リエラは夢を見る。それはとても多くの夢を...それはかつての記憶かも知れないし誰とも知らない記憶かも知れない。
けれどリエラは時々人が変わったように自身の知らぬ言語を話すようになる。

この記憶はかつての記憶。遠い遠い昔からこの世界を綴る一族として生きてきた。
大きな都市も無ければ国すら無い土地で神の名の下にかつて起きた出来事を継承して次世代に托していく。
その為に私は...いえ、私達は大魔法を用いて記憶の継承をしていった。

私達はその土地と共に自身の種族を変化しながらも記憶を継承してきた。
魔法の研究が栄えた時代を生きて、かつて魔動機が栄えた時代を生きて、大破局の記憶も受け継いで。
けれども転生を繰り返す間にその制度もゆっくりと落ちていく者だった。
この転生は完璧なモノでは無く記憶が予兆と共にゆっくりと自身に帰還していきそして生きた証の記憶を次の世代へと受け継いできた。

最期の転生をしたのは19年前、私はとある貴族に仕えていました。
彼女は高位の神官だったと共に貴族として生きていました。
今回の私は記憶を継承したのは20歳の頃だった。
そして私が仕えたのは同じく記憶の継承を行ってきた同士だった。
私達の他に継承を続けられた同士は居なくなっていた。
私達2人はこれ以上の継承は記憶の継承を行えたとしても何れ滅んでしまう事を悟った。
そこで私達は継承してきた記憶を書物として記録に残しながら次なる最期の転生を行う為の準備を行っていった。
けれどそこで悲劇が起こる。
何の因果か蛮族の襲撃を受けてしまったのだ。
私達は自身の死を悟りながら継承の儀式の準備を終えた。
私が転生をする間近主人であり同士だった彼女の最期の笑顔を見て私はその生涯を終えたのだった。

気が付くと私は花畑に居た。そこには見知らぬ人達が沢山居て...彼等は私を優しく出迎えてくれた。
けれどその瞳は何処か寂しそうにしていて...1人の女性が私に問いかける。
私には使命があったはずだと...私達は皆使命を持っていたと...貴方はまだ思い出せないけれど必ずその使命を果たさないといけないと...ここのことは忘れてしまうけれど...この世界と共に生きることと継承することを...この繋がりを約束して...

誰かに呼ばれた気がする。目を覚ますとそこにはかつての学生達が...後輩達が心配そうに見つめていた。
私は何か大事な事を忘れている...忘れているけれどこの胸に秘められている暖かな心と彼等の微笑みを忘れることは無いのだろう。

魔法学園の後輩の1人です。貴族の中でも特に優秀だった事、皆に頼りにされていたことを覚えています。
勉学に励みながらも教会の子供達とも遊んでくれて助かりました。

魔法学園の後輩の1人です。恥ずかしがり屋な一面はありますが責任感が強く仲間に対して無類の優しさを見せる方ですね。
アンと共に行動することが多かったのですが卒業後も交流していて微笑ましいですね。

中々に自分に素直になれないのですがそれでも同じ学友を大切にしている節がありました。所謂ツンデレと言うものでしょうか？
意外にも後輩に好かれていた方ですね。今も彼の舎弟が元気に学業に励んでいます。

練体師の臨時教師で生徒に寄り添って色々とお世話をして居た記憶がありますね。
家族をとても大事にしていて口調は乱暴ですが優しさに溢れた良い教師だと私も思います。

同じギルドの仲間です。...少々小狡い方ですね。
ただそれでも慕われたりする印象も見受けられるので自身の在り方を見直してそれを皆に奉公出来るようになればとても素晴らしい方になると思います。

ギルドの受付担当の方ですね。色々と苦労をされていそうですが気を休めれるようにして欲しいですね...

食事担当の方だそうです。依頼を受ける前にはいつもお世話になっています。

私達の事でご迷惑をおかけしてしまった人の1人です。今度彼が困っていたときは私が助けれるように励みたいです。

ハルマ商会の偉い人で物資の流通を管理しているそうです。
飢饉の際に物資を支援して下さってあの村の人達は助かったでしょう...彼の優しさに感謝致します。

未交流

私の事を蘇生して下さったギルドの副長だそうで...ご迷惑をおかけしてしまいましたね...