ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

【狩る獣の舞闘】 - ゆとシートⅡ for SW2.5 - ゆと工公式鯖

【狩る獣の舞闘】

(アルフレイム大陸各地)
入門条件
戦士系技能レベル5以上の習得、敏捷度24以上、100名誉点(リカントのキャラクターは50名誉点)

獣のような敏捷性と瞬発力を前提として、這いつくばる低姿勢からの強襲を基本とする、異形の闘法。これを体系的に伝授するコミュニティは存在せず、いつから存在するのか、誰が発祥なのかすら判っていない。しかしながら、ある種の素質をもつ者は、次第にこの戦闘技術に行き着くのだという。この流派の存在は、戦技の蒐集家であったある戦士によって見出された。曰く、闘いの原始的な本質はただ一つであり、獣の似姿に力を求めるならば、それに回帰するのは必然であった。

この戦闘スタイルは、本来人族がとる二足歩行の直立姿勢によるものとはかけ離れており、体の柔軟さ、筋力と体重、体型のバランスが適していなければ却って枷となる。そうした素質、あるいはその不足を補う十分な技術の研鑽によって初めて、獰猛な肉食獣の如き狩りが可能になる。
この戦闘スタイルを取る者自体が少なく、その習得は簡単ではない。そうした希少な人物に出会い教えを乞う必要がある。あるいはそのような獣の如き戦い方をどこかで知ったり、自身に適する戦闘スタイルとして閃いたりした上で、戦士としての習熟と、相応の事物を見聞し、戦いの術理を会得するための期間が必要である。それは戦士として受けた名誉によって得られる多様なコネクション、またはそれが裏付ける戦闘経験によるものであろう。
その体に獣の要素をもつ者であれば、習熟は比較的たやすい。リカントやリルドラケンの中には似たような技術を自然と身につけている者が比較的多く存在するかもしれない。リカントの場合は獣としての肉体を解放した際の身体感覚がこの戦闘スタイルの根本に近く、リルドラケンの場合は重く長い尻尾によって安定しやすいという点に、それぞれ優位性がある。

また、魔法文明時代のある小国の貴族が飼っていた傭兵団は、類似した技術を駆使していたと言われている。すでに滅んで久しく、その詳細はもはや知るところではない。

戦士系技能のレベルが5以上であり、敏捷度の能力値が24以上のキャラクターのみがこの流派に入門できる。ただし、リルドラケンのキャラクターは、敏捷度が24以上でなくとも入門できる。この入門条件を満たしているか判断する際には、アイテムや魔法の効果の影響は無視される。

流派装備

<獣爪>は、地面を掻き、体を支える用法に最適化された鉤爪である。独自の低い体勢からの行動を助ける。
特徴的なうねりのある刃が釣り針のような形状をとっており、浅い土であっても爪を立てて体を引き寄せることができる一方で、それを前方に引き抜くことが容易い設計になっている。また、爪の外側を押し当てれば、そのたわみによって強い推進力を得ることもできる。
これは魔法文明時代のある貴族が、自らの所有する傭兵団のために作成した兵装であり、本来は魔法の品である。現在残っているものはその形状のみを取り入れた類似品やレプリカであるものが多い。

<扇爪>は、指の間に挟んで使用する暗器であり、投擲攻撃のほか、複数を同時に持って爪のように使うこともできる。潜在的な価値の高い武器であり、習熟によって真の力を引き出すことができる。

これらの品を作成できる人物は限られており、この流派に相当する戦闘技術を知っていて、そのための装備を開発する期間を経た武器鍛治士でなくてはならない。あるいは、そのような人物から製法を伝授された者でなくてはならない。そうした職人と知り合う、知り合いの職人に開発を依頼するなどの方法によって、これらのアイテムを購入できる状況を得ることができる。そのためには、各アイテムにつき名誉点40を支払う必要がある。それ以降は名誉点の支払いは不要で、適する金額を払うことで何度でも購入ができる。

名称 知名度 カテゴリ 価格 概要
扇爪 15 〈ソード〉
〈格闘〉 〈投擲〉
500 指に挟んで3本爪として使うこともできる細いナイフ。【狩る獣の舞闘】で用いれば複数本を同時投擲可能。
獣爪 15 〈格闘〉 4000 地面を掻き、体を支えることに適した鉤爪。【狩る獣の舞闘】で用いれば追加で1回攻撃できる。

秘伝

以下の秘伝は、入門条件で課されている通り、使用者が戦士系技能レベル5以上を有し、リルドラケンのキャラクターでない限り、敏捷度を24以上有することを前提とする。
アイテムや魔法、魔物の特殊能力などの効果によって技能レベルや敏捷度がこれらの条件を満たさなくなった場合、以下の秘伝は一時的に使用できなくなる。つまり、効果の解除や他の効果によって上の条件を満たすようになった場合は、再び使用が可能になる。

《顎門被り》

必要名誉点
30
タイプ
常時型
前提
限定条件
使用
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
回避力判定、命中力判定-2
概要
片手で2H近接攻撃武器と筋力が10まで超過する1H武器を装備可能
効果

肩を支点に武器を支え、体ごと振るう荒々しい剣技。それは牙を突き立てる肉食獣の顎の如き様である。
両手で構える前提の巨大な武器や、身に余る重さの武器を片手で扱うことができる。その代償として、振り回すような大振りは命中精度に欠け、見切られやすい。そして、武器に振り回される形になり、回避も難しくなる。
踏み込みと武器による攻撃が一体化するため極端に前傾した低姿勢との相性がよく、これらの弱みを打ち消すことができる。

「用法:2H」の近接攻撃武器を片手で装備、保持できるようになり、必要筋力が筋力を10まで超過する「用法:1H」の近接攻撃武器を装備できるようになる。
また、この効果で近接攻撃武器を片手に装備している間、回避力判定とその武器による攻撃の命中力判定に-2のペナルティ修正を受ける。《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》の効果が適用されている場合、これらのペナルティは無効化される。

《平身蹄踏 / 平身蹄踏撃/ 平身蹄踏殺》

必要名誉点
50/20/20
タイプ
《ディフェンススタンス》変化型
前提
《回避行動Ⅰ》《全力攻撃Ⅰ》/《 回避行動Ⅰ》《全力攻撃Ⅱ》《平身蹄踏》/《回避行動Ⅰ》《 全力攻撃Ⅲ》《平身蹄踏撃》
限定条件
〈盾〉の非装備、2Hアイテムの非装備、非保持
使用
適用
10秒(1ラウンド)持続
リスク
ほとんどの行動判定-2
概要
敏捷度ボーナス+2、近接攻撃のダメージを(敏捷度ボーナス)-2点/(敏捷度ボーナス)+2点/(敏捷度ボーナス)+6点増加
効果

地に手を突いて這うような低姿勢を取る構え。いかなる瞬間にも地面との接点を確保でき、高い機動性と即応性を得る。全身の筋力を駆使して行う踏み切りは、その音が馬の蹄によるものに似ており、秘伝の名もそれを由来とする。
直立二足歩行の骨格にはいささか無茶な動きであり、正確な狙いは難しくなる。全身の筋力を使った素早い踏み込みによる一撃は非常に重く、相対する者にとっては大きな脅威となる。
一方で、近接攻撃以外には向かない構えであり、即座にそうした行動を取ることは不可能である。また、連続した使用は肉体への負荷が大きく、肉体へのダメージを生じる。

盾を装備している状態でこの秘伝を使用することはできない。「用法:2H」のアイテムを両手で装備または保持している状態では、この秘伝を使用することはできない。この秘伝を使用する場合、それは手番におけるすべての主動作、補助動作より前でなければならない。例外的に、複数回の使用をした場合にもこの秘伝の効果は重複する。

敏捷度ボーナスに+2の修正を受け、効果時間中に行う武器攻撃による物理ダメージを増加させる。増加量は《平身蹄踏 》/《 平身蹄踏撃 》/ 《平身蹄踏殺》について、それぞれ「(敏捷度ボーナス)-2」点 / 「(敏捷度ボーナス)+2」点 / 「(敏捷度ボーナス)+6」点である。

リスクとして、回避力判定を除くすべての行動判定に-2のペナルティを受け、近接攻撃以外の主動作、補助動作を行えない。
この秘伝の直前の宣言から1ラウンド以内にもう一度宣言した場合、そのたびに「敏捷度ボーナス」点の確定ダメージを受ける。

《脱兎殺法》

必要名誉点
30
タイプ
主動作型
前提
《平身蹄踏》
限定条件
1H<投擲>武器、《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》の適用下
使用
適用
リスク
回避力判定-6
概要
投擲攻撃を行いながら乱戦から離脱する
効果

大きく飛び退きながら手に持つ投擲可能な武器を投げつけ、牽制を行う。これによって、敵味方が入り乱れる乱闘から離脱することができる。投擲の動作は離脱と一体化しており、煽るように下投げを行う。指を掛けて行う投擲の際に真価を発揮する。
空中にいる間や、飛び退いた後の着地の際には大きな隙が生まれ、回避が難しくなるため、使用には注意が必要である。

この秘伝は乱戦状態でのみ使用でき、《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》のいずれかの効果が適用されている場合にのみ使用できる。

同じ乱戦エリアのキャラクター1体に投擲攻撃を1回行う。その後、基本戦闘においては自軍後方エリアに移動する。上級戦闘、熟練戦闘においては、使用した位置から6m離れた任意の座標に位置を変更する。これは移動ではないため、この行動に対して移動妨害を行うことはできない。
この秘伝において、流派アイテムである<扇爪>を用いて投擲攻撃を行う場合、投擲攻撃の回数を3回に変更する。
リスクとして、回避力判定に-6のペナルティ修正を受ける。

《窮虎穿天》

必要名誉点
30
タイプ
主動作型
前提
《牽制攻撃I》《平身蹄踏》
限定条件
《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》の適用下
使用
適用
リスク
概要
命中力+3、1回近接攻撃を行う。
効果

地に伏せる低姿勢から飛び上がるように放つ斬り上げ。全霊を込めた剣速で低い軌道から迫るその攻撃は、生半な眼力では見切ることはできない。一度放てば、地を這う姿勢は解除されてしまう。

この秘伝は《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》のいずれかの効果が適用されている場合にのみ使用できる。

命中力判定に+3の修正を得て、1回だけ近接攻撃を行う。
〈両手利き〉を習得していても、この秘伝を用いる主動作において行える近接攻撃は1回のみであることに注意が必要である。
攻撃の直後、適用されている《平身蹄踏》《平身蹄踏撃》《平身蹄踏殺》の効果をすべて取り除く。〈追加攻撃〉の効果による追加の攻撃はその後に解決される。

製作者:ちばけい