半年程前、”リモデラ”と名乗るFHエージェントにより洗脳され、FHエージェントになった親友倫也を取り戻すをため、今以上に実力を高めようと過剰と思われる数の任務をこなし、自主練を続けていたある日、”アールラボ”の職員によりＢＥＡＳＴ計画の参加を提案される。能力の暴走やジャーム化の危険があることも説明されたが、二度と大切な人間を失わないため、そして次に倫也と出会ったとき必ず取り戻すために、計画の参加を快諾した。

参加後、独自開発された能力強化の薬剤を投与され、専用の訓練に勤しんだ。大切な人間を今度こそ力尽くでも必ず連れ戻すという覚悟と凶暴性を胸に秘め訓練を続けた結果、身体能力と獣化能力が大幅に上昇し、短い時間ではあるが灼熱の炎を纏った獅子の獣に獣化することができるようになった。しかし、薬の副作用かは不明だが、灼熱の獅子に変化しなければ炎を操ることがほとんどできなくなってしまった。また、ジャーム化の危険性も高まっており、灼熱の獅子に獣化している際は理性よりも本能が勝ってしまい、周囲の言葉が耳に入らなくなってしまう。

先日、とある任務でアリエルという名の少女を保護し、それ以来懐かれ行動を共にすることが多い。今度こそ知り合いとなった人間を失くさないため、日々奔走している。

十代のころ弟たちと出かけていた帰り道ジャームに襲われた際、弟たちを庇い大怪我を負い、庇いきれずに弟たちも重傷を負ってしまった。その際身を焦がすほどの激しい怒りに襲われオーヴァードとして覚醒し、ジャームを撃退した。その時あとからやってきたUGNに保護された。
弟たちを庇いきれず重傷を負わせてしまったことを激しく後悔しており、もう二度と自分の目の前で誰かを傷つけさせないと誓いUGNに所属することとなった。

同じ支部のエージェントである戸木　倫也とは同い年ということもあり、出会った当初から交流を深めており、今では親友ともいえる間柄となっている。いつも暴走しがちな獅童のストッパーとなることが多く、皆を守りたいと願っている倫也に深く同意しており、任務なども共に行うことが多い。また、下に兄妹がいる兄としても共感点が多くお互いの弟や妹についても時々話をしている。熱くなるとすぐに周囲が見えなくなってしまう自身と違い、周囲への気遣いができ、任務中も冷静な判断ができる倫也に憧れを抱いており、自身も彼のようになりたいと密かに願っている。

半年程前、FHエージェント"リモデラ"により誘拐され、洗脳を施された。その後、自身の所属していたUGN支部を襲撃した倫也を止めるため、交戦し敗北。その後リモデラとともにFHエージェントとなり行方をくらました。親友の眼を覚ますことができず、取り戻すこともできなかったことを激しく後悔しており、倫也とリモデラの行方を日夜追いかけている。

UGN日本支部が立案し、UGN研究班”アールラボ”が主導で進めている獣化系オーヴァード強化計画。
キュマイラシンドロームを有しているエージェントの中でも獣に体の一部又は全身を変化させるエージェントを対象に行われており身体能力及び獣化能力の飛躍的強化を目標としている。慢性的な人員不足・FHやジャームなど脅威に対してのより安全な任務遂行のために全体的な戦力増強を目的として立案された。対象者が獣化系能力者のみの理由としては、実験の過程において侵蝕率の上昇やジャーム化の危険が懸念されたため、オーヴァードの中でも特に耐久力に優れ、獣化を日常的に行うことにより本能や衝動への抑制・制御に長けており、肉体面・精神面ともにタフで実験に耐えることができるエージェントが多いと考えられたため。しかし、まだ実例が少なく、ジャーム化やその他後遺症などが残る危険性も考えられており、計画の参加者は日本支部の上層部や”アールラボ”が適性のありそうなエージェントを選出し個別に計画に参加するか意志を確認しながら、慎重に進められている。

以前までの戦闘スタイルは、自身に炎を纏わせながら素早く敵へと近づき、獅子に変化し、炎を纏った爪で相手を切り裂いていた。
現在は、通常時は以前よりも屈強な獅子の姿に変化し、強靭な爪で敵を切り裂く。また、短い間ではあるが灼熱の炎を纏った獅子に獣化し、全ての敵を蹂躙する。しかし、その炎は守るべき味方すらも傷つける。