概説

　[星砕剣(ノヴァ)]適合素体チルドレン、コードネーム『壊新星(ブレイクノヴァ)』。彼女に与えられた使命の名前はそれであった。超大型剣2本を分解、結合、収束し出力を限界以上まで高めて叩き切る。つまり、[星砕剣(ノヴァ)]とはその一連の行動全体を指している。彼女という存在そのものが、強敵を粉砕するための剣であるということ。
　彼女の真実の力を知る者は少ない。その高すぎる攻撃力が発揮されるにはレネゲイドを強く活性化する必要があり、彼女は複数人による作戦行動中は[星砕剣(ノヴァ)]を使えず、ちょっとした情報収集支援程度しか行えない。そして相対した敵は、星が砕け散る様をその目に焼き付け、皆消えた。

好きなもの

月明かり
お菓子

嫌いなもの

戦い
星砕剣(ノヴァ)

詳細

　彼女は自分の名前というものを持っていない。原初の記憶は、独り。ただ独りきりで、遠くにある光を見ていた。その時に抱いた感情の名を彼女は知らなかったが、"憧れ"と呼べるものであった。そんな彼女に出来た最初の友達が自身の影であるというのは、皮肉としか表現のしようがない。喰らうレネゲイドは何もない少女を喰らおうとし、しかしその空虚な躰からさらに喰らうことのできる場所などなかった。『UGNに保護された時、彼女には何もなかった』記録にはそう記載されたが、実際は異なる。『彼女には最初から何もなかった』。
　保護された後の彼女は、たった一撃ですべてを粉砕する剣――[星砕剣(ノヴァ)]適合者として選ばれる。人そのものを剣として扱う[星砕剣(ノヴァ)]にとって、"何もない"少女はとても都合が良かった。無色の子供はあっという間に人の分際を捨て、一振りの剣となった。
　――人の形をした剣は、人の夢を見ない。その影が、何もない少女の僅かな人間性を喰らった残影が、朧げなヒトガタに光を切り取った。

星砕剣(ノヴァ)

　大型機構剣を2本作り出し、それをパーツごとに分解し、高速で結合させることで超大型の剣を造り出す。ひとつひとつのパーツに限界量を無視したレネゲイドを付与して叩きつけるように斬ることで、正に『星が砕ける』ほどの威力を発揮させる。大出力の武器生成と複雑な再結合を為すためには自身を限界まで道具として扱う必要があり、自我を削る"調整"を為したチルドレンでさえ扱い切れず、その真価を発揮することは出来なかった。
　"調整"する必要もなく自我らしいものを持たなかった彼女は、まるで最初からそうであったかのように剣へ馴染んでいった。

壊新星(ブレイクノヴァ)

　彼女のコードネームを知る者は多くない。[星砕剣(ノヴァ)]という特異な力を持つ彼女は、一般のエージェントやチルドレンとは一線を画す攻撃力と危険性を孕んでいたためである。そのため、『壊新星(ブレイクノヴァ)』として任務を与えられる時は、確実に標的を粉砕することを期待される。あまりにも過剰な威力は隠蔽が難しいほどの目立ち方をする欠点を持っており、力を封じた状態で情報収集などのサポート要員として活動することもあり、その際はコードネームは一切出さず、ただのUGNチルドレンとして行動している。

"ぽんこつチルドレン"ノヴァちゃん

　モルフェウスシンドロームであり、白兵戦闘の訓練を重ねているのに《インフィニティウェポン》を作り出すことができない。彼女の真実を知らないものは、任務において情報支援程度の役にしか立たない彼女を揶揄して『ぽんこつ』と呼んだ。当の本人はどこか嬉しそうであり、一人前に自分の趣味まで持っている。そんなぽんこつでありながら充実した彼女は、あまり邪険にされることはなく、無垢なる笑顔を見せている。

ノヴァのにっき

▽注意▽　以下の内容には、シナリオのネタバレ要素を含みます。

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