長めの黒髪に赤い瞳
種族の特徴として肌が白いのか、引きこもり故に肌が白いのかわからない

身長172cm、63kg

それなりに高名な魔法使いである父と、優しい母を持ったカランは安心してヒキニートに成長していった。
成人後、一応は手に職を持っておくかと思い立ち、父親譲りの知力を活かせて且つ他者からも好意を持たれそうな職に就いた。
ただ外の世界に出ることはなく、冒険者らしい行動と言えばせいぜい運動がてら自宅の周りにいる魔物を数匹狩る事くらいであった。

そうして10年余りが過ぎた。


ある日、カランの冒険は突如として幕を開ける。
冒険者のルモアとメイシェンが訪ねてきたのである。
聞けば回復職を探しているところに、自分の父を名乗る魔法使いが現れ
｢私の子を外に連れ出してほしい｣と託されたと言う。

母にも根回しがなされていた様で、冒険に必要なアイテムを詰めた質の良い鞄を寄越してきた。
子の旅立ちを想い涙ぐんでいる。完全に退路を断たれている様だ。


｢余計な事をしやがって…｣
心底憎らしげにひとりごつカランの冒険が今、始まる。

・ルモア、メイシェン…
カランを連れ出した実行犯。
他者と関わる機会が皆無だったカランにとって、気立ての良い2人の存在は大変に有難いものである。
小さな身体で能動的にメンバーを先導するルモアのことを尊敬しているし、
場の空気を自覚無く柔らかくしてくれるメイシェンのことを尊敬している。
メイシェンの「俺の計算」を事実にしてやろうと画策することがある。

・クライド…
冒険者ギルドで出会った。第一印象は「飄々としているが物腰柔らかで常識のある人」であったが、
メイシェンの言行について一切疑問を抱かず目を輝かせているその様を見る内に、当初のイメージは
瓦解していった。良い意味で。
「『俺の計算』事実化計画」に参画してくれそうな人。