体長：約70cm
体重：6.7kg

体長：約5ｍ（可変）
体重：約400kg（可変）

私が今の私として確立した時期だ。…というか、それ以前の確かな記憶はない。オーヴァードになって知恵を手にしたことによって、それ以前のことは薄れてしまったのだろうか。それとも、ただ単に昔過ぎて忘れてしまったか。

あの日は忘れもしない。かの盟友と出会った日のことだ。
確か…ひどい雨だった気がする。あぁ、雷に打たれたのだったか。にもかかわらず私は生きていたーーと言っても虫の息だったがーーのであった。そこを偶然通りかかった彼が私を拾い上げたのだ。…憐れみか気まぐれか、どちらにせよ彼の介抱のおかげでそのまま息絶えずに済んだ。
彼と過ごして数日、ふと私が彼の話す事を理解できていることに気がついた。もしや話せるのではないか、と思いつい返答してみると彼は驚いた表情をしていた。どうやら本当に会話ができていたようだった。そうして彼と会話を続け、様々な話を聞かせてもらった。彼がとても長い時間を生きていること、人間ではないこと、彼の経験したことや他愛のないことなど…。
私がオーヴァードという存在であるということは彼から教えてもらった。確か、当時ではかなり希少な存在らしく、その中でも動物のオーヴァードというものは彼も初めて見たらしい。
なにはともあれ、私は彼についていくことにした。オーヴァードの力の使い方、人間社会のことを知りたかったし、なにより命を救われた恩を返さなくてはいけない。

まず学んだのはこの力の使い方についてだった。私の持つ力は、体の部位を自由に動かしたり変化させたりするものだった。中でも体をより強大な獣に変化させる力は制御に時間がかかった。だが、彼との狩りの中で徐々に自分のモノにすることができた。

そんなある日に彼から名前をつけてもらった。「コテツ」という名だ。私の変貌した姿が似ている獣の字が入っているらしい。当時は漢字など分からなかったが、今思えば納得のいく話だった。私としてもこの名前は気に入っている。

彼と暮らし始めてどれくらい経った頃か忘れたが、いつしか私は彼と同じように歩いてみたいと思った事があった。その日から私は二足歩行…後ろ脚だけで歩く練習をしていたのだが…。
歩き方だけでなく、姿までも人間になっていたからだ。まだ育ち盛りの少年の姿…それに気づかずに部屋を歩き回って彼を驚かせてしまったことは今でも覚えている。

…いや、服も着ずに見知らぬ少年に家の中で声を掛けられれば当然の反応だったな。うむ。

ヒトとして暮らし始めたこと（防衛隊入り）

"震夜"事件、そしてストレンジャーズへ

オメガチーム発足