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「魅せてみよ、人間」
「サァ込めるのだ。貴様の意志を、殺意を、命を！血意を！！」

今風の装いをした青年の外見に反して口調は尊大で享楽的。
彼の行動原理は〝面白いか否か〟に終結し、琴線に触れた者には力を齎し、無粋な者には死の弾丸を齎す。


彼はまだ露西亜の地が帝国だった頃、栄華を誇った貴族の家に伝わる魔銃だった。

持ち主の望むがままに死と滅びを敵に与えた銃は決まって最期に持ち主をも破滅させる
いつしか銃は呪われていると信じられ、その恐れから吸血鬼は生まれた


家を、人を、国を破滅させた魔銃は海を渡り日本の警察機構へ保管された。　
「我を従えてみせよ。なれば力を齎そう」
退屈な銃身よりも自身の命さえ賭け金にしかならない戦場へと吸血鬼は赴くのだ

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