優秀なレンジャーのように見える。
ひらひらしている。自由気ままなイメージ。
時たまエルフ語で何かを言っていて、たまに何かを怒鳴っている。
今のところまだよく分からない。

後人のエルフの子供達を育てるなど、意外と面倒見が良い。
思い出せば、砦の時もレニャに何かと声を掛けていたな。
あれは面倒を見ていたのか。
などと思っていると、西の森では大変な目にあっていたようだ。
また、彼女の心象世界と思しき魔域でも、生まれ持ったもので嫌な事を言われていたらしい。
自由な生き方をしている人族に思えたが、彼女も不自由の中で生きてきたのだと分かった。
妖精が見えないと言われていたが、そこは似た者同士だな。私も見えない。

定刻前に来たヒューマン。
一緒に植物を食べた。猫がタイ君に懐いているのか、よく頭に乗っている。
同じくらいの距離感で戦場を俯瞰する仲間。
魔法が得意。頼りになる。
ホッチマンかもしれない奴を追った時、着いてきてくれた。感謝だ。
だが好奇心旺盛すぎて死にそう。
牢屋のところで黒いモヤに囲まれても、居残り続けたし。大丈夫なのか。

騎士団の奴らの申し出を冷静に、肯定的に見つつも、レニャや後人を案じて存外義理堅さを見せていた。
好奇心の強さが前回心配になっていたが、自ら進んで前に出ることは基本的になかった者ではある。
また、今回も破竹の活躍も見せてくれた事は確かだ。
何度も炎の魔法で一掃してくれたことが、我々を助けてくれた。
結果、生還？した後もずっとぐったりとしていた。
負担が大きすぎたか、機会があったら労ってやろう。

後日、装飾品屋の前で唸っていたら出会す。
レニャも一緒で、欲しい者にあと一つガメルが足りない所を貸し与えてくれた。
今までホッチマン以外、その場限りの仲間が多かったが、こうやって信用で助けてもらえるのはありがたい。
有名になってしまったのも、あながち悪い事ばかりではないのかもしれない。
二人には感謝だ。

定刻前に来ていたティエンス。
よく物を知っている、家柄のありそうな者。
貴族に仕えていた経験から、こういった人物には従ってしまう。
しかし、従っても間違いではないのだろうと思っている。
何かと回復を受け、世話になった。
今度(回復)弾を撃ってもいいと思っている。

大活躍と言って差し支えない活躍をしてくれていた。
我々の中で最も英雄と呼ばれて相違ないのは、やはりラハードだろう。
神聖魔法には随分と世話になったし、ワイバーンの扱いも巧みであった。
私もタイ君の力をもっと借りられるように意思疎通を密にすべきだろうか？
いや、今でも随分助けられるいる以上、頼りきるのは忍びない。
いつか別れもあるだろうしな、ホッチマンのように。
それより、ラハードだ。
本人は喝采を浴びて満足げであったが、どうにも胡散臭い状況に乗り続けるのはどうにも居心地の悪さを感じる。
ラハードに任せきりにしがちだが、我々も毅然としなければな。

今まで会った事ないタイプのナイトメア。
とは言えナイトメアには好感を待っている。
保線作業員にもナイトメアは数名いて、誰も優秀で、仕事に打ち込んでいた。
他に行き場もないと言っているところも、私と似ているところがあって共感した。
彼女もそのような者なのかは分からないが、カーテンに締め殺されそうになっていても怒ったりできるくらい、ああいう事が日常的に多少慣れる環境にあったようだ。
戦い方も見事だったが、時間にルーズなところは玉に瑕だ。
好感は持てる。

ここまで目立つ事になったナイトメアは今まで見た事がなかったので、普段の明るいレニャが、目深に被ったフードで頭部を隠していたことが印象的だった。
ナイトメアにとって、注目されるというのはそれだけ恐ろしい行為なのだな。
私も頭部に機械の突起が出ているが、同じ突起でも彼女とは産まれ方の違いでここまで差異が出る者なのかと、新たな知見を得た。
しかし、そういった背景もあるからだろう、しきりにあの街から逃げたがる彼女の心理にも説得力を感じた。
私の個人的欲を言えば、彼女のような優秀なグラップラーでありスカウトの力は、これからも奮ってほしいが、今の状況はさぞ辛いものなのだろう。
いつか、彼女がこっそり我々から離れても責める言葉は出せないな。

後日、リスティスと共に買い物屋で唸っていたらアビスシャードを都合してくれた。
貰う手前、相応の代金は払ったが、困った時に助けてくれる仲間はいいものだと思った。感謝している。

シューターで名の通っていた冒険者として、前から認知していた。
優秀な射手として噂されるなら、競いたくなるのは戦闘用のサガだろう。
初めて共に冒険してみたが、やはり戦闘スタイルは近いものを感じた。
相手の急所に当て、大きなダメージを与えるのを狙うスタイルだ。
思っていたよりも軟派な男だったが、それがまさか蛮族だったとは。
しかし、ラハードの話から、認識を改める必要を感じた。
蛮族の中には、ああいう者もいるのだろう。
ナイトメアと同じようなものだと考えることとする。

前回の砦の件で、最も目的を同じくすることとなった。
まさかノエルも騎士団に情報を求めるとは、それだけノエルも本気なのか。
一度は蛮族の手の者かと疑ったが、今では現状チームの中で一番に信用できる者となった。
しかし、敵に近づくシューターとは、ホッチマンのような立ち回りをすることに、ライバル意識はより強くなったように感じる。
それに気絶する前の、植物の魔物に放った見事な一矢。
あれは並の射者に出せない、まさに英雄の一撃でかったように感じる。
ホッチマンの事で心が鈍り、会心の一撃を出すことができなかった私には、眩しすぎる活躍だった。
だが負けてばかりでいると思うなノエル。
いずれ私もお前を超えてみせる。