容姿・経歴・その他メモ

キミはごく普通の高校生だった。

「私に何か用？……用が無いならじろじろ見ないでちょうだい。」

家族

父親は精神的に弱い人間で、母親の不貞を疑って、口論の末に殺害してしまった。
彼が強行の中で口走っていた「裏切り者」という言葉が、小夜那の中でいつまでもリフレインしている。
彼が母親を殺したこと、自分を残して消えた事に対して「裏切りだ」と感じており、この嫌悪や怒りがいつか自分の火種になる事を恐れているからだ。父親と同じ血を引いている事が、社会との不和に繋がるのではないかと考えている。

母親が亡くなり、父親が逮捕されて。伯父に引き取られた。
彼は探偵をやっている男で、いろいろな事を小夜那に教えてくれた。
当たり前のことから、覚えていても何の役にも立たないようなことも、たくさん。

職場と自宅は分かれているのだが、現在は押しかける形でアルバイトをしている。
父親同然の彼の力になりたい気持ちが空回っていて、うまく表現できないでいる。

友達

人とコミュニケーションをとるのが苦手で、基本的には人を避けている。
苗字を変えて、引っ越してもなお、過去に犯罪者の子だと指さされた経験が消えなくて。
誰かと深くかかわることや、自分自身を（知ること）知られることに恐れを抱いている。

そんな生活の中で、唯一、距離をとれないでいるのが綾瀬真花さんだった。
高校に入学して、たまたま苗字の順が近くて、席が近くて、話しかけてくれた。
其の時、ただそれだけの事なのに、何故だかそれがたまらなく嬉しくて、返事してしまった。

それから、そのまま。彼女が話しかけてくれると返事をしてしまう。
恋と呼ぶにはあまりに曖昧で淡い、それでも質量が確かにある感情を寄せている。

口調

「はぁ？訳の分からない事を言わないでくれる？」
「よくわからないんだけれど！ちゃんと説明してちょうだいよ！」
「私が何を考えていたってあなたには関係ないでしょ、構わないで」

つよい口調で人を遠ざけようとしている。コミュニケーションに自信がない。

　

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