ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

マルシェの街 - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

マルシェの街

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知名度
形状
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製作時期
概要
復興中の街
効果

●概要

ランドール地方北部の平原にある小規模の街です。
周囲は人族・蛮族どちらの勢力も介在しない空白地帯であり、ランドール地方内でも孤立した街でした。
冬場は北のアビス海から吹く湿った風によって、積雪が多い気候です。
小規模な街ながらも、魔法文明時代からある強固な防壁に囲まれており、自衛能力は高かったようです。
その防衛力に加え、ランドールの戦火の中心から外れていたこと、特別に豊かな土地でもなかったことから、蛮族による襲撃は稀でした。
しかし、2年程前に蛮族とアンデッドが大挙して押し寄せ、今は瓦礫の山と化しています。

●歴史

魔法文明時代その1

 優秀な公王が治める小国だったようです。
 現代でも公王の城(の遺跡)が街の北部に残っています。
 公王の統治時代は平和だったようですが、公王に妃が嫁いできた数年後に状況は一変します。

「狂愛女王」……今ではそう呼び伝えられている妃は近衛騎士を篭絡し、公王を暗殺すると、女王を名乗り国を乗っ取ってしまいました。
 その後、彼女は自分が贅の限りを尽くした生活を送るために、理不尽な法律をいくつも発令して民を苦しめます。
 騎士団には腐敗が広がり、女王の暴挙を止めようとはしませんでした。

 しかし女王の栄華も長くは続きません。
 彼女の娘、王女のエルゼニーナが母親の愚行を止めるべく、身分を隠して民衆をまとめ上げて、女王を討ち取ったのです。

 女王が斃されると、エルゼニーナは自身の血筋を民衆に打ち明け、怒れる彼らからの断罪を受ける道を選びます。
 エルゼニーナは火刑に処されることが決まり、街の広場にて火炙りにされてしまいますが、燃える彼女を助けるために、ドワーフの少女アリスが火の中に飛び込みました。
 すべてが燃え尽きた後には、エルゼニーナとアリスだけが残っていました。
 アリスに諭された民衆は我に返り、自分たちの残酷な行いを悔い、エルゼニーナと和解します。
 その後、エルゼニーナは伝説の聖女として、現在に至るまで語り継がれることになります。
 なお、「アリス」については「“創造と旋律の神”アリス アリス・ルミナスについて」を参照してください。

魔法文明時代その2

 エルゼニーナは良くマルシェを統治し、戦乱の世にありながらもマルシェは平和を維持します。エルゼニーナはエルゼニーナ流重奏魔導理論を提唱し、その理論を国防に役立てたようです。
 また、マルシェはアリス・ルミナスの治める「アトランティス王国」とも交流があり、かの国から優れた魔道具が流入していたことも、乱世を無事に切り抜けられた理由の一つでしょう。それらの魔道具は、現代ではほとんど散逸していますが、今もマルシェのどこかに眠っていると言われています。
 しかし平和な時代の終わりはやってきます。それは、ドラゴンレイド……3千年に1度のフォールンドラゴンの襲来(フォルトナコードp64)によって引き起こされました。
 奈落からくる魔神の脅威にアルフレイム大陸が混乱する時代、そこに重なるようにして訪れた竜災は、当然のようにマルシェにも襲い掛かります。フォールンドラゴンの襲来により、マルシェも人口の3割を失う大損害を被りました。ただ、エルゼニーナの奮闘と、優れた魔法兵の存在により、マルシェは他の人族国家と比べよく被害を押さえた方ではあります。
 ただ、ドラゴンレイドをしのいだマルシェは、しかし、偉大な指導者であるエルゼニーナを失います。ドラゴンレイドの終盤、同盟国であるアトランティス王国に強大なフォールンドラゴンが現れ、アトランティス王国の救援に向かったエルゼニーナはアリスと共に協力して戦います。アリスが自分諸共にフォールンドラゴンを封印することで、竜災は終結したのですが、フォールンドラゴンはアリスを呪いで苦しめ、封印からの脱出を試みます。エルゼニーナはアリスを助けるために、その呪いの苦しみをアリスから肩代わりすることに決めました。呪いによって、永劫に続く苦痛に蝕まれることになったエルゼニーナは、マルシェの王城に閉じこもり、いつの日かフォールンドラゴンが討たれる日を待ち続けています。
 

魔動機文明時代

 エルゼニーナが表舞台から去った後も、マルシェの民は懸命に国を守って生きていきます。しかし竜災の爪痕は大きく、指導者を失った上に国と呼べる規模はなくなり、いつしか「マルシェの街」と呼ばれるようになりました。
 他の街との交流はほとんどなく、ウルシラ地方のように、魔法文明時代からの暮らしが続きました。
 そのために、自然と真語・操霊魔法・神聖魔法が発展していき、街の住民の半数ほどはそれらの魔法の才能に目覚めるようになりました。
 これは、よそとの交流の無い街で、魔法使いと一般人が混血を繰り返したことも要因の一つであると言われています。
 特に、聖女の血が色濃く受け継がれているという「赤髪」の者は、魔法の素養が高い傾向にあったようです。

大破局

 蛮族の多くは大破局でランドール回廊方面へと押し寄せたこと、堅牢な防壁、住民たちの高い魔法適性という様々な要因により、マルシェの街の被害は「比較的」軽微なものとなったようです。
 この防衛戦では、半ば伝説の存在として語られていた「冬の魔女」がマルシェの防衛に力を貸したようです。

現在

 ランドール地方にしては平和な日々が続いていました。しかし、突如として強力な力を持った蛮族の長が率いる、蛮族とアンデッドの混成軍によって襲撃を受け、街は壊滅してしまいます。
 ほとんどの住民は逃げることができず、蛮族たちに皆殺しにされてしまいました。
 この侵攻は、大破局の際に冬の魔女に目を付けたノスフェラトゥ「バーバヤーガ」によって引き起こされたものです。
 ※多摩卓との関係
 レシュエは神聖魔法の師匠(真語魔法・操霊魔法にも秀でた賢者)のテレポートで逃がされました。レシュエが戻った時にはもう、焼け焦げた死体の山と、瓦礫の山が残っているだけでした。
 のちに仲間と共にマルシェに戻ってきたレシュエは、仇であるバーバヤーガの討伐に成功します。
 

その後

 アリス・ルミナスが封印していたフォールンドラゴンは、アリスの仲間と、彼らに協力するたくさんの冒険者たちによって、3千年の時を超えて討伐されます。
 これによって、エルゼニーナにかかっていた竜の呪いは解けます。
 エルゼニーナはマルシェの旗頭となり、ぽつぽつと戻り始めたマルシェの生き残りと共に、マルシェの復興を目指します。
 エルゼニーナは長らく呪いに苦しめられていた影響により、かつてと同じような力が残っておらず、またマルシェの復興には人手が必要で、彼女はしばしば冒険者を頼り、依頼を出すようです。

●施設

墓標の丘

生き残りの少女が作った墓標が無数に立ち並ぶ丘です。

狂愛女王の王城遺跡

街の北部には「狂愛女王」の城があります。
女王の収集したという呪物が無数にあり、非常に危険なため立ち入り禁止の遺跡です。好奇心旺盛で優秀な冒険者たちが探索に向かったこともありましたが、そのほとんどが帰還しませんでした。帰って来た者たちも強力な呪いを受けており、やがて発狂し命を落としたという記録があります。

王城跡地の真実

聖女エルゼニーナが玉座にて眠っています。
彼女は友であるアリス・ルミナスが受けたフォールン・ドラゴンの瘴気による呪いを肩代わりして、3千年以上もの間、耐え続けています。
呪いの力は非常に強く、呪いに対する強力な対策が無い限り、王城に踏み込んだ者は呪いの余波だけで即座に死に絶えるでしょう。

処刑広場

聖女エルゼニーナが処刑され、そして火の中から救い出された広場です。

大神殿

キルヒアを祀る神殿です。学舎としての役目もあり、町の住人たちはここで学問や魔法を学んでいました。
神殿の地下には宝物庫がありましたが、宝物庫に納められていた魔剣によって街が滅びた後に迷宮化しています。
宝物庫には貴重な神器や魔道具が納められていたとも言われ、この迷宮を攻略していけば、それらを手にすることができるかもしれません。

南東の森

街の南東には深い森があります。迷いやすい森であり、特に冬場は積雪の影響もあって、一度迷い込んでしまったら出られないとも言われています。
この森には、エルゼニーナとアリスの友である魔女、冬の魔女ミラが住んでいます。
善良な者が彼女の元を訪ねることができれば、その叡智により道を示してくれるかもしれません。しかし、もし悪しき者が彼女を怒らせたなら、その者は立ち所に永遠に解けぬ氷の呪いを受けることになるでしょう。

●その他

流派データ

エルゼニーナ流重奏魔導理論

製作者:マタタビ