーテルはようやく、広場外れの岩陰に座り込んだ少女を見つけた。
少女は岩に背を預けながら、一冊の本を食い入るように読み込んでいた。

「アドレーヌ！聞こえてたでしょ！全く…本を読むのはいいことですけどね。ご飯が冷めてしまうでしょ…」
「ふふ…フフフ…」

説教を始めながら少女に近づくエーテル。するとその耳に少女の笑い声が届く。
妙な笑い方だった。本が面白くて笑ってるというよりは、まるで待ち望んだ何かが届いたような含みのある笑い声。

「アドレーヌ？ちょっと聞いてる…」
「シスター！ここにアドレーヌなる名の者は存在しない！」
「へ？」
「しゅばっ！」

突然、少女はそう叫んだかと思うと身を翻し、背にしていた岩の上に飛び乗った。
呆気に取られたエーテルの前で、少女アドレーヌは胸に手を当て、エーテルに向かって高らかに宣言する。

「我が名は『アドラー・シュバルツハーツ』！その意は『黒き奥の鷲』！」
「…アド…？」
「しかしてその真意は…わかるか！シスター！」
「…わからないわ。アド」
「その真なる意は『奈落より飛び立ちし者』！そう、我こそは果てなきアビスより生まれいでし…いでし…えっと…」

少女、アドラー・シュバルツハーツはそこで言葉を言い淀み、手にした本をパラパラと捲りだす。
手にした本の背表紙にはこうタイトルが刻まれていた。
『ドイッツェ語 単語辞典』

「…そう！「深淵の落とし子(アブグルント・ナーハヴークス)」なのである！」
「…ハァ…そういう時期かぁ…」

紫の瞳を輝かせ、満面の笑みと共に高らかに笑う少女に対し、修道女は大きなため息をついた。

アドレーヌ…もとい、アドラーを侵した病。それは年頃の男の子の約７割が感染するという病だった。
突然、難しい単語を使いだし、自分が特別な存在だと思い込み、そして非日常への憧れに目を輝かせる。
そんな病。シスターもこの孤児院でこの病にかかる子供は何人も見てきた。女の子への感染は初めて見たが。
しかし、この病は一過性。数か月もすれば小さな後遺症だけを残して消え去っていき、むしろ「…忘れてほしい」と懇願されるようになる。
だからシスターエーテルはアドラーを生暖かい目で見ることにした。アドラーはそんな視線を受けながらすくすくと成長し、やがて輝く白髪の美しい女性へと成長した。
…したのだが、

「アド」
「何かしらシスター(シュヴェスター)。闇の帳が落ちた…これからが私たち夜を生きる命(ナハト・レーベン)の時間じゃない」
「…消灯時間よ」

シスターエーテルの誤算。それはアドラーの病状が完治するどころか、悪化の一途をたどったことだ。
ドイッチェの単語帳や文学を読みふけり、アドラーの語彙は徐々に徐々にドイッチェの単語に侵食されていった。今では言ってる言葉の３割くらいはエーテルも理解できていない。
更に文学的な遠回しの表現、格好をつけた単語の数々…病に侵されたアドラーは、見るも無残な痛々しい状態だった。

「全く。本好きなのは相変わらずなのね」

アドラーがいたのは修道院の図書室だった。
ろうそくに照らされた白髪をかきあげて、アドラーは手にした本のページをめくる。

「何読んでるの？ドイッチェの単語帳？」
「…バカにしてるのかしら、シスター(シュヴェスター)」

アドラーが真っ黒な右目をエーテルに向ける。

「あら、ごめんなさ」
「ドイッチェの言葉は私の魂《ゼーレ》に刻まれているの。言葉を紡ぐのに聖典は不要よ」
「…そう」

エーテルは苦笑いを返す。今更慣れたことではあるが、彼女の症状はとても深刻なのだ。

マテリアルカード緑A：-3
マテリアルカード金A：-6
アビスシャード:+4
アビス強化でのアビスシャード消費::-9

マテリアルカード緑A：-2
マテリアルカード金A：-5
絆の月光の魔符+1：-1
スプリントアーマー：魔法の鎧化
アウターガード：マナタイト加工
水飲み鳥のマスク：+1
インテリアニマルサック：+1

月光の魔符+2：+1
マテカ金A：-11
マテカ緑A：-3
魔香草：-1
救命草：-2
アビスシャード：+3
水飲み鳥のマスク：-1
星降る腕輪:+1

月光の魔符+1：-1
マテカ金A：-7
マテカ緑A：-2
アビスシャード：+3
星降る腕輪:-1