「誰もが自由で在ればいい」と言いながら、その戦闘能力は「他人との共闘」に寄っている。
そこには、「自分の周囲に、何らかの枷を持つ不自由な人間が居たら己の自由の邪魔になる。ならその枷を外さないと」という信念がある。
自分の自由の為に、他人の自由をもたらす。歪ではあるが、彼女はそれを良しとしている。
なお気に入らない相手はその限りではない。

────と、本人は語るが。その実、ただのお人好しなのかもしれない。
立場に関わらず、理不尽な傷や責務は見過ごせない質。

銀色に煌めく彼女の右腕そのもの。普通の腕と遜色なく動く。遺産の一種と推定されているが、何故だかレネゲイドが検知されない。
展開することで護剣のような形状に変形する。

奏の意志と同調し、その腕が金色に輝くことがある。それは彼女の感情を世界に“認識”させる秘奥であり、意志を世界に“反映”させる奇跡である。

ユニクロ製、手洗い可能なメンズジャケット。Mサイズ。
伸縮性があり、着心地の良いジャージー素材。裏地付きで袖通りと着心地が良い。

師匠が「サイズが合わなくなった」と捨てようとしたものを勿体無いので貰った。
ものに、旅先で出会った「妖精」に加護を授けてもらったもの。肉体の護りの機能があるそうな。

一話の一件後にスリーセブンに加工を打診、行動補助性能を引き上げた。

スリーセブン製の情報処理端末。VRゴーグル型であり、某ゲーム会社が三十年前に販売した「時代を先取りし過ぎた失敗作」を魔改造したもの。
一番の本命機能は射線演算・精度向上等の射撃攻撃補佐。
加えて情報処理・検索機能は勿論、外部端末に繋いでゲームプレイまで可能。半分くらいはお遊び機能である。

愛用のモデルガン。モチーフはロシアの銃火器メーカー“ドモヴォーイ”が作成したマグナム『アルフヘイム』。
銃弾発射の機構の代わりにレネゲイド制御のプロセスが組み込まれており、俗に言う「ドーンブリンガー」と同じ挙動をする。
かつて相対したフリーのオーヴァードから譲り受けた逸品。

消音用器具の形状の外付けアタッチメント。奏のレネゲイドに感応し、彼女が窮地に陥りだすと火力を増強してくれる不思議アイテム。
元はレネゲイドコントロール能力の向上を目的としたもの。実銃に付けてどうすんだ？
成功例が無く、そのくせリスクが微塵も見られなかった為お遊び程度に試してみたら何故か火力の向上が見られたため在庫整理という名目の下タダで貰った。

“EX-AID”と連携している人工衛星。リアルタイムで使用者の現在地周辺を追跡・調査する。
ついでにオーヴァードの判別機能もあるが、現在は封印されている。
“EX-AID”及びその作成者以外からの非物理的な干渉は『不可能』。あらゆるレネゲイド及び異常をも跳ねのける特性を持つ。
遠隔でアップデートを行ってもらい、精度及び解析速度が5倍近くに向上した。

帰還と同時期。一人の『魔法使い』が「約束」のため、一つの奇跡の使い方を教授した。
曰く。「とっくの昔に意義を失った」奇跡、とのこと。

真っ赤な液体が入ったアンプル。緊急時に体に打ち込む事で一時的に能力を再起させる。
その正体は元リエゾンロードの遺産。ただレネゲイドの代物ではなく、『世界を騙す』類の“神秘(ほうぐ)”。

抑止力、人類或いは世界への強制力。たった一言を発するだけでその言葉を成立させるために因果が捻じ曲がる、軌跡の類。
当然のように「使い過ぎると言葉を発せなくなり、同時に他人に認識されなくなる」というバカでかいリスクも内包する。

あなたの歩みが、正しきものであるのなら。間違いなく、世の理はあなたに味方する。

旅ルートは以下の通り。
Week1:自己強化及び姉への顔出しのためにL&Pに
　　 →競馬観戦しに来てたアルファに出会う
　　 →モデルガンの調整のために某銃火器メーカーに
　　 →“流浪銃弾”から試作品の外付け強化装置を渡される
　　→その技術がかつて感染時に受けた適合手術と感応してパワーアップに
　　 →礼としてアルファの野暮用に同行。義手の調整のためもあり霜星へ

Week2:無銘のクソッタレの大暴れ事件収拾に追われる
　　 →助けた“無銘の梟”と名乗る女から謎のアンプルを貰う
　　 →休憩。その最中に遊びに来ていた“誘惑者”とのチェス対決(普通に負けた)。それを観戦していた少女の難関音ゲー攻略に付き合う
　　→お礼に少女から『レネゲイド能力を一切使わず気に入らんクソ野郎をブチのめす舞台の整え方』を教わる
　　 →少女の保護者や義手を調整してくれた人から「和爽なら手を貸してくれる」と言われたので向かってみる

Week3:移動中の新幹線で丁度後始末中の怜香に出会う
　　→古代種の手解きの為に和爽行き
　　 →一話の話を事細かくゲロってしまった為和爽のサポートを半強制的に受けることに
　　 →巻き込まれたニオを相棒として新規支部・槐の管理をすることに
　　→ドナドナれた“節制”を含めて三人がかりで資料を漁りまくる

→第二話に続く。濃密な三週間だったね。