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満月の夜、私は飛び起きる
息は荒く、全身は汗に覆われている
また、あの夢を見た私は相部屋の人を起こさないようにそっと息を整え、過去を思い返す

父と母は優しかった。
吸血鬼の父と人間の母　異種でありながらもお互いがお互いを支えあう二人の間に生まれた私‥‥幸せにひっそりと過ごしていた‥‥あの日までは。

父を討ちに来た人達によって父は殺され、私を庇った母は致命傷を負いながらも私を逃がしてくれた。

逃げて、逃げて、逃げて‥‥一人
ただ‥‥泣いていた‥‥失った物の大きさに‥‥
そんな私に手を差し伸べてくれた人が居たその人は異端改宗室の者だと言い、私に救いを与えに来たと言った
私は‥‥その手を取ってしまった。

それからの日常は夢に出てくるほど凄惨だった
暗い地下に閉じ込められ、まともな食事は無く、ただ訳の分からない神を信仰し、従わなければ鞭を打たれた。

どれだけの日付が過ぎたのか‥‥少なくとも数年は過ぎたある時、逃げ出す事にしたけど‥‥彼に見つかり追いかけてきた
また、逃げて‥‥逃げて‥‥逃げて‥‥業を煮やしたのか彼が何かを呟いた時、背中に激痛が走った
それでもなお私は逃げて今の彼らに拾われた

そんな私は、SIDで契りを交わしたパートナーと共に業血鬼を狩っている
愛用のライフルに小さな祈りを込めて

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