由来・逸話

砕月が荒れ狂う漆黒の欠片の力を制御する術を模索する過程で得たものです。
漆黒の欠片の持つ再生能力を前借りしそのエネルギーを防御力として転換、身体の表面を〝壊れないもの〝に作り替えることで生物として規格外の防御能力を発揮します。
しかし欠点として、あらゆる治癒を受け付けなくなってしまいます。

砕月に〝危険〝を及ぼし得る存在を前にすると、漆黒の欠片は砕月の意思に関わらずその力を解放してしまいます。
そして力が解放されれば強烈な闘争本能に駆られ、繊細な集中が必要不可欠である封神の力の行使は不可能になってしまいます。
砕月が自身に〝危険〝を及ぼし得る存在の前で封神の力を行使できるようになるためには、漆黒の欠片と折り合いをつける必要がありました。
漆黒の欠片は、宿主に危険が及ぶことでその力を解放します。
逆に、身の危険がなければ暴走することはありません。
そのために防御力を纏うことで漆黒の欠片を〝納得〝させている状態がこの黒鉄です。傷を負う度に力を消費する〝再生〝とは違い、〝黒鉄〝は一度構築してしまえば漆黒の欠片からエネルギーの供給が絶たれても問題なく機能します。
反面、〝黒鉄〝の構築に膨大なエネルギーを消費しているため、例え〝黒鉄〝を解除してもすぐには再生などの力は戻りません（例外として、死を凌駕する程のエネルギーを消費すれば、即座に持ち直すことは可能です）。

東洋大陸には《黒鉄》という極めて頑丈な伝説の鉱物が存在し、この能力の名前はその昔漆黒の王と初めて戦った者が〝オイ随分頑丈だなアンタ。まるで伝説に聞く《黒鉄》みてぇだ〝と漏らしたことが由来です。