無念の受音器
- 知名度
- 12
- 形状
- 銀製の耳飾り ※「恋人の受音器」と同じ形状である。
- カテゴリ
- 装飾品:耳
- 製作時期
- 現在
- 概要
- アンデッドに対する影響力、干渉能力を高める。代わりに特定の存在に同情の念を抱くようになってしまう。
- 効果
-
この受音器を装備している者はアンデッドに対して影響を及ぼす事が明記されており、かつ音や声を発する類いの行為判定をアンデッドを対象にして行うとき、そのすべてに+1のボーナス修正を得ます。
(キュア・ウーンズやアース・ヒールなどの魔法、レクイエムなどの呪歌が該当します。リザレクションなどの死体を対象にしたものの場合は効果を発揮しません)
また、アンデッドが何かしらの言語を用いて会話を行える場合、その言語すべてを交易共通語として聞き取る事ができるようになります。
ただしこの受音器で聞こえる声はすべて特定の幼い少女の声に変換され、どれが誰の声なのかを判別する事は出来ません。
また、装備者は敵対しているアンデッドあるいはドレイク族の蛮族と戦闘を行う場合、対象のHPが1以上減っているとその命中判定、魔法行使判定にマイナス1のペナルティ修正を受けます。
(この効果はアビスカース表1-3「優しき」と全く同じものとして扱います。既に「優しき」の効果を受けている場合は累積せず、そちらの効果を優先します)
このアイテムは通常通りの「恋人の受音器」としても扱えます。
ただし音調を弄る事は出来ず、最初から設定された音にしか反応を示しません。
上記にある装備者に与える効果はすべて達成値0の「呪い」属性のものとして扱われます。
由来・逸話
アビスコア破壊時に出てきた、傷だらけの「恋人の受音器」の形状をした呪いのアイテム。
この受音器にはオリジナルが存在しているが、そちらは既に冒険者の手によって回収されている。
これは一体のドレイクと一人の少女の果たせなかった約束への無念が形を成した結果生まれたものであり、アビスを形成した第二の核であるといっても過言ではない。
受音器を身に着けたものには、そのドレイクと少女の間にあった情念の一部が流れ込んでくる。
特に少女側の想いは非常に強く流れ込み、同調したものは少女と近しい感性を得る事になる。
死者への感受性が増し、死者と心を通わせやすくなるのだ。
しかしそれは同時に死者に対して親しみを覚えてしまう事にもなり得てしまう危険性を含んでいる。
そしてこの効果はドレイク族に対しても大きく作用する事が確認されている。
──この耳飾りに籠められた想いをその能力から推測するとするならば、二人は死してなお惹かれ続け、再会の約束を果たしたいと願い続けているのだろう。
皮肉な事があるとすれば、呪いを受け付けないアンデッドにこの音色は届かない事だろうか──
────ランドール・ターカーのある詩文より抜粋