ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

如月 湊 - ゆとシートⅡ for DX3rd - ゆと工公式鯖

廻りゆく陽炎(インフィニティ・アンサス)如月 湊(きさらぎ みなと)

プレイヤー:かなめ

自由登録 基本ステージ ゆれみず

年齢
20
性別
星座
乙女座
身長
177
体重
63
血液型
B型
ワークス
UGNエージェントA
カヴァー
大学生
ブリード
クロスブリード
シンドローム
ブラックドッグ
サラマンダー
HP最大値
32
常備化ポイント
4
財産ポイント
+2=2
行動値
+10=14
戦闘移動
19
全力移動
38

経験点

消費
+34
未使用
0
フルスクラッチ作成

ライフパス

出自 6歳の誕生日を迎えるまでは、両親に愛されて幸せに暮らしていたが、誕生日に両親を何者かによって殺されてしまう。
天涯孤独
経験 両親を失い、塞ぎ込んでいたことによるもの。
心の壁
邂逅 世界で一番大切な人と、一番の友人
陽廻&一夜彼方
覚醒 侵蝕値 両親の死を目の前で見たことによる精神的ショック。
犠牲 16
衝動 侵蝕値
破壊 16
/変異暴走 あなたが受けるバッドステータスの効果を次のように書き換える。 『あなたは暴走を受けている間、可能な限り最大数の対象を選ばなければならない。つまり、「対象:範囲(選択)」は実質「対象:範囲」となり、「対象:n体」ならば、必ず最大数までの対象を選ぶ必要がある。ただし、この時にあなた自身を対象にしなくてよい』
その他の修正3紅蓮の憎悪
侵蝕率基本値35

能力値

肉体5 感覚1 精神2 社会1
シンドローム2+2 シンドローム1+0 シンドローム1+1 シンドローム0+1
ワークス1 ワークス ワークス ワークス
成長 成長 成長 成長
その他修正 その他修正 その他修正 その他修正
白兵1 射撃 RC1 交渉
回避1 知覚 意志+1=1 調達1
情報:UGN1

ロイス

関係 名前 感情(Posi/Nega) 属性 状態
Dロイス 遺産継承者 謀略の牢獄を取得。
固定 青井 陽廻 慕情 不安 昨日と同じ今日、今日と同じ明日を…これからも一緒に生きていこう。
固定 一夜 彼方 友情 悔悟 元気でな。また会ったときは、見てきたこと、教えてほしい。

エフェクト

種別名称LVタイミング技能難易度対象射程侵蝕値制限
リザレクト 1 オートアクション 自動成功 自身 至近 効果参照
(Lv)D点HP回復、侵蝕値上昇
ワーディング 1 オートアクション 自動成功 シーン 視界 0
非オーヴァードをエキストラ化
熱感知知覚 1 メジャーアクション 自動成功 自身 至近
(EA.P111)熱を視覚として知覚するエフェクト。あなたは暗闇でものを見つけることができ、残熱を追って熱を持つ対象を追いかけることができる。また、体温の変化から人の感情や体調の変化を読み取ることもできるだろう。GMは必要と感じたなら。<RC>による判定を行わせてもよい。
シークレットポケット 1 常時 自動成功 自身 至近
身体のどこかに小さなものを隠しておけるエフェクト。「種別:その他」のアイテムをLV個まで隠しておける。「思い出の一品」を対象とする。
アームズリンク 3 メジャーアクション 2
コンセントレイト:ブラックドッグ 3 メジャーアクション 2
クレイジードライブ 3 メジャーアクション シンドローム 5 80%
RW.P34)組み合わせた攻撃の攻撃力+LV*4[12/16/20]する。ただし、暴走状態でしか使用できない。
エレキフィールド 1 メジャーアクション 2
紅蓮の憎悪 3 常時
CE.P66)自身が行う攻撃の攻撃力を+LV*3[9]する。この効果はバッドステータスを受けている時のみ効果がある。侵蝕率によるレベルアップは無し。基本侵蝕率に+3する。

コンボ

奥義『朧月改・廻陽炎』

組み合わせ
《アームズリンク》《コンセントレイト:ブラックドッグ》《クレイジードライブ》
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
至近
侵蝕値
9
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100以上
5+4
7
1+7
11+7+16+9+2D

紅蓮の憎悪適用済

虚空無塵襲(ヴァニタスレイド)

組み合わせ
《アームズリンク》《コンセントレイト:ブラックドッグ》《クレイジードライブ》《エレキフィールド》
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
範囲(選択)
射程
至近
侵蝕値
11
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100以上
5+4
7
1+7
7+7+16+9+2D

紅蓮の憎悪適用済

飛天斬・白刃

組み合わせ
《アームズリンク》《コンセントレイト:ブラックドッグ》
タイミング
メジャーアクション
技能
白兵
難易度
対決
対象
単体
射程
至近
侵蝕値
4
条件
ダイス
C値
達成値修正
攻撃力
100未満
5+3
7
1+7
11+7+9+2D
100以上
5+4
7
1+7
11+7+9+2D

武器常備化経験点種別技能命中攻撃力ガード
射程解説
神剣「天十握剣(あめのとつかのつるぎ)」 15 白兵 〈白兵〉 0 7 3 元データ:決闘者の剣
一般アイテム常備化経験点種別技能解説
謀略の牢獄 その他 (GF.P107)この世の何処かにある監獄。裏切りや謀略に陥れられた者の夢に現れ真実を囁き報復をそそのかす。
あなたの心はこの監獄に囚われている。奪われたものを取り返し、この檻から抜け出せと心が叫ぶ。
あなたは判定のダイスが常に-1個される。あなたはバッドステータスを受けている間、攻撃力、攻撃の達成値、【行動値】が+7される。
ウェポンケース 1 対象:天十握剣(神木の丸太)
オートアクションで天十握剣を装備する。
怨念の呪石 20 (HR.P88)セットアッププロセスに使用する。あなたはバッドステータスの暴走を受ける。この暴走を受けている間、あなたが行う攻撃のダメージに+2Dする。この効果を使用したセットアッププロセスの終了時に、あなたの侵蝕率が3点上昇する。1シーンに1回まで使用できる。
要人への貸し 1 情報:の判定ダイスに+3個する。1シナリオ1回まで使用可能。
2個取得。
思い出の一品 2 <意志>判定の達成値に+1する。/いつか陽廻に渡そうとしているもの。
お揃いのストラップ 0 元データ:アクセサリー
陽廻と二人で買ったスマホ用ストラップ。神輿島のゆるキャラのラバーストラップ。
スマートフォン 0 元データ:携帯電話
一見するとiPh○neだが、UGNの新型候補の試作品。開発には東京都文京区に存在する支部のチルドレンが関わっている…らしい。
ウィンドスカーフ 10

経験点計算

能力値 技能 エフェクト アイテム メモリー 使用総計 未使用/合計
0 0 119 45 0 164 0/164
侵蝕率効果表

現在侵蝕率:

容姿・経歴・その他メモ


能力測定

【物理強度】B■■■それなりに鍛えられている
【生理耐性】C■■並のオーヴァード
【戦闘技術】A■■■■目にも留まらぬ剣閃を放つ
【戦場機動】B+■■■+遺産の力を引き出している
【戦術立案】C■■将来性はある
【レネゲイド適正】B■■■遺産継承者



ゆれみず関連

夏空ほど遠く高く終了後
自分の過去、復讐心に向き合い、仲間や友達ができた。そして、親友とも改めて打ち解け、世界で一番大切な人ができた。
これらのことから、高校1年くらいまでの性格が少しずつ戻ってきている。
(ONE PIECEの大将引退前後のセンゴクみたいなイメージ)

都会に染まったせいでクレジットカードと電子決済を使うようになりあまり現金を持ち歩かなくなっていたが、夏祭りで痛い目を見たので、少なくとも島にいる間はちゃんと現金も持ち歩くようになった。
「世奈ちゃん、今日は俺が奢るよ。ちゃんと現金もあるからな──ってここPayPay使えるじゃねぇか!!」

この一ヶ月で学んだことは「遺産や暴走」といったものを自力で制御し、それを活用するという方法。今までの「遺産や暴走」に支配される戦い方ではなく、逆にこちらが主導権を握るというもの。まだ完璧ではないが、少しずつ成果が出ている。
ちなみに、ほどくくクライマックス戦闘においては、ハクを助けたいという思いや周りの仲間の支えもあり、無意識下で上記の行動を行えていた。

復讐心については、陽廻という心の支え、PC達という友人ができたことで和らいでいる。もちろんまだ無くなったわけではない。しかし、きっといつかその感情は、この遠く高い夏空へと消えていくだろう。

9月9日の誕生日。この日は湊から陽廻を誘った。誕生日の事を思い陽廻からは「大丈夫なの?」と聞かれたが、今の湊には問題がなかった。
陽廻と過ごした二人だけの誕生日。一生忘れることのない、特別な日となった。

RP方針
・ロイス→世奈ちゃんと先輩はセッション開始以降確定取得。残り1枠はセッション展開による。
・過去を乗り越えたこともあり、今までのような暗い一面はあまり見せなくなる
・むしろ、吹っ切れてきた部分もあるのか若干ポンコツな部分も出てくる…かも?
・陽廻ガチ勢なので陽廻に何かあったら考えるより即行動しちゃいそう
・陽廻ちゃんとの関係を弄られたらめちゃくちゃ照れる
・一人で突っ走ろうとせず、周りの意見を聞く
・ほどくくの恩があるので、皆が困ってたら絶対助ける
・Sロイス昇華は絶対に行わない
・エンディングで陽廻ちゃんに一生に一度の…………



各PCおよびNPCとの関係性(ゆれみず開始時点)
椎名 世奈(PC2)
寿命について→寿命が短いという事は知っているが、具体的にあと何年という事は知らない。
歳は離れているが湊としては友人と思っている。と同時に、自分が戦いに専念できるのは世奈ちゃんの守りがあってこそと思っている。ただし、無茶はしないでほしいとも思っている。
ハクと世奈ちゃんの凸凹コンビを微笑ましく見守っている(?)

酒井 リュウ(PC3)
自分の復讐心について否定することなく、それでも手をさしのべてくれたことに感謝している。けど気恥ずかしいので口にはしていない。
今まで作っていた壁もなくなっているので、より好意的に接する。困っていることがあったりしたら間違いなく、ためらいなく力を貸すと思われる。
キャシーに告白したという事を知っているかどうかはセッション開始前までに確認しておく。
リュウの事を一人の友人として認識したことで、タメ口だったり軽口を叩いたりするようになる→タメ口禁止!と言われたら敬語で。


一夜 彼方(PC4)
ウロボロスの発現が自分の影響であることに驚き、やや申し訳なさを感じたと同時に、彼方ちゃんにとって湊の存在は(湊が思っていたより)大きかったということには素直に嬉しいと思っている。
ほどくくの一件を経て、湊は彼方ちゃんのことも大切な存在だと再認識した。
多分陽廻との関係性をからかわれたりしてアタフタする日常を送っている…かもしれない
彼方ちゃんの寂しさをゆれみずでもし知ったら、彼はどうするのだろうか。
少なくとも湊は彼方ちゃんのことも大事だと思っている。一人では難しい局面であれば真っ先に頼ると思われる。
彼方ちゃんが比較的自分の事を隠したり、本音をあまり見せようとしない所に関しては、頼って欲しいと思っている所がある。ただし、それを無理強いさせるのも違うので、頼ってもらえるようになれたらと考えている。

ハク
友達として、改めて関係を築いた(ほどくくでタイタス昇華したのはこのため)。
支部でのレネゲイドコントロール等でこの一ヶ月ちょくちょく顔を合わせていた。
ハクにも陽廻との関係は伝えている。最初こそどう接しようか…と思いはしたものの、それで露骨に避けるのは失礼だと考えているので、一人の友人として仲良くしていこうと思っている。
世奈ちゃんとのコンビは、一見凸凹だなと思いつつも、ピッタリだなと思っている。

キャシー
先輩を振った事を知ってるかどうかは先輩次第。
知らなかったら恩があるので謎のツンデレ対応(何で?)
知ってたら特に怒ったりとかはしないものの、「意外とお似合いだと思うんだけどな…」となる。
元々謎の多い人物ではあるが筋はちゃんと通す人物だということも知っているので、キャシーの事について色々知っても、反感等は覚えない…はず。

陽廻
ほどくくの一件をキッカケに結ばれた関係。誰よりも大切な存在。学部は違えど、同じ大学に通えることを楽しみにしている。
と同時に、東京に戻り半年ほど遠距離になってしまう事、オーヴァードということを隠したままであることには罪悪感を抱いている。
湊側はグイグイ行く感じではないけど、陽廻ちゃんがねだってきたら止められないので、多分二人きりの時はイチャコラしてるんじゃないかな。相手は高校生だって分かってる?そういうところだぞ如月湊。
それはそれとして、受験勉強を見ている時は真剣。終わったら甘やかす。
恋愛浮かれポンチ
周囲にはちゃんと二人の関係を伝えている。
陽廻が順調に勉強して成績を伸ばしていたら→しっかり褒めるし大体言うことを聞く
陽廻ちゃんが恋愛により成績を落としていたり伸び悩んでいたら→心を鬼にして勉強を見るも、めちゃくちゃ心の中で謝ってる。勉強が終わったらめちゃくちゃ甘やかす。

今後について
基本的には東京に戻るという考えはそのまま。療養期間が終わったらちゃんと東京に戻る予定。ただし、復讐のためではなく、ちゃんと勉強して2年目に入り陽廻を迎えるためという前向きなものに変わっている。前期の単位はギリギリだったので後期で挽回すべく神輿島でも予習と復習は欠かさない。
エンディングではセッション展開次第ではあるものの、候補は以下の通り。もちろんこれ以外になることもありえる。
・東京で陽廻を出迎えて終了するエンド(ほどくく終了から約7ヶ月後)
・東京で医者(UGN本部『ホワイトハンド』所属)となり、陽廻と人生を歩むエンド
・ゆれみず終了数年後、医者として陽廻と共に神輿島に戻るエンド
・ジャームとなり、再び悪鬼羅刹の道へ…(バックトラック失敗の場合のみ)




コードネーム候補
陽廻→『廻りゆく陽炎(インフィニティ・アンサス)』
ハク→『白砂の蜃気楼(ホワイトミラージュ)』
技名候補
魔剣・朧月
→奥義 朧月改・廻陽炎(おぼろづきあらため・めぐりかげろう)
or
→奥義 朧月改・白月(おぼろづきあらため・はくげつ)

その他のコンボとポルターガイスト→各PCモチーフを取り入れる。

成長
・炎陣→カバーリング。衝動:破壊の変異暴走により暴走中でもカバーリング可能。
・氷熱の軍団→サラマンダーの120%エフェクト。シーン選択によるラウンド中のバフ。イニシアチブで使用可能。→ガード屋いるので優先度低
・情報収集関連→【社会】等の底上げ、リサーチマスターによる情報収集でのダイス増加
・爆雷撃→自身およびPC4の範囲攻撃のダメージロールに+3Dするエフェクト。PC4との関係性次第で取得候補。
・自身の行動値関連→自身より速く敵とエンゲージするPCがいる場合のみ考慮(変異暴走により範囲攻撃に巻き込んでしまうため)。
・ウェポンマスタリー→ポルターガイストの底上げ。
・電磁バリア→世奈ちゃんの被ダメ抑制。


(補足)自身の能力向上ではなく、サポート力を上げる成長を行う。独りよがりだった彼はもういない。仲間や友人、親友、誰よりも大切な人を守るための力として、協力する事を覚えたという部分を表現する。
…と思ったけど、サポート役がいるので自分と彼方ちゃんの火力に貢献できる方が良さそう。

ほどくく終了~ゆれみず開始まで

・陽廻と初デートをした。
・陽廻の高校の友人に見つかった。その結果、陽廻を含め女子高生複数人に囲まれる男子大学生という状況となり、人生初の職質を受ける。幸い、陽廻の友人達が説明して事なきを得た。
・支部で今までとは違う戦い方のトレーニングを開始。ドラセンやキャシー、世奈ちゃんからも色々意見を聞き、取り入れようと模索。
・陽廻との関係は、PCおよびNPCに伝えている。
・彼方ちゃんには、陽廻にどんなプレゼントをしたらいいかとか聞いてる(湊お前ほんとそういうところだぞ)
・ハクと世奈ちゃんのコンビを微笑ましく後方兄貴面してそう
・湊の誕生日は陽廻と二人だけで過ごした。完全にトラウマも克服した。
・謎の夢を見るようになった。全く見に覚えもないので不思議に思っている。

如月湊と少女

自分の傷と向かい合ったあの事件からしばらくしてのこと。

自身の力の使い方について学び直すために、湊は神輿島支部を訪れていた。
日に日にコントロールが上達していく実感を覚える。

そんな訓練を終え、一人の少女が飲み物の差し入れにきてくれた。

「ありがとな、世奈ちゃん」

椎名世奈。この神輿島支部に所属するチルドレンだ。特殊な生い立ちらしい。
まだ知り合って1ヶ月弱ではあるが、少しずつ彼女の事が分かってきた。

見た目は本当に小さく可愛らしい少女だが、タフだ。戦闘においてはかなり助けてもらっている。彼女の鉄壁の守りがあるからこそ、湊は全力で攻撃に集中できる。
そして、しっかり者だ。自分よりもしっかりしてる子だな、と湊は常々思っている。逆に、だからこそ楽しめているのだろうか、と心配になるときもあった。

そして、彼女は皆よりも寿命が短いらしい。
なんとなく本人もそう言っていたし、支部の職員からも聞いた事があった。
具体的に何歳まで、という事は聞いていない。本人に聞けば、教えてはくれるだろう。だが、湊はそうしなかった。
聞いたら変に気を使ってしまい、逆に彼女を悲しませてしまうかもしれないから。そして、聞くのが怖かった。

歳は離れているし、周囲から見たら兄と妹、最悪不審者と被害者だ。
けれども、湊は彼女の事を一人の友人だと思っている。だからこそ、友人がいなくなってしまうことが怖かった。

 

「世奈ちゃんは、ここでの暮らしは楽しい?」
訓練終わりで二人で飲み物を飲みながら、ふと湊は聞いた。
答えは分かり切っている。楽しいと答えるだろう。
予想通り、そう答えた。
だが、湊はその表情を見て、驚いた。

社交辞令でも何でもなく、本心で楽しいと言った。湊でさえそれが分かるほどに。
──友人のことを、ちゃんと理解できていなかった。
この子は、この島でかけがえのないものを手に入れたのかもしれない。
短い寿命を悲観するのではなく、この残された人生を心から楽しもう。そう言っているようにも見えた。

「(…すごいな、世奈ちゃんは)」




片付けを終え、帰ろうかという時。
「世奈ちゃんは、明日は何かするのか?」

「明日はお休みなのです。だから…」
「明日は、誰と、何をしましょうか。ふふっ」

その言葉を、湊は生涯忘れることはないだろう。大切な友人の、その笑顔を。

如月湊と先輩(いんふぃにてぃネタバレ注意)

ハクと湊の一件以降、湊は自身の力の使い方を変えるために、頻繁に支部に通っていた。

やることは、「遺産ならびに暴走の自律的制御」である。
ただ遺産に使われるのではなく、その力を逆に支配し、己の意のままに制御するというものだ。
支部の人々、キャシー、そして酒井リュウ。様々な人に助けられ、湊は少しずつ制御の力を高めていった。


そんな訓練の中、酒井リュウが最近変だった。
いや、鎮魂祭以降からだ。
訓練では的確なアドバイス等をしてくれていたが、どうもそれ以外でふと気を抜けているようにも見える時があった。
もちろん気のせいかもしれない。気のせいであればそれでいい。

「何かあったのか?」

湊はリュウに尋ねた。答えが返ってくる。
曰わく、キャシーに想いを伝えていたこと。そして、断られてしまった事。
予想外だった。まさかそんな事になっているとは。少なくともキャシーからはそんな素振りもなく、湊目線では二人がそれで気まずそうにしてるようにも見えなかった。
どうやら、断られはしたものの、それはあくまでキャシー個人の問題であり、リュウを嫌いではないからという事ではないようだった。

──驚いた。
湊はそう感じた。断られはしたものの、希望が潰えている訳ではないという事に。少なくとも、湊が同じ立場で陽廻から同じ事を言われていたら、落ち込んで諦めていただろう。
それだけ彼の想いは強かったし、相手のことを思いやれる優しさがあるのだろう。

たった1歳の差。されど、その差は大きかった。かつてはただの高校の先輩だと思っていたその背中が大きく見えた。

だが、同時に心配もあった。
いくら希望が潰えてはいないとはいえ、一度断られたことは事実だ。全く落ち込んでいないという訳ではないだろうと感じた。
だが、湊はこういう時にどのような言葉をかけれぱ良いのか分からなかった。その事に、はがゆさと申し訳なさを感じた。

それでも。

「なぁ、このあと飯でも行こうぜ。あとゲーセン」
「たまには肩の力も抜いた方がいいぞ。経験者の俺が言うんだ。間違いないって」

自分の事を受け入れてくれた『友人』に、少しでも力になりたい。不器用かもしれないし、力になれるかは分からない。それでも、そうしたいと湊は思った。

夕方のショッピングモール。湊は初めて同性の友人と遊ぶのだった。

如月湊と親友

──最近、友人が変だ。

いや、変という訳じゃない。
ただ、明らかに今までよりも距離を感じるようになった。

理由は明白だ。
俺と陽廻が付き合い始めたからだ。きっと、二人の時間を邪魔したくないという事なんだろう。
気持ちは分かる。もし俺が同じような立場で、陽廻や彼方に彼氏ができたら今までのように接するのは控えるかもしれない。


それでも、壁を感じてしまうのは良い気持ちではない。
思い返してみれば、アイツはいつもそうだった。自分よりも他人の顔色を見るような。今まで気付こうともしなかった自分が嫌になる。

今回もそうだ。きっと俺と陽廻の事を考えての事だ。

陽廻に自分の気持ちを伝えたことに後悔は無い。たとえ何度生まれ変わったとしても、きっと同じようにするだろう。
それでも、ずっと一緒にいた親友が離れていくのは……寂しい。

──あぁ、そうか。彼方はこういう気持ちだったのか。
一年半前に俺が島を出て行った事を、彼方は寂しかったと言った。
そう思ってくれたことに、自分が彼方にとってそう思ってくれる程の存在だった事をうれしく思った自分が情けない。
そんな彼方に、俺は何をしてあげられるんだろうか。
そう考えていても、上手い考えが出てこなかった。

「…くそ、全く分からない」

「…気持ちはすげぇ分かるけど…遠慮、すんなよな」
「…俺は、アイツと対等でいたいんだけどな」

暑い夏空に照らされながら、湊は海岸を眺めて、寂しそうにそう呟いた。


思い出の一品

9月某日。湊は一人、ショッピングモールに来ていた。
周囲を確認する。間違いなく知り合いはいない。
冷静さを保て。毅然としていろ。
怪しい行動を見せてはならない。そうしたら、知り合いでなくとも警備員に怪しまれる。
そう言い聞かせ、湊はとある店に入った。
煌びやかなようで落ち着いた店内。スーツをバッチリと着こなす男性店員。一見するだけで気品を感じさせる女性店員。
かつての湊であれば、間違いなく無縁の場所。内心では緊張しつつも、歩を進める。

「いらっしゃいませ。本日はどのようなものをお探しですか」
男性店員が声をかけてくる。
「あ…えー…っと、その…」
イメージトレーニングは済ませたはずだった。こっそりとサイズも確認した。だが、湊には実践経験が足りなさすぎた。たかだか19歳の、つい一ヶ月ほど前まで問題を抱えていた男だ。更に言えば、ここに10代の男が来るなんてそれこそ少数派だろう。当然の結果である。
上手く話せない。先程まであったはずの言葉が出てこない。
「もしかして…………ですか?」
女性店員が近付くと、小声で言う。
湊はコクコクと頷く。
「でしたら、こちらに」
女性店員は微笑むと、カウンターに案内する──

そこから先は、湊は覚えてない。あまりの緊張に、何を話したかも覚えていない。店から出る時の、二人の店員の微笑みだけが残っている。
少なくとも、湊には早すぎたようだ。
足早にショッピングモールを後にした。


──それでも。
それでも湊の手には、確かにあった。自分のためではなく、大切な人の為に買ったもの。いつかたどり着きたい未来の、その始まりの証。



これを渡した時、どんな反応をするんだろう。喜んでくれるだろうか。それとも、引かれてしまうだろうか。
期待と不安が入り乱れる。しかし、不思議と怖くは無かった。
本来ならば有り得なかった現在。可能性が存在しなかったはずの未来。それが今、湊にはある。それが嬉しかったのだ。
だから、これをいつか渡す時が来たら。そのときは改めて自分の想いを伝えよう。


三人だけが知る、秘密の展望台。遠く高い夏空を見上げながら、湊はそう心に誓った──


「……あれ、湊?湊も来てたんだ」

「ひ、ひひひひひひ陽廻!!??」

奥義『朧月改・廻陽炎』

妄執は断ち切られ、暖かな光を得た湊が新たに目指した剣技。
レネゲイドのコントロールがより精密となり、出力調整が上手くなったことで編み出したもの。鞘に剣が収まった状態で剣を帯電させ、強力な磁場を発生させる。そして、力を解放して一気に磁力を反発させることで音速すら超える速度の居合いを放つというもの。
故に奥義。その剣は未だ秘剣には届かず。
しかし、真に守るべきものと向き合い、認め、絆を育んだならば。
──その時は、辿り着くかもしれない。

魔剣・秘剣・奥義について(PLの個人的見解)

奥義→技術の研鑽の到達点。常人にたどり着ける限界点
魔剣→妄執、復讐といった負の感情を原点としたもの。技術の研鑽ではなく、この負の感情により到達する、悪鬼の到達点。
秘剣→技術の研鑽に加え、澄み切った精神力を持った技術。どのような技術であれ、精神力が足りなければたどり着く事の叶わない、「因果すらねじ曲げる」剣。

履歴

以下、ほどくく関連

一人称:俺
二人称:呼び捨て、年上や目上の人には○○さん
好きなもの:特になし
嫌いなもの:特になし
得意なもの:勉強
苦手なもの:誕生日(両親が殺された日であるため)
誕生日:9月9日

大雑把な関係性
PC2
恐らく初対面なので表面上は普通に接する。少なくとも途中までは壁を作る気がする(邪険にしたり等はしない)。

PC3
上京前に接点があれば多少砕けた接し方はしつつも、基本的にはPC2と同様。湊が上京後に復讐に囚われていることを知っているかどうかはプリプレイ時点で決めておきたい。少なくとも湊の方からは復讐等に関しての言及はしていないが、支部長という立場上、療養の際に何かしら伝わっている可能性はある。

PC4
陽廻と同じく友人として接する。ただし、湊は復讐の事については一切伝えていない。また、自身の境遇のこともあり、内心ではやや申し訳なさを覚えている。
覚醒時期的に湊がPC4もオーヴァードになっているのを知っているかは要確認。
復讐についても事前確認。知らないでいてもいいし、ハッカー/何でも屋らしいので調べたとかで知っていてもいい。


ハク→初対面になる。おおよそPC2と同様。
キャシー→上京前にも面識があるため、慣れたような感じ。キャシーは湊の内面を見抜いている…気がする。天才美少女エージェントだからね。
陽廻→PC4と並んで、一番自然に接する。シナリオ開始時点ではPC4と並んで一番深い関係。ただし、彼女に対してはPC4以上に引け目を感じている。彼女をこちら側に引き込みたくない、平和な日常を生きて欲しいと思っている。

RP方針
・基本的に社交的、協力的
・ただし一定以上の関係を築こうとはしない(できない)
・自分は療養を受けるほどではないと思っている上に早く東京に戻らないと、と思っている
・普通の中の異常性を少しだけ出していきたい
・この心の傷をセッション中に癒やしたい(PL目線)。


ビルドコンセプト
・単体で自己完結する暴走型アタッカー
・装甲無視&ガード不可による状況を選ばない高火力
・アージエフェクトによる範囲攻撃→高侵蝕率で無いと撃てない=無茶をしないといけない
・味方に干渉する効果を持たない=自分独りでやろうとする気持ちの表れ
総じて、他者を頼らず独りで全部を解決しようとする性格をイメージした。



『夏空ほど遠く高く』PC1、つまりギャルゲ主人公!

基本的には誰に対しても友好的で、社交的な性格。勉強はかなりでき、運動もそこそこ出来る。周囲からは朴念仁とも言われたことがある。
ただし、それはあくまで表面上のもの。
内面ではかつての境遇がある事からやや精神的に脆く、それを悟られないようにふるまっている。そのため、親密になろうと近付いてくると一定のラインで壁を作る。朴念仁と言われた理由はコレによるもの。例外はPC4と陽廻のみ。
とは言え陽廻の感情に気づかないあたり素で朴念仁かもしれない。

6歳になる誕生日、両親を何者か不明ではあるがオーヴァードによって目の前で殺されてしまう。その際の精神的ショックによりオーヴァードとして覚醒。
その後、UGNに保護され、精神のケア等を行う意味合いもありUGN神輿島支部に引き取られた。
神輿島に来てからしばらくは塞ぎ込んでいたものの、陽廻との出会いにより、多少改善した。
それでも陽廻以外にはやはり壁を作ってしまうという事は、僅かな例外を除き変わることが無かった。

PC4との出会い→事前にすり合わせができたらやりたい…

高校に進学してからしばらくするまでは、たまに任務をしつつも平穏な日々を過ごしていた。

しかし、高校2年の9月9日。
たまたま本土での任務を行っていた際に遺産『謀略の牢獄』に適応してしまう。
その日を境に、自身の幸せを奪ったものに対しての憎悪、復讐心が日に日に増していく。

そして、きっとそれはいつか耐えることができなくなる。それを陽廻に見られるのが嫌だった。怖かった。だからこそ、彼は一流大学の受験のためという名目で、逃げるように上京した。
上京してからは勉学のみを考えることで復讐心を逸らしていた。その甲斐あってか国立の一流大学に合格。

受験も終わり、余裕が生まれた事で、復讐対象を探すために奔走。少しでも情報を集めるべく危険な任務を次々に行っていった。
当然、そんな無理は長続きはしない。その年の夏。ついに無理が祟りドクターストップが入る。
結果、神輿島での療養を指示された。

復讐相手を探さなければならないと思っているため、基本的には早く東京に戻らねばと思っている。
診断結果も、単純に力の配分を間違っただけで、そこを意識すれば問題ないと思っている節がある。

両親について、基本的に湊は他人には「両親は事故で死んだらしい。俺も事故に巻き込まれたらしいんだけど、記憶がないんだ。事故の衝撃で頭をぶつけたとかで記憶が飛んでるのかもな」と言っている。これはPC4や陽廻に対しても同様。
ただし、これは完全に嘘である。その時の光景は、今でも夢に見てしまうほどに鮮明に覚えている。言わないのは、変に気遣われてしまったり困惑させてしまうことが目に見えて分かっていること、そして口にすればその憎しみが更に増してしまうことが分かりきっていたからである。
PC3やキャシーに関しては、神輿島に来る時点の情報や、湊の上京後の動きから分かって(または察して)いてもおかしくはない。

陽廻とPC4に関して
・陽廻に関しては湊が神輿島に来て半月ほど経過したあたりで出会う。PC4に関してはすり合わせ。
・オーヴァードであることは当然ながら隠している。
・たまに本土での任務に参加する際は「事故による経過観察等、本土でしか出来ない検診を行うため」と説明している。
・遺産に適合してしまってから一ヶ月後程経ったあたり(10月頃)で東京の学校に編入することを決意し、伝える。
・(PC4ハンドアウトの内容)編入直前はかなりの頻度で連れ出されていた。その時だけは暗い感情を忘れることができた。
・東京にいる間は、メールや電話のやりとりは最低限に控えていた。理由としては受験や大学入学の準備で忙しいという建前だが、実際はボロが出そうだったから。
・神輿島に戻ってきて久々に会うことにやや後ろめたさを感じている(会いたくないという訳ではない)。  

PC3とキャシーに関して
・キャシーは神輿島に来てからの付き合い。何だかんだで付き合いは長い。少なくともオーヴァードとしての実力が開花したのはキャシーの指導も要因の一つとなっている。
・PC3は支部長歴の長さによる。短いなら単純に部下と上司という関係。長いなら多少友好度は高い…かも(?)

魔剣・朧月

湊の剣技において最強の威力を誇る技。
心臓を切り裂く一閃と防御を打ち砕く左右からの袈裟切りをほぼ同時に放つというもの。
己の技術の研鑽により到達した究極の一振ではない。ただ、己の復讐対象となる者を確実に殺すために編み出した、妄執の一振。
故に魔剣。
──限りなく魔剣に近いもの。

遺産『謀略の牢獄』

──今でも鮮明に思い出す記憶
幸せなはずだった誕生日。
そこにあったのは地獄だった。

眼前は鮮血の雨が降っていた。
いつも笑って頭を撫でてくれていた父さんの顔は、そこには無かった。
いつも優しい笑みを見せていた母さんは、見たこともない、絶望した表情で、涙を流しながら死んでいた。

目の前にいた男は──嘲笑(わら)っていた


あれから11年。
あの時の傷は癒えてはいない。それでも、かけがえのない存在ができた。
いつも隣で笑ってくれる人がいた。
一緒になって馬鹿をしてくれる人がいた。
いつかきっと、この傷も忘れていけるのだろうと思うときもあった。



         『それは嘘だ』
      『決して忘れてはならない』


そうだ。そんなものは嘘だ。
許せるものか。忘れられるものか。

あの笑顔を、
大切な人を、
嘲笑(わら)って奪った奴のことを

許せるはずがあるものか。

俺から奪っていったのなら、俺も奪えばいい。
あの嘲笑を、許しを請う絶望の表情に染めてやる。
希望なんて与える暇もなく、苦痛を与えて殺してやる。
そのためなら何だってしてやる。

たとえそれが悪鬼羅刹の道だとしても。
それが、それだけが『俺の存在価値』だ。

──だから

        「力を寄越せ」

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