設定・その他メモ

“血の祝福”を受けたのちに、病により伏せっていた男子。
期待は姉にかけられ、若干子供じみた性格のまま育ってきた。姉の前では紳士たらんとする。
二人が使っている剣に憧れたり、本で読んだ世界に夢を膨らませたり、
そんな気性が血契によって奏者として発現した。

戦うとしたら……。ベッドで脳内チェスを繰り返し、本と突き合わせ、戦場の夢を見ていた。
その夢を形作るように、実際の戦場では血奏法により望む流れを作り出す。
ただし、自分で戦う力は持たない。実際の戦い方は、伏せっていたため学べなかったのだ。

姉へは、尊敬とともにコンプレックスをいだいている。
高貴に咲き誇る大輪の薔薇は、決して折れない。そして、手折らせたりしない。
刺繍という共通の趣味では通じ合えている…………気がする。

翡翠へは、唯一自然体で接することができる。
姉へのコンプレックスも、子供じみた夢も、翡翠になら話せる。
翡翠から剣を教わっていることは、姉には絶対に絶対に内緒だ。