容姿・経歴・その他メモ

クロアシネコのリカント。冒険者5年目。
リカントの男性にしては小柄で、そのせいか家族や友達に結構身長や容姿でいじられていた。愛されていたみたいだが、本人にとってそれは屈辱であった。15歳の成人を迎えた瞬間「俺はかっこいい存在になる！」とだけ言い残し冒険者になった。冒険者になってからの出会いで、家族を亡くした者の存在を知ってから月一くらいで手紙等を送るようになった。
いじられていた時の影響か表面上は天邪鬼だが根は素直。仲良くしてやってください。

履歴

上記のストーリーは本人が周りに言っている嘘である。

【経歴】
B5-3 大切な人と生き別れている
C3-1 大きな嘘をついている（いた）
C5-2 5人以上の兄弟姉妹がいる（いた）

【冒険に出た理由】
失われた場所を取り戻す

クロアシネコのリカント。冒険者5年目。
　リカントの男性にしては小柄で、そのせいか家族や友達に結構身長や容姿でいじられていた。そんな彼らを見返したくって、かっこいい存在になる！冒険者になるんだ！が口癖だった。愛されていた。本当に愛されていた。

　変化の始まりは冒険者だった父と母が、依頼のため町に行ったきり帰ってこなくなったときだ。村で唯一の冒険者で町とのつてがあったため、村のものから追加でお願いを聞いて、帰りが遅くなることはよくあることだった。しかし、1週間も帰らないのはさすがにおかしい。村の長老たちが悩んでいた中、両親の影響で冒険者に憧れていたカイは、
「困ってる父ちゃんと母ちゃんを助けてくる！」
周囲の反対を押し切って町へと一人向かった。町への道中当時のカイにとっては苦難が多々あったがここでは省く。町に何とか着き、屈強な化け物がひしめく冒険者ギルドで震えながら両親について確かめてみたらなんと丁度捜索隊が発足されていた。頼み込んで依頼者のところへの聞き込みにだけは同行させてもらえることになった。

依頼者の家は町のスラム街、その中でもはずれにあった。ノックしても誰も出てこず押し入ってみると、中は研究室のようだった。乱雑に置かれた大量の資料と、それ以上に多いかもしれない皮膚の爛れた死体の山があった。カイは半狂乱で死体の山に駆け寄り漁った。誰も止めることはできなかった。幸いにも両親の姿はそこにはなかった。ほっと安心した瞬間軽く殴られ怒られた。安全かもわからないところで急に動くなと。その辺でじっとしてろと。その言葉に従って比較的安全そうな書類が散乱する場所で大人しく待機していた。
ただ、ふとした瞬間に目に映った書類に交易共通語でこんなことが書いてあった。

「レブナントの強化個体生成結果」
人（男：孤児）失敗
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リカント（男：冒険者）成功
リカント（女：冒険者）成功
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いくつかの個体で生成に関しては成功。戦力テストが必要。場所は郊外の適当な村でいいだろう。

嫌な予感がした。さっき怒られたことも忘れ、一心不乱に家を飛び出して村へと戻った。数日かけて帰り着いたカイはその光景を見て、呆然とした面持ちで膝をついた。そこにむらが無かった。あったのは倒壊し焼け焦げた家々と村人、兄弟姉妹だった。驚いた顔をして亡くなっていた妹の腹に刺さっていた剣は、間違いなく父の愛剣だった。
そこからはあまり憶えていない。心配して探して来てくれた冒険者いわく、泣きながら謝りながら皆を一人で埋めていたらしい。

後日保護されたカイは成人までとある冒険者のもとで過ごすことになる。そこでレブナントについて調べた。直せないと知った。死者の蘇生ももう間に合わないと知った。せめて両親がこれ以上を罪を重ねる前に、苦しまないようにしてあげることが自分にできる唯一のことだと思った。その日から彼はその冒険者に弟子入りしグラップラーとしての才能を開会させた。

彼が冒険者を目指したのは両親を、兄弟姉妹のいる天国へ送るためである。両親を送れたら、その時は家族や村のみんなとかっこよくなった自分で、幸せに生活するのだ。失われた場所を、あの日を取り戻すのだ。

セッション履歴

収支履歴