立ち絵

白いのと黒いのとで反復横跳び中。開催ぎりぎりまで悩むかも。性格はおなじ。
白いの：上品。差分が扱いやすそうなのはこっち
黒いの：小柄。アジア人らしいのはこっち

概要

　闘争代行人を名乗る、流れの傭兵。
　夏瑞珂。シア・ルイクゥ／か・ずいか。
　アジア系アメリカ人。華僑二世。

　一人称「私」、二人称「貴方」「君」。
　囁くような声調、女性的な口調。薄笑む貌は一見すると柔和。

　仕事を択ばず、情報や物資を報酬に求め、戦地から戦地へと渡り歩く。現在はイタリアのローマに流れ着き、FHセル「リグ・ヒンサー」で雇われている。
　元々は民間軍事会社に所属する兵士だったが、"｜黒鉄の狼《レムリア》"なる人物によって家族同然の仲間たちを殺され、瑞珂自身も死に瀕した。

　ただひとり生還したあとは復讐を誓い、戦いに明け暮れている。遺産の強奪作戦も瑞珂にとっては武者修行であるらしい。

性格

　おおむね善人。しかし、それは家族から学んだもので、根底には解き放たれたいという衝動を抱えている。
　抑圧から、秩序から、限界から。あらゆる軛を超えて、際限なく自由を求める渇望を。

　要はオーヴァードとして憚りなく生きて、思いのまま力を振るいたいという欲求。
　そのため本質的には現行秩序に適合できない人物だが、人生の大半は一般社会で過ごしていた。
　外向きは中立者。しなやかな善性。どうでもいいから親切にできるという部類のやさしさで、学校生活は案外うまくいっていた。
　渇望からくる暴力性や変異した衝動が"｜黒鉄の狼《レムリア》"に向いている現在、わりと似た理由で人間関係はそれなりにやれているそう。
　近しい人間と過ごす穏やかな時間にこそ、退屈に倦んだ無表情を見せる。

　素は自堕落でずぼらな性格。服は脱ぎ捨てるし、牛乳はコップに注がないし、足でドアを閉めるし、シャワーのあとに体を拭かないので、しょっちゅう家族に注意されていた。

経歴

　十数年前の合衆国で発生した"｜自由の息子たち《Sons Of Liberty》"の生き残り。
　不法移民の二世に生まれた瑞珂は合衆国で暮らしながら、どこにも居場所のない"外国人"だった。黄色人種という理由で排斥を受け、工場で働く父からは常にアルコールの臭いがした。

　貧困と迫害。生まれながらの弱者という不自由から、しかし彼女は解き放たれたのだ。
　"｜獣の因子《テリオン・クラウン》"……聖夜の贈り物によって。

　欲望を解き放つことに特化した姿へ形質変化を強制する衝動侵蝕による覚醒は、彼女に嵐という新たな姿を与えた。まだ幼く、そして合衆国に根差せなかった少女にとって、あらゆる境を越えゆく風こそが自由の象徴だった。

　まず自分を奴隷のように扱った酒浸りの父親を、
　次に自分を嬲り続けた近所のティーンエイジャーたちを。
　
　全部すっきり吹き飛ばして、あの夜はひどく気分がよかった。もっと、もっと自由になれる気がした。例えば、そう……自分を受け入れなかった"｜合衆《この》国を、まるごと吹き飛ばしてしまえたら。

　全能感と解放感に身を委ねた幼くも烈しい嵐を食い止めたのは、嵐を征するもの──米軍特殊部隊のテンペストだった。
　無数のジャームが溢れかえるなか、彼女にはまだ未来があると気づいた隊員がいたことは、あるいは聖夜の奇跡だったのだろう。

　その後、瑞珂はひとりの隊員に引き取られ、国籍を得た。毎日食事を摂り、きれいな服を着て、学校へ行くこともできた。

　かつて夢見たものを与えられながら、しかし瑞珂は満たされなかった。自由を知った心にはもう『日常』も『家族』も、彼女を縛る規範……抑圧のひとつでしかなくなっていたから。

　そんな夏瑞珂に、家族となった男は根気よく付き合った。力を制御するすべを教え、不自由を生む秩序がある意味を説いた。
　欲望ではなく、目的のために戦う。それが自分を守ることにもなるのだと。

　そうして。かつて幼い嵐だった女は、自由を求める心を抱えたまま、不自由の中で生きていた。

　ハイスクール卒業後は家族の勧めで、彼が退役軍人仲間と設立した民間軍事会社に入ることになった。

　だが、これからも生きていくはずだった場所はあっけなく奪われた。引き取られた頃から気にかけてくれていた大人も、居場所を与えてくれた家族も……すべて。
　残されたのは、己ひとつ。あの日からやまない燻りは衝動すら変え、かつて幼かった嵐は燃え盛る凶風となった。

　あれから三年──焦げついた風は今なお彷徨っている。仇の血を求めて。

能力

　"獣の因子"による覚醒を経て、オーヴァードとしての全性能を力の解放に傾けた形質（暴走ビルド）を獲得。
　「風」を何にも囚われない自由の象徴として、ハヌマーンのピュアブリードで覚醒した。のちに"黒鉄の狼"と邂逅、敗戦を契機にサラマンダーシンドロームが発症、クロスブリードに変化した。
　この際に衝動も解放から「憎悪」になり、アージエフェクトを獲得したことで変異暴走を得た。
　自由になるための風を燃焼させ、激しく燃え盛る憎悪の炎。

家族

・元テンペスト隊員。
・十数年前のクリスマス当時は現役の若手。瑞珂がジャームではないことに気付き、制圧に留めた。交戦時の負傷がもとでメット化（機械化手術）している。
・その後、身元引受人として夏瑞珂を保護。親代わりではあるが義父ではない。男版ナタリア・カミンスキー。
・保護から十数年後、退役した仲間数名と共に民間軍事会社を設立。現行社会に反発するしかない夏瑞珂が生きやすい場所を作るためでもあった。
・瑞珂いわく「自分から貧乏くじを引きにいくタイプ」

メモ

・幼少期に受けた加害は死活問題レベル　折れた足ひきずったまま生活してたような　向こうの人種差別って憎悪犯罪に発展するし、いじめはシンプルに暴行の域だから、マステリパンデミックなかったら年の瀬に死んでたかもしれない
・コードネームに中国語を使っているのはルーツを皮肉っているから。生まれと育ちに関係なく生涯ついて回る烙印。
・メジャーコンボはアメリカのロックバンドDaughtryの曲名から。

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