UGN日本支部所属の監察官。
ランキング上位常連、多くのファンに支持されていたプロヒーローだったが、3年前突如としてヒーローを引退。現在はUGN日本支部に所属し、後発の育成と現職プロヒーローの監察官を勤めている。
ヒーロー歴は約10年、監察官は3年程になるため、業界での知名度はかなり高い。

◇容姿

ゴールドのストレートヘアーにタレ目が特徴の女性。女性ながら体躯に恵まれ、モデルにも劣らない体型である。

服装は固定的で、大体は深緑のスーツを着用している。一見すればまあ素材の良いスーツだが、特殊な繊維と方法で縫製が為されており、多少の衝撃では破れず、また伸縮性と通気性に優れる特注品。シャツやネクタイも同様の技術が使用され、現場での100%の実働において、着用者の身体的自由を一切妨げない設計になっている。なおこれを数十着所持している。
過去にはヒーロー色の強いコスチュームを着用していたが、現在は仏頂面とスーツが彼女のトレードマークになっている。

◇性格

冷静沈着なリアリスト。大人らしく常に落ち着いた淡々とした性格で、無愛想で他人に厳しい態度が目立つ。基本誰に対してもーー例えヴィランであってもーー敬語を使用し、語気を強めることはあれど荒げることはない。だがごく稀に、過去の彼女を想起するような口調へ戻ることがある。

元プロヒーローで、現在はUGN所属のもと監察官の任に就いている。とりわけその部署ではそれなりに高い役職で、彼女が取り扱う監視対象は現職ヒーローからインターンや職場体験を行うヒーロー候補生まで幅広い。そのため現在活動しているヒーローの特徴や活動地域、属性や能力等を全て把握している。持ち合わせる権限も多く、ライセンスの剥奪権限も認められている。
彼女の厳格さは仕事にもよく現れており、ヒーローの資格に少しでも欠けると判断した者に減点を与え、場合によってはライセンスを即座に剥奪するなど、非常に徹底した行動を取る。候補生に対しても態度を変えず、容赦なく減点を行っている。特に厳しく監査を行う点があり、ヒーローに対しては「誠実さ」と「奉仕の精神」、候補生や新米には「実力」と「目指す理想」について、特に言及が多い。

一見非情で冷酷すぎるように見えるが、「真に市民から尊敬されるヒーローであってほしい」と強く願う想いから来ており、彼女なりの優しさでもある。監視に際してもただ減点を突き付けるのではなく、減点の理由や基準、具体的な解決策を提案している。普段から現物のヒーローを粒さに観察し、書類には書ききれない個々の能力や性格を把握している結果である。
実際今は監察官であるにも関わらず、その丁寧な対応から未だにヒーロー同然に彼女を支持するファンは大勢存在し、ヒーロー復帰を待ち望む声も多い。

なお過去の彼女は"太陽ヒーロー"と呼ばれたように、太陽のごとき暖かさと勇気を与え周囲を鼓舞する、非常に情熱に溢れた快活ヒーローだった。そのため多くのファンとランキング上位の地位を手にするが、鼻にかけることなく市民の奉仕のために全力を尽くす、模範的なヒーローであった。
現在もその精神は冷えるどころか、さらに強く炎をたぎらせている。「退いた身、免許はあってもヒーロー活動はできない」と言っているが、現場での視察中に我慢できずに救助活動やヴィラン退治に応戦してしまうこともあり、彼女が根っからのヒーローであることが伺える。

サラマンダーシンドロームよろしく、全身から炎を噴出し、自在に操る能力。出力は自在に調節できるが、上限が非常に高く、高出力の熱エネルギーを炎に変換できる。
市民からは燃え盛る炎と、暖かさと勇気を与えるその姿から太陽のような性格を見出だされ、"太陽ヒーロー、サンシャイン"として親しまれるようになった。

…父の話ですか。あまり触れたくはないのですが。
はぁ。分かりました。少しだけですよ？

ええ、父は立派なヒーローでした。混乱にあったレネゲイド黎明期において、誰よりも勇敢にヴィランへ立ち向かい、力無き市民のために何度でもその力を使う。己は手段であり、市民が結果である。ヒーローの原理主義的矜持を体現した理想のヒーローでした。その姿は人々に勇気を与え、太陽のように光輝く。いつしか私もあのようになるのだと、息巻いたものです。

高校を卒業して私もプロヒーローになり、父のもとでサイドキックとして働き、ヒーローの何たるかを叩き込まれました。「ただ純粋に全てを救うヒーローであれ」と。ごくシンプルに、何度も強く伝えられました。それはヴィランのみと戦うのではなく、ボランティアやパトロール、事務作業など、決して華とは言えない仕事全てに全力を注ぎ、今を生きる全ての人の為にあれと。華々しい姿のみを見せられてきた為にギャップは大きかったですが、それもすぐに慣れることになります。前には偉大な父の姿があり、すぐに追い付きたかったからです。私の目標足り得る存在として、前を進み続けていました。
その後2年程父のサイドキックを務め、自分の事務所を設立。ランキングにも名を連ねられるだけの実力を得て、多くの支持に恵まれました。ですが父の教えを根底に、決して欲になびくことなく純粋にヒーローとして有り、市民を勇気づけられるよう行動しました。その間も、父は懸命に活動を行っていました。

ですが、それも長くは続きません。時が経ち、さらに力をつけ、市民からの歓声に酔いしれた父は名声と地位、莫大な収入に固執するようになり、家庭や事務所でも感情を荒げるようになりました。ちょうど、ヒーローが公職になった時期…ヒーロー制度が軌道に乗った頃です。父と同じように欲に溺れ、自らのために力を使うヒーローが増え始めました。ヒーローが「目的」から「手段」へ掏り替わったのです。ファンを増やし歓声とカネを得る一方、裏では私腹を肥やし、ドロドロとした醜い欲望を増幅させ続けました。
極めつけは、ヴィランとの闇取引です。父と数名のヒーローが、市民へ危害を加えるヴィランへ攻撃を行わない代わりに、高額の賄賂を受け取ったのです。彼らは顛末を元凶のフィクサーにリークされ、警察に逮捕されました。連行されるときの憔悴しきった顔、覇気の無い虚ろな目を、今も忘れることはできません。当然父の名声は地に落ち、事務所は閉めることになりました。

ありがたいことに、父の逮捕後も世間は私を支持し続け、ヒーローとして存在することを認めてくれました。
ですが、私の見る景色は一変しました。意志も力も持たず、堕落の一途をゆくヒーロー。見返りのみを求め、思う結果に納得がいかず市民へ能力を行使したヒーロー。ヴィランの安っぽい欲望に共感し、門を抜けるヒーロー…。真に善を貫くヒーローは既におらず、全ては腐敗しきってしまい、価値の無い贋作に成り下がっていたのです。
かくいう私もその一人です。ヒーローそのものに疑念を抱き、純粋に市民を救うためだけの行動が躊躇われました。脳は救難信号を拾えるのに、身体が言うことを聞かないのです。耳元で、誘うように幻聴が聞こえるようでした。とっくのとうに私も、醜い贋作に成り果てたのです。
その日のうちにライセンスを返納し、私は、ヒーローを辞しました。

ヒーローを辞め、寝ては起き、寝ては起きを繰り返すだけの廃れた生を過ごしていたとき、一報の電話が届きました。内閣府レネゲイド関連対策室室長、霧谷雄吾氏。現在のヒーロー制度を発足した立役者の一人であり、私にとっては、ヒーロー腐敗のきっかけを形作った張本人でもある、貴方本人です。
貴方は、私に新たな環境とライセンスの再発行を用意する代わり、現職ヒーローと候補生を管理する監察官になれ、と申されました。要らぬ気遣いとはね除けましたが何度もしつこくご連絡されるので、ついに私が折れる形となりましたが…。えぇ、今でも余計だと思っています。
…ただ、貴方の意図は理解しています。間近でヒーローの腐敗を見た私だからこそ、その歪みを正してほしい、そういったところでしょう。当然、思うところが無いわけではありません。実際こうして受けているわけですから。現在の歪みを絶ち、未来の卵たちを少しでも良く育てたい。全てを見失っても、私の奥底に強い想いがあり、貴方が形を与えてくれたこと。非常にありがたく思っています。その期待には全力を持ってお応えする所存です。

…少し話しすぎてしまいました。そろそろ現場視察の時間です。ええ。候補生が多く所属する事務所です。今日は何人をこの目で見限らねばならないか…。

では、失礼いたします。霧谷室長。

ーー霧谷雄吾との会話、一部始終を抜粋

池崎ではありません()。
キャラの性格的にカバーリングとか入れたかったけど、攻撃に全ふりしてしまったので後回し。

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立ち絵名:立ち絵素材_19(衣装B)
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