ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

【オーファン流暗器鋼糸操術】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

【オーファン流暗器鋼糸操術】

入門条件
100名誉点、《両手利き》《武器習熟A/投擲》習得

この流派は、ブルライト地方のある暗殺集団の中で継承されてきた、暗器と鋼糸を巧みに操る技です。彼らはもともと鉄砲玉のような仕事をさせられていた、身寄りのない孤児の寄せ集めのような集団でした。最低でも命と引き換えに敵に損害を与えられるよう爆弾を懐に忍ばせ、仮に生還できてもすぐに次の任務に送り込まれる。死ぬまで使い潰され、死んだら新たな人員がどこからか連れて来られる。そんな過酷な環境の中にあって、彼らは少しでも長く生きるため技を磨き、継承してきました。孤児である彼らは標的よりも体が小さく、力も弱い。不利な戦いが常でありながらも、与えられる任務の性質上綿密な準備を行うこともできない。そんな彼らが生き延びるために模索した道は、『敵と対峙してから、後手に回ることなく、瞬時に自身にとって有利な状況を構築する』というものでした。衣服に用いる布や食事に含まれる香辛料、果ては自身の糞尿まで……彼らが容易に入手しうるありとあらゆる物品の可能性を模索し、ついに彼らは『糸』という一つの解答にたどり着きます。敵の武器や四肢に絡みつかせるボーラに始まり、即席のブービートラップや、糸で敵の首を締め上げる暗殺術なども生まれました。さらに糸は、リーチや力で劣る彼ら孤児が好んで用いた投擲武器との相性も良好でした。そして彼らは糸を用いた戦闘術を練り上げていきます。もちろん、本来であれば大道芸程度にしかならない技術でしょう。しかし彼らは生き残るため、文字通り心血を注ぎ、身命を賭してこの曲芸を戦闘技術に昇華させました。任務の生還率が徐々に上がり、生き延びたものはその技術を後進へ伝える。そうしていつしか、彼らの戦闘能力は彼らを使い潰していた者たちにとっても脅威となっていました。彼らはその者たちに丁寧に礼をした後、裏の社会へ身を潜めます。自立した彼らは、己が命を以て技術を磨き伝えた先人たちに敬意を表し、自分たちの流派を孤児(オーファン)流と名付けました。どこからともなく取り出した暗器とそれに結びつけられた鋭利な鋼糸を戦場に張り巡らせ、複雑に絡み合った鋼糸を巧みに操って思いもよらぬ方向から致命の一撃を繰り出す。そんな彼らの攻撃に初見で素早く対応するのは熟練の戦士であっても困難を極めます。

流派装備

オーファン流暗器鋼糸操術の習得者は指先の動きだけで10本の鋼糸を思うがままに操ります。その繊細な動きを補佐し、鋭利な鋼糸から自身の手を守るために彼らは特殊な手甲を装備します。手甲には鋼糸の巻取り機能も付いており、役目を終えた鋼糸を指先の動き一つで即座に回収することができます。
また、彼らの扱う投擲武器には鋼糸を結び付けやすく外れにくくする柄への彫り込みや刺さった武器を抜けにくくする返しを飛び出させる機構など、特殊な加工がされています。ベースとなるのは一般的な武器であり、流派独自の形状などは存在しませんが、この加工がされていない武器では秘伝が使用不可能となります。
さらに、糸を足場とするためのブーツや、暗器を仕込み素早く取り出すための加工がされた服など、各々の戦闘スタイルに合わせた様々な装備が存在します。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
鋼糸 18 冒険者技能用アイテム 150G(一本) オーファン流暗器鋼糸操術の流派アイテム
女郎蜘蛛の爪先 19 装飾品:足 5000 《夢幻舞踏》の使用に必要な靴
糸繰りの籠手 16 装飾品:手 50名誉点
+5000
鋼糸の巻き取り機能やロック機能のついた籠手
オーファン流暗器鋼糸操術加工一覧

秘伝

各秘伝の詳細では省略していますが、あらゆる秘伝は流派装備である糸繰りの籠手鋼糸流派独自の加工が施された武器の使用を前提としています。

《鋭爪死縛》

必要名誉点
30
タイプ
独自宣言型
前提
限定条件
<投擲>、1Hの短剣
使用
バトルダンサーorグラップラー技能
適用
1回の遠隔攻撃
リスク
なし
概要
最大5本の短剣を同時に投擲し、周囲に鋼糸を張り巡らせる
効果

手元の装置と鋼糸で繋がった短剣を投擲し、攻撃と同時に自身に有利な戦闘領域を構築します。

投擲攻撃を行う際、投擲する短剣を5本まで選択します。同時に投擲する短剣は全て同じ種類の、鋼糸に繋がっているものである必要があります。また、射程距離は本来の半分となり、与えるダメージは-4されます。
次に、攻撃対象を選択します。同じ対象に複数回攻撃を行うことはできませんが、対象を取らずに投擲を行うことができます。その結果攻撃対象が存在しなくても構いません。またこの時、戦闘特技《双撃》を習得していれば攻撃対象を複数選択することができます。

対象の決定後、通常通りに達成値の比べ合いを行います。この時、命中力判定は一括で行い、それぞれの命中力判定と回避力判定の達成値の差に応じて以下の結果を得ます。

命中-回避の値効果
3以上攻撃は命中し、ダメージロールを行った上で鋼糸を1本張ります。
1または2攻撃を命中させるか命中させずに鋼糸を1本張るか任意に選択できます。
-2以上0以下攻撃は外れますが、鋼糸を1本張ることができます。
-3以下攻撃を命中させるか命中させずに鋼糸を1本張るか対象に取られた側が任意に選択できます。

ただし、この秘伝の効果を受けた攻撃に対して別の宣言特技を重ねて宣言することはできません。また、この秘伝を宣言した攻撃は戦闘特技《両手利き》による2回目の攻撃を発生させます。この秘伝は一度の主動作につき一度だけ宣言可能です。

《夢幻舞踏》

必要名誉点
20
タイプ
独自宣言型
前提
《鋭爪死縛》《必殺攻撃Ⅰ》、冒険者レベル9以上
限定条件
1H武器、女郎蜘蛛の爪先装備
使用
バトルダンサー技能
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
なし
概要
周囲に張り巡らされた鋼糸を利用し、命中力と回避力にボーナス修正を受ける
効果

片手で武器を振り、もう片方の手で糸を操って武器の軌道をずらすことで敵の不意を突いて攻撃します。また、鋼糸から鋼糸へと次々に飛び移って敵を幻惑します。
効果時間中、戦闘エリアに存在する鋼糸の本数に応じてさまざまな効果を得ます。鋼糸の本数は判定を行う時点のものを参照します。
ただし、この秘伝の効果を受けた上で行う行動判定及びダメージロールにおける2d6で(出目に影響を与える効果を適用する前の時点で)3以下の出目が出るたび、戦闘エリアに張られた鋼糸が1本除外されます。

鋼糸の本数効果
1~4本最初に行う武器攻撃のダメージロールの出目+1
5~8本さらに回避+1
9本以上さらに命中+1

この出目を+1する効果は《必殺攻撃》など他の出目を上昇させるあらゆる特技・秘伝の効果と重複しません。

《十把一絡》

必要名誉点
50
タイプ
独自宣言型
前提
《鋭爪死縛》、冒険者レベル9以上
限定条件
鋼糸が十本張られている
使用
バトルダンサーorグラップラー技能
適用
1回の武器攻撃
リスク
回避力-2
概要
周囲に張り巡らされた糸を使って広範囲を攻撃する
効果

戦場に張り巡らされた十本の鋼糸をまとめて操り、敵集団に手痛い一撃を加えます。

「射程:術者」「対象:1エリア(半径10m)/20」に「威力50+攻撃に使用した技能レベル+筋力ボーナス」点の物理ダメージを与えます。この時、効果範囲内に存在する対象の中から任意に攻撃対象を選ぶことができます。

ただし、十本もの鋼糸を同時に操るためには多大な集中力を要するため、リスクとして回避力判定に-2のペナルティ修正を受けます。

また、この秘伝によって行う命中判定およびダメージロールの2d6で(出目に影響を与える効果を適用する前の時点で)3以下の出目が出るたび、戦闘エリアに張られた鋼糸が1本除外されます。

この秘伝によって行う攻撃に対して他の宣言特技を宣言することはできません。この秘伝は《両手利き》《追加攻撃》○2回攻撃などの効果によって得た追加の攻撃に対して宣言することはできず、またこの秘伝による攻撃がそれらの追加の攻撃を発生させることもありません。

《影傀儡/影傀儡改》

必要名誉点
20
タイプ
《斬り返しⅠ》《斬り返しⅡ》変化型
前提
《鋭爪死縛》
限定条件
<投擲>
使用
バトルダンサーorグラップラー技能
適用
1回の遠隔攻撃
リスク
なし
概要
張り巡らされた鋼糸で投擲攻撃の軌道を自在に操る
効果

鋼糸を用いて投擲の軌道を自在に操り、死角からの攻撃や長距離からの攻撃を可能とします。

投擲攻撃が回避された際、以下のどちらかを選択することができます。
・再度同じ対象に命中力判定を行い、命中したら最初の出目が12であったものとしてダメージロールを行う
・別の対象を選択して命中力判定を行う。この時、遮蔽を無視した上で本来の射程の1.5倍の範囲内から対象を選択することができる

《斬り返しⅡ》を習得している場合、二回目の攻撃のダメージを「+4」します。
また、命中力判定の達成値が回避力判定の達成値を3以上上回っていた時、その攻撃が回避されたものとして扱うことを選択できます。

逆に、回避力判定の達成値が命中力判定の達成値を3以上上回っていた場合、攻撃を受けるか回避したものとして扱うか選択することができます。また、同じ対象への再度の命中判定に付随するダメージロールの最初の出目を12にする効果を無効化できます。

《一糸懸命》

必要名誉点
50
タイプ
独自宣言型
前提
グラップラー技能レベル9以上
限定条件
<投げ>
使用
グラップラー技能
適用
1回の投げ攻撃
リスク
回避不可
概要
対象を鋼糸で締め上げ、動きを制限する。格下の場合そのまま絞め落とす
効果

対象の背後に回って鋼糸で首を締め上げます。

この秘伝が宣言された投げ攻撃に対し通常通り命中力判定と回避力判定の達成値の比べ合いを行います。
攻撃が命中した場合、鋼糸を用いた近接攻撃と同様のダメージロールを行います。その後対象を締め上げ続ける状態に移行し、自身が補助動作で拘束を解除するか、対象が主動作を用いて引き剥がしを行い、冒険者+筋力(魔物データの場合は生命抵抗力判定)で上述の命中力判定の達成値を上回るまで対象は命中力判定および回避力判定に-2のペナルティ修正を受け続けます。拘束を続けている間、手番中に1回のみ補助動作で対象への鋼糸による攻撃を「抵抗:必中」で行うことができます。一方でその間自身は回避や移動、主動作を行うことができません。
命中力判定の達成値が回避力判定の達成値を3以上上回っていた時、対象は魔法行使判定と抵抗力判定にも-2のペナルティを受けます。さらに、対象のレベルが自身より4以上低いとき、対象は次の自身の手番終了時に生死判定を行わず自動的に気絶します。

この攻撃は自身が《投げ》の対象とすることができる、肺呼吸または血液循環を行う直立二足歩行する人型生物に対してのみ使用できます。

《九糸一生/九糸一生改》

必要名誉点
30
タイプ
《シャドウステップⅠ》《シャドウステップⅡ》変化型
前提
なし
限定条件
なし
使用
バトルダンサーorグラップラー技能
適用
10秒(1ラウンド持続)
リスク
なし
概要
敵の攻撃を鋼糸で受け、ダメージを軽減する
効果

束ねた鋼糸で敵の攻撃を受け止め、ダメージを軽減します。

特技宣言時、戦闘エリアに存在する鋼糸のうち何本をこの特技に使用するかを任意に決定します。

効果時間中に自身が物理ダメージを受けるとき、この特技に使用した鋼糸の本数×3点(改の場合は5点)適用ダメージを軽減します。
この時、実際に軽減したダメージ/3(Ⅱの場合は5、切り上げ)本の鋼糸が戦闘エリアから除外されます。
この特技に使用した鋼糸がまだ戦闘エリア内に残っていれば効果時間中この特技の効果は何度でも発揮されます。また、戦闘エリアから除外された鋼糸およびそれに結びつけられた投擲武器は自動的に秘伝習得者のもとに戻ります。

製作者:ニトロ