五諸侯二(τ Gem)

概要

　"Διόσκουροι"セルで開発されていた人工遺産を"ツータイム"セルが収奪、改良したもの。現在は杏橋 橙と適合しており、彼女の体組織に固着している。栃木県日光市銅蔵鉱山産の特殊な蛍石を核とし、エンジェルハイロゥシンドロームの発する生体レーザーを増幅することができる。"Διόσκουροι"セルでの名称は"AH用生体激光(RASER))増幅器"。
　前名称は"POLUKS-o"、正式名称は"Pafilo de Optikamlifikita Lumradio, Uzinta Klistala-fluoritan Sistemon"。この人工遺産が"ツータイム"セルによって改良されたときに改名されたもの。現在の名称は、研究が進んだことにより、この人工遺産が、『双子座の遺産:カストール』の仮の姿であると判明したことによって改名されたもの。
　この遺産は12個ある『黄道の遺産』のひとつであり、双児宮を司ると考えられている。たが、"ヴァルキュリア"にて「アームド・オブ・レガリア・ジェミニ」及び「レガリアコア・ジェミニ」の存在が確認された。そのため、この遺産及び蛍石の出自及び本来の性質は未だ精査中である。 追記: 研究及び調査の結果、この人工遺産が、『双子座の遺産:カストール』の仮の姿であると判明し、同時に「アームド・オブ・レガリア・ジェミニ」及び「レガリアコア・ジェミニ」は『双子座の遺産:ポリュデウケース』に相当することも判明した。何故『双子座の遺産』が分裂するようになったのかは現在調査中である。
　実際には2つで1つの遺産の予定であり、"Διόσκουροι"セルでももう1つの遺産が開発されていた。"Διόσκουροι"セルの情報資産を"ツータイム"セルが収奪したのち、その研究成果を利用して"ツータイム"が独自に遺産のもう1つの片割れとなる機械として『北河一(ρ Gem)』を完成させた。

機構

　『五諸侯二(τ Gem)』に組み込まれている正八面体状の蛍石は、大量の光を吸収、増幅することができ、エンジェルハイロゥシンドロームのエフェクトと相乗的にはたらく。この性質を利用することによってエンジェルハイロゥシンドロームの力を大幅に増幅することができる。また、蛍石を取り囲む立方体のフレーム部には、蛍石による生体レーザーの増幅を補助する機構が組み込まれている。
　"Διόσκουροι"セルで開発された当時は、遺産を盗み出した輩の処分のための自爆機構が仕組まれていたが、"ツータイム"による改造時にオミットされた。空いた空間には、遺産のもう1つの片割れとなる機械である「総合行動支援用マウンティングディヴァイス」を標榜する『北河一(ρ Gem)』と連携するための小型の電波発信機が組み込まれた。

仕様

　フレームは1辺64.4mm、太さ4.6mm。外装は特殊加工された極薄炭素繊維。内部の機構は"Διόσκουροι"セルから収奪した設計図から、ほとんど全て核となる蛍石を補助する機構である。
　核となる蛍石は栃木県日光市銅蔵鉱山産。遺産の破損防止のため破壊検査は行えず、非破壊検査及び"Διόσκουροι"セルから収奪した同様の蛍石の分析を行った。組成の特筆すべき点として、微量のマンガン及び銅が含まれている事が挙げられる。また、この蛍石からは、大量のエンジェルハイロゥシンドロームに特異的なレネゲイド物質が検出された。これは"賢者の石"と同様の性質であるが、単一のシンドロームが検出されることは特筆すべき点である。 追記: 研究及び調査の結果、この蛍石は、栃木県日光市銅蔵鉱山に着弾した、双子座流星群の流星に付着していた『双子座の遺産:カストール』の因子が周囲の蛍石を取り込み具現化した物と判明した。

北河一(ρ Gem)

概要

　「総合行動支援用マウンティングディヴァイス」を標榜する、"ツータイム"によって開発されたマウンティングディヴァイス。原型となった「AIDA」の他、"Διόσκουροι"セルで開発されていた遺産や、"ヴァルキュリア"から諜報した情報財産をリバースエンジニアリングした技術が用いられている。また、栃木県日光市銅蔵鉱山産の特殊な蛍石が機構の重要な部品として用いられている。なお、「アームド・オブ・レガリア・ジェミニ」の破壊に熱意を燃やす橙本人の要望もあり、『双子座の遺産:ポリュデウケース』に対抗できるよう完成が大幅に前倒しされた。
　前名称は"KASTOR-o"、正式名称は"Kapkonekta Aparato-Sistemo, Tralaborinta kun Optikamplifikita Radio"。『五諸侯二(τ Gem)』の改名に伴い、このディヴァイスの名称も改称された。

機構

　光学エネルギーを特殊な電子回路によって電気エネルギーへと変換する機構が付与されているため、エンジェルハイロゥシンドロームが発振する生体レーザーを特殊な蛍石によって増幅することでディヴァイスに莫大なエネルギーを供給することができる。また、流動的な微細構造をとる橙の体組織を機構に組み込むことにより、半導体の物理的限界を超えた回路密度を実現できる。これによって、従来の情報処理機器よりも格段に情報処理速度が上昇している。このように、特殊な蛍石と橙の体組織に機能のほとんどすべてを依拠した構造となっているため、現在のところ適合者である橙の専用装備となっている。

仕様

　装着者の橙のスライム状の体組織に直接接続し、体組織をディヴァイスに注入することによって機能する。周囲の膨大な情報を処理し、それをバイザーのディスプレイに表示することにより、装着者の大幅な認識拡張を可能にする。しかしながらその情報を完全に処理、活用するためには、ノイマンの思考加速に加え、エンジェルハイロゥの感覚増幅、エグザイルの肉体操作の能力が必須となる。

奎宿十一(τ Psc) / 奎宿十三(υ Psc) / 奎宿十四(φ Psc) / 奎宿十五(χ Psc) / 奎宿十六(ψ¹ Psc) / 奎宿増十五(σ Psc)

概要

　橙の左腕に埋め込まれている6連式の小型レーザーライフル。それぞれ『奎宿十一(τ Psc)』、『奎宿十三(υ Psc)』、『奎宿十四(φ Psc)』、『奎宿十五(χ Psc)』、『奎宿十六(ψ¹ Psc)』、『奎宿増十五(σ Psc)』と命名されている。包括して呼称される際は『奎宿十一(τ Psc)』とされることが多い。以前より"ツータイム"が管理していた『魚座の遺産』(通称𒀯 𒀭𒉡𒉌𒌈(Mul Annunitum))をリバースエンジニアリングし、さらに山梨県甲府市昇仙峡産の水晶を外装として用いている。これによって隠匿性及び出力の大幅な上昇が実現された。
　本来は『北河一(ρ Gem)』に搭載される六連式の小型レーザーライフルで、"FAETON-o"("Fusileto, Ambaŭ-Ekipita Triopa Optika Nuligilo")と命名される予定であったが、『双子座の遺産』に人格分裂という重篤な副作用が存在することが明らかになったと考えられていたため、1種類の『黄道の遺産』のみに依拠するのは危険であると判断された。そのため、『五諸侯二(τ Gem)』及び『北河一(ρ Gem)』とは連携していながらも、それらとは異なる独立した機構が用いられている。

機構

　これら自体には生体レーザーの増幅機構は含まれておらず、装着者によって発振され、『五諸侯二(τ Gem)』及び『北河一(ρ Gem)』によって増幅された生体レーザーをそのまま攻撃手段として転用して発射する。また、これらに組み込まれた特殊な水晶が装着者に一部吸収されることにより、レーザー光と同時に射出されるガラス片に鋭利さ及び強度が付加され、火力の大幅な上昇が実現できる。なお、火力を装着者のレネゲイドコントローリングに依拠しているため、装着者の侵蝕率によって最大出力できる挺数が限られてしまう。

仕様

　装着者の体内に埋め込まれる前の全長は131mm。大まかに上腕骨の形状を模しており、中身は空洞。銃身に装着者のスライム状の体組織が流し込まれることにより、銃身全体がレーザー発振器の役割を果たすことで、大火力のレーザーを発射することが可能である。
　なお、これらを使用すると、装着者の本来は深い瑠璃色を湛えた左眼が、虹彩は茶褐色に染まり、瑠璃色の外縁部は深青色に仄かに光るという特異な変化が観測される。

警告

以下の情報はUGN支部81-08-2201-02「筑波大学支部」、FHセル81-400-0002「ツータイム」、及び「Infra-R.E.D.s」により甲種機密情報/セキュリティランク:天枢に指定されています。相応のセキュリティランクを所持しない者が閲覧した場合、プロトコル:輔星による攻勢防壁が作動し、閲覧者に危害が加わる危険性があります。

AVERTO

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WARNING

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ПРЕДУПРЕЖДЕНИЕ

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9年前の事件

・9年前の事件は大きく3段階に分かれる。
　1段階目。彼女は半年前から精神が不安定であり、事件の直前に覚醒する。
　2段階目。覚醒の反動で半ば正気を失いながらバスに乗客として乗った結果、バスと電車との正面衝突を引き起こしてしまう。
　3段階目。UGNに保護されるが、当時支部の研究員として潜伏していた人物が彼女に目を付け、誘拐。
　UGN側は何とか彼女を取り返すが、彼女の精神状態がさらに不安定になってしまった。

不自然な穴がある1～2年間の経歴

・UGNを脱走し、成り行きでFHに鹵獲されたとき、彼女は不安定な精神状態に起因して半暴走状態であった。
　それをFHのある研究セルに目を付けられ、戦闘用素体として非人道的な研究をされる。
　戦場であるときは半狂乱、あるときは無表情で敵を殲滅する姿に非公認でつけられたコードネームは「狂人形(Amputated Doll)」。
　彼女はその時の記憶をはっきり持っており、せめてデータ上からは抹消しようと躍起になった。
・その生活は成り行きでUGNの筑大支部に保護されるまで続いた。
　その時点でUGN上層部改革派には彼女はジャームとして認知されており、それで筑大支部は改革派と一悶着あったが、それは別の話。
　筑大支部の支部長によって正式に「Vitro Amputita(ヴィトロ・アンプティータ)」のコードネームが名づけられた。
　彼女はこのコードネームを気に入って、以降コードネームとしてはそれを名乗るようになった。

杏橋櫞について

・橙より8歳下の妹。
　実は橙が覚醒する2年前にオーヴァードになっている。
　その後2年ほどはUGNやFHから目を付けられていなかった。
　しかし、8年前の事件が起こった少し後に、最終的にUGNに保護され、現在までUGNに在籍している。
　また、現在は「アカデミア」と呼ばれる場所にいるようだ。
　櫞は橙がFHに居ることを知らないし、橙も櫞がUGNに居ることを知らなかったが、後述の事件によって知ることとなった。

一人称

私

二人称

あなた、貴女、貴方

口調

です、ですか?、でしょう?
基本的に敬体を用い、優しくミステリアスなお姉さんというような雰囲気。三点リーダーをよく用いる。断定的な口調になるときは自己完結したセリフが出るときがある。

挨拶1

「はじめまして。杏橋 橙といいます」

挨拶2

「VITRA(ヸトラ)、橙水(トウミ) ヸトラ。よろしくお願いしますね?」

好感度(弱)

「なるほど……、貴女が資料にあった……。……これからよろしくお願いしますね」

好感度(中)

「ほうほう、面白い発想ですね。……でも、これはこうしたほうがよりよくなると思いますよ」

好感度(高)

[未執筆]

プライベート

「黄金比は美しいとよく言われますけど、本当にそうなんでしょうか?」

ビジネス

「こちらコードネームVITRA(ヸトラ)。これより任務を開始します」

会話1

「FH(ここ)でもスライムは珍しいそうです。悪目立ちするのは嫌ですね……」

会話2

[未執筆]

会話3

「……経歴に妙な空白が? ……それは、知らないほうが身のためですね」

攻撃1

「私を邪魔するものは、破壊するだけです」

攻撃2

「油断しましたね。こんな攻撃、私には通じません」

FHRCP第1話「From Angel To Zodiac」

FHRCP第2話「Counting Stars」

※IA適合リビルド

FHRCP第3話「Bibere Poculum Venenatum」

FHRCP第4話「Unwake Down Kisses」

※《ヴァリアブルウェポン》と両手持ちの裁量発覚によるリビルド

FHRCP第5話「Noah」

エフェクト

判定・攻撃力強化

ユーティリティ

技能

アイテム・その他