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本名はマリー。姓は無し。
幼い頃に混沌災害で故郷の町が滅び、たまたま近くの森に遊びにいっていた子供たちだけが生き残った。
一番幼く役立たずだったため、別の町へ避難する際に置いて行かれるも、通りかかった小さな傭兵団『ヴァンダーファルケ傭兵団』に拾われる。
家族のように気さくな傭兵たちに囲まれ、下働きとして、国を渡り歩いていた。
ある時、団の主力たちが出撃中の駐屯地に混沌投影体が現れるも、残っていた予備武器の槍を持ち、決死の覚悟で突進、辛くも倒すことに成功する。
その混沌投影体の混沌核が聖印へと変わり、マリーへと宿り、君主(ロード)となった。
君主(ロード)が居れば傭兵団にも箔が付くと、実戦経験も無いまま団長へと祭り上げられた。
そして参謀に言われるがまま、それっぽい名前へと改名し、訓練をし、戦場へと赴く。

傭兵団の下働きとしてずっと暮らしていたため、学も無いアホの子である。
団員(かぞく)の言うことは無条件に信じ込み、疑うことは無い。
そのため参謀(へんじん)に言われるがまま、君主(ロード)として、団長としての歪んだ心得を叩き込まれ、団員の士気を高める最高の装備だとあたまのわるい格好をさせられている。
しかし団員(かぞく)以外の悪意には敏感で、直感的に正解に突き進む、デキるアホの子である。

アストリッド・ユーノには下働き時代、仕事が無く団全体が飢えていた時、前払いで食料を用意してくれた恩人であるが、その後しばらく格安でこき使われることとなった。
ちなみに傭兵団の名前『ヴァンダーファルケ』は隼。『ファルケ』のみだと鷹である。そう、鷹の団…。

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