『クレスセンシア』と名付けられた彼女の中には、元々潜在的な“力”はあった
その影響なのか座学に関わる成績は安定しており、彼女の素行に目を光らせていた教員は彼女の成績を常に嫌疑の眼差しで見定めていた

そんな視線をうんざりと思う一方、それ以上に辟易する相手が彼女にはいた

物心つく頃から彼女の家には父親しかいなかった
その父親は、初潮が始まった時期を境に自分の体を貪るようになった
気持ち悪さとこの歳で知ってはならない領域で精神は搔き乱され、誰にも相談ができないまま数年の月日が経ったある日、彼女は自分の父親を始末する方法を考え始めた

偶然にもそれが彼女の中にある“力”を完全に覚醒させるトリガーとなり、力をフル活用した作戦が実行される
結果は成功し、父は自分の目の前で死に絶えた
唯一の誤算は、彼女が証拠隠滅に動いている時自分の家の扉を開ける何者かがいたこと

後日判明したが、自分の父親は自分が生まれた直後本当の両親を殺害した犯人そのもので
その事件を追っていたエージェントが父親を捕縛・拉致された被害者の娘である自分を保護するためにここまで来たという

現場で“保護”された彼女は、自分の名前を捨てた
苗字も父親のものではなくて、保護したエージェントの苗字を名乗ることにした
誕生日も、3月21日……自分が父を始末し、保護された日に改めた

彼女の新たな人生は、そこから始まりを告げるのである

関連人物

アズレート・ユーギナ　Azret・Yugina　「親父」

性別：男性　享年：39歳　身長：175cm
父親。殺してから初めて彼と自分に血の繋がりが無いことを知ったし、自分の実の両親が彼に殺されていたことを知った
彼は自分の母である『クレスセンシア』に歪な恋慕を抱いていたが、彼女は自分の本当の父親と結ばれ、自分を生んだ
それを認められなかった彼は両親を殺害し、当時赤ん坊だった自分を拉致し、自分を愛する『クレスセンシア』に自分を仕立て上げようとしていたらしい
その事実が判明してからより一層彼のことが嫌いになったとヌルは語る

ヴェラ・バックハウス　Vera・Backhaus　「ヴェラ」

性別：女性　年齢：29歳　身長：162cm
父親に関わる事件を追い、最終的に自分を保護してくれたUGNエージェント
元々はドイツの支部に所属していたが、自分を保護した後異動がありそのまま一緒に日本へ連れてきてくれた
凛とした顔立ちで仕事のできる女という佇まいをしている

アルトゥル・ペンドラゴ　Arthur・Pendrago　「アルトゥル」

性別：男性　年齢：19歳　身長：190cm
大学の同窓にしてUGNの後輩
真面目で力ある者は他者を護るべきだというノブレス・オブ・リージュ思考は理解できないけど、反応が面白いので定期的にちょっかいかけてる

第一話トレーラー

[補遺:■■]
チーム:■■■■より送付された報告書は以下の文言にて締めくくられていました

『我らはこれを破壊することはできません
我らは日常を護るという大義のためにこれらの日常を侵すことはできません
我らの理念からこれらを排除することはできません
故に我らは任務を放棄します
故に我らは役割を放棄します
本日この時をもって我らは猟犬であることを放棄します』

このことから、チーム:■■■■は任務を放棄しUGNを離反したものとして扱われました。
新たな人員を派遣しチーム:■■■■の処分に当たってください

ダブルクロス the 3rd Edition　キャンペーンシナリオ　『はるか遠くは“楽園”より』
［case1：猟犬の提言］

――以上を以て報告を終了します

HO4

ワークス/カヴァー：UGNエージェント/指定なし
シナリオロイス：PC1

貴方はUGN機動部隊の一つであるチーム・天逆鉾に所属するベテランのエージェントである。
PC3からは新たに加入する新米であるPC1、PC2の面倒を見るように頼まれている。
二人とも新米ながら優秀なエージェントだとは聞いているが
PC1に至っては処分対象の血縁者であると聞く。それなりに注意して観察しておく必要があるだろう。

第二話トレーラー

[補遺:■■]
残された音声データを再生します

………………………………
……………………
……………

『多くの命がこの地を“楽園”と呼び立てるが
真っ当に死ぬことのできない世界にすむ生物は
真っ当に生きていると言えるのか？

生を持たぬものを殺すことはできるのか
既に終わった物語を終わらせることはできるのか

この半世紀、ずっと考え続けることで
私は抗い続けて来たんだ

さて、長々と話すのは趣味じゃない
本題に入るとしようじゃないか

“楽園”の始まりを見せてやるよ

だから、あんたたちが猟犬だというのなら―――』

ダブルクロス the 3rd Edition　キャンペーンシナリオ　『はるか遠くは"楽園"より』
［case2：蛇の諫言］

――――――――以■を以て■■を終■■■す

HO4＆HO5

シナリオロイス：『楽園』

深い穴に落ちたかと思えば、あなたたちは森の一角で目を覚ます
周囲を見てもそばに居るのは互いのみで
さらには森の植生などは記憶にあるものと違いが見て取れる
アイの告げた「楽園について知っていただく」という言葉に不安を覚えながらも
ひとまずは他のメンバーの捜索を優先することだろう

第三話トレーラー

こうして、私は生まれたのです
私は皆様を愛しましょう
私は皆様の幸福を願いましょう
私は皆様の生存を保証しましょう

私は、私は、私は
いつまでも、永久に皆様に安寧楽土を齎しましょう

苦しむ必要はありません
拒む必要はありません
全てをゆだねてくださるだけでよいのです
私は、そのために生まれたのですから

ダブルクロス the 3rd Edition　キャンペーンシナリオ　『はるか遠くは"楽園"より』
［case3:“楽園"より“ i "を込めて］

――――――――以上を以てすべての報告を終了します

統一HO

シナリオロイス:“楽園の意志”アイ

再現劇より戻ってきた貴方方はこれからについての作戦会議を行う
アイーーすなわち“楽園の意志”たる少女を殺し、“楽園”を崩壊させるために必要なことは何か
それを話し合っている最中、突如として島全域を覆う強力なワーディングを検知する
貴方方は察するだろう。“楽園”が、再び拡大を始めたのだと

ヌル視点での参加PC雑感

HO1：閏間　綾（＠ミルせん）　「綾」

面倒を見るよう言われた相手その１
誰かの幸せを守るために戦うという正義の心に感心している一方で、まだまだ若いなぁと思っている

HO2：輪廻　りんね（＠えんとろP）　「りんね」

面倒を見るよう言われた相手その２
ひょうひょうとした態度に親近感を覚える一方、言い回しの独特さにちょっと難解さを覚えることがたまにある

HO3：コン・ベア（＠ファイア）　「コンしれー」

チームの上司。普通の家庭の父親ってこんな感じなのかなぁとは思いつつも、真っ当な父親は開幕爆発はしないと思う
躊躇なく命投げだすのは心臓に悪いからちょっと控えてほしい気持ちはある

HO5：レーベン・ディステル（＠かんざき）　「レーベン」

チームの（多分）同僚にあたる人物
読めない所はあるけど、気楽に接することができる人物でもあると思われる