裏切られたことがある
大怪我をしたことがある
未だに叶わない夢がある

見聞を広げるために

職業

冒険者

身長

171cm

体重

54kg

性格

無機質

好きな物

魔動機 旅

苦手な物

背後を取られる事

趣味

魔動機いじり

冒険者前

郊外の農村にて生を受けた彼女は、生まれた時から身体が弱く、髪・肌ともに雪のように白かった。
しかし彼女は、身体の弱さとは真逆に人一倍活発な性格をしていた。どんなものにでも興味を示し、目を輝かせては笑う。どれだけ両親が心配したところで、彼女の持つ外の世界への興味は、日に日に大きくなっていった。その中でも、特に興味を持ったのが魔動機であった。流れの商人に見せてもらって以降、魔動機を欲しがるようになり、誕生日に買ってもらった小さな魔動機は、今でも肌身離さず持っている程である。
そんな彼女の活発さを見た両親は、過保護な教育方針を変え、彼女を出来る限り自由に遊ばせるようになる。生傷の絶えない幼少期だったが、その生活は彼女にとっては素晴らしい体験であり、世界の広さを彼女に教えるきっかけとなった。

十数年後。成人が近くなった彼女は、普段は母の家事を手伝い、折を見て父と狩りにでる。そんな生活を送っていた。
そんな十数年間での彼女の一番の変化と言えば、恋人ができたことだろう。相手は幼少期から仲の良かった幼馴染である。彼女と彼は、言わば同好の士であり、両者ともに外の世界に強い憧れを抱いていた。そのため、成人の暁には二人で村を出て、世界を旅して回ろうという約束が成されたのも、必然のことであっただろう。

しかし、その約束が成されることはなかった。
彼女はある日、彼が浮気をしているという噂話を耳にする。動揺しつつも真意を確かめようとした彼女は、人気の無い所で彼を問い詰めることにしたのだった。
恋人を信じる彼女の思い。その思いに返ってきたのは冷たく鋭い鉄の刃だった。彼女が恋人に背を向けた一瞬。鋭い痛みが背中を貫き、振り返る間もなく彼女は地面に崩れ落ちる。その瞬間、彼の浮気は事実であり、自身の存在を負担としか感じていなかったことを、彼女は知ることとなるのだった。ためらうことなく、彼は彼女を森に引きずって行く。薄れゆく意識の中、彼女の目に映ったのは村へ戻っていく証拠隠滅を済ませた想い人の背中であった。

彼女が目を覚ました場所は、天国でも地獄でもない、神殿のベッドの上であった。
事情を聞けば、彼女が意識を失っていた間に蛮族の襲撃があり、村が壊滅したという。幸運なことに、状況確認のために派遣されていた冒険者に発見され、彼女は重傷を負いながらもどうにか一命をとりとめたのだ。
どうやら村人は一人残らず殺されたらしく、生存者は彼女ただ一人。皮肉にも彼の裏切りが、彼女の命を繋ぐことになったのであった。

冒険者になった経緯

両親の死と恋人の裏切り。既に帰る家はなく、交わした約束も泡沫の如く消え去った。壊れかけた彼女の心を辛うじて繋ぎ止めていたもの。それは、幼少の頃から胸の奥に灯り続けていた、外の世界への尽きぬ興味であった。
残された彼女の行動原理はただ一つ。世界を巡り、己の見識を深めること。そんな彼女が冒険者となるのは、必然であった。

現在の生活

幼い頃から培った狩猟の技術と、身近にあった魔動機への知識を糧として、彼女は冒険者としての道を歩んでいる。依頼をこなして金を得、各地を巡り歩く日々。その旅路で目にするものすべてが、彼女の生きる理由であり、存在を支える礎であった。
そして、世界を隈なく見届けた時。彼女の旅は終着点に至るだろう。