ウルシラ地方南部、ハールーン魔術研究王国内で有名な星座の町サイレックオードの出身。
地に近い星(ガザトオリコ)で観光業を営んでいる両親の一人息子として生まれる。

両親の仕事に度々ついて行く事でアーノルドは日常的に星座の町(サイレックオード)内の星々を行き来していた。
また、観光中の客の安全の都合上警察機構として活動している冒険者ギルド《星座の心臓》にも何度か顔を出したことがあり、何人かの冒険者にまるで息子や弟の様に可愛がってもらっていた。
アーノルド自身やんちゃな性格だったこともあり、グレートリフトの昇降競争を冒険者たちと行ったり、飛行型魔動機(グライドウイング)に乗せて貰って名もなき星々を渡り歩いたりもした。

ある日探検と称して知らない場所を散歩していたアーノルドだったが、第6支道区を通った折に人攫いに誘拐されてしまう。
盗賊ギルド《暗き伴星》、その末端員が金銭を得る為に行った事だった。

アーノルドが行方不明になった事は両親が蒼白な顔で《星座の心臓》に駆け込んだこともあり騒然となった。
元々ギルド内の仕事量が飽和していた為、決して余裕があったわけではないがそれでも捜索要員として冒険者が幾人か派遣された。


──結果として、数日後にアーノルドは《星座の心臓》の捜索員に保護された。特に怪我などは見られなく、衰弱なども見られなかった。
その間の記憶を本人は殆ど覚えていない事を除けば何も問題は無かったのだろう。
大粒の涙を零しながらも喜んで自らを抱きしめる両親と、それと真逆に自分に対して酷く悲しげな表情を向けていた捜索員。
アーノルドが誘拐犯に気絶させられ、再開した記憶の起点がそこだった。

日常に帰還したアーノルドだったが、事件以降の生活には一つの変化が訪れた。
誰もいない場所で、誰かが話しているような気がする。
周囲を見渡してみても誰もいない。
最初は気のせいかとも思ったが、この事象の頻度があまりにも高く一体どうした事かと思った。
しかし、誘拐事件以来両親は己に対してかなり心配する傾向がありこの件を相談するのにやや躊躇があった。
最終的にアーノルドが頼ったのは《星座の心臓》の馴染みの冒険者、自分を救出してくれた捜索員だった。

彼にその事を告げると、始め一瞬だけ辛そうな顔になった。
しかし、すぐに笑顔に表情を変えこう伝えてきた。

──アーノルド、君には妖精使いの才能があるのかもしれない。君が聞いているのはきっと妖精の声なんだよ──

彼はギルド支部長のハンスベル・ラフィンに掛け合いすぐにアーノルドの適性を調べてくれた。
結果は是。アーノルドには確かに妖精使いの才能があった。

そこからは流れるような展開だった。
ギルド側から両親に掛け合ってくれ、アーノルドの才能を謡い彼を冒険者へと勧め説得をした。
アーノルド自身は将来を決めかねていた事もあり、特に冒険者になる事に拒否感は無かった。
ギルドの冒険者たちから剣技の手ほどきを受けたり、妖精との意思疎通の練習をしたり。
今までにない事ばかりのそれはとても新鮮で楽しかった。

ただ、どうしてもアーノルドには一つだけ気になっている事があった。
確かに自分には普通の人には見聞きできない妖精の声を聞き取ることができるようだった。
だが、それはあの誘拐事件以降に起きた物でありそれ以前にそのような事は無かった筈なのだ。
あの日から急に世界は変わってしまった、その事にどうしても拭えない違和感を感じつつアーノルドは日々を過ごす。

その違和感の理由の一つが明確でありながらも、アーノルドは気づかないフリを続ける。

─こえが、きこえるんだ。妖精とは違う言葉を話す、ナニカの声が─

それから幾ばかの時を経て最低限の鍛錬を終えたアーノルドは、ある日《星座の心臓》ギルド支部長のハンスベル・ラフィンに呼び出しを受ける。
彼からは今後は新たな冒険者として活動するように指示が為された。
アーノルド自身も以前からわかっていた事だ。覚悟を決めた表情で頷く。
しかし、予想外の言葉が彼から続けられた。

──ただしお前の所属はここじゃない。ここから北東、タミール山脈の中腹にある《精霊亭》という冒険者ギルドに伝手がある。お前はこの星座の町(サイレックオード)を離れてその新たな場所で冒険者として生きていけ──

それはいったい何故なのか。
全く考えてもいなかった言葉に思わず問い返すが、彼は真剣な目でその結論を曲げる事無く訴えてくるだけだった。
長い時間お互いが見つめ合い、結局折れたのはアーノルドだった。その返答を確かに聞いてから、ハンスベルは漸く続きの言葉を紡ぐ。

──いいかアーノルド。お前が得た力はお前自身の物だが、そのきっかけはとある存在の｢悪意｣によるものなんだ。お前はその｢悪意｣から自分の身を守る必要がある。
冒険者としてその能力を高め、完全に自衛ができるようになるまで星座の町(サイレックオード)に…いや、可能なら魔術研究王国(ハールーン)にもできるだけ近づかない方が良い。
できるだけ本名を隠し、｢それ｣に見つかるまでの間に己の刃を研ぎ澄ませろ。
いつかお前が本当のことを知った時に、その｢悪意｣に立ち向かう事ができるように──

真剣に告げるハンスベルの言葉に、アーノルドはしっかりと頷いた。

支部長の部屋(ハンスベルの執務室)を出たアーノルドはすっかり仲間意識が芽生えていたギルドの顔馴染みたちにハンスベルとの対話の内容を伝え、別れの挨拶を済ませ《星座の心臓》を後にした。
自宅に戻り、冒険者として今後は国外で活動を行う事を話す。
魔術研究王国(ハールーン)から離れる事を告げた時に両親は驚いた顔をしたが、最終的には受け入れて貰えた。
父親は、それならこれを持って行くと良いといって一つの道具をくれた。
妖精使いが妖精と意思疎通を行い、魔法を行使する為に必要な宝石だった。
冒険者にも妖精魔法にも詳しくない父がなぜこれを持っていたか問うと、口の悪いドワーフ(トマトマ)から小遣い稼ぎに売りつけられたのだと苦笑した。
アーノルドはそれを受け取り、笑顔で旅立った。

さあ、まずは《精霊亭》だ。
そこからやっと、自身の冒険が始まるのだから。

【吊された男のミザリー】
任意のタイミングでタロット使用の宣言することで効果を適応する。
(戦闘中3ラウンド戦闘準備ターンは含まれない)
魔法使用時MP消費2倍対象に与える魔法ダメージを2回判定する事が出来る。
物理ダメージを与えるとき追加で【2d6+召異魔法技能レベル+筋力B】で追加物理ダメージを与える。
一部魔法の効果変更、魔神･妖精召喚不可
魔神の能力に対応するバフはミザリーの達成値追加となる。(これら以外の効果は適応しない)
ペルソナ状態の時攻撃の対象になった場合自分とミザリーは同時に攻撃を受ける。
庇う効果は自分にのみ適応しペルソナは自身で回避･精神抵抗を行う。
ミザリーの回避判定は【2d6+召異魔法技能レベル+敏捷B】で参照する。
ミザリーの精神抵抗は【アーノルド自身の精神抵抗】を参照する。
･補助動作の魔法や魔法ダメージを与えない魔法のMP消費は2倍にならない

一部魔法の効果の変更(時間は同じ)
･デモンズアーム
術者と小魔の与える物理ダメージ+2,魔法の武器化,防護点+2
･デモンズポテンシャル
小魔の命中回避達成値+1(3回まで累積可能)
･リコマンド
小魔のダイスを1回だけ振り直す事が出来る
･イビルコントラクト
小魔の命中回避達成値+2,小魔の与えるダメージ+2
･マイティデーモン
小魔の与えるダメージ+3
･ブランチ
小魔の行動を2回行う(術者と同じ魔法を反芻する)＊実質効果無し
･デモンズタックス
術者と小魔が受けたダメージを【デーモンルーラー技能レベル】分返す。
(術士と小魔が同時にダメージを受けた場合効果は同時に発生する)
1度効果が発生したらこの魔法の効果は消える
･アンチマジックバリア
術者と小魔の遠隔攻撃や『形状:射撃』の効果による魔法ダメージ【-5点】
(術士と小魔が同時にダメージを受けた場合効果は同時に発生する)
1度効果が発生したらこの魔法の効果は消える
･デモンズスプレッド
術者と小魔の指定した属性ダメージを半減する
(属性の選択は1回に1度のみ、別種類を選ぶ限り累積する)

ペルソナ状態時用意しておく物
防護点ステータス(初期値は術士と同じ値)
回避ステータス(2d6+召異魔法技能レベル+敏捷B)
【吊された男のミザリー】
【2d6+召異魔法技能レベル+筋力B】ミザリー攻撃/打撃ダメージ

Q.タロットの宣言によるペルソナの展開は補助動作で問題ないよね？
A.問題ありません

Q.展開したペルソナを30秒経過前に自身の手番でカードへ戻す事は可能？
A.不可能です、3ラウンドは外に居ます

Q.小魔のいる場所って召喚者と同じ？それとも魔神準拠？
A.召喚者と同じで部位扱いはしない

Q.単一で駒として扱う？
A.攻撃の対象に関して単一で扱います

Q.対象がエリア(空間)のバトルソングなどは乗る？
A.乗りません、小魔に乗るバフは召異魔法に関する物のみです

Q.小魔にバイオぺやセイクリッドジェイルなどのデバフはかかる？
A.かかりません、デバフとして受けるのは召異魔法に関する物のみです

Q.ペルソナ状態時異界の門は開けるの？
A.開けます、なので異界の門を開いてる状態で無いと使えない魔法も従来通り使用出来ます

Q.小魔の毒・病気・精神効果無効はそのままですか？
A.無効です、しかし術者本人は効果を受けます。

Q.小魔の防護点を上げる方法って結局何？
A.デモンズアームとミニマムアーマーの2種類のみです。
逆に自発的に防護点が下がることは特殊効果を受けない限りほぼ無いでしょう。

《星座の心臓》の皆とはまた違った冒険者たちが多くいて、新しい光景をいっぱい見つける事ができた。
故郷を離れて寂しさを感じないわけではないけど、ここはとても楽しくて居心地のいい『居場所』なんだと感じられた。

【森の異変の調査】
森の調査に向かった時に一緒だったイレイナさん。
あの人が使った魔法…妖精魔法じゃないのに、なんでだろう。
唱えていた詠唱が、魔法が…なんとなく、自分にもわかるような気がした。

──アノチカラガアレバ、ボクハモットツヨクナレルノカナ？──

【不和の凶兆】
異常なまでの喧騒が絶えない人里。
《精霊亭》の依頼で現地に向かった僕らが見たのは絶え間なく諍いを続ける住人たちだった。
一緒に依頼を請けてくれた人の中にいたルクレッタお姉さん曰く、今回の事件には魔神が関与しているそう。
調査の結果対象の魔神こそ判明したものの、結局のところ事件には魔神以外にも幻獣が関わっており僕はそちらの対応で精一杯だった。
結局魔神はシエスタお姉さんとルクレッタお姉さんの二人が対処してくれこちらにも援軍に来てくれ、事なきを得た。

魔神。
何故だろう、とても気になる(惹かれる)言葉だ。
……ルクレッタお姉さんに、魔神についてもっとオハナシヲキイテミタイナ──？

【帝国ルーデンベルク防衛戦】
《精霊亭》の殆どの人が蛮族の討伐に乗り出す中で、国書まで持ち込まれた大規模な依頼がやってきた。
僕らのいるウルシラ地方の外れにて新たにできた国。
ルーデンベルク帝国が魔物に襲われているとの情報の基、救援に向かうというものだった。

今まで受けた依頼とは規模も難易度も全然違って。
長い…凄く長く感じた、文字通り戦争だった。

提携のある冒険者ギルド《月狼亭》の人達や、それに縁の連なる蛮族の方々にも協力を仰ぎ漸くこの一連の騒ぎは収まった。

ただ、仲間たちと勝利を分かち合う仲で。
僕は、僕を助けてくれたあの黒衣の剣士の事が気になっていた。
──うん、僕もあの人みたいにもっと強くならなきゃだし。君の言う事は正しいみたいだ、■■■■。

《月狼亭》にお邪魔し、ホムラさんやルクレッタさんとお話していて気付いた。
あ、この人達『遊びが足りてない』と。
二人とも僕より年上なのに、娯楽への興じ方に偏りがあるなぁと思った。
なので、僕の地元で流行したゲームを一緒に遊んでみる事にしたのだ。
サイレックオードでは知らぬ者がいない程の定番中の定番。

──『汝は蛮族なりや』を。

その場にいたジライヤさんという人と、エレガンスさんという人がともに参加してくれたり。
ルクレッタさんのお兄さん…エミリゼオさんやグラトニューさんという人も後から乱入されたり。
ルクレッタさんは緊張の方が勝ったみたいだったけど。
それでも楽しんでくれたみたいだし、参加してくれた方皆がわいわい騒げてちょっとしたお祭り気分になれたと思う。
次は、僕もプレイヤーとして皆と遊んでみたいなぁ。