容姿・経歴・その他メモ

スカジ・F・オクセンシェルナ(1話)
スカジ・F・オクセンシェルナ(2話)
スカジ・F・オクセンシェルナ(3話)

　小柄で線の細い、金髪碧眼の中学生。北欧出身。元男装女子。
　言葉遣いは恩人の不良に借りたもの。自分の言葉で話してみたら敬語が出てきて驚いた。
　元より人と話す機会が無かった身、最近母国語が喋れるか怪しくなってきた。

　シンドロームはサラマンダー・バロール。
　現実を異界に作り変える異能。
　時に時間すら凍りつかせる氷獄を顕現させ、時に友と戦うべく温かき楽園を描く。
　かつては操縦不能で自らの身に霜を下ろす有様だったが、今や小器用に色々こなす。
　友を救えなかった未熟を捨て去るべく、過剰な才を生まれ持った少女は初めての鍛錬を始める。
　力に宿るは月の紋様。マーナガルム、月を追う狼。

　局地的とは言え、世界を変容せしめる前代未聞の出力を以て「SSランク」の裁定を下された。
　逸脱を示す烙印であり、力を示す誇りでもあり、今は分不相応な気恥ずかしい荷物。

　失恋未満を経て、迎えた窮冬。
　いつか彼女の独壇場、今は終りを迎える季節。


　爵位を持つ父と、気の弱い母。顔も見たことがない弟を持つ。
　小学校の入学式の最中突如異能に目覚め、周囲の子供に重度の凍傷を負わせた。
　スキャンダルを恐れた父は事件を隠蔽。以降七年間、幽閉生活を送る事となる。
　13歳の誕生日、UGNに保護される。1年半年後、身柄の保護を兼ねてアカデミアに通う事になった。
　

履歴

　【俺の風を……感じてみないか】
　
　戦わずして勝つことが最良とは限らないように、戦い敗れて得るものもあるはず。
　恐れることは無い。死ぬ訳でもなし、サッサと討ち果ててくればいいのに。
　――だなんて妄言を臆面もなく言い放てるのは、砂の味を知らない臆病者だけ。
　幼さゆえの無知故か、卑怯にも仮面の影から石を投げ続けた少女へ与えられた当然の応報。
　勝負の機会すら無く、敗北すら与えられず。そして憧れには未だ遠い。
　
　要するに、調子づいてた中防が初恋不戦敗未満なのに場を引っ掻き回したり、身の程知らずの喧嘩を売ってボコられました。
　同情し難い愚かさによるとてもありがちな失敗譚で、だからこそ少しでも人並に教訓を得られたら、無駄ではなかったといつか言えるのだろうか。




　【そうだ、君が欲しい】

　順序の形。遊び転げ、泥に塗れる幼少期。無邪気を経ずして恋する少女には至れない。
　真夏の太陽を一身に受け、実ろうとする雌伏の季節。
　満願の成就。念願の遊興。いつか夢見た至福の盛夏。

　とかなんとか、とどのつまり。
　友達のいなかった寂しいやつが海水浴に連れて行って貰い、節度を知らずはしゃぎ。
　元引きこもりの半病人が体力ガバしてぶっ倒れましたよ。とか、そんな経験。いい思い出。

　自らが受けた優しさを、後輩(宮本愛依)にも与えてやろう。
　そんな考え方が出来るようになった事こそ、居場所(ワイルドハント)を得た以上に有為な幸福なのだと、いつか気がつく日が来るのだろうか。
　


　【貴方は愛を信じますか？】

　厳冬の極夜に凍える身を照らした太陽は、そこに在れば既に究極で。
　何も求めず、偏に施し。
　陽だまりの恩恵を受ける我々は、身の破滅すら厭わず神を支えるべきなのだろう。

　そんな極端な思い込み(こじらせぼっち)で外敵の排除に向かう所だったが、裏切り者も、自分自身も、その他大勢も。施されるだけの乞食ではなく、共に楽園を築く仲間だと教えられ。
　切り捨てるのではなく、救い上げる覚悟を決めた。
　過程の『事故』でやっぱ殺そうとしたのはご愛嬌。
　不良の「殺す」って挨拶みたいなものだしね。

　その後は能力の制御が身について念願の制服に袖を通したり、
改めてワイルドハントファミリーに入団希望を出したり、
迷わないはずのカミサマが狼狽える姿が見られたりと。取り巻く世界ごと、彼女は変わっていく。
　スカジ・F・オクセンシェルナの夏は、まだ始まったばかりだ。

セッション履歴