彼は嶸山家の長男として産まれた。
彼には弟の燐がおり（なお2人は6歳差）、とても仲良くしている。

だが、大きな事故に巻き込まれた際、ジャームにレネゲイドウイルスを埋め込まれる形で、オーヴァードに覚醒。なったばかりであった慶は力を扱えず、ジャームにただなぶられるだけだった。ただただ傷つくだけだった。

しかし、その窮地をUGNに協力していたあるオーヴァード（後に自分の幼馴染の国綱凛子〈この当時はチルドレン、現在はUGNエージェント〉と判明）に助けられ、その後はそのオーヴァードに修行として自分の中に宿るオーヴァードの力の制御の為の修行をつけてもらった。

その後は高校生ながらUGNチルドレンとして活動している。

紅い短髪に、黄色の瞳。
元々黄色の瞳については、オーヴァードになる前にはなかった特徴で、弟自身にはコンタクトであると嘘をついている。普段からスポーティーでラフな格好をするのを好んでおり、かっちりフォーマルな服装は、身につけたがらない。
服装で隠れて分からないが、実は彼自身は細マッチョな体型であり、仲の良い人に指摘されると、恥ずかしそうにすることもあることから、普段はあまり意識していないこともわかる。とはいえ、なるべく多めに食べることは心がけている。

積極的に人と関わるわけではないが、人と話すことについて苦手意識を持っているわけでもなく、悩んでいる人が目の前にいれば何も言わずに、静かに話を聞き、相手が前に進めるように応援をしてあげる優しい心を持っている。
とはいえ、オーヴァードとしての力の影響が起因してか、大切な人が傷つけられるなどで、怒りや悲しみといった負の感情が強まると、
どこか普段の人格とは違った荒々しさが際立つようになる。（とはいえ、これに関しては彼も侵食される中で起きうるものであるという自覚があるようだ）

一人称は《俺》、二人称は年下か同年代に対しては《君》《〇〇》、年上の場合には《あなた》《（役職）》《〇〇さん》。
基本的にフランクで軽めな口調だが、物腰の低さを表すように年上に対しては、とても丁寧な敬語を使うことが多い。とはいえ、相手からタメ口で話してほしいなどという希望があれば、緩いタメ口で話してくれることも。
しかし、大切な人が傷つけられるなどされた場合は二人称が《お前》、《てめぇ》に切り替わり、尚且つ、激しいドスの効いた口調になる。

腕っ節の高さを生かしたバリバリの近接戦闘スタイル。さらにキュマイラとブラム=ストーカーのクロスブリードでもあるため、傷ついても自ら傷口を癒して、目の前の敵へ果敢に攻める様はもはや、獲物を狩らんとする獣であるともされている。

彼は基本的に食べ物で嫌いなものがあるわけではないが、好きなものであれば、カレーや牛丼がとても好きで、任務が終われば必ずこの２つのどっちかを食べるくらいである。そして一番好きなのは意外にも、人参の肉巻きである。彼曰く『これが俺にとっての一番のエネルギー源』とのこと。
食べ物以外の面だと、基本的にジョギングすることや、ボルダリング、登山を好んでいる節があるようだ。それに対し、謎解きやなぞなぞといった思考を使うものは苦手で、必ず頭に『？』を浮かべるようである。勿論彼は仲間を侮辱されることを大いに嫌っており、それを行った相手には容赦なく殴りかかるほど。

『俺は《紅の戟獣》…こと、嶸山慶と言います。よろしくお願いします』

『俺には、兄弟がいる。でも、戦いに巻き込まないために俺から離れてもらうように頼んでるんだ』

『…獣を舐めてもらっちゃ困るな。……この身は人であるが、人ではないからさ』

『…てめぇ、もう一回言ってみろ。返答次第では容赦はしねぇぞ』

『……ああ………ああ………戦いたい………無性に………タタカイタイ！！！！』
［---］