シオンは研究者の家系に生まれた。高名な科学者である父ボーデン・ヴェルヌのもと、彼女は科学の神秘に囲まれて育ち、ボーデン博士の娘にして天才少女として知られるようになった。

しかしある時、その父がレネゲイドに関わる難病に倒れてしまう。治療の甲斐無く父は帰らぬ人となり、シオンは現代の医学・科学では及ばないものがあることを"理解"した。

そして、彼女は明らかになっていない未知のものにこそ父が敗れたものを超える可能性があると考え、海外に渡って研究に明け暮れるうち、オーヴァードという存在に辿り着いた。彼女は自らを実験の被験者として、オーヴァードとして覚醒した。しかし、医学の極致であるソラリスの能力は発現せず、またオーヴァードには未知の部分が多く、万能ではないことを知った。

シオンは人が想像したことは必ず実現できるという言葉を信じて、未知のものにこそ科学が進化する鍵があると考え、自身の次元理論の研究と並行して、「未知のもの」の象徴である"遺産"の情報を集めている。

李 蘭玲とは、仕事柄、鉢合わせる機会が多い。先に来ていることもあり、いることもあり。彼女の持つ遺産「ニーベルングの指輪」に興味を持っており、度々それを研究させてほしいとねだっている。一家相伝の宝であることもおそらく知っているが、それはそれとして貸してほしいとねだっている。ノンデリである。
「キミは指輪が引き起こす不幸から逃れることが出来る、あたしは指輪の起こす災いをこの身で味わうことが出来る！お互いに利益がある、そう思わないか、蘭玲？」

サンタクロースになりたい愉快な人がいる、という話を聞いて会いに行き、知り合いになった……ということにしたい気持ち。夢と笑顔、希望の象徴としてサンタクロースに憧れている純真な心に興味を持ち、敬意を込めて「少年」と呼んでいる。レネゲイドビーイングであることを知っている場合、より興味深くなる。サンタクロースを通じて人間を理解しようとするとは、なんともロマンチックじゃないか！
「やあ少年、サンタクロースが忙しい時期になったねえ！ああ、あたしにプレゼントはいらないよ。良い子ではないからね」

「やあ諸君、初めまして。あたしは"異次元の旅人（パラレルトラベラー）"シオン・ヴェルヌ、天才科学者さ」

「あたしは未知の概念に興味を持っているんだ。
未知！素晴らしい響きだと思わないか？天才のあたしでも理解の及ばない事象がこの世界には溢れている！」

「未知を解き明かすため、あたしは未だ解明されていない"遺産"に興味を持ち、その研究をしているのさ。あとはあたしの能力を活かした、次元変動の可能性を探る振動次元学の研究もしているよ」

「性格？人付き合いは良い方だと自負しているよ。人の心という未知に触れるため、交流は重要だろう？
ただ、キャッチボールが下手とよく言われるんだ。どういうことだろうね？とても興味があるよ！」

「特技は、あたしが天才科学者だってことだね。大抵のことは1度見たり触れたりすれば本能的に理解できる。その副産物として、レネゲイドの構造を用いた様々な発明品も生み出しているよ」

「あたしが未知のものを求めるのには理由があるんだが……話すと長くなってしまうから、そこはあたしの履歴書（容姿・経歴・その他メモ）を見てくれたまえ」

「あたしが次の学会に向けた論文を書こうとしていたところ、"サンタクロースの橇"という遺産の情報が耳に入ってね。論文を放りだしてサップミへ向かおうとしているわけさ。
気になるだろう？なぜサンタクロースそのものではなく橇が遺産となるのか！いやそもそもなぜクリスマスとサンタクロースが結びついたのか！ここには我々にとっての未知が眠っている、そんな予感がするよ！」

「おっと、そろそろ出発の時間だね。それでは諸君、現地で会うことがあれば、よろしく頼むよ。共に"遺産"とサンタクロースの謎を解き明かそうじゃないか！」