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彼女の初恋の相手は、近所に住む家庭教師をやってくれている大学生であった。尤も、当時の彼女は中学生だったので、"年上の男性への憧れ"の方が正しかったのかもしれないが。そんな彼女の初恋が終わったのは、高校の合格発表の日。無事に志望校に合格したのを確認し、真っ先に電話をかけた。もちろん、ずっとそばで支え続けてくれた"先生"に。しかしスマホから流れ続けるのは無機質な発信音のみ。そして遠くの方から聞こえてくる救急車のサイレン。……嫌な予感がした。

事故死、だったらしい。志望校合格を報告できたのは、感謝の言葉を伝えられたのは、それからしばらく経った後であった。
"先生"のおかげで入ることのできた高校では、充実した日々を送れた。仲の良い友人はできたし、部活の大会でも結構良い成績を残せた。勉強もなんとかついていけた。
それでも、彼女の心は空っぽのままだった。

彼＿＿白冬帯人と出会ったのは、墓参りに行った日。いつものように近況を報告し、別れを告げ立ち去ろうとした時、"先生"の面影を残した男性が現れたのだ。
本人ではないことは分かっていた。死人が生き返ることなどあるはずがないのだから。それでも、離したくなかった。縋るような気持ちで「先生」と声をかけた。そして"先生"はそれに応えるように微笑んでくれた。空っぽだった心が満たされていく感覚。
あぁ、また会えましたね。先生。

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明るい性格でよく笑う。特に先生が近くにいると。言動は少し幼い印象を受けるかも。童顔なのであまり問題はない気がする。それに先生がそれでいいって言ってくれてるからいいかなって。
先生が吸血鬼だと知っても怖がることはなかった。疑うこともない。先生は先生だからね。それ以上でもそれ以下でもない。寧ろ血吸いますか？とか言って煽るタイプかもしれないね。
血契を交わすことに関しても、「これでもう先生は私から離れられないんだ〜？へ〜？」って喜んでるかも。痛覚がなくなったのもラッキー、とか思ってる。私が痛がると、先生は少し悲しそうな顔をするから。
約束についてもなんとも思ってない。先生がそう望むのなら従う。一緒にいられるんだったら名前なんてどうでもいい。あぁでも、この約束を破ることが彼女が"痛み"を感じる唯一の手段なんじゃないかな。

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