以前は普通の人間として家庭を持ち、幸せな生活を送っていた一般市民の一人だった。しかしある日、親友だと思っていたFHエージェント京極司(きょうごくつかさ)、CN踊炎の道化師(バーニンクラウン)の手によって家族を皆殺しにされ、自身も全身が炭化するほどの重傷を負ってしまった。そのまま死ぬかと思われた彼だったが、激痛と憤怒と絶望の中でオーヴァードとしての力に目覚めた事で生き延び、すんでの所でUGNに救助された事で一命を取り留めた(その際に無事だった脳と臓器の一部分は機械の体に入れ込まれた）。意識を取り戻した彼は家族を奪った元親友、強大な力を振り回すオーヴァード、そして力無き自分に強い憎悪と敵意を抱くようになり、世界から罪を犯すオーヴァードを『駆除』する事を目指すようになった。以降はUGNのエージェントとして働きながら、自身の復讐を果たし、犯罪を行うオーヴァードを断罪するために日夜活動している。

　現在の体は元々最低限の生命維持を行うためだけに生み出された医療用義体だったが、黒嶋はこれを徹底的に改造し、戦闘用として使用している。そのため体には最低限の武装しか存在しないが、特殊合金製の体はそれだけで抜群の耐久性能を誇っており、痛覚も無いため戦闘継続性能は高い。
　搭載されている唯一の武装は変形機構を用いた戦闘用義腕で、戦闘時は指が鋭い鍵爪のように変形する。黒嶋はこれをハヌマーンのエフェクトによって超高速で振動させ、ノイマンの頭脳による高度な戦術予測と体にプログラムされた戦闘用システムを組み合わせて振るう事によって、本来困難な全身義体による苛烈な戦闘を可能としている。さらに、鈍重な動きをカバーするために電磁力で他者を自分に吸い寄せる能力も習得しており、敵の逃走を許さず殲滅する事が可能である。
　データ面で言えば、装甲無視中火力単体アタッカー＋カバーリング役。尖った性能では無いが、割と万能に扱えるのが持ち味。カバーリングのイメージは他のPCを身を挺して助けるというより、「お前の相手はこっちだ」と無理矢理敵を自分に引き付ける風になるだろう。

　自分がダブルクロスを始めて最初に制作したキャラクターのリビルド。元ネタはロールシャッハ+ニンジャスレイヤー+バットマンで、自分の家族を殺された男が憎悪に燃えながら、狂気とも言える執念で復讐を果たそうとしている…というイメージで制作した。元々はサンプルキャラクターだったので組み方や戦闘スタイルはそれを受け継いでいるものの、データ面はかなり調整を行った。強さだけで見れば普通だが、自分なりに思い入れの深いキャラクターの一人に仕上がっている。