勇者コンプレックスを拗らせているハイマンの少女。
(ハイマンなので)生まれてすぐ両親を亡くし、孤児院に引き取られる。
10歳の頃、魔王討伐のため村を訪れた勇者と出会う。
なんやかんやあって勇者を志すようになるが、現在は孤児院の経営を支えるために村の酒場でバイトをしている。
(工事中)

「ふふん♪これでアタシの10連勝ね。マスター、ミルクをお願い」

　腰に手を当て勝ち誇ったルルの見下ろす先には、床に這いつくばって己の未熟を噛み締める情けない男の姿。

「おじさん、魔法の才能無いんじゃないの？」

「おじっ……勘弁してくれよ。僕はこれでもハタチなんだ。まだまだ成長期真っ盛りのね」

　などと益体もない言い訳が喧しいこの男は、この村に滞在中の冒険者だ。ルルとは酒場で顔を合わせるたびにマナ・ダーツで勝負し、ミルクを献上させるのが恒例になっている。
　魔法の才においてただの冒険者に劣ることはないと自負するルルが相手なのだから、負けを恥じることはない。しかし、問題なのは男の肩書きだ。

「せめて前のようにお兄さん……いや、いっそ勇者様と呼んでくれたっていいんだぜ」

　ルルたちの暮らす、呪われた地。ザムサスカ地方平定のために「勇者」としてやって来たのが、寂れた酒場でウインクとポーズを決めているこの男。現在は「魔王」の根城を目前にしながら、こんな辺境の村で二の足を踏んでいる。絶望からルルたちを救ってくれるはずの「勇者」がこの体たらくでは、この閉じられた日々の終わりなど夢のまた夢だろう。

「じゃあ、さっさと魔王を倒してきなさい。そしたら認めてあげるわよ」

「簡単に言ってくれるなよ、ルルちゃん。魔王を倒すのにはね、膨大な準備と根回しと下拵えが必要なんだ」

　ちっちっちっ……と立てた人差し指を左右に振り、得意げに講釈を垂れる自称勇者。そろそろ短くないと言えるくらいの付き合いになるが、こういう態度は何かを誤魔化している証拠だ。

「全部一緒じゃない。……それで、その準備とやらはいつ頃終わるのかしら？」

　子供騙しの撹乱を躱しつつ、のらりくらりとした勇者の姿勢に一石を投じる。まるでばつが悪くなった子供のように黙りこくる勇者だが、追撃の手を緩めてはいけない。
　ここは、さっき仕入れたばかりのネタの出番だ。

「おじさんが村に来て3か月。宿屋のおばちゃんが部屋の掃除をさせてくれ、って嘆いてたわよ」

　村一番の宿屋を勇者料金で貸し切りにして、起きてくるのは夕方になってから。しかも皆が寝静まった深夜に、ふらっとどこかへ出かけているらしい。育成に失敗した貴族の放蕩息子のような生活をもう3か月も続けているのだから、この村における勇者の信用など無いに等しい。どうして追い出されていないのかが不思議なくらいだ。

「……君は僕のことを実家の部屋から出てこないダメ無職みたいに言うけれどね、僕だって僕にしかできないことを精一杯頑張っているんだよ？」

「勇者(おじさん)にしかできないこと……それが魔王を倒す、ってことなんじゃないの？」

　貸し切り状態だった酒場のホールを静寂が支配する。自分の半分ほどしか生きていないような美少女に正論をぶつけられてぐうの音も出ないとは、情けない勇者もいたものだ。

「ミルク、お待ち」

　コトリ、というグラスの音とマスターの静かな声が沈黙を破る。勇者は降参とばかりに両手を挙げ、ため息をひとつ。

「……明日。明日から本気出す」

「ダメな大人って、みんなそう言うのよね……」
　
　ダメ人間の常套句にため息を返しながら、こんな大人になりたくはないなと思う。

「夜遊びなんてしてる暇があったら、勇者らしいことのひとつやふたつ、やってみせなさいよ」

「な……どうしてそれを……」

　絶句している勇者を横目に、勝利のミルクをちびちびと舐める。もちろん勇者(はいしゃ)の奢りだ。脂肪分の少ないミルクは薄味でお世辞にも美味しいとは言えないが、大人たちは好んで飲んでいる。いつかはこの味にも慣れるのだろうと思い、ルルも酒場に行くたびに注文しているのだが、オトナの舌にはまだ程遠いようだ。

「ひとこと、勇者様～って呼んでくれるだけでいいんだけどなぁ。そしたら頑張れる気がする……」

　ミルクを飲み干し、上唇についたヒゲを拭うころには勇者も立ち直ったようだ。またもや子供みたいなことをぼやいているので、ここはひとつ、オトナの余裕というヤツを見せてやろうではないか。

「そうね……次アタシに勝てたら、考えてあげなくもないわ」

「マジで!?撤回はなしだぜ、ルルちゃん」
　
　ずい、と身を乗り出して目を輝かせる勇者。食いつきかたが本当に子供っぽい。しかし、子供が相手だろうと手加減しないのがオトナの流儀である。連勝を11に伸ばして、ついでにミルクをもう一杯いただこう。

「撤回なんてしないわ。だってアタシ、天才で美少女なのよ？」

「人間のおじさんじゃあ、アタシが死ぬまで敵いっこないわね。無駄な長生きご苦労様」

　ふたたび、夕暮れの酒場に沈黙が訪れる。しまった。寿命の話をすると、決まって悲しそうな顔をするのが人間という生き物だ。『おくる側』の感傷なんてものには共感も興味もないが、気を遣わせてしまうのは本意ではない。

「……訂正するわ。アタシは生まれ変わっても天才で美少女だから？おじさんは死んでもアタシには勝てないの。わかった？」

「……はは。そうだね」

　勇者はただひとことそう言うと、ルルの頭に手を乗せ、わしゃわしゃと髪をかき乱しはじめる。戦いの跡と経験が刻まれた大きな手は、子供に対する加減を間違えない。
　ふと、思った。これではまるで――――

「気ぃ遣ってんじゃないわよ、おじさんのクセに」

攻撃魔法

戦闘補助

探索

賦術

陣率

真語>学者>軍師>神聖(4まで)>錬金(5まで)>操霊
実は操霊いらない説が浮上、ドラクエ式賢者にでもなろうかな軍師とか取って達成値上げるかも→先制値のためにも軍師は要る

範囲(貫通)主体で戦うため最速制御。Lv9までに操霊か神聖が伸びてたら拡大数切って魔力強化に行くかも。⇒習熟ルートが見えてきた。11はバイキャ7で取っていい。どうせ1R目に宣言する特技ないし。

ランク1

≫ライフスティール　≫ウォーターフォール

ランク2

≫ホワールプール　○▶グルームニードル

ランク3

【ルミナスヘイロー】【ソウルドレイン】　

ランク4

【ゲイルシュレッド】【レイジングバースト】

ランク5

【ヴォイドツイスター】【サンクチュアリ】

ヴォイドツイスターゲイルシュレッドしたいよね!!それ以外はわりと未定