神聖魔法
- 11
- 【月（ザ・
ムーン）】
- 消費
- MP30
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者／
- 時間
- 10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 効果
自身の敏捷の能力値を+魔力点します。
戦闘中に使用した場合、さらにラウンド終了時に自身のみ行動可能なラウンドを魔力÷10（端数切捨て）R追加します。
この効果で追加したラウンド中はこの魔法を使うことはできず、自身以外のキャラクターは行動判定を行うことができません。
非戦闘中に使用した場合、魔力の値の秒数の間、自身のみ行動が可能となります。
由来・逸話など
月より得られる魔力を自身の身体に収束・付与し、極限まで加速させる祈祷式のひとつとされる。
この術式は、かの“灰衣のセレス”と呼ばれた伝説的プリーストが一度だけ行使したと記録に残るもので、その発動と同時に彼女の姿は光となり、現世の時流から外れたという。
現存する数少ない記述では、使用者は加速を通じて物理的な移動速度を超越し、「因果の順序すら見失わせる」とされており、観測者の視界から消失し、直後に別地点に出現したと記録されている。
この技法は時空操作魔術の範疇には分類されず、むしろ“月魔力における霊的同調と個体存在の相転移”と解釈されるべきであるとの説もある。
なお、本術の再現を試みた報告はすべて失敗に終わっており、現在においては原理・構造ともに未解明のままである。
旧修道院に残された祈祷詩には、次のような一節が記されている。
「わが身、月輪の光と重なりしとき、歩む先に影はなく、時さえも我を見失う」。
―出典：『聖職者秘奥録──忘れられた祈祷と奇跡』第二章「月と祈りの相関」より抜粋―