シェオル
プレイヤー:カノン
助けて欲しいの?いいよ!いくら?
カノン
- 種族
- スプリガン
- 年齢
- ヒミツ
- 性別
- 女
- 種族特徴
- [暗視][巨人化]
- 生まれ
- 軽戦士
- 信仰
- “貨幣神”ガメル
- ランク
- センチネル
- 穢れ
- 1
- 技
- 12
- 体
- 9
- 心
- 7
- A
- 5
- B
- 12
- C
- 5
- D
- 5
- E
- 10
- F
- 6
- 成長
- 12
- 成長
- 10
- 成長
- 13
- 成長
- 10
- 成長
- 1
- 成長
- 11
- 器用度
- 29
- 敏捷度
- 34
- 筋力
- 27
- 生命力
- 24
- 知力
- 18
- 精神力
- 24
- 増強
- 1
- 増強
- 2
- 増強
- 増強
- 3
- 増強
- 増強
- 器用度
- 5
- 敏捷度
- 6
- 筋力
- 4
- 生命力
- 4
- 知力
- 3
- 精神力
- 4
- 生命抵抗力
- 17
- 精神抵抗力
- 17+2=19
- HP
- 66+15=81
- MP
- 24
- 冒険者レベル
- 13
経験点
- 使用
- 106,500
- 残り
- 2,770
- 総計
- 109,270
技能
- フェンサー
- 13
- スカウト
- 10
- レンジャー
- 9
- エンハンサー
- 9
- アルケミスト
- 5
- ダークハンター
- 1
穢れ 穢れ度:1
| 理由や影響 | 穢れの増加 |
|---|---|
| 1 |
戦闘特技
- 《必殺攻撃Ⅲ》
- 《牽制攻撃Ⅲ》
- 《武器習熟A/アックス》
- 《武器習熟S/アックス》
- 《頑強》
- 《変幻自在Ⅱ》
- 《練体の極意》
- 《トレジャーハント》
- 《ファストアクション》
- 《影走り》
- 《サバイバビリティ》
- 《不屈》
- 《ポーションマスター》
秘伝
- 《アルショニ軽身跳闘法》
- 《└ライジングリッパーⅡ》
- 《ネレホーサ舞剣術》
- 《└直歩直突》
- 《└流足直突》
- 《└踊踏直突》
練技
- [補]【キャッツアイ】
- [補]【マッスルベアー】
- [補][準]【ストロングブラッド】
- [補][準]【ビートルスキン】
- [補]【ジャイアントアーム】
- [補]【リカバリィ】
- [補][準]【アンチボディ】
- [補]【デーモンフィンガー】
- [補][準]【ケンタウロスレッグ】
賦術
- [補]【クリティカルレイ】
- [補]【ヒールスプレー】
- [補][準]【バークメイル】
- [補]【ヴォーパルウェポン】
- [準]【イニシアティブブースト】
操気
- [補][準]【魔探法】
判定パッケージ
スカウト| 技巧
|
| 15
| 運動
| +1=
| 17
| 観察
|
| 13
| |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
レンジャー| 技巧
|
| 14
| 運動
|
| 15
| 観察
|
| 12
| |
アルケミスト| 知識
|
| 8
| | ||||||
ダークハンター| 知識
|
| 4
| |
- 魔物知識
- 4
- 先制力
- 17
- 制限移動
- 3 m
- 移動力
- 36 m
- 全力移動
- 108 m
言語
| 会話 | 読文 | |
|---|---|---|
| 交易共通語 | ○ | ○ |
| 魔法文明語 | ○ | ○ |
| 巨人語 | ○ | ○ |
| 魔動機文明語 | ○ | ○ |
賦術/操気
| 理力 | 賦術/操気 基準値 | ダメージ 上昇効果 | 専用 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アルケミスト| 賦術
| ―
| 8
| ―
|
| ダークハンター | 操気
| 5
| 5
| +0
|
| |
| 技能・特技 | 必筋 上限 | 命中力 | C値 | 追加D | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フェンサー| 14
| 18
| ―
| -1
| 17
| 《武器習熟S/アックス》
| ―
| ―
| ―
| ―
| 3
| |
| 武器 | 用法 | 必筋 | 命中力 | 威力 | C値 | 追加D | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
イグニダイト加工のつきまとうデスサイズ
| 2H | 20 | +1=| 50
| 9
| +1= |
合言葉(要:魔法文明語)を唱えると1R威力+10、使用後HP-5。アビス強化(C値-1,つきまとう)/オーダーメイド
| |
イグニダイト加工のつきまとうデスサイズ(始解)
| 2H | 20 | +1=| 60
| 9
| +1= |
解号〝命を絶て〟
| |
| 技能・特技 | 必筋 上限 | 回避力 | 防護点 |
|---|---|---|---|
フェンサー| 14
| 19
| ―
| |
| 防具 | 必筋 | 回避力 | 防護点 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 鎧 | 我慢できないドントレシアの堅忍鎧 | 20 | ― | 6 | 運動判定+1/我慢できない(1日の始まりに冒険者レベル×10G)物理ダメージを受ける度に防護点+2。自身の手番時、またはダメージ0の際に元に戻る。 |
| 他1 | アイソアーマスク | 1 | |||
| 他2 | 多機能ブラックベルト | 1 | |||
| 合計:フェンサー/すべての防具・効果 | 19 | 8 | |||
| 装飾品 | 効果 | |
|---|---|---|
| 頭 | スマルティエのヘッドバンド | HP回復効果を受けたらMPを1点回復する |
| 顔 | アイソアーマスク | 防護点+1 |
| 耳 | スマルティエの聴音機 | 10m手前から聞き耳を行える |
| 首 | スマルティエの銀鈴 | |
| ┗ | 正しき信念のリング | |
| 背中 | 野伏のセービングマント | 抵抗失敗時、魔法ダメージ-4 |
| ┗ | インテリアニマルサック | 探索、魔物知識、異常感知、危機感知、罠回避+1 |
| 右手 | 巧みの指輪 | 割る用 |
| 左手 | 俊足の腕輪 | 割る用 |
| 腰 | 多機能ブラックベルト | 防護点+1 |
| ┗ | スマルティエの武道帯 | リカバリィの回復に生命ボーナスを加える |
| 足 | スマルティエのアンクルスリーブ | 転倒ペナルティを軽減する |
| 他 | アルケミーキット | 賦術が使える |
- 所持金
- 35,555 G
- 預金/借金
- G
所持品
冒険者セット、非常食、着替えセット、スカウト用ツール、薬師道具セット
救命草x10
魔香草x10
ヒーリングポーションx4
スカーレットポーション
デクスタリティポーション
アウェイクポーションx2
魔晶石[3]x22
魔香水×4
熱狂の酒
陽光の魔符[2]x2
月光の魔符[2]x2
巧みの指輪x2
俊足の指輪
ひらめき眼鏡(イオンお兄さんからのプレゼント)
ウォーターバルーンx3
通話のピアス
警戒の石
セーフティメット
奇跡の首飾り
ロッセリーニの魔法印
アビスシャード×6
勘定の魔剣
乾燥の魔剣
マテリアルカード
| B | A | S | SS | |
|---|---|---|---|---|
| 赤 | 4 | 2 | ||
| 緑 | 20 | 3 | ||
| 金 | 10 | 2 | 3 |
- 名誉点
- 770
- 冒険者ランク
- センチネル
名誉アイテム
| 点数 | |
|---|---|
| 冒険者ランク | 500 |
| 秘伝 | 0 |
| ダークドワーフの鍛冶師の知り合い | 100 |
容姿・経歴・その他メモ
本名 シェオル=マラアッハ=ハーヴェット שאול-מלאך-המות
好き:可愛い全般、珍奇な物、貴金属
苦手:怖いモノ、不気味なモノ、猫
ー経歴ー
シェオルの一族は代々秘宝の番人である。
なんかすごいものを守ってるって幼い頃に聞いたけど、それがなんなのかはわからない。正直どうでもいい。
父は厳格で、シェオルの戦闘の才能を高く買っていた。
「お前こそ、この遺跡を守る番人に相応しい!私の後を継げ!」と言われて育ったが、シェオルは頑として断り続けた。
それはもう「ヤダーーーーーッッッ!!!!」って大の字になって泣きじゃくるほどだった。
だって番人って、何が楽しいの?そもそも侵入者だって全然来なくない?毎日同じ景色だし?
それに何より可愛くない!お金も稼げない!なにこれおもんね〜〜〜!!
そう思ったシェオルは、家出した。
お父さんはまだ80歳くらいだし、後200年は現役でしょ。
じゃあその間くらい、好きに生きててもいいよね?
と、冒険者になってからもう三桁年が経とうとしていた。
なんの説明もなく家出しちゃったので、50年くらい経った頃に実家に帰ってみたらなんかお父さんめっちゃ泣いてた。
後を継げとも言われなくなった。ラッキー!
じゃ、冒険者続けていいってことね!じゃんじゃん稼ぐぞ〜!!
そんなこんなでシェオルは自由気ままな日々を過ごしている。
幕間①「まいど~♪」
乾いた風が、広い荒野を吹き抜ける。
シェオルは、ぼんやりと口笛を吹きながら、何の目的もなく歩いていた。
「ふんふ〜ん……」
遠くの空には、白い雲がぽかぽかと浮かび、まさに昼寝日和。
どこかのんびりとした空気が漂う。
しかし、その穏やかな時間をぶち壊すように、突如として聞こえてきたのは──。
「うわぁぁぁ!! 誰か! 助けてくれ!!」
実に悲壮な叫び声だった。
「ん~?」
シェオルは歩みを止めると、小さく首を傾げる。
視線の先には、蛮族の集団に追われる一人の男の姿。
必死に逃げようとしているが、すでに追い詰められつつある。
「ありゃ~、詰んでるねぇ」
普通なら、すぐに助けに向かうのが「正義の冒険者」というものだろう。
だが、彼女はそんな殊勝な性格ではない。
シェオルはにっこりと微笑み、ぺろりと舌なめずりをひとつした。
「よし、稼ぎ時っと!」
くるりと小さな体を回し、ちょこちょこと軽やかに駆け出す。
「大変そうだねぇお兄さん、助けてあげよっか?」
唐突に聞こえてきた少女の声に、男は驚きの表情を浮かべた。
「な……!? だ、誰だ!? なんだお前ッ!」
男の視線の先にいたのは、まるで10歳ほどの少女。
小柄で、どこか頼りなさげな風貌。
こんな幼い子供が、何を言っているんだ?
助ける?一体どうやって?
男の思考が疑問符で埋め尽くされるなか──
「で? おいくら?」
少女はにっこりと微笑みながら、手のひらを差し出した。
「え?」
「私はこう見えても冒険者だからさぁ、君の力になってあげられると思うんだよねぇ。でも、タダってわけにはいかないな~?」
男の顔が絶望と混乱に染まる。
「そ、そんな……今、そんなこと言ってる場合じゃ……!」
「いやいや~、インセンティブは大事だよぉ。お兄さん、切羽詰まってるんでしょ?」
シェオルは唇に指を当てながら、にっこりと笑う。
「自分の命の値段、し~っかり考えてみるといいよぉ?」
「……っ!!」
男は必死に懐を探り、震える声で叫んだ。
「ごっ……5000ガメル!5000ガメル払う!だから助けてくれ!!」
「おぉ〜、ふとっぱらだねぇ。じゃあ、まいど〜♪」
シェオルは軽く指を鳴らし、満足気に頷いた。
その背にある、彼女には似つかわしくないほど大きな獲物を手に取る。
巻かれていた包帯が、ひとりでに踊るようにするりとほどけると、黒い煌めきを放つ大鎌が姿を現した。
その瞬間、蛮族たちの表情が一斉に強張る。
「なんだこのガキは……お前もくたばれッ!!」
先頭に立つボルグが、シェオルをめがけて剣を振るう。
その巨体から繰り出される一撃は、まともに喰らえばひとたまりもない。
だが、その切っ先は地面を勢いよく叩きつけるだけだった。
シェオルの姿は、すでにそこにはない。
次の瞬間、ボルグの首がずるりと落ちる。
遅れて、身体も力なく倒れた。
「おっそいなぁ……可愛いからって甘く見てると、怪我じゃすまないよ~?」
突然の光景に、男と蛮族達に緊張が走る。
だが、そんなことは意に介さないとばかりに、シェオルはさらに地面を蹴り上げた。
引き絞られた弦が放つ矢のように、一気にゴブリンの元へ駆け寄る。
振り下ろされたデスサイズが、するりと刃を通し、二体の蛮族が血飛沫を上げて崩れ落ちた。
「……!!……ッ!!」
その様相を見て、残りのダガーフッドやサーベルフッドは、すぐさま踵を返して逃走する。
なにか汎用蛮族語で捨て台詞を言っていたっぽいが、シェオルには伝わらなかった。
「ばいば~い!いっちょあがりだねぇ」
男はあまりの出来事に唖然としていたが、はっとした後すぐに財布を取り出し、約束の5000ガメルを差し出した。
「おっ!話が早いねぇ。うんうん、約束を守る男っていいよね~」
シェオルは一枚ずつガメル金貨を数え、満足そうに頷くと、それを懐へ滑り込ませた。
「たっ、助かった……もうダメかと思ったよ。これもライフォス様のお導きなんだろうか……」
「それにしてもさ、なんであんなに追われてたの?お兄さんのことを食料にしたいだけにしては、気合いが入った連中だったねぇ?」
シェオルの何気ない一言に、男はぞっとした顔を浮かべ、一瞬迷った後、ぽつりと呟いた。
「いや……実はさ。蛮族どもが大事にしてたっていう不思議な道具を盗み出したんだ。出すとこに出せば、30000ガメルはするようなもんさ。金がねえから、一発逆転するにはこれしかねぇって……盗むまではよかったが、結果があのザマだ」
30000ガメル。
その言葉を聞いた瞬間、シェオルの口元がにやりと歪んだ。
「ここから大きい街まではさ、まだ距離があるよねぇ?」
「ん、ああ……そ、そうだな」
「護衛とか、欲しいんじゃないかなぁ?」
「…………」
男はぐっと口を噤んだ。
「10000ガメルでどう? このシェオルちゃんが責任持って、お兄さんを無事に街まで送り届けてあげるよ?」
「も、もうちょっと安くならないか? さすがに俺も……生活があるんだ、な?」
「そう?じゃ、頑張って帰ってね~」
シェオルはにっこり笑い、男が逃げてきた方向を指さす。
そこには……より強力そうな蛮族たちが、こちらへと迫っていた。
「わっ、わかった!払う!払うから助けてくれよぉ~!」
「まいど~♪」
その笑顔は、年端もいかない少女そのものだったが、男にはとても恐ろしいものに見えたという。
幕間②「変わらないもの」
人の寄りつかない深い森の中、とある遺跡を守るようにひっそりと佇むスプリガンの集落。
そこはまるで時の流れを忘れたかのような静寂に包まれ、外の世界とはほとんど交わることのない、自給自足で成り立つ里だった。
人口はおよそ40人程度。
森の中には強力な魔物が居付き、外敵が遺跡まで辿り着くことは困難だ。
長く続く木々のトンネルを抜けると、見慣れたはずの風景が広がる。
「んー、変わってないねぇ」
シェオルは小さく笑いながら、ゆるりと歩を進めた。
実に、数十年ぶりの帰郷。
外を歩く人々に挨拶をしながら、足取りは一直線に向かう。
生まれ育った家の前に立つ。扉は昔と変わらず、少し軋んだ音を立てた。
室内は温かみのある木の香りが漂い、穏やかな空気が流れていた。
そこにいたのは、母・リベカ。
目をぱちくりとさせ一瞬驚き、その後、ぱあっと花が咲いたように表情が明るくなった。
「シェオルちゃん! まあまあまあ!」
驚きと喜びとが混ざり合い、両手を胸の前で合わせる母。
すると奥から、なにごとかと父・イサークもやってきた。
一瞬、びっくりした表情。
その直後、安堵した表情に変わる。
彼は無言のまま、シェオルをじっと見つめた。
「……帰ってきたのか」
「ふふーん、たまにはね~」
シェオルは気の抜けた声で言いながら、ぶい!とピースサインをした。
イサークは少し目を伏せると、静かに息を吐く。
「……お前が家を出てから、どこかでのたれ死んだんじゃないかと、ずっと心配していた」
「えー?そんなヤワじゃないよぉ、お父さん」
シェオルはひょいっと肩をすくめる。
(実際、一回死んじゃったんだけど……)
と、頬をぽりっと掻くが、それは表には出さなかった。
イサークは苦笑ともつかない表情を浮かべたが、何も言わなかった。
昔の父なら、小言の一つや二つありそうなものだったが。
「ヨナスは今、農作業中だ。日が暮れるまでには帰ってくると思うぞ」
「んじゃ、それまでのんびりしとこ〜っと」
シェオルはふわっと布団に身を預け、まるで何事もなかったかのようにごろりと寝転がった。
日が落ちる頃、弟・ヨナスが家に戻ってきた。
「ただいま〜」
土のついた手を軽く払うと、家の中を見て、目を丸くする。
「……姉ちゃん!?」
「やっほ〜」
シェオルは手をひらひら振る。
「帰ってたのかよ! なんで急に!?」
「んー、なんとなく?」
「なんとなくって……」
ヨナスは呆れたようにため息をつきながら、それでもどこか嬉しそうだった。
こうして、久しぶりに家族全員が揃った。
いつもと変わらない夕飯。いや、少しだけおかずが多いかもしれない。
煮込んだ野菜スープに、香ばしく焼いたパン、さっと炒めた肉と根菜の皿。
「シェオルちゃん、おかわりもあるからね〜」
「やったぁ、お母さんのごはん久しぶりだねぇ」
「ふふ。もっと顔見せてくれたら、いくらでも食べさせてあげるのに」
リベカは微笑みながら、シェオルの皿にもう一杯よそった。
イサークは口数こそ少ないが、時折ちらりと娘を見る。
かつての厳格な父の姿は、どこか影を潜めていた。
夕食を終えた後、シェオルは縁側に寝転がっていた。
片手には娯楽小説、お菓子をつまみながら、ぐーたらとした時間を過ごしている。
そこへ、ヨナスがやってきた。
お風呂あがりに髪を拭きながら、静かに呟く。
「いいよなぁ、姉ちゃんは……」
シェオルは本のページをめくる手を止めることなく、のんびりとした声を返した。
「ん〜?」
ヨナスは柱に背を預ける。
「姉ちゃんはさ、すごく強いし、父さんにも期待されてた。結局、家を継がなかったけど……今は自由に外の世界を冒険できてるじゃん」
その声には、羨望と、ほんの少しの寂しさが滲んでいた。
シェオルは本を閉じ、ゆっくりと身体を起こす。
目を細め、にやっと笑った。
「なんだなんだ〜、しばらく会えなかったから寂しかったの?お姉ちゃん様が慰めてあげよ〜う!」
「ちょっ!? なにす──っ!」
シェオルはヨナスの顔を抱き寄せ、無造作に髪をわしゃわしゃと撫で回す。
「やめろってば、姉ちゃん!」
必死に抵抗するも、シェオルは容赦しない。
「うんうん、可愛い弟が元気そうでよかったよ〜」
「ほんと、そういうとこ……!」
ヨナスは頬を膨らませ、むくれた顔で姉の手から逃れようとする。しかし、シェオルはまるで意に介さず、そのままわしゃわしゃと撫で続けた。
そんなやり取りを、家の中から見ていた両親。
母リベカは相変わらずの穏やかな微笑みを浮かべ、全員分のお茶を淹れている。
一方、父イサークは腕を組み、窓の外を静かに眺めていた。
「……昔と変わらないわね~。ずっと心配していたけれど、元気そうでよかったわねぇ」
小さく、呟くように言った。
リベカは手を止め、イサークをちらりと見た。
「あなた、嬉しいんでしょう?」
「……さぁな」
ごまかすように、イサークは喉を鳴らす。
それでも、彼の視線はどこか穏やかだった。
かつては厳しく叱りつけていた娘が、自由に生きている姿を見て、彼はもう何も言わなくなった。
今はただ、無事に帰ってきてくれたことが嬉しいのだと。
夜風が静かに、家族を包み込んでいた。
履歴
手記:「黄泉の帰り道」
いや〜久しぶりだね〜日誌つけるの!
冒険者なりたての頃は色んなことが新鮮だったけど、最近はのんべんだらりと生きてたからな〜。今回は色んなことがあったなぁ。
ここ数ヶ月、グランゼールに滞在してた!
やっぱ大きい街は違うね〜。中心部はすごく栄えてる!
新作スイーツショップ、オートクチュールアトリエ、街を歩く人々も活気に溢れてるよ〜!
人が多い分、貧富の差もあったり、路地裏では怪しい取引してたりするけど……。
そんな私のお目当てはここ、グランゼールで開かれる最先端カワイイ⭐︎コンテスト!
最高に可愛い私に着飾って、壇上でパフォーマンス!
このコンテストで入賞したら賞金も貰えるうえに私の可愛さを世間に認めてもらえるんだから、一石二鳥だよ〜!
結果は……優秀賞だった!
最優秀賞には一歩届かなかったけど、でもあの子もすごく可愛かったな〜!
賞金も貰えたし、次に開かれる時にもっともっと可愛くなれるように頑張らないとねっ!
それからギルドでお食事済ませようとしたら、ムム!なにやらお金のにおい!
猫ちゃんがいなくなって困ってるというマダムが、高額で捜索依頼を出してた!
ハイペリオン級の冒険者が推奨される迷宮に迷い込んじゃったみたいで、私センチネルだけど大丈夫かな〜って思ってたら……
ちょうどハイペリオンの人がパーティ組んでくれることになったのでよかった!
イオンお兄さんに、ピトゥラちゃん、ヴィヴィアンちゃん!みんなすっごく頼もしそう!
イオンお兄さんは優しくて気配り上手で……プレゼントも貰っちゃった!
もしかして私に気があるのかな〜なんて、いやいや……子供にしか見られてなさそうだったよ〜!
ピトゥラちゃんはハイペリオン級の冒険者らしい!
お絵描きが凄く上手で、金賞を取ってきたんだって!
本人もふわふわで可愛らしいのに、冒険者としても絵師としても優秀なんてすごいな〜!
ヴィヴィアンちゃんは放浪者なんだって!
なんだかオーラがキッ!てしてたけど、芯はきっと優しい子なんだろうなって一目見た時から思った!
それになにより……すっごくかわいいんだよ〜!お化粧の話とかたくさん聞きたいな!
それで、みんなで迷宮に行ったんだけど……
道中の会話は覚えてても、迷宮に入ってからの記憶はあんまりないんだ。
気が付いたら私は魔術師ギルドにいて、みんな凄く辛そうな顔してた。
この光景は、知ってる。過去に私も……立ち会ったことがある。
そっか。私、死んじゃったんだ。
正直、あんまり実感がなかった。
死んだ間際も、生き返る瞬間も、特に記憶にないし……。
ヴィヴィアンちゃん、すごく悲しそうな顔してた。
一緒に戦ったのに助けられなかったって、責任を感じてたのかもしれない。
違うよ、ヴィヴィアンちゃんは悪くないよ。私の力不足なんだよって言葉も、きっと彼女には届かないかもしれない……そう思っちゃった。
イオンお兄さんも神官なのに、私を責めるようなことはなかった。
私が死んだことも、生き返ったことも触れずに、親身に心配してくれてた。
こんな人もいるんだなぁ……。
それから依頼は達成できたみたいで、みんなでお食事に行った後解散して宿に戻った。
今こうして日誌をつけてるけど、まだあんまりよくわかんないなぁ。
でも、晩御飯の時のスイーツ……あんまり味がわからなかった。
果物たくさんで、私の大好物なはずなのに、甘くなくて……。
私が死んじゃったって言ったら、お父さんまた泣いちゃうかなぁ。
もうおうちに戻らない方がいいのかも?
幸い、蘇生の影響は頭が薄く腫れてるくらいで髪で隠れるから見た目の違いはないけど……。
……なんで私、今お父さんのこと思い出したんだろ。
何年か……もう何十年かな?前に、おうちに帰った時のことを思い出した。
お父さん、生きててよかった、厳しくしてすまない、お前になにかあったらと思うとって、凄く泣いてた。
あの時は何を今更って少し思っちゃったけど、私、お父さんの気持ちずっと無視してたんだ。
お父さん、私死んじゃったんだよ。
……あ。
なんだか、そう思うと、今になって実感が込み上げてきて。
ぅぅ……
うわああああぁああぁぁぁぁ!!!
ごめんなさい、ごめんなさいお父さん……!!
私、たくさん愛されてたんだって、今になって気付いて……!!
……はぁ。
いっぱい泣いちゃった。
新しく買ったこの日記帳、涙でかぴかぴだよ〜。
でも、頭は少しスッキリしたかな?
うん、私はまだ……生きてるんだもんね。
今まで見てきた蘇生を受け入れた冒険者って、だいたい蛮族に強い恨みがあったり、魔神に復讐を〜って感じだったけど……
私はそこまで立派な願いは持ってないなぁ。
まだ素敵な彼氏を作ってないし、大金持ちになってないし、私の可愛さを全世界に発信してない!
昔組んでた人に私が冒険者をやってる理由話したら、そんなので命を懸けられるのか?って言われたの思い出しちゃった。
そうだよ。私には、こんな理由でも……それが命を懸けるのに足るんだ。
これが私にとって、大事なことなんだよね。
……よしっ!
せっかく拾った命なんだから、どうせならもっと本気で人生を楽しんじゃうぞ!!
お〜〜〜〜〜っ!!
……と、そうだ。
たまには、お父さんの顔が見たくなっちゃったな。
死んじゃったことは内緒にしておこう!
日誌、もっと簡潔にしたかったけど書きたいこと書いてたらすごく長くなっちゃった!
2.0秘伝
ようとうちょくづき
《踊踏直突》 必要名誉点:50
基礎特技 《牽制攻撃III》 前提 《流足直突》 装備限定 近接攻撃武器
概要 命中力+3、C値-1、回避力-1
効果 《直突》系秘伝の最上級技です。踊るようなステップと上体の動きで攻撃の始動を見誤らせ、確実な痛打を狙います。この秘伝が使用された場合、命中力に+3のボーナス修正を得、攻撃が命中したときの算出ダメージの決定において、クリティカル値が-1されます(この効果でクリティカル値が7以下となることはありません)。
秘伝使用者は、次に自身の手番開始まで、回避力判定に-1のペナルティ修正を受けます。
バトマス調整:効果はC値-1のままです。威力表における出目上昇効果には置き換えません。
セッション履歴
| No. | 日付 | タイトル | 経験点 | ガメル | 名誉点 | 成長 | GM | 参加者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| キャラクター作成 | 49,500| 80,000 |
700 | 器用×7 | 敏捷×6 筋力×11 生命×7 知力×1 精神×7
|
| | ||
| 能力値作成履歴#357310-1 | ||||||||
| 1 | 24/9/09 | 愛しのタマちゃん | 1,820| 19,200 |
59 | 敏捷×2 | さらし粉
| ヴィヴィアン(ネギシ)イオン(謙虚な日本酒)ピトゥラ(おば田やよい)
| |
| 作成して当日の初セッションで死んだ。蘇生された。 | ||||||||
| 2 | 24/9/13 | 小さな魔剣と大きなキノコ | 3,400| 27,160 |
109 | 精神 | 敏捷 筋力 さらし粉
| コルリス(謙虚な日本酒)ローラン(porori)ウィンダミア(セム)エリザベート(ネギシ)
| |
| コルリスが死亡した。私は死神? | ||||||||
| 成長調整 | 9,730|
| 32 |
|
|
| | ||
| 3 | 24/10/16 | 涼風至る導港 | 1,960| 14,000 |
80 | 精神 | セム
| ヴィヴィアン(ネギシ)ターニャ(謙虚な日本酒)✕✕(てるづき)マーシャ(さらし粉)
| |
| 成長調整 | 精神 器用 | |||||||
| 4 | 24/12/13 | ワン・アワーズ・ダンジョン | 3,750| 14,300 |
44 | 精神 | 生命 謙虚な日本酒
| ソルティカリミィユウゲンオスカー
| |
| 経験点チケット 経験点:冒険者レベル×200 ガメル:冒険者レベル×1000 成長:2回 | ||||||||
| 5 | 24/12/24 | 【恐怖】悪い子どものところには「ダークサンタ」が来るらしい… | 2,800| 22,100 |
81 | 器用 | 敏捷 謙虚な日本酒
| ミアアデルテレシアユウゲン
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| 6 | 24/12/31 | ラクシアン・オオミソカ・フェスティバル2024 | 3,000| 15,000 |
| 器用 | 謙虚な日本酒
| メリッサ(てるづき)リュール(ちゃば)クピ(泡)バティー(ぽろり)ロジーナ(いいも)マルトー(さらしこ)シェオル(カノン)ルアンシー(三日月猫)華グラ(コロウ)ルスカ(おばた)アイラ(セム)スフィアント(kisunka)エリザベート(ネギシ)
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| リビルド権+1 経験点チケット 経験点:冒険者レベル×200 ガメル:冒険者レベル×500 成長:1回 | ||||||||
| 成長調整 | 8,940|
| 195 |
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| 7 | 25/2/10 | ブルースカイ | 4,520| 30,813 |
70 | 器用 | 生命 あるは(トロロ,ソルティ,ミリィ)
| ユウゲン(kanseki)ルイン(てるづき)セレス(ネギシ)
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| 調整 | 15,480|
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| 8 | 25/7/10 | 大虫の井戸探索記 テストプレイ | 1,210| 13,500 |
| 筋力 | 謙虚な日本酒
| 黄泉路(kanseki).フィエタ(porori)スフィアント(kisunka)
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| 9 | 25/11/5 | ヘイらっしゃい!まは寿司 | 1,860| 18,230 |
| 生命 | 謙虚な日本酒
| ソルティ(あるは)カリミィ(porori)ソフィア(セム)テレシア(ネギシ)
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| 10 | 25/11/20 | 魔剣スーパーEAON 3店舗目 | 500| 3,590 |
| 器用 | kisunka
| マノリア(porori)テルミィ(かなえ)スティー(づす)ノルン(wk.)
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| 取得総計 | 109,270 | 266,945 | 1,370 | 57 | ||||
収支履歴
デスサイズ ::-26000
オーダーメイド ::-9000
アビス強化 ::-8000
ドントレシアの堅忍鎧 ::-12700
スカウト用ツール ::-100
アルケミーキット :-200
セーフティメット ::-2000
アイソアーマスク ::-2000
多機能ブラックベルト ::-4000
スマルティエの怪力の腕輪 ::-900
巧みの指輪x2 ::-1000
俊足の指輪x3 ::-1500
冒険者セット ::-100
保存食 ::-50
着替えセット ::-10
救命草x10 ::-300
魔香草x10 ::-1000
アウェイクポーションx3 ::-300
魔晶石[3]x20 ::-6000
マテリアルカードBx10 ::-200
マテリアルカードAx30 ::-6000
陽光の魔符[2]x2 ::-3000
月光の魔符[2]x3 ::-4500
蘇生代 ::-10000 ヴィヴィアンの蘇生代負担 ::+5000
セービングマント ::-8000
馬車代 ::-250
スマルティエの銀鈴 ::-7500
スマルティエの武道帯 ::-6000
奇跡の首飾り ::-10000
スマルティエのアンクルスリーブ ::-4500
スマルティエの聴音機 ::-2200
ヒーリングポーションx2 ::-200
アビス強化 ::-2000
スマルティエのヘッドバンド ::-6000
セービングマント ::+4000
野伏のセービングマント ::-9000
魔香水×5 ::-3000
迷宮代 ::-1000
インテリアニマルサック ::-9000
マテリアルカードS変換×3 ::-3900
魔香草×10 ::-1000
スカーレットポーション ::-1400
デクスタリティポーション ::-2000
熱狂の酒 ::-680
餌付け ::+500
マテリアルカードA×20 ::-4000
マテリアルカードS×5 ::-10000
正しき信念のリング ::-30000
スシ ::-600
イグニダイト加工(デスサイズ) ::-20000
イグニダイト加工のつきまとうデスサイズ