容姿・経歴・その他メモ

1-6 憧れる冒険者がいる
3-4 忘れられないほど美味しいものを知っている
3-5 決して手放せない小物がある
4-1 恐怖に打ち勝つため

　フレジア森林国の辺境の村、ミドルフローラ出身で長命種のメリア。メリアという種族の立場上、家族関係はないも同然だったが彼女の場合は多くの短命種に囲まれながら平和な毎日を楽しく過ごしていた。村に住んでいた頃までは絵を描くことを趣味としており、色とりどりの森の風景をキャンパスに収めることがとても好きだった。

　しかし38歳になる直前に彼女が住んでいた村、ミドルフローラはオーガ族を筆頭とした数十匹の蛮族グループの襲撃を受け、壊滅させられてしまう。多くの仲間たちが戦火によって焼かれ、生き残っていたのは襲撃された時に絵を描きに出かけていた彼女たった独りだった。
「どうして私だけが……」
　生き残った意味が分からず、混乱に陥ってしまった彼女はキャンパスに紅蓮の炎を書き足し、同族の死を深く悲しんだ。だがそんな彼女に追い打ちをかけるように彼女は森をさまよっているところをオーガ族の集団に襲われ、地下牢に捕縛されてしまう。
　そしてオーガに捕まったことで彼女は知ってしまう、ミドルフローラに住んでいた仲間たちは皆心臓を食べられて死んでいったこと、オーガたちは仲間を利用して再びメリアを襲おうとしていることを。その事実にショックを受けた彼女はパニックになり、この出来事が酷いトラウマになってしまう。

　だが捕縛された翌朝、地下牢で心臓をオーガに食べられることに怯えていた彼女は、とある冒険者に救出される。種族不明の彼は自身を孤高の冒険者コクヤ（当時レベル8程度）と名乗ったのだ。コクヤは彼女を保護すると、森の外へと連れ出してマグノア草原国まで送り届けてくれたのだった。その旅の道中で、彼女はコクヤに憧れを抱くようになり、戦火に焼かれていった同族たちの無念を晴らすため自分も冒険者を目指すことを、心に決めるのだった。

　現在42歳となった彼女は、憧れのコクヤの背中を追うため、かつてトラウマを植え付けたオーガへの恐怖を克服するため、そして自分のような被害者が二度と現れないようにするため日夜修行に励んでいる。

　比較的落ち着いた性格で根は真面目だが、少しイタズラ好きでお茶目なところがある。蛮族のことが相当嫌いで、絶対悪として認識している。現在の趣味は料理をすることで、オーガから救出された時コクヤが食べさせてくれた穀物スープの味が忘れられず、それを再現するために研究を続けている。また絵を描くことはできるが、彼女にとって絵描きはある種のタブーであり（絵を描いていたことで自分は生き残ってしまい、辛い思いを背負うこととなった）あれ以降彼女はキャンパスに手を出していない。常に持ち物の中には当時コクヤにもらった護身用ナイフをお守りとして携帯している。

　なお、カタリストでの騒動でヴァサゴと剣を交え、アインの絶望や後悔、そして奈落の書の本当の意味に触れたことで彼女の気持ちは揺れ動く。彼女の目的は憧れのコクヤを追いかけるためだったが、二つの事件を乗り越えた時、彼女の中で何かが変わった。
自身の力不足を痛感したがその一方で、自分はいつの間にか逃れられない運命に囚われていることを知ったのだ。
「アインさん、貴方を救うまで私は最後まで頑張りますから」
主人の精一杯守ろうとして人々を殺し続けたメアとルナ、そして自分たちに最後の希望を託したアイン。３人の存在はパルフィの考えを大きく変えた……。
カタリストでの騒動が一段落ついた後、彼女は手向けにアインの墓にラハット・ハヘレヴ・ハミトゥハペヘットを刺し、そこにアインが付けていた包帯をゆるく優しく巻く。
そして、３人を本当の意味で救う決意を胸に彼女は髪を切り、前へと進み始めた……。

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