鷲澤 朝日が生まれた3年後に両親は離縁した。

母親は某大物女優だった。
自分が子供を産んで一線を数年であっても退かなければならない中、夫は変わらない働き方だったのは許しがたいことだったのだ。
家庭よりも仕事が大事なんだな、と母親のことを朝日は思っている。
同時に、子供が生まれても何ら変わらない働き方を維持した父の事もそれでいいのか、と考えた。

父親は殆ど家にいなかった。保育園では可愛がってもらったし、贅沢な生活をさせてもらっていたとは思う。
それでも、6時には迎えに来てもらっている友人が羨ましかったし、公園でママと遊んでいる知らない子が羨ましかった。

小学生になったある日。学童に預けられていた時にふと「父親に会いにいこう」と思ってしまった。
かなり追加課金されていたその学童は厳重なセキュリティで謎に知られていた。
だが、朝日がちょっと思ったら鍵は開き、警備員はふらふらと『声』のする方に歩いていった。
父親がいた場所も同様に強烈なセキュリティだったが、何事もなく入れた。

だが。そうやって鷲澤 太陽(ちちおや)は自分のもとに到達した鷲澤 朝日(わがこ)をオーヴァードだとわかってしまった。
（ろくに育てもしていなかったのだが）オーヴァードを自分の子として置いておくことをキャリアの邪魔だと思った彼は、
あろうことか我が子が死んだこととして偽装し、UGN に預けた。

小学生にも関わらずUGNに引き渡された朝日はUGNチルドレンに混じってオーヴァードとして過ごすことになった。
鷹野 朝日(たかや あさひ)として新しい名を受け取った彼は周囲に比較しても高い技量を示した。
機械化手術適性を持っていた朝日はいくらかの武器を任意にマウントできるようになるなど、徐々に人間離れしていく。

日常への憧れ

小学校高学年になる頃には潜入任務も任されるようになっていた。
だが、かつてのように学友との語らいで心を癒やすことはできなかった。
任務が終わったら自分は学校からはいなくなるからだ。
最初の数回、現地の学友と仲良くなり、引き離されて悲しい思いをした。

保育園での他者を羨ましく思っていたとしても幸せだった記憶が足かせになっている。

同族殺しの対抗種(レネゲイドキラー)として

朝日の扱うエフェクトは少なからず風をまとう。それは他の UGN チルドレンにとって不快なものだった。
対抗種はそれに関わるものに大小あれど痛みを与える。最初は仲良くなろうとした者も、そう近づきたいものではなかった。

また、後から入ってきた朝日だったが、生まれた直後からオーヴァードとしての訓練を積んできた周囲に比較しても、
高い能力を発揮していた（一般に PC はオーヴァードとしては頭2つ抜けたエリートである）。これが周囲の妬みを招く。

だから、朝日は UGN に自らの居場所をあまり感じていない。日常に居場所を求めたいと思っている。
だが、自分の立場はそれを許さない。

じゃあ、FH につくか? そうは思わない。レネゲイド優位社会は自らが過ごせる社会ではない。
FH が目指す社会は UGN について自分が嫌っている部分を煮詰めた社会である。
だから、UGNのほうがマシなのだ。

桐生 拓斗

まだ慣れてないって感じがする。だが、やはり賢者の石の威力は恐ろしいものがある。

一ノ瀬　鑑

万能だけど不幸体質。回避能力やばい……

概要

救いはどこですか。
小鳥遊(たかなし) 小夜(さよ)が戦いを捨てて平和に生きたいと言い出したのは朝日に取って喜ばしい話だった。
だが、彼女がジャームになったことで穏やかな日々の芽は容易に摘まれてしまった。
自分の無力さ、ままならないことによる苦悩はそれはそれとしてある。

だが、それ以上に消えた小鳥遊(たかなし) 声(こえ)とジャーム達の遺体、
そして、翌日平然と登校してきた小鳥遊小夜。何が島に起こっているのか……？

成長

概要

小鳥遊(たかなし) 小夜(さよ)が生きている。
まやかしのものであるにしてもそれは深い安堵を自身に与えていた。

一方、元支部長である時雨はその妻を生かし続けるために一般人に手をかける。
暴走する彼を協力して仕留めたものの、小夜を生かし続けたい自分と彼の何が違うのか。

「小夜はいなくならないよね」そう小夜に問いかける声が弱々しいことは自身が最もよく知っていた。

しかし、「プランナーに気をつけろ」とは……？　彼女が噛んでいるというのか？

成長

概要

面影 小春

「いや、僕は何もしてないよ？！」
まさか、FH のマーセナリーだったとは。
さらに、疑われ命を狙われる。サラッと倒してしまったがそれでよかったのか？

六白 霧人

「君の姿は僕に似ている」
当人がジャームである以外、自分と何か違うんだろうか。
ジャームだから、という理由以外で戦う事ができなかった。
自分にだって失いたくない人(小鳥遊 小夜)がいるのだから。

美作 重陽

糸目眼鏡の社会科教員は信じない。
おめぇよぉ……おめぇよぉ……

成長

小鳥遊 小夜

「好き」って言っちゃった。
もう会えないことを前提に色々話していたな、と思う。
でも、互いにわかりあえたんじゃないかな。

自分が言うのもなんだけど。今の小夜に言うのもなんだけど。
幸せであってください。

小鳥遊 声

互いに複雑な感情だと思う。
でも、お姉ちゃんはそういう人であなたのために頑張ったのだから
申し訳なく思うよりは誇らしく思ってほしい。彼女のために。

美作 重陽

みまさかああああぁぁぁぁぁぁぁっ！！！！！！
UGN に注目されないためになのか、実力の割に微妙な雰囲気だったが率直に言ってかなり強かった。
ダメージキャンセルを2枚積んでくるとは思わなかったよ……？
賢者の石を載せた全力攻撃をキャンセルされたときはビビった。

成長

そばにいるよ。

概要

「色々な人の気持を『プラン』の一言で雑に扱うんじゃあない」
戦術をコロコロ変える都築京香は強敵ではあったが、ねじ伏せた。

その後

島には当面残る

少なくとも高校を出る前では島に残るつもり。
もともと住んでいた支部は3話で焼けちゃったので、姉弟が住んでいた家をそのままもらい受けることに。

歌

さみしげに歩いていると背中を押すような歌が聞こえる。
「ずっと君の　そばにいるために」「寂しい夜の　すぐそばにいるよ」
だから、停止が結論で良かったんだ。

成長