汐汽瀬 雪見櫓 蒔久、現ストレイセルリーダー。姉との確執から正式な場以外では母方の旧姓を名乗る。汐汽瀬家は所属を問わず多くの教職を輩出しており、FHチルドレン教官に勤める姉の他には学術機関に席を置く父と将来を有望視される弟がいる。
他組織との衝突よりFHセル同士の小競り合いへ関心を示し、FH内でも「ユキミヤグラは“負ける側”に手を貸さない」と噂される。自堕落的で怠惰な人柄だが介入した案件には最後まで付き合うタイプで、口も態度も悪いが面倒見は良い方。

出力規模は小さいながら洗練されたレネゲイドの制御を得意とし、状況に応じた最低限の消費から成果を得ることに長ける。一方で大規模なレネゲイドの運用や長期的なレネゲイドの操作には適性が無く、エージェントとしての総合的な評価は悪くないものの戦略的な資質や大部隊を操る指揮能力は持たない。

目標との間合いに領域を構築し、これを“捻じる”ことで瞬間的に間合いを詰める。捻った領域が元へ戻る際の反動で本来は重い負荷がかかるが、彼はコレに敢えて身を任せることで詰めた間合いを即座に離し、ヒット＆アウェイの戦術を成立させている。
この技術の応用として携えた武器を捻った領域へ仕込む形で武装を隠蔽し、小さい所作で捻りを解くことで即座の抜刀を可能とする。武器は鍔の無い直刀。刃と柄しかない単純な構造に布を巻いて滑り止めとし、鍔迫り合いを考慮して刃の根元に溝がある。

基礎侵蝕率の数値は平均値をやや上回る。戦闘時の負担水準が標準以上であることを考慮し、本人にはリスクを踏まえた行動を強く要請する。

精神的な安定性は非常に高いものの、突発的な衝動に対する具体的な予防策は見受けられない。能力の規模から暴走時の影響は比較的小さいと予想される。