容姿・経歴・その他メモ

エレンは孤児だった。
ある日、スラム街で倒れているところを地方の小貴族であるヨウ・ジョメデールの騎士に保護されるまでは。

ジョメデール卿の領地へ向かう馬車で聞いた話によると、ヨウ・ジョメデールは部下に命じて周辺地域の幼女保護活動を熱心に行っており、エレンが拾われたのもそのためなのだという。ヨウの眼鏡にかなう幼女を連れていくと追加の給金が貰える仕組みだそうで、騎士の男は臨時収入の使い道について幸せそうに語っていた。

だが――

「あの、俺、男ですけど……」

　エレンは勇気を出して真実を話す。

「またまた～。こんなに可愛い子が男の子のはずがないってね」

「仮に男だとしてもさ、フリフリの服を着て女の子のフリしてくれれば何とかなるって。せめて給金が貰えるまで！お願い！！」

こうして、エレンの仮面幼女生活は始まった。

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十数年後、エレンはジョメデール領近郊の街で幼女保護活動を行っていた。
仮面幼女生活はしばらくの間うまくいったものの、エレンが成長するにつれ綻びが生まれ、やがて破綻したのだ。

それからは、騎士としての教育を詰め込まれた。
武術、幼女の大切さ、馬術、幼女の保護方法、屋外でのサバイバル術、幼女国家論、様々なものを学んだ。

そこで磨かれた肉体と知識を以て、ジョメデール家の崇高な任務にあたっているのだ。

一つ、困った幼女に愛の手を――幼女保護活動
一つ、幼女も安心して暮らせる世界を――地域治安維持活動
一つ、幼女のためにとにかく稼げ――幼女基金活動

尊敬するジョメデール卿の傍に仕えられないのは残念ではあるが、これほどやりがいのある仕事も他にないだろう。

――幼女とは国家の礎であり、国家の未来であり、国家の宝であるのだから

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ちなみにジョメデール家は当主のヨウ・ジョメデールの下にショウ・ジョメデールとジューク・ジョメデールという二人の兄弟が居て、争いが絶えない。領地は三分され、一生三国志をやっている模様。

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