彼が吸血鬼に関わることになったのは、大金欲しさに手を出した違法なギャンブルで大敗を繰り返し、自分ひとりでは到底返すことができない多額の借金を背負ったことが原因である。
返済額を用意できなかったことでギャンブルの胴締めだった堅気ではない方々に拉致され、彼らの雇う吸血鬼相手に血液を提供するためのエサとして囚われてしまう。
そこに偶然、他の事件を調査していたSID所属の血盟が現れ、彼らによって救出され保護された。
保護された先で吸血鬼に関連する事柄とSIDの給料の良さを知り、借金の返済と遊ぶ金欲しさに所属を志願。
動機自体は人に聞かれたら怒られそうな内容だが、金への執着から試験と訓練をパスした彼はSIDへと所属する運びとなった。

が、血契を繋ぐパートナーを探す段階で問題が発生する。
彼のあまりにもあんまりな人間性が原因で、パートナー候補として紹介された特別協力者に血盟を結ぶことを拒否され続けてしまう。
これには上層部も呆れながら、仕方がないので血盟相手を慎重に選んでは失敗することを繰り返していたが……。
……探せば見つかるものである。

『今が楽しければそれでいい』という考え方を本気で実行に移してる男。
酒はたしなむ程度で煙草は吸わず、オクスリにも手を出してないものの、ギャンブルが大好きすぎてジャンキーに片足突っ込んでる困ったヤツ。
女遊びもそこそこやってたが、血盟を結んでからはかなり控えめになった。
他人のことは知りたがるくせに自分のことを知られるのを嫌がるタイプ。
借金について聞かれた際に「友達の連帯保証人に～」とかほざくのもそれが理由だったりする。

こんな感じなので実家とはほぼ縁を切られている。
実は結構いいとこの家の出身だが、自由を求めるあまり家出に近い状態で飛び出している。
少し歳の離れた妹がおり、よくその面倒を見ていたためか、妹と同年代の相手に対しては普段よりまともに対応する。らしい。

意外なことに、血盟を結んだ半鬼の夏目に対しては他の人に向けるものよりも柔らかい態度を取っている。
しかし性格が性格なので、周囲から気づかれることはない。
約束である名前を呼ぶことについては、うっかり他の女性の名前で呼んだりして苦しんだことが何回もあったため、今では破ることは少ない。
給料の取り分は夏目がそこらへん疎いため、色々と言いくるめて6：4にしている。
勘違いされがちだが暴力を振るうことはない。