指定：アーシアン
あなたは何かしらの理由でこの世界に訪れた。右も左もわからない。だが、確信を得ている事が一つだけある。それは「自分にはこの世界に来た使命があった……はずだ」召喚酔いだろうか。重要なことを忘れている……！
GM想定：主人公

彼は、この何か強い意志によりこの世界に呼ばれた……この世界で何か大業を成せるハズであった。
しかし、この世界を知っていていく過程でその使命の記憶と大部分の力を失っていた。
悪魔召喚士として契約したバエルも今は片手程度しか呼び出すことができない有り様であった。
もしかすると、そんな有り様でも以前の世界で過度な期待を寄せられる立場に置かれるよりかは幸せかもしれないのだが…。
さあ、果たしてこれからの起こるであろう冒険の道中で力を取り戻す、あるいは新たな何かを掴むことは出来るのだろうか…。

文武両道、才貌両全、品行方正。人を称える言葉は多くあれど、一般社会に出た彼を呼ぶのであればこの言葉が相応しいであろう『超人』と。
生まれ持った能力や容貌、謎の人脈の広さに財力…そんな彼を誰かが揶揄して付けた名なのだ。
だが、その名もただただ家族の期待からくる劣等感を助長するための罵声にしか聞こえないのだろうが。

以前書いていたのは日記というより日誌…というか長くなっていたので新しく書き直すことにした。
さて…思い返せば、ここまでの付き合いになるとは思ってなかった。
アルディオン出身のドラゴネット、セリアとアースラン出身のヒューリン、カレン。
それと、受付さんことノワールさん。
個性的な面々だが、これからさらに色々な仲魔たちが増えていくことになるんだよな。
エネや、初日のクエストで出会った妖魔たちとも。

ここにきてから3日ほどはとにかく進みが早かった…一日に圧縮したかのような日々だったことは記憶に残ってる。
最初のゴブリン退治のクエストに、仲間になった妖魔たちと…。
広場でのケンカから始まって、妖魔、某三連星と同じ名前のフォモール達とネフィにライル、ストレイツォ。
彼らとの共同クエスト。それから時間が余ったから、祭りに使う果物採取のクエストにと…。
そういや、トヨヒサは今どうしてるかな…よければまた会いたい。

エルマリーネにやってきて3日目。
トロール退治のために遺跡探検。そこで出会ったゴブリンの少年、ゴディバのおかげでちょっとしたゴールドラッシュが起こることになるんだよな。
まあ、肝心のトロール退治は奴らの自爆による重症と、加勢によってピンチ…そこを仮面の戦士によって助けられたんだっけか。
カレンの姉で彼女の仇敵らしいが…。
いまだに確執が残る問題だが、もう一つの謎が残っている。
エネのクエストをこなしている最中に出会ったエリカとカレンの喧嘩。
その時に見せたエネの不思議な力。まるでプリンセスオーダーだな…。王国に関係があるんだろうか。

さて、エリカとの喧嘩から少し後。SBSS(スマートブレインセキュリティサービス)や仮面の戦士に変身できるベルト。
彼女から色々と聞き出したが、まだ肝心なところは知らずにいた頃だな。
エリカや広場でのケンカであったアーシアンの兵士たちと帝国の関係はまだ明らかになっていない。
ここにきてから3日間を除いて、お祭りまでの日々はあっという間だった。
アーシアン軍の狙いはエネ…この祭りの日まで潜伏していたんだろう。
警戒こそしていたが、いざとなれば行動なんてできなかった。
ただ逃げる…それだけしかできなかった。
逃げた先は港…ここでランロクとの初の邂逅を果たしている。
彼の狙い…それから、なぜネフィの姉はあんなことにならなければならなかったのか…。
ただこの時は降りかかる火の粉を必死で振り払って、逃げる以外に選択肢はなかった。

小舟に揺られ、何日かかっただろうか。
あの災禍から逃れた俺とカレン、セリア、ネフィ。着いた先は帝国領、ベイウッド。
カスパー・ファルケン隊長が統治する、帝国に見放された村。
カスパー隊長やカレンデュラから聞かされた話は、アルヴァリオン王国…エネはその王族の生き残りであること。そしてカレンの生まれ故郷で貴族だった彼女は姉の裏切りにより、父母とともに処刑される身になってしまったこと。
帝国に攫われたのであろうエネ…そしてここからはエルマリーネの生き残った人たちを探す旅に出ることになった。
真実が見える中、いまだに潜み続ける謎…いまだ見えず。

あのあと、転送石ですぐにエルマリーネへとんぼ返り。事故…とはいえ新たな仲間であるジェスタも増えて。
がれきの山と化したエルマリーネ…そこでいつもの衛兵さんの影を見る。
広場で出会ったモヒカンの冒険者三人組ゴウド、ラセツ、トドロキ、それからフォモールの三連星、ストレイツォはみんなを逃がすために戦い……散っていったことを聞いた。衛兵さんの残したメモから…。
あの日々に戻れるのであれば…命を散らした彼らの為にもそんなことは考えない。拳華団は真実を、そして残った希望を望み続ける。
だからこそ、彼の最期の言葉(メモリー)を頼りに隣の村、グリングリン村へと向かった。

グリングリン村では鍛冶屋の親方バルクスから山賊の退治を頼まれ、エルマリーネの生き残りである魔法店の店主ノクターナさんを助けたぐらいだったか。
ともかく、親方によるとノワールさんがリュシュアーナ侯国という場所にいるらしい。
俺たちはそこへ向かうことにしたんだった。

リュシュアーナ侯国へと向かう道中、バグベアの集団に襲われるところからだったかな。
そうそう、確かこの日記帳を渡されたのもこの日だったはずだ。

フェール町という宿場町での一幕。
帝国のアーシアン兵の差し金で、町一帯を火の海へと変え襲い掛かってきたバグベアテイマーのフェリス。
今では仲間の一人だが…まあともかくこの時は手が付けられないじゃじゃ馬だったな。

この災害はアーシアン兵によるものだった…しかし狙いは俺たちではなく、カレンの姉、サルビア…彼らは彼女のことを裏切者と呼んでいた。
カレンの話では帝国に身を置いたことで彼女の家の崩壊を招いたとのことだったが、帝国からも裏切りものと呼ばれ、仮面の戦士、ファイズとして俺たちを幾度か助けてくれた。
彼女の目的はいまだに分からない……。

ああ、俺はここから5日の間ずっと忘れてたんだな。
あの砦を破壊しﾅこ……した………………オ才天大丈夫
破壊した召喚士は…ちゃんと向き合わないと。
兄として、これ以上何も誰も失いたくないから。

砦の崩壊を皮切りに、ここぞというタイミングで戦争が始まってしまった。
事前に仕組まれていたものだったはずだ。
帝国は平気で砦の人たちを捨て駒にした。
本当にそうだろうか？オルガのあの一言。
“真の敵は帝国じゃなさそうだ”
上層部もただ洗脳されているだけなのだとすれば、ここからは根本の問題を解決しなければいけない。そうじゃなければ、ただ犠牲者がもっと増えていただけだろう。

戦争が始まり、急いでベイウッドへ転送石で向かう俺たち。
どうにか隊長を説得したはいいものの...
いざ戦場へ向かえば、敵本陣手前だもんな。
だが帝国の最後の反撃は俺たちにとっては心身ともに手痛いものになった。
エリカ、彼女を失ってしまうことになるとは。
助けられなかったこと、許してくれ。

…それはそうとカレンと一緒にいたときエリカの声が聞こえたような？

つい本音を打ち明けてしまった。
新しく来てくれたうちの子、ラピスちゃんからはストレートな一言。印象は最底辺に落ちただろうな。
いやでも、憧れてたんだよそういうの。
向こうの世界じゃ、ヒカゲにずっと抑圧されてきてばっかりだったから。

ヒカゲ…お前とランロクの教団との繋がりって、一体何なんだ。