“≪White Lie≫いらないもの”曽根 杏奈
プレイヤー:ひらりん
- 年齢
- 30
- 性別
- 女
- 星座
- 水瓶座
- 身長
- 168cm
- 体重
- 253kg
- 血液型
- B型
- ワークス
- 自衛武装団
- カヴァー
- マネージャー
- ブリード
- トライブリード
- シンドローム
- ノイマン
- アザトース
- オプショナル
- ブラックドッグ
- HP最大値
- 28
- 常備化ポイント
- +20=24
- 財産ポイント
- 0
- 行動値
- +-1=7
- 戦闘移動
- 12
- 全力移動
- 24
- 魔術ダイス
- 5
経験点
- 消費
- +66
- 未使用
- 0
ライフパス
出自 | まあまあな大学まで出してもらったのに…両親にはあわせる顔がないかも。ま、望んでも会えないけど。 | |
---|---|---|
安定した家庭 | ||
経験 | 二度と体験したくないし、体験してるとこを見たくもないわ。 | |
身体剥奪 | ||
邂逅 | 副課長かしら。もうこれ以上、あの子たちを増やさないために。ね? | |
同志 | ||
覚醒 | 侵蝕値 | 大丈夫、助けに来たわ。…安心なさい。 |
救済 | 16 | |
衝動 | 侵蝕値 | やぁね…アンタ、たち。来るのが、早過ぎるわよ… |
妄想 | 14 | |
その他の修正 | 2 | ブラックマーケット |
侵蝕率基本値 | 32 |
能力値
肉体 | 1 | 感覚 | 1 | 精神 | 6 | 社会 | 1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シンドローム | 0+1 | シンドローム | 0+0 | シンドローム | 3+3 | シンドローム | 1+0 |
ワークス | ワークス | 1 | ワークス | ワークス | |||
成長 | 成長 | 成長 | 成長 | ||||
その他修正 | その他修正 | その他修正 | その他修正 | ||||
白兵 | 射撃 | 1 | RC | 交渉 | |||
回避 | 1 | 知覚 | 意志 | +2=3 | 調達 | 1 | |
芸術:演技 | 1 | 知識:クトゥルフ | +1=3 | 情報:噂話 | 1 | ||
知識:マネジメント | 1 | 情報:アイドル業界 | 1 | ||||
情報:学問 | +1=1 |
ロイス
関係 | 名前 | 感情(Posi/Nega) | 属性 | 状態 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Dロイス | 取り憑かれしもの | 慈愛 | / | 悔悟 | アタシと来なさい、アタシが殺してあげる。 | ||
Dロイス | 機械化兵 | 遺志 | / | 厭気 | 必要だから、そうしただけ。なにか変かしら? | ||
水鳥ヒスイ | 庇護 | / | 不安 | 適当な事言う子にも見えないけど…大丈夫かしら? | |||
「元の世界」 | 好奇心 | / | 疎外感 | …何故かしらね。こんなに、後ろ髪を引かれるなんて。 | |||
アイドル | 憧憬 | / | 恐怖 | 平穏の象徴ね。アタシの過去にも、意味があったと思えるわ。 | |||
奪いし者ども | 執着 | / | 憎悪 | 今度は恐れなさい。この”アタシ”にね…! | |||
夢 | 尽力 | / | 悔悟 | 夢は叶えるために!明日を目指すためにあるの! |
永続的狂気
- フェティシズム
- 対象:思い出の一品(CD…デビューシングル「イマーシブ/皇キラリ」
エフェクト
種別 | 名称 | LV | タイミング | 技能 | 難易度 | 対象 | 射程 | 侵蝕値 | 制限 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
リザレクト | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 効果参照 | ― | |
(LV)D点HP回復、侵蝕値上昇 | |||||||||
インスピレーション | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
GMへ質問可能。シナリオLv回。 | |||||||||
窓辺に立つもの | 2 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | 効果参照 | 視界 | 3 | ― | |
登場時にも使用可能。Lv体の対象へ恐怖:使用者を付与。神性には効果なし | |||||||||
黄昏の詩 | 4 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | シーン | 至近 | 3 | ― | |
バッドステータス恐怖、もしくは永続的狂気の付与があればすべての判定ダイス-Lv個。 | |||||||||
痴愚神礼讃 | 1 | セットアッププロセス | ― | 自動成功 | シーン(選択) | 視界 | 3 | リミット | |
『黄昏の詩』の範囲変更。効果対象は悪夢の中でのみ、本シーンのことを思い出せる。シナリオLv回。 | |||||||||
支援射撃 | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 単体 | 武器 | 2 | ― | |
射撃武器装備中のみ使用可能。自分以外の判定の直前に使用、対象のダイスをLv個追加。ラウンド1回。 | |||||||||
アドヴァイス | 1 | メジャーアクション | 〈交渉〉 | 自動成功 | 単体 | 視界 | 4 | ― | |
対象の次メジャーアクションへクリティカル-1(下限6)、ダイスLv個追加。 | |||||||||
ブラックマーケット | 2 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
常備化ポイントLv×10追加。侵食によるレベルアップなし。侵食基本値+2。 | |||||||||
マグネットフォース | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 2 | ― | |
カバーリング実施。手番消費なし、手番後も使用可能。メインプロセス1回。 | |||||||||
磁力結界 | 2 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 3 | ― | |
ガード時に使用。ガード値をLvD追加。 | |||||||||
マグネットチェイン | 1 | オートアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 4 | リミット | |
磁力結界の直前に使用。ガード不可、リアクション不可に対しガード可能。シナリオ1回。 | |||||||||
オリジン:コロニー | 5 | マイナーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | 3 | RB | |
暴走以外のバッドステータスを即座に回復できる。Lv個の回復かシーン終了まで効果持続。[経験点修正:-20点] | |||||||||
アンテナモジュール | 1 | 常時 | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
身体に電波アンテナが埋め込まれている。 | |||||||||
写真記憶 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 自身 | 至近 | ― | ― | |
瞬間完全記憶。 | |||||||||
惨劇の隠蔽 | 1 | メジャーアクション | ― | 自動成功 | 効果参照 | 視界 | 2 | ― | |
すべての痕跡をこの世から消す。 |
コンボ
≪Gray Market≫フラッシュバック
- 組み合わせ
- 『インスピレーション』
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 2
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 1回
- 100%以上
- 2回
効力/GMへ直接質問をする。
「アタシの"読み"が正しければ、恐らくは。」
≪Silver Lining≫心を越えて
- 組み合わせ
- 『オリジン:コロニー』
- タイミング
- マイナーアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 3
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 5個
- 100%以上
- 6個
効力/暴走以外のバッドステータス回復をn個まで宣言できる。
「大丈夫よ、なんとでもなる。」
≪Green Grass≫みんなへ
- 組み合わせ
- 『アドヴァイス』
- タイミング
- メジャーアクション
- 技能
- 交渉
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 単体
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 1
- -1
- 100%以上
- 2
- -1
効力/判定ダイス追加、クリティカル減
制限/自身対象不可
「駄目よそれじゃ。よく聞きなさい?」
≪Yellow Belly≫一緒に居た時
- 組み合わせ
- 『支援射撃』
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 単体
- 射程
- 武器
- 侵蝕値
- 2
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 1
- 100%以上
- 2
効力/判定の直前に使用。判定ダイス追加。
制限/自身対象不可、ラウンド1回
「ドンとなさい。ブレるんじゃないわよ!」
≪Turn Purple≫一生の後悔
- 組み合わせ
- 『磁力結界』
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 3
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- +2
- 100%以上
- +3
効力/ガード値追加
「もうずっと…ずっと。これからだって…」
≪Red Flag≫大切なもの
- 組み合わせ
- ≪Turn Purple≫一生の後悔→『マグネットチェイン』
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 4
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
効力/ガー不、リア不もガード可。シナリオ1回。
「ハァイ、お姉さんに任せなさい。」
≪Pink Elephants≫パパゲーノ
- 組み合わせ
- 『マグネットフォース』
- タイミング
- オートアクション
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 2
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
効力/カバーリングを行う。手番を消費しない。
制限/メインプロセス中1回。
「大丈夫。前だけ見て、しっかりなさい。」
≪Golden Opportunity≫永遠の天使
- 組み合わせ
- ≪Silver Lining≫心を越えて+≪Parasite Blue≫WATCH ME!
- タイミング
- 効果参照
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 自身
- 射程
- 至近
- 侵蝕値
- 6
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 5個
- 100%以上
- 6個
タイミング:シーン登場時
効力/暴走以外のバッドステータス回復をn個まで宣言できる。
『恐怖:曽根 杏奈』を付与。
≪Parasite Blue≫WATCH ME!
- 組み合わせ
- 『窓辺に立つもの』
- タイミング
- セットアッププロセス
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- 効果参照
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 3
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- 対象2体
- 100%以上
- 対象3体
効力/『恐怖:曽根 杏奈』を付与。
特記/シーン登場時にも使用可能。
「…アンタ、夢を見たことはある?」
≪Black Out≫お揃いの悪夢
- 組み合わせ
- 『黄昏の詩』+『痴愚神礼讃』+『惨劇の隠蔽』
- タイミング
- セットアッププロセス
- 技能
- ―
- 難易度
- 自動成功
- 対象
- シーン(選択)
- 射程
- 視界
- 侵蝕値
- 8
- 条件
- ダイス
- C値
- 達成値修正
- 攻撃力
- 100%未満
- -4
- 1回
- 100%以上
- -5
- 2回
効力/恐怖、永続的狂気を持つ場合に凡ゆる判定ダイス減。効果を受けたキャラクターはこれから起こるすべての事象を悪夢の中でのみ思い出せる。
制限/シナリオ中Lv回
「さよなら…大好きよ。忘れないわ、ずっと。」
武器 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 命中 | 攻撃力 | ガード 値 | 射程 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
拳銃 | 6 | 射撃 | 〈射撃〉 | 0 | 4 | 0 | 20m | ||
ジュラルミンシールド | 8 | 白兵 | 〈白兵〉 | -3 | 2 | 6 | 至近 |
防具 | 常備化 | 経験点 | 種別 | 行動 | ドッジ | 装甲値 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アーマードマスク | 3 | 防具(補助) | -1 | 1 | ||||
強化服 | 1 | 防具 | 1 |
一般アイテム | 常備化 | 経験点 | 種別 | 技能 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
思い出の一品 | 2 | 一般 | 解説参照 | CD。意志判定+1 | |
コネ:専門家 | 1 | コネ | 〈知識:クトゥルフ〉 | ||
コネ:研究者 | 1 | コネ | 〈情報:学問 | ||
コネ:情報収集チーム | 2 | コネ | 〈情報:〉 | ||
ティンダロス:鋼の意志 | 5 | エンブレム/その他 | ― | 暴走の回復。シナリオ1回。 |
経験点計算
能力値 | 技能 | エフェクト | アイテム | メモリー | 使用総計 | 未使用 |
---|---|---|---|---|---|---|
0 | 5 | 186 | 5 | 0 | 196 | 0/196 |
侵蝕率効果表
現在侵蝕率:
0-59 | 60-79 | 80-99 | 100-129 | 130-159 | 160-189 | 190-219 | 220-259 | 260-299 | 300- | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ダイス | +0 | +1 | +2 | +3 | +4 | +4 | +5 | +5 | +6 | +7 |
Efct.Lv | +0 | +0 | +0 | +1 | +1 | +2 | +2 | +3 | +3 | +3 |
容姿・経歴・その他メモ
Hello World
「公安特務"5"課、対異形科学調査対策課。通称マル異…『曽根機関』。課長の曽根よ。覚えていられたら、よろしくお願いするわ。」
Builded by H-R-R-N
「後はアタシに任せておきなさい。ちゃーんと、守ってあげるから。」
・はい、ということで(編集点)
・今回はCoCからの流入キャラということでね
・折角だしクロウリングケイオスでやっていきますよ、と
・というわけでシンドロームはアザトースは確定やな
・あと曽根さんは"読み"も素晴らしいんですわ
・ってことで、ノイマンのインスピレーション修得も確定。
「成功か失敗かはどうでもいいのよ。人生一度きり…精一杯、後悔のないようになさい?」
・…↑みたいなこと言っておいて、過去をずっと後悔するタイプ
・終始、しくじり先生みたいな励まし方を他人にする人なんですわ
・つまり、能力も潜在的に"自分ができなかったこと"を欲すると思うんですよね
・ということで、お前はカバーリング軸だ杏奈ァ!
・今度は守れるといいね
・世界じゃない、自分にとっての大事な誰かを
「アタシから離れないで!もう間違いたくないの!」
・カバーリングエフェクトを持ってるシンドロームって限られてんすけど
・その中でも1番自己犠牲レベル高そうで、かつ自分で選べそうな道を選ばせたい
・ってことで専用Dロイス「機械化兵」とブラックドックをチョイス
・だから体重200㎏増やすわ(?)
・覚悟ガンギマリ女は絶対に手段を選ばない
「そう、そうね。それじゃ…もしかしたら最初で最後かもしれないけど。」
・ブラックドックでカバーリングするとして
・じゃあメインではなにしますのん?って話よな
・あ、いや…ノイマンでしょ?
・それなら曽根さんがやらなきゃいけないのはこれしかないんよ(ポタク)
・「ひとつ、アドバイスしておくわ。」
「アンタたちも馬鹿ね…させるわけないじゃない。アタシが、ここに。いるのよ?」
・そんなわけでカバーリングとバフをやるわけですけども
・どうにもあっしね、曽根さんがどんどん攻撃的になるとは思えないんよ
・でも歳の功的な凄味も欲しいわけでして
・フーム困った……
・ご当地ゆるキャラ"ケイオスくん"「それならさ!恐怖判定を利用してみたらどうかな!」
・いいねー!採用!w
「…立場が変わっても。結局のとこ、アタシはどこにも行けないのね。」
・さて、攻撃以外の全てをやる人ってことで
・あとはまぁ…トラウマ刺激していこうかなと思います。
・ということで、思い出の一品はCD。
・更にCDに永続的狂気のフェティシズムを取得。
・勿論他の狂気とは別枠でとるけどいいよねGM?
・GM「イイヨー」
「アンタを無事にここから帰すわ。それが、いまは業務範囲内なの。」
・あとはコネを職場関連っぽい感じで取りつつ
・あ、拳銃持ちますよ。公安ですから(すっとぼけ
・あと右目付近はメットで隠したいんですよ。サイボーグだから(目逸らし
・それからなんか幽霊的なものに取り憑かれてんすよ、クトゥルフキャラだし(適当
・いやぁ、可哀想だなぁ。救われてないなぁ。
・でも全然中身変わってないよ。だってダイス神が決めたからね
H-Dictations
命名規則
・≪色を含む熟語≫歌詞引用(サブタイトル)
・熟語に使用される色は単色であり、重複しない。
・歌詞は必ず「パラサイトブルー」か「ずうっといっしょ!」か「いらないもの」より引用。
・サブタイトルは前談CoCシナリオ「ディープブルーにキラめいて」の登場シーンタイトルのみに限って引用。
ひら語呂
≪White Lie≫いらないもの
・これだけ曽根さんのテーマより引用
・色の熟語は「罪のない嘘」を意味する
・イノセンスはエンディング「イノセンスの苦悩」より。イノセンスは潔白を表す。
・潔白ではないこと、潔白ではない今無いものが要るものだったことが全部嘘
・因みに事務所の手紙は見つけて読んで燃やした
≪Gray Market≫フラッシュバック
・繰り返した時間がフラッシュバックしてくることで、いつだって切り抜けてきた
・色の熟語は正規ルートではないことを示す
・インスピレーションは正に通常の方法でない情報入手の仕方
・ラストアライブでは、行動ひとつでエンディングが変わる、とてもグレーな状態であったため。
≪Silver Lining≫心を越えて
・取り憑いた幽霊が助けてくれる
・取り憑きそうな幽霊のことも勿論覚えてる
・ということで、幽霊さんと約束した「君を忘れない」をチョイス
・心を越えて、システムも越えてナカへ来た
・色の熟語は「困難な中の一筋の希望」
・バッドステータスを受けまくってもなんとか解除できるよ、っていう希望として
≪Green Grass≫みんなへ
・シンプルにみんなへアドバイスを伝えるから
・自分の考えを共有することと、自分の能力を与えたシーンであることから接続完了を選択
・色の熟語はざっくり青二才という意味
・世話が焼けるわね、とかそんなニュアンスの曽根がいる
≪Yellow Belly≫一緒に居た時
・色の熟語は臆病を意味する
・自分で攻撃していないところを臆病と見ることもできる
・何より臆病なのは、心の底では一緒に居た時の思い出にずっと浸ってしまいたいお前の心だよ
・星の下の晩餐会は、前段シナリオで幻覚を見て、唯一曽根が精神的に弱かったシーン
≪Turn Purple≫一生の後悔
・ガードエフェクトは絶対に後悔がつきまとう
・防げたことを防げなかった人生です
・その後悔ばかりの選択の先に、今がある
・色の熟語は激怒する、という意味
・そりゃもう怒り心頭だよ
・「そんな不甲斐ないヤツ、ぶん殴ってやりたいわ」
≪Red Flag≫大切なもの
・大切なものは、絶対に手に入らない2人の明るい未来
・色の熟語は危険を示すサインのこと
・絶対に叶わない夢に縋ることは危険、どこにも進めなくなる
・Q.大切なものってなぁに?
・A.いま無くしたそれ
・Q.いつ無くしたと思う?
・Q.なに無くしたと思う?
・Q.だれ亡くしたと思う?
・Q.だれのせいだと思う?
≪Pink Elephants≫パパゲーノ
・カバーリング、要するに庇って守ってあげることこそ理想
・それこそが生きる意味
・だったはずなのに、そうはならなかった
・色の熟語は幻覚
・そんな理想とは程遠かったみたい
≪Parasite Blue≫WATCH ME!
・パラサイトブルー、WATCH ME!。これこそきららの夢
・そしてこれこそ、恐怖の根源
・命名規則のすべての着想はここから
・私を見ろ、恐怖を見せてやる
・夢は叶わないから夢なんだ、って
≪Black Out≫お揃いの悪夢
・エフェクトもシーンを悪夢で思い出せる効果
・方や現実で、方や夢でお揃いの記憶を共有できる
・今でも見る悪夢は、いつだって罪なき未来の潰えた瞬間
・ここから自分の未来もブラックアウトした
etc...
キャラ作成四方山話
⚫︎2024/12某日
〜true ending到達〜
GM「それではこれにてクトゥルフ神話TRPG『ディープブルーにキラめいて』、完結にござい」
皇(の中身)「うおおおおおおおおおおっしゃぁぁぁぁ!!!!」
曽根(の中身)「(バカデカ拍手)gg....(絶命)」
GM「深夜にいいのかその音量その拍手」
皇「いやーーーーこれでやっと年越せますわ!」
曽根「こーれこれこれこれィ!(VARRELぱせりまん)」
皇「マジGMさん感謝。無茶スケジュールでほんと申し訳ない」
曽根「ガチでそれ。よう我儘聞いてくれたわ」
GM「ええんやで(菩薩)」
皇「あ、そうだ(唐突)、ほかのエンディングってどうなるんすか?噂によると全部死ぬらしいけどもw」
GM「えーっとねー…曽根が皇を殺すか、他に殺されるかやね」
曽根「この世の終わりねそれ」
皇「ソネサァン…!」
曽根「ファンガ皇も、います」
GM「まあ大体こんな感じになるやで(モノローグ開示)」
曽根「はぇーキッツ」
皇「あー生きてて良かったー(生の喜びおじさん)」
曽根「まあでも、今回のtrueじゃなかったらまあ………あり得るのはこの殺してるヤツか。他はキャラ的にも有り得んな」
GM「ぐうわかる」
皇「いやー流石に闇堕ちw」
曽根「闇堕ちしたらDX3のクロウリングケイオスで出すわw」
GM「おっwいいねーw」
曽根「アザトース取りますやんこんなん!www」
GM「シナリオ回したろか?www」
皇「キチャァァァァァアアア‼︎‼︎‼︎(トンビの鳴き声)」
曽根「GMバケモン過ぎてもはや神格wwwww」
皇「え、参加してぇwwww曽根さーーーん!!!(限界オタク)」
曽根「叫ばんでくれる?w」
GM「よし、2人確定だな」
曽根「冷静やめてw強すぎw」
皇「キャラどうしよっかなー!」
曽根「え、あーたそのままっしょ?」
皇「でもこのオチなら死んじゃったっすよォ」
曽根「馬鹿お前、DX3はな…死ねるんだぜ!」
皇「天wwwww才wwwwwwwwww」
GM「じゃあそこ覚醒枠な」
曽根「えwこれ、トントン拍子過ぎてマジにDX曽根作らなきゃいけなくなった?w」
GM「え、まだ作らない気でいたの?」
皇「ハヤクサ!」
曽根「わーぁかった、わかったて!www」
⚫︎後日
友1「お前まーたこういう闇堕ちキャラ作ってんの?」
友2「でたわね」
友1「好きだね〜〜〜〜〜お前こういうキャラさ〜〜〜〜」
友2「ほんまにそう」
友1「これあれでしょ?性癖でしょ?」
友2「あ、気持ちよくなってんだこれで」
曽根「待ってクレメンスwwww(中間管理職)」
曽根「ワイだけの…ワイだけの責任ちゃうてー!!!!wwwwwww」
履歴
Scene12「エンディング」
─あの事件から一週間、白鳥ドームでの事件は社会全体を揺るがす大きなニュースとなった。
著名人でもあった儀間の凶行が全国的に中継されていたことや、連続殺人鬼である与田の死亡。
さらに会場関係者である警備員数名を巻き込んで、城木PRODUCTIONオーナー兼社長・城木の遺体も発見されたことから、
史上最悪のクリスマスと世間は呼んだ。
─今でも“幽谷きらら硫酸事件”から続く警備の問題点や、
アイドル文化とそれに取り巻く人間の異常性を議論する番組が後を絶たない。
二度の国民的アイドルの死。そして、担当マネージャーでもあった曽根の殺人に人々は恐れを抱いていた。
今や日本はアイドル暗黒時代に突入した。
しかし、この世間の移ろいもすべて儀間の計画に沿ったことなのだろう。
そう思わずにはいられないかもしれない。
─一方、留置場に拘留された曽根は檻のついた共同部屋に押し込まれ、
“皇キラリ”を殺害した容疑者として息苦しい生活を余儀なくされていた。
…どうしたら、良かったの?
アタシ…どこで、なにを、間違ったのかしらね。
桐華と一緒じゃなければ。城木の約束を守らなければ。きららの夢を叶えなければ。かすみの手を取っていれば。
…アタシが、この世に。いなければ。
─この閉鎖された環境でも外の騒めきは伝わってくる。
“皇キラリ”を殺害され、憎しみに支配された大量の人間がこの留置場に押し寄せ、
堅牢な柵越しに罵詈雑言を喚き散らしている。
…そうね。すごく、わかるわ。
アタシだって…いえ、アタシこそ。
殺してやりたいわ。こんな…ヤツなんか。
─ちらりと深町の顔が脳裏をよぎった。
例え裁判の結果、懲役刑を課され服役を終えたとしても、
もはや日常で無事に生きていける保証は何処にもない。
…もし、もしよ?アタシが神様で、ぜーんぶ。決めていいなら。
アタシは…そうね。
ただ…あのやけに狭い事務所で…ここに、座って。
─右を、向く。
アタシの周りを見れば、そう。右には、アンタの机ね…城木。
あの頃はとっても楽しかった…
アンタと夢を追いかけて、方々に頭下げまくって、結果出して、ちょっとずつ規模が大きくなって。
間違いなく、人生最高の瞬間だった。アンタも、そうよね。そりゃもう、わかるわよ。
今もきっと、頭抱えながら帳簿と睨めっこね。アンタ、あの頃はいつもそうだった。
それで、バレてないと思ってたのかしら。お金の相談なんか、ギリギリまでずーっとしないんだから…
馬鹿ね。何年の付き合いだと思ってんのよ。アタシだって、色々…金融の話とか、勉強してたんだからね?
…でも、きっと最近は、大丈夫なんじゃない?だって、最高のアイドルがたくさんいるものね。
─正面に、直る。
前には、かすみ。アンタの机。
だけど、もしかしたら…そうね。今はそうじゃないかもしれないわ。
だって今なら、アンタの事もあの輝くステージに立たせてあげられる。
ちょっと、迎えに行くのが遅くなっちゃったけど。
でも、前みたいに何もできないアタシじゃないわ。もうローカル局とかにも結構、顔がきくのよ?
最初はもしかしたら、バーターみたいになるかもしれないけど。
でも、実はアンタだって2人に負けないくらい可愛いし、なにより1番の努力家だって…アタシ、知ってるわ。
だから、きっとアンタ個人として、たくさんの人たちに好かれて…そうね。もしかしたら、どこかの観光大使とか、1日警察署長とか、地元企業のイメージキャラクターとか。うん、すっごい似合うわ。
アタシの見込んだとおりよ…とっても誇らしいわ。
─後ろを、振り返る。
そっちのソファを見れば…桐華。アンタが座ってる。
スマホ触ってたり、なにか読んでたり、宿題したり…まぁ、色々よね。
応接ソファの、入り口から見て…右奥。アンタ、いつからかそこが定位置だった。
アンタには言わなかったけどね…アタシ、面接の席変えたの、そのせいなんだから。
アタシの座るとこ、無くなっちゃったんだもの。
3人の中ではアンタが1番愛らしいから、きっと読んでるのは…そうね、バラエティの資料かしら。
レギュラー番組だって、幾つか持ってるに決まってるもの。
それか…もしかしたら、次のドラマの台本かも知れないわ。
こう言ったらアレだけど…意外と、そうね。演技派だったもの。
元々かしら、人の心を掴むのが上手いのよね。
アタシ、アンタのマネージャーで…すごく、幸せよ。
─左へ、目線を移す。
そうしてると、バタバタと足音がして…
思いっきりドアを開けて入ってくるのが。きらら、アンタよね。
アンタはとにかく、ステージに立ちたがるんだから。
いくらアタシだってね、毎日どこかのハコを押さえ続けるなんて無理よ?
だからきっと。アンタ、ライブがない日は毎日、レッスン室に篭りきりになるんだわ。
もしかしたら、本当に作詞や作曲をやるようになってるかも。
だから、そうね…そうやって、駆け足で扉を開け放つってことは。
アンタ、新曲が完成したからって、また見せに来たのね?
アタシだってね、きっとそういう勉強をしたはずよ?
だから遠慮なく、ダメ出ししてあげるわ。そうやって、ずっとずっと。
一緒に最高のステージを作っていけるはずよ。
そうやって、アンタを初めに選んだアタシを。
ずっとずっと、世界へ向けて肯定し続けてくれたら。
それが、アタシ…一番嬉しいわ。
─底の底まで続く暗黒の未来に、鎖に繋がれた曽根は平和の生贄として沈み込む。
…そうして。そんな風に。
ずっと、ずーっと、みんなで笑って過ごせれば。それだけで、良かった…
アンタたちは…違ったの?
そんな、そんな日々を夢見たのはアタシだけで。
アンタたちの夢は、望みは。違ったの?
そのためなら、アタシ…なんだって、したわ。
この夢のような時を、守るためなら。なんだって。
なんだって、できたのに。…馬鹿ね。
馬鹿で、手のかかる子たちばっかり、なんだから…
─その罰のはじまりを告げるように留置担当官から曽根は呼び出され、警察の取り調べ室まで連行された。
─しばらくして、取り調べ室の扉が開き、ひとりの男が顔を出す。
しかし、その男は警察や刑事、ましてや弁護士のような有難い人間でないことはすぐに分かった。
─儀間だ。
─本来、あなたと同じように拘束されるべきその男は、飄々とした態度で対面の席に座る。
そして、懐から鍵を取り出したかと思うと、手錠の拘束を外してみせた。
異常なことに周囲の誰もその行動に口を挟もうとはしない。
儀間はこちらに小さく微笑んでみせ、おもむろに口を開くだろう。
…はっ?
「一週間ぶりですね、曽根さん。窮屈な思いをさせてしまい申し訳ありません。
こちらも色々と立て込んでしまい、お迎えに上がるのが遅くなりました。」
…どういう、つもり?
「困惑されているようですね。僕を特別な人間だと思います?」
それは、そうね。…アタシよりかは、ずっとそう見えるわ。
「ええ…確かにそうなのかもしれません。
しかし、それはあなたも同じことです。」
アタシが?…どうして?
「あなたは秩序のために、たとえ愛する者であっても引き金を引ける人物。
誰にでも真似できることではありません。
だからこそ、この深い闇の底まで僕が迎えにきたのです。」
闇の、底。そうね…言い得て妙だわ。
「儀間脳科学研究機関、略して儀間機関。
我々は日本国民を、あらゆる超自然的存在の危険から守るために発足された
特別国家公安機関の人間です。」
…そう、どおりでね。色々、納得したわ。
「もっとも過去のメモリーフィッシュ事件で規模はかなり縮小してしまいました。
しかし、今回の一件で御上も目が覚めたようですね。
曽根さんの事件を契機に、新たにメンバーを補充し機関を立ち上げ直すことにしたそうです。」
へぇ…それで?このアタシに何をお求めなのかしら。
お忙しいんだもの、世間話をしに来たわけじゃないんでしょう?
「もし、犯罪者として裁かれたいのであれば、それもまた良いでしょう。
しかし、もうひとつの道を選ぶのであれば、
あなたにはすべての過去と決別し、この国のために働いてもらいます。」
すべての、過去と?
「僕と共に行きませんか?決して、人の記憶には残らない素敵なお仕事ですよ。」
そう…要するにヘッドハンティング、ってわけね。理解したわ。
「えぇ、どうでしょうか。」
条件が、あるわ。それを、聞いてくれる?
「…一先ず、聞きましょう。」
一つ。最後に一度だけ、事務所に行きたいわ。必要なものがあるの。
「それくらいなら、構わないでしょう。」
二つ。アタシは過去と決別しない。
約束、したの。ずっと、忘れないって。
「…わかりました。」
最後に。
偽名は、絶対に使わないわ。アタシは「曽根 杏奈」であり続ける。
そのように、計らって頂戴。
「理由を、お聞きしても?」
だって、もう法には触れなくなるのよね。
「えぇ」
なら、誰が「曽根 杏奈」を断罪するの?
「誰も、できませんね。居ませんから」
それが、嫌なの。許せないの。
アタシ。「曽根 杏奈」が憎くて仕方ないのよ。
弱くて、情けなくて、不甲斐なくて、惨めで、狡くて…
誰も守れない。
アタシ、殺してやりたいほど。「曽根 杏奈」が憎いのよ。
「…」
でも、誰も裁けなくなるなら。
だったら、アタシが裁くわ。
「曽根 杏奈」が、「曽根 杏奈」であることから逃げることを…許さない。
だって…それが、一番。「曽根 杏奈」への罰になるって…アタシ、知ってるの。
「…貴女、見込み以上ですよ。」
─この日、「曽根 杏奈」という人間は死んだ。
誰に語られることもなく、ひそりと。
しかし、歴史の闇で蠢く異形を人知れず始末する団体は確かに存在した。
風の噂に流されて誰かが言う。
─その機関の名は─
─『曽根機関』─
SceneEX-1
─あれから。
─幾つかの異形に触れ、深淵の縁を歩み、暗黒の底を撫で続けた。
─もしかしたら、とうに正気ではなかったのかもしれない。
"あの頃"から…もしかしたら所謂、後遺症だろうか。
良いことも悪いことも、以前よりも覚えていられなくなったのだ。
…頭が、重いわ。いいえ、逆に軽くなったのかしら。
─異形機能関連対策研究室。城木PRODUCTIONに代わる、曽根 杏奈の新たな居場所。
「どうしました、曽根さん。今日は一段と暗い顔だ」
─コーヒーの注がれたマグカップを両手に現れたのは、室長の儀間貞人。
どうも、室長
「…数ヶ月経っても慣れませんね、曽根さんからそう呼ばれるのは。
この立ち位置に居るべきは本来、貴女であるべきだと思っているのですが。
何分、実績と体裁というものもある。組織というのは、歯痒いものですね」
─そうぼやきながら、曽根のデスクに片方のマグカップを置く。
そのまま曽根は、口元から頭を冴えさせていく。
そうね。選べるのなら、個人業の方がアタシも性に合ってると思うわ。
そんな話はいいの。今回の話に戻りましょう。
…"アレ"は?"あの力"は、一体なんなの?
「僕も、そこまで分かっているわけではありません。」
いままで魔術がどうの、神がなんだのと精神がイカれてたのはいっぱいいたけど…
『実際に身体がこの世のモンじゃない』なんて、初めてよ。
しかも、今までと違って"魔導書も儀式もない"…
それどころか、"生贄などの代償も必要としない"ような能力なんて。
「僕の現時点で分かっている範囲でお話しますが…
あの能力は恐らく…シンドロームと呼ばれる代物です」
"シンドローム"…
「はい。僕らが追いかけているヤマとは、本来なら一線を画す物。
そして、そのシンドローム能力を持つものを…"オーヴァード"と言います」
ふぅん…出鱈目、ではあるけど。
その出鱈目を信用しなきゃいけない世界だって、嫌ってほど理解ってるもの。
一先ず、そういうものなのね?
「助かります。…シンドローム能力とは、所謂ウイルスなんです。
細胞にウイルスが入り込み、人体をDNAレベルから変えてしまう。
その結果、およそ人ではないレベルの能力が芽生える、というからくりだそうです。」
ウイルス…なるほどね…
「ウイルスなわけですから、風邪と同じように
その症状にも軽いものから重いものまであります。
その重い症状となり、理性を失ってウイルスに身体が乗っ取られたもの…
これが、その業界では"ジャーム"と呼称されています」
「それで、そのジャームについてですが。
警察組織内に専門部隊があることを掴みました。
今回の件、詳しくは彼等に確認しましょう。」
大方、話の理解はしたわ。追いつけてないとこもあるけど。
…だからこそ。警察側にはアタシ1人で行く。
「何故でしょう?」
アンタには、今回それよりも優先して、アンタの権限をフルに使って、やってもらうことがあるからよ。
「…なんなりと。」
このシンドローム、オーヴァードというものに関連して
恐らく…警察以外に組織が存在するはずよ。そこに接触して頂戴。
「…まさか。聞いたこともない」
いいえ、必ずあるわ。国立病院とか、科捜研とか…そういう国家規模で、必ず。
だって、おかしいもの。アンタから聞いた情報には、絶対的におかしいところがあるわ。
「それは、そうかもしれません。聞き齧った話ですし、僕も専門では…」
違う。話の真偽という意味ではないわ。よく聞きなさい。
『誰がこの力を"ウイルスである"と判明させたの?』
「 …!」
そう、必ず定義した人間がいるわ。
そして、これが世に出ていない情報である以上は、
アタシたちの話と同じように統制、規制されてるのよ。
…そんなこと、民間の一企業じゃあ不可能ね。
「なんて、ことだ…儀間機関だけじゃなく…?
いや、しかし…理屈は、確かに。頷けます」
そこを探して、コンタクトを取って頂戴。
勿論、可能な限り水面下で。
「それは…上にも悟られずに、という意味で?」
ええ。知られても構いやしないけど、面倒だもの。事後報告が理想ね。
「承知、しました。しかし…何のために?せめて、それだけでもお聞かせいただいても?」
べっつに、隠すようなことでもないわよ。ただ…
そいつらは、アタシの考えてることが出来るはずなの。
「…それは、なんです?」
…人体実験。
ウイルス、オーヴァードの能力を植え付ける。これがすでに実現されているはず。
「そんな馬鹿な!いくらなんでも発想が飛躍している!」
いいえ、間違いないわ。この能力は秘密裏に、でも実際に操る人間がいなければおかしいのよ!
だって、アタシたちはこれまで知らずに生きて来れているじゃない!
「…それは、どういう」
こんな能力、目立たないワケがない。そうよね?
「…えぇ」
なら、悪用する人間もいるわよね。実際、正にいまアタシたちの眼前にも現れてるんだもの。
「そうですね」
なのに表面化してないってことは、それに対抗する人間もいるのよ。
そして、少なくともいまのとこは、
実際に抑えきれているほどの組織規模なんだわ。
そして、そんなのを組織にするなら、いつか直面するはずの問題があるの。
…それは、『人員不足』。
民間企業なら人員募集をかけるんでしょうけど。
ここで、儀間室長。アンタに逆質問するわ。
『こういう秘密組織でそれを埋める方法は、なんだと思う?』
「…貴女は、一体…どこまで………」
…ふふ、社会経験の差ね。セ、ン、セ?
「話は、わかりました。しかし、貴女が人体実験を望む…理、由…」
─刹那、儀間は目を見開き、机の天板を大きく跳ね上げる。
「……!まさか、貴女は!」
数ヶ月も経てば、よーやく!アタシのことを理解し始めたかしら?そのまさかよ。
アタシに、そのオーヴァードとやらの力を与えさせなさい。何を失うことになっても。
SceneEX-2
─更に数ヶ月が経つ。
─曽根は新たなる力、ノイマンのシンドロームを手に入れていた。
圧倒的に一般人を凌ぐこの能力は、異教の手先などものともせず。
それどころか、場合によっては異形の存在とすら対等に渡り合っていけた。
─その甲斐あってか、かつて儀間機関と呼ばれたこの組織は
今や椅子が代わり、少しばかり規模が大きく成長した。
これが喜ぶべきことであるかは、定かではないが。
「曽根室長、確認お願いするッス!」
はいはい…あー、良いわね。だいぶ良くなったわ。
頑張ったわね、吉田。
「あざッス!室長、今日も美人っスね!」
─軽快に走り込んできた青年の名は吉田。名実ともに曽根の部下である。
現在はもう1人の部下と、副室長へと落ち着いた儀間の4人が、日々業務に勤しんでいる。
はいはい、嬉しいわ。口より手を動かしなさいな。
とりあえず、これはこっちで貰っとくわ。
「やった!じゃあ室長、これで約束どおりデートしてくれるっスよね!」
そうね、暇があればね。
いまは生憎これから、誰かさんが提出してくれた、
それはそれは素晴らしい報告書の案件を片付けなきゃいけないのだけど。
「ほ、本末転倒………!」
暇でも潰してなさいな。アンタとデートしない、とは言ってないでしょう?
そうねぇ…そんなに暇なら。
はい、次の案件。株式会社T都総合開発の調査結果を分析なさい。異教団の疑いがあるわ。
分析が終わる頃にはアタシも手が空いてるでしょうから、またその分析結果を持ってらっしゃい。
「りょーかいっス!…って、これ提出したら、室長…また手が空かなくなるんじゃあ…?」
あら、何のことだかわからないわ。ま、精々頑張りなさい。
なにせ、学生のお遊びみたいなデートが待ってるワケじゃないんだから。
「!」
「つ、つつつつ、つまり…」
「うおおおーーーっ!オレ、頑張るっスよぉぉぉぉ!!!!」
ハァ…はいはい、不安になるほど大助かりね。
…そしたら副室長。アタシ、ちょっと出るわ。
Y市の件と、此間の機械の件でジャーム課に寄るから、一報入れておいて頂戴。
「承知しました。お気をつけて、曽根さん」
「…くくっ」
…なによ。アタシが困ってるのが、そんなに楽しいワケ?性格悪いわよ。
「えぇ、それはもう愉快ですよ。
なにせ、異教徒集団相手でも単身畏れず立ち向かう…どころか、蹴散らして悠々帰ってくる。
生ける伝説のような貴女の困り顔なんか、今やそうそう拝めるものじゃないですから」
やぁね、どいつもこいつも年増を揶揄うんだから。
吉田だって、22、3とかでしょお?アタシなんかの何がいいんだか。
顔立ちはいいんだから、もっと若いコと遊び回ればいいのにねぇ…
儀間アンタ、女の子紹介してやんなさいよ。
「残念ながら、紹介できるような人脈はないですね。
なにせ…性格が悪いものでして」
あらやだ、そうだった…ムカつくわねぇ、減給してやろうかしら。
…はー、やれやれだわ。松本さん、こいつのコーヒーにタバスコ、山ほど仕込んどいて頂戴。
じゃ、行ってくるわ。
「はーい、一本丸ごとやっときまぁーす」
「えっ」
「ふふ、行ってらっしゃい室長」
「うおおおおおお!!大人デートだぁぁぁぁぁ!!!!!」
全く騒がしいんだから…
─オフィスの扉を閉め、手元のケースに視線を移す。
…さて、この機械。どんな代物なのかしらね。
ま、ジャームの持ってた物なんか、いずれにせよロクでもないんでしょうけど。
SceneEX-3
…生きて、いるぅ?ですって?
─怪訝そうに目の前の人物から、手元の機械へ目線を移し、その生き物とやらを握る。
「はい。機械の見た目ですが、どちらかというとその本質は生命体として見るべきと判断されています」
そこまで言うからには、何か根拠でもあるんでしょうね?
見た目の印象を覆す以上のもので
「はい。まずはこの機械、まずは自己修復機能を持ちます。
そして、増殖機構。更に、ある程度の柔軟性」
「また、これが最も重要なポイントになりますが…
空気中の酸素を取り入れ、二酸化炭素を排出しています。
そして、その取り入れ方はシンプルに結合と分離」
「まるで…生物の細胞に近い。」
…ふーん。話は理解したわ。
その、ホワイトボードの挿絵がとんでもなく上手くてわかりやすいもの。
なんだっけそれ…確か、エバー1号機?
「僕は大丈夫ですけど、エヴァ初号機って言わないと…
いつか厄介な人たちに噛みつかれますよ?」
やぁね、厄介なモノに噛みつかれるのなんか日常じゃないの。
そもそも、こんなおばさんに沢山いるロボットが見分けられるワケないんだから、
少しくらい勘弁してほしいわ。
「3アウト過ぎる…曽根さん、ホントにこういうのわからないんですね…」
しょうがないじゃない!詳しくないんだもの…
別に、嫌いなわけでもないけど。機会もキッカケもないまま30も目前よ?
ま、いいわ。それで…コレが。
例えば、そうね…誰かこれまでの人物のDNAと一致するとか、そんな話はないの?
「ええ…考えたくもないほど、考えられる限りの恐ろしい結果の産物である可能性も考えました。
しかし、誰か特定の人物と一致はしませんでした」
そう…なら、まだ
─遮るように。鋭い語気。
「いいえ、もっとドス黒い悪。これは…」
─堀は何かを振り払うように、首を振る。
「曽根さん。…先日の、Y市の件を覚えていらっしゃいますか。」
えぇ、勿論よ。お陰様でもう、忘れたいことも忘れられなくなったもの。
─かえって重苦しく、堀は口を開く。
「この機械…いえ、生物は、Y市の大規模魔術生成に"使われた"被害者58名…
その全員のDNAすべてと最低92%以上ずつ適合しました。
個人単位で言えば、親兄弟よりも一致していると言っていい」
…!なんて、こと…
「…そうです。この機械は、被害者58名の命を踏み台に生成された大規模魔術犯罪…
その、セーブポイントです」
「規模が小さいことを見れば、当時これは恐らく
バックアップおよび、魔術の着火剤のみに利用される予定だったことが垣間見えます」
「先ほど申し上げたとおり、この機械は増殖機構を持ちます。
つまり、これさえあれば、Y市の件は何度でもやり直しがきくということです」
…そう、そうなの。つまり、此間の件とY市の件は根本では同じ。
まだ、アタシが甘かったから、潰しきれてなかった。
そういうことね。
「…そんな顔をなさらなくても。
あの結果で誰も、曽根さんのことを責められる人なんか、この世に居やしませんよ」
えぇ、もうこの世には…ね。
単純に、アタシが顔向けできないの。
この一年弱で携わってきた事件、大小合わせて182件、被害者3657名、死亡者1204名。
そのうちY市の件で亡くなった58名、あの時に最後にギリギリ手が届かなかったあの女の子。
…そして、アタシの永遠の一等星たちに。
「曽根さん、前々から思っていましたが。貴女は少し、己に厳し過ぎやしませんか。
1人の力には限界がある。守りきれないことだって、あるに決まってます。
当たり前じゃあないですか」
…そうね。とっても優しくて、心地いい言葉だと思うわ。堀さんアンタ、人がいいのね。
「そんな、とんでもない…事実を述べたまでですよ」
だからこそ、金輪際止しなさい。世界でただ1人…アタシだけには、二度と慰めの言葉なんか言わないで。
─拳を握る。握った拳からオーヴァードの力を抑えきれず、置いているだけの机がその拳を中心に凹みを作る。
アタシ、許してないの。アタシという存在そのものを。
「…」
…さて、堀さん。アンタにも、口より手を動かしてもらうわ。
この件、なるべく極秘に。思いっきり職権濫用させてもらうわよ。
「…そうまで言われた貴女に逆らえる人間が、このジャーム課にはいませんね。
…僕に、何をお望みでしょう?」
まずはこの機械、正式に所在をアタシの手元にできるよう計らって頂戴。
幾ら書類やデータを改竄しても構わないわ。
「…わかりました。」
そして、もう一つ。この機械が生命体だとするなら。そして、本当に複数の人間の情報を保存できるなら。
必ず出来ることがあるはずよ。
「それは、なんでしょう」
期限は15日以内。この機械に、このアタシ。曽根杏奈の細胞も埋め込みなさい。そして、進化させるの。
…アタシの細胞だけでなく、アタシの意思をも通して、操れるように。
SceneEX-4
「テメェら全員どっちみち………どっちみちなんだよォーーーーッ!!!!」
「ひ、ヒィッはハハはァあぁー!」
─瞬間、"起爆"。
かつて『上野』と呼ばれていたものが、四辺へ飛び散っていく。
「クソッ!上野のヤロォ……やりやがった!」
─曽根の横で吉田は悪態をつく。もう何の意味もなさないが、それでも歯噛みするように。
「自分自身を起爆剤に…!魔術回路を完成させやがったんだッ!!」
「そんな、任務失敗…だなんて…
このままじゃあ、T都総合開発を起点に大量の魔力が吸い取られて…!」
─呼応するように松本は絶望的な声をあげる。しかし、その先は紡げない。
─『もう終わりだ』、と。
そうね。このままじゃT都のあらゆる生命が消え、邪神アザトースが復活する。
…松本さん。だからこそ、動きなさい。
この血塗られた魔術式を呆然と見つめることが、アンタの役割なのかしら?
「そ、そんなこと言ったって!」
それじゃダメよ
─凛と遮る。
松本さん。アタシたちの所属は何?
「…異業機能関連対策研究室、です」
そうね。じゃあ、アタシは?
「え、えーと…?」
「そりゃ勿論…俺たちの最高の上司であり、
幾ら言ったっていつまでもデートのひとつもしてくれない魅惑の美女。
曽根杏奈室長っスね?」
あらやだ。恨み節が聞こえるわ?
「…さぁー?何のことだかわかんねーっスね。自分の胸に聞いてみたらいいんじゃないっスか?」
やれやれ、口達者になっちゃったわ全く…
ま、でも…そういうことよ。
アタシたちは、アタシは。"こういうの"に立ち向かうためだけに生きてる。
最期の一瞬まで、ここから目を逸らしちゃいけないの。
だから、松本さん…ずっと、覚えておきなさい。
もう起こってしまったことを振り返るのではなく、これから起こすことに目を向けなさい。
後悔なんて、死んでなかったらいつだってやれるんだから。
「曽根室長…」
…さて、指示を出すわ。アンタたち、よく聞きなさい。
吉田、アンタはここでアタシとこいつをなんとかするわよ。アンタの力を使うわ。
「はい!了解っス!」
そして、事態を正確に伝達する必要がある。
松本さん、外に出て儀間副室長と合流なさい。
そして、これまでの状況を伝えて副室長の指示に従って行動なさい。
「そんな!アタシだって、室長の役に立てます!ここでやらせてください!」
ダメよ、適材適所。
この場がどうなろうと、今後絶対に儀間の手が必要なの。
その時、儀間に正確にいまの事態が伝わってないのは大きな痛手だわ。
それはロスになって、また要らない犠牲を増やすことになる。それは避けなくてはならない。
…そんな仕事、分析書類ひとつ一発で通せたことのないおバカには、任せらんないわ?
さ…行きなさい。
「…わかり、ました!」
─転身、駆け出す。逃げ出すためではなく、明日を守るために。
松本を十分見送ってから、吉田が口を開く。
「…誰がおバカですかぁ?」
やぁね、事実じゃないの。
「そんなおバカにも、わかりますよ。この場をどうするつもりか。
曽根さん…貴女がどうするつもりか、って事くらい」
あら、そ。話が早いわ。
頭の回転が速いのかしら。ブラム=ストーカーだから血の巡りがいいの?
「これは俺個人の能力ですぅー!」
「ずっと、曽根さんを見てきたんス。わからないわけ、ないっスよ」
…そ。理解しきってなお、その悪態がつけるなら合格ね。
吉田。今日ここで、アタシと、死になさい。
「地獄の果てまでも、喜んで」
この魔術式はY市の件からこのT都総合開発まで根本が共通してる。
言うまでもなく、DNA…血によって作成されている。即ち、血液情報がモノを言う作りって事になるわね。
なら、ここに他者の血液を無理矢理叩き込めば。楔となり、回路は崩壊する。
これが誰かさんの素晴らしい分析によるクリティカルな対策ね。
…ナイフ。
「はい」
『惨鉄剣』/【赫き剣】
手首を落としなさい。
「…はい」
─まるで豆腐を二分するかのように滑らかに、曽根の左手だけが地に触れる。
断面は間を置かず、蛇口のように液を零れさせた。
さ、やるわよ。
…この壁一面の血に、アンタの身体を通して、アタシの血を流し込みなさい。
謂わば、アタシがタンクでアンタはポンプね。
…血流量の結果、アンタの心臓が破れても。やり切りなさい。最速で。
「お任せください」
"死ぬまで続ける"わよ。しっかり着いてらっしゃい。
「はいっス。貴女となら、どこまでも」
『葬送』/【血色の花嫁】→【ブラッドコントロール】→【生命吸収】+【渇きの主】+【朱色の大斧】
─"蛇口"に右手を置き、左手を術式へ当てる。
「う、ぐ…」
【リザレクト】
続けなさい。
【リザレクト】
「任せて、ください」
『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】
「う、ぉお…!ォオ…!」
【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】『葬送』【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】【リザレクト】
─発動予定時間を。過ぎた。
─この日もまた、T都の日常が変わることは。なかった。
…吉田。
「はい」
─もう、普段の凛とした声は掠れきっている。曽根は次第に、この世から消えていく。
右半身は既に崩壊しきり、まるで腐り落ちた肉片と化している。
今まで、ありがとね。アンタ…いい男よ…
「はい…」
やっと、やっと…あの子たちに、会える…
【リザレクト】
きらら…かすみ…
『葬送』
桐、華…
【リザレ/
───/
──/
─/
/
─名前を。呼ばれる。
「曽根さん。…やっぱダメっスよ。こんなの」
…よ、し…
「俺、嫌っス。惚れた女が死んでいくの、見送るなんて」
…ア…タ、…にを………
「生きて、ください。曽根さん」
「ずっと、俺は、曽根さんが好きっス。曽根さんのためならこの命、惜しくねェっス」
─崩れゆく身体を、抱き止める。
「血を完全に交換した今なら…これでも貴女を。助けられるはずっスよね?」
「…いい、分析っしょ」
─崩れゆく身体は、入れ替わる。
『花束』/【抱擁】+【生命治癒】
SceneEX-D
─目を開く。
ここは…
─天井、機械類、白を基調とした部屋、清潔な品々。
…そう。そうなのね………
─窓から陽は差し込まない。人の気配もなく、真夜中だろうか。
アタシ…
─またしても
会いに…行けなかった、のね…
─身体を動かそうとして、気付く。
あまりにもバランスが悪い。上手く起き上がることもままならない。
左側が重いのか。…否。
あぁ…これもまた、罰。……そうなのね?
─右頭部から右脇腹にかけて、曽根は確かにこの世から"居なくなっていた"。
これでもまだ、生き続けろと。戦い続けろと。…そういうこと、神様?
─錆びついた歯車をなんとか回すように、ベッドに座り直す。
嫌になるわ…
大事な妹たち、親友、脳みそ、人生そのもの…今度は、身体の一部?
どれだけアタシから取り上げて、無くさせて…それでもまだ、生かし続けるなんて。
幾ら何でもちょっと…そうね、人が悪いんじゃないかしら。
─顔を伏せる。そして、誰も見ていないからこそ。ようやく胸中を吐く。
アタシ、アタシ…
今度こそ、みんなに会いに行きたかったわ…
沢山抱きしめて、沢山謝りたいの…
アタシのせいで、何もできなくて…
アンタたちの夢を、人生を一つも…守れなくって…
かすみ、きらら…桐華…
「おいおい!なんて面してんだよ。俺の最高の相棒に、そんな姿は似合わねぇ…そうだろう?」
─空耳、だろうか。
いや、聞き間違えるはずなんかない。
この一年ほど、何度この声に魘されてきたか。忘れることなどできるはずがない。
右を、向く。この声の主は。
し、ろ…き…
─かつて、別れを告げたはずの親友。城木丈の姿がそこにあった。
「謝ってもらうことなんか、一つもないですよ。
曽根さんはいつだって、私なんかのことまで気にかけてくれて…ずっと、尊敬してます」
─別の方向から、声がする。
正面に、向き直る。この声は。
かすみ…まで…
─かつて、引導を渡したはずの後輩。与田かすみの姿がそこにあった。
「そうだよ曽根さんっ!曽根さんはいつでも、とっても素敵で。
一人ぼっちだった私を救ってくれた、最高の…マネージャーだもんっ!」
─そんな、はずはない。
1年ではなく。4年間も頭にこびりついて離れなかった。
左へ、目線を移す。この、人物は。
う、嘘…嘘よ…
─幽谷きららが。あの日あの時、手を振って別れたそのままの姿で、立っていた。
きらら…ほんとに、アンタたち…なの…?
「うんっ!今度こそ、久しぶりっ!」
「信じられないのも無理はないですよ、曽根さん。
私たちだって、こうしてお話できるなんて、思いもしませんでしたから」
「ただまぁ、今回はどうやらちょっとばかし特別らしいんだ。…周りを見てみろ、杏奈」
─突如浮かび上がったのか、元から存在していたのか、もうわからない。
溢れかえるほどに青く揺らめく灯火が、病室を覆っていた。
灯火たちは、魚群の如き星々のように揺らめき、次第にその星々ひとつひとつが、人を型取る。
アンタたち…ここは、何?
─シンドローム能力の代償か、忘れることが出来なくなっていた存在たち。
「驚いたか、杏奈?そうだ、ここにいるヤツらは全員…お前がこれまで救ってきた魂たちだ」
そんな、嘘よ…みんな、みんな…死んだ、死なせてしまっているじゃないの!
…じゃあ、ここは?死後の世界?
アタシ、実は死んでるの?
「…いいえ、曽根さんは間違いなく。生きていらっしゃいますよ」
だったら、臨死?それとも、遂に頭がおかしくなっちゃったの…?
「無茶だとわかっちゃいるがな、まぁ落ち着け。
ここは現実だし、お前は生きて目覚めてるし、頭はバッチリ働いてる。」
「私たちは"意志"。ここには、曽根さん。曽根さんの力になりたくて堪らなくて。そうしたら、ここにいたの。
私、生きてる時にそれはもうたっっっくさん!曽根さんに助けてもらったの!」
嘘よ…アタシ、何もできてないわ…
アンタのこと、アンタの夢…何一つ、守れなかった…
─首を振る
「ううん、それは違うよ」
─いつになくムッとして、口を結び、眉間に皺を寄せた幽谷の姿に、曽根は少したじろぐ。
な、なによ…
「曽根さんは、私が私で無くなっても。
ずっとずっとずーーーーーーーっと!私のことだけ見て、私を愛してくれた。
…そう、言ってくれたよね?」
それは、そうよ…当たり前じゃないの。
きららの形で、きららの真似事をしたからって…誰かがアンタに代わる存在になるわけないわ。
世界で一番…誰より、アタシにとっては、特にそう。だからこそ…
「そう、そうだよ。曽根さんが私を愛してくれたから。その愛が、あったから。
囚われる前の、あの頃の私のままで、曽根さんに会えてるんだよ?」
「私も、そうです。曽根さん…
曽根さんが、私のことを本気で想って、自分がどれだけ辛くても、選択し続けてくれたから。」
「俺もそうだ、杏奈。
見切り発車で始めたオンボロ事務所を。酒飲みながら考えたのかってくらい、穴だらけの計画を。馬鹿野郎の目指した、途方もない夢を。
本気で、追いかけてくれたからな。」
「だから、元より死んじまった俺たちの魂は。お前の心で、自由になれたんだ。」
…っ
「私たちも含めてここにいる魂は、全員そうです。みんな、曽根さんに救ってもらったと、本気で思って、感謝してるんです」
「だから俺は、杏奈の親友で良かったぜ」
「だから私は、曽根さんに感謝してます」
「だから私は、曽根さんが大好きだよっ」
─自然と、涙が頬を伝う。
あ…
─気付いて、顔を覆う。
……っ!
─今は、この理由も理解できるから。
馬鹿…馬鹿ね………ズルいじゃない…
終わってから、そんな….そんなこと………
─そうして、一つ気付く
…!そう、そうだわ…!
あの子の声だけがしないわ…
「あの子…って、どの子?私、知ってる?」
桐華の魂は…どこ?
「あ…その…ごめんなさい、曽根さん…桐華ちゃんは、見かけてなくて…」
アンタのせいじゃないんだから、謝んなくっていいのよ。…って、ずっと言ってるじゃないの、かすみ
仕方ないわ。だって、『救われて、感謝してる魂』だけが、ここにいるんでしょ?
だったら…よく考えたら、そうよ。桐華だけは絶対いるわけないわ。
「おい、杏奈…」
いいの、城木。わかってた事…いいえ、当然のことだもの。
あの子は何も悪くないのに、アタシが殺してたの。
守るべきなのに、まだ戻れたのに。アタシがあの子の胸を撃ち抜いた…
「曽根、さん…」
まだ、まだ…アタシね?あの時聞こえた気がしてるの…
"本当は、世界一のアイドルになりたかった"…って
─この一年。頭を過ぎり続け、それでも一切口に出すことのなかった考えを。初めて言葉にする。
あの子にはきっと…怨まれてるに、決まってるもの。
sceneEX-D2
でも、なんでアンタたち…今になって現れたのよ?
「それはまあ、なんつーか…多分、俺のせいっスね」
なんでもないように、でも少し罰が悪そうに浮かび上がるのは。
…そう、アンタも居てくれたのね。吉田。
「えぇ、まぁ…そりゃあ。」
「曽根さんは多分…俺の能力のせいで、今までとは別の能力が出ちゃったんだと思うんス」
ふぅん…そう。理屈はわかったわ。
でも…こんな死者?魂?が見える能力、なんて…
「俺も専門ってわけじゃないんで、しっかり調べて欲しいっすけど。」
とんでもなくあやふやじゃないの。行き当たりばったりで人をこんな風にしたワケ?
「えーっ!?いやいや、命を救った男に対してその言い草はどうなんすかぁー?」
な、なによ!アタシの指示とはちがったじゃない!
頼んでないことばっかりやって!
「いや杏奈、俺は良くやったと思うぜ。ナイスガッツだ、吉田くんよ」
「そうだぁ兄ちゃん、良くやったぜ」
「そうそう!男らしくてかっこよかったな!」
「生きてたらワシの孫の婿にしたかったのぅ」
想定外に外野かは絶賛されて面食らったのか、吉田は気恥ずかしそうに背中をドスドスと叩かれている。
やかましいわね!いっぺんに喋るんじゃないわよ!
ま、でも…そうね。助けられたのは間違いないし、えぇ。気持ちは受け取っとくわ。
「またそんな、曽根さん…」
だってしょうがないじゃないの、かすみ!ホンッッットーにアタシ!アンタたちに会いに行くつもりだったんだから!
今こうして逆に会いに来られたから結果オーライだけど!?
「現状が"結果オーライ"ってのもどうなんだ?」
「そうだ、気持ちといえば…曽根さん」
またいつになく真剣な眼差しで。吉田は曽根を捉える。
「理解ってくれました?俺がどれだけ、曽根さんのことが好きだったか」
「俺、もう死んじゃいましたけど…でも、俺の気持ち。受け取って欲しいっス」
「そして、いつかこっちに来たら、そん時は…俺と、こっちの世界で一緒になって欲しいっス!」
主に男性陣を中心に、感心するような歓声があがる。こういった所で踏み出すことはやはり男として、尊敬する部分があるのだろうか。
…そうね。今まで立場もあって、はぐらかしてきたけど。こうなっちゃえば、しっかり答えるわ。
「あー…おい、杏奈…」
1人を除いて。
それはゴメン!アタシ、アンタのこと全っ然タイプじゃないわ!
この日、霊媒師の間では『21世紀で最も多くの霊魂が横転した日』と言われている。
「ハァ〜…これだからなぁ…」
「じ、丈さん…これは…?」
「あー、かすみ…これはな、俺ら大学同期の間ならなんて事ぁねぇんだ。日常だったからな…」
「なにせあいつ、超のつく歳上好きなんだ。渋いオッさんがどタイプなんだよ」
「えぇー!?そうなのぉ!?」
「意外か、きらら君?機会がありゃあ聞いてみたらいい。
あいつの男遍歴はずっとそうさ…中学生の時から大学生と付き合って、高校の時点ではもう社会人1年目みたいなの手玉に取ってやがった。
大学に入りゃあ、あの見た目であの性格だろ?そりゃあもう、モテにモテたとも。
どこ行っても男が寄ってきて、頼んでもないのに奢られ貢ぎまくられて、そこら辺のキャバ嬢なんか目じゃなかったさ。
…大学構内でも告白されまくってたけどな、 アイツに言わせりゃあ俺たち同年代以下のガキなんか、話にならなかったんだろう。俳優やモデルみたいな、とんでもイケメンが何人も、自信満々に玉砕してくのを真横で何度も見たぜ…くくっ」
ちょっと!人のこと好き勝手言い過ぎじゃないかしら!?アンタだって散々女遊びしてるだのなんだの言われてたじゃない!
「おぉっと、そりゃお前のせいだぜ杏奈。俺ぁお前と付き合ってるって勘違いされまくって、お前がフった奴らの一部に、腹いせに悪評を流されてたんだからよ!」
「えー、そうなの?かすみちゃんには悪いけど、私てっきり…2人は元々付き合ってたんだと思ってた!」
嫌よこんな精神が中学生から進歩してないような奴
「…告白したわけでもねぇのにコレだもんよ。吉田君、キミはかなりマシな振られ方したぜ、なぁ?」
「ハハ、どうもっス…喜んでいいんスかね、これ………」
「あー、それなりに人として好感度は高かったってこった…なんなら、俺よりな?
まあそれに、俺も別に杏奈はタイプじゃねぇしな。だからこそ、ずっと友人関係でいられたっつー話だ」
ま、そーね!アンタの好みって言ったら?こんな自我バキバキのバリキャリ女じゃなくて、庇護欲掻き立てられる小動物みたいな愛くるしい子だもの!ねぇ!?
「あァっ!?お前、なんつー事言いやがる…!」
事実じゃない!言っとくけどねぇ、アンタがアタシの恋愛遍歴知ってるってことは、逆も然りだって、忘れてんじゃないでしょうね!
「へー!やったね、かすみちゃん!」
「う、うん………ぅえぇっ!?な、なにが!?」
いーい!?この際だからアンタとアタシの立場をはっきりさせておくけど!過去の男に対する女の口はとんっっっでもなく軽いわよ!
何とは敢えて言いませんけど?アンタのだぁーーーーーい好きなアレやコレやを、洗いざらいどこかの小動物みたいに愛くるしい誰かさんに教え込んだっていいのよ!?
「ひょぇぇえぇえっ!?こ、こっちを見ないでくださぁい!」
「わかったよ、俺が悪かった!だから勘弁してくれ!」
フン!ジョーカーを持ってるのがどっちか、やっとわかったようね!
「で、でもでも!曽根さんが歳上好きってちょっと意外かも!面倒見いいし、結構…尻に敷くタイプっていうか?」
ま、まあ…それは認めるわ。でも、だからこそ…大人な男がいいじゃない?
「えー?どうしてぇ?」
だ、だって…
アタシだってたまには…誰かに寄り掛かったりして…あ、甘えたいじゃ、ない…
この日、霊媒師の間では『21世紀で最も多くの霊魂がほっこりした日』とも言われている。
…なによ!鬱陶しいわね!
というか…アンタたち、いつまでこうなってるワケ?まさか、ずっとこうして全員アタシと一緒に行動するつもり?
「いえ、流石にこんな大所帯でいる訳には…あ!勿論みんな、曽根さんの力になりたいとは思ってるんですけど!…でも、全員でこの状態を維持できるわけでもないので…」
「そういうことスから、まあ誰かしらが代表で残ろうかって話になってるんス」
良い話っぽく言ってるけど、取り憑かれる霊の選抜メンバーってだいぶとんでもないわ
「それでまあ、今のところこっちとしては相棒歴の最も長い俺か、仕事に知識のある吉田君がいいだろうと思っているんだが」
え、どっちも嫌だけど
「「「えぇーーーーっ!?!??嫌なのォーッ!??!?!」」」
なによ、当たり前でしょ?
24時間一緒って前提で、アンタたちみたいなのといたら、ストレスで胃が蓮根みたいになっちゃうわよ。
アタシに憑いてくるなら…アンタよ。
そう言い放ち、幽谷きららの方向を指差す。
「えぇっ!?アタシ!?」
いいえ、きらら。アンタでもないわ。
その向こう。上手く隠れてたようだけどね…でも、絶対にここにいると思ったわ。
…メモリーフィッシュ。
さり気なく混ざり込んでいた魂が、曽根杏奈をこの状態まで追い込んだ、根本的な要因の存在へと変貌する。
「な、なんだとォっ!?てめぇ…!」
「あ、わ…ひぃっ!」
「うふふ、私も『久しぶり、曽根さんっ』!この姿じゃなくても分かってくれたなんて…嬉しいな。」
言ったでしょう?
アンタはきららでも、桐華でもない。アタシには全く別物にしか見えてないもの。
だったら、アンタ単体でも見分けがつくに決まってるわ。
「流石、曽根さんだね。一時的だったとしても、私たちのことをほぼ1人で退けただけはある…ってことかな?しかも…そのあまりにも強い意志の力、これだけで。あの頃は特別な能力なんか、無かったもんね?」
「いやいや、神話生物を非覚醒状態から?単独で?…やっぱこの人、『伝説』と言われるだけはあるっスね………」
そうね。生憎、アンタと昔話に花を咲かせる気はないの。でも、アタシと来るならアンタじゃないと駄目よ。
アタシがこれから、どれだけ過酷な場所に身を投じて、凄惨な死を遂げたとして。
二度も死の苦しみを味わうのが、アタシが守りたかった誰かでいいはずがないわ。アタシの大事な人たちでいいわけがないの。
だから、アンタよ。メモリーフィッシュ。
アンタに繁殖はさせない。だけど、アタシの中にずっと残してあげる。だから、アタシに力を貸しなさい。そして…
アタシが死んだ時、この世から絶滅させてあげる。覚悟なさい?
「あぁ……うふふ、とっても素敵!また、一緒に踊ってね?曽根さん!」
あら、嫌よ?だって…
今も業務範囲外だもの。
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