彼女はいつも一人だった。理由は明白で幼き頃から彼女の口調は強く、我欲を優先することが多かった。その為周りの者と衝突する機会が多く段々と避けられるようになったのだ。両親はそれをひどく気に病んだが当の本人は気にもせず森羅導師としての技量を磨くことに没頭していた。

　彼女はいつも一人だった。彼女の周囲には精霊を感じ取れる者は全くいなかった。森羅魔法を磨きたい彼女にとってそんな村の仲間たちは頼りなく、友達にはなれなかった。その生き方を曲げることはなく、成人しても彼女は精霊としか向き合わなかった。

　彼女はいつも一人だった。成人してから幾日が経った頃、果実を調達している最中に放浪神サドゥールからの声が頭に響いた。自己鍛錬の限界に薄々気付いていた彼女はそれを好機と捉え、声に従い旅に出る決意を持つ。急な旅立ちに両親は引き留めようとしたが彼女の意志は強く、その気迫に両親は気圧され愛娘の家出を阻止できなかった。

　彼女はいつも一人だった。初めての旅だったが森の中で培った狩猟技術を活かし食料調達に事なきを得ず、たまに村や町に訪れては神官としての責務に努め、その際に路銀や必要最低限の物資を調達をしていた。質素な生き方だが村に籠もっていた時より充実感に満ちている。しかし、満足はしていなかった。

　彼女はいつも一人だった。旅を始めてから1年ほど経ち、ゾア王国という国に彼女は辿り着いていた。その国は海運貿易に富んでおり、今まで訪れた場所にはない物資が溢れる光景に衝撃を受けた。しかし、一番興味を引いたのはその国にある兵学校である。今までの旅を経て、彼女は自身の戦い方が他者の支援に特化していることを自覚していた。その為軍師としての力を学び、より自身を高めようと発想に至ったのだ。

　彼女はいつも一人だった。兵学校に入ったことにより軍に入隊した彼女が目の当たりにしたのは悲惨な現実だった。賑わっている市街地から離れた場所にはスラム街があるが、国はそれを放置している。今までにも旅の道中で貧しい環境で生きる者達を見てきたが、これとは違った。どうにか環境を改善させたかったがその為の力を彼女は現在持ちえない。そして周りの兵士は格差があるのが当たり前の環境で育ってきたからか気にも留めていなかった。つまりは、どうしようもできない状況だったのだ。

　彼女はいつも一人だった。ゾア王国に住むようになってから2年が経過していた。元々軍師としての基礎を学べれば旅立つ予定だったが彼女は気付けばこの国にすっかり馴染んでいた。その理由を彼女は自覚している。それは、「スラム街に住む人々を救いたいから」ではなかった。間違ってはいないが正しくは「スラム街に住む人々を救えるだけの力を早く習得するため」だ。その為に木々が少なく自由も少ない軍隊で日々鍛練を積んでいる。

　彼女はいつも一人だった。軍に入ってから3年の月日が経ち、身分の低い放浪者だった彼女だが今では軍曹の階級になっていた。しかし、未だにスラム街を救うことは叶わず、むしろその規模は拡大していき悪化していた。打破できない状況に頭を悩ませる日々が続く中、現状を大きく変え得る可能性を持った手紙が彼女のもとに届いたーーー

　彼女はいつも悩んでいた。物心ついた時から彼女の思想は成熟していた。近い年の友達と遊ぶことより魔法の練度を向上し自信を高めたかった。決して友達を作りたくないわけではなく、強者としての頭脳と貧弱な肉体とのちぐはぐさが気持ち悪くて仕方がなかった為とにかく一刻も早く強くなり、頭脳に肉体を追いつかせたかったのだ。

　彼女はいつも寂しかった。同じ価値観を共有できる相手がいないから彼女は孤立する道を選んだ。両親でさえも同情するだけで共感してはくれなかった。強くなり多くの人と出会ううちに自分の気持ちが伝わる日が来るのだろうか。深夜だからかセンチな気分になったなと鼻で笑い鍛練に戻る彼女の頬を水滴が伝う。この日、彼女は8歳の誕生日を迎えていた。

　彼女はいつも欲していた。段々と力を身に着ける彼女だが自身が考える強さには到底及ばない。成人し、生きる環境を変え、成長に楽しさを感じながらも未だ弱い自分の体に辟易していた。そして「本当に自分は思い描いている強さに到達できるのか」という不安に苛まれる日が増えた。

　彼女はいつか会えるのか。生まれた時から頭の中にある完成された身体と。そして、不安を感じずに済む安寧の日々と。

①セダがフィープロ、Sウェポンいずれかを行使しサポート。その後必要であれば森羅魔法も発動。最後に陣率で抵抗値上昇。
②ーⅠ敵前線の数が多い場合。アプリコット（ショバレ）→アルテイアが残った敵を攻撃。
②ーⅡ敵前線の数が薄く後衛に多い場合。アルテイア＆前衛のクリフ、ジクリットが攻撃→前衛完全処理できればアプリコット（ショバレ）。処理できていない場合はクリバレなどの他攻撃。
③ーⅠ妖精召喚ある場合。ジクリットが先に行動→クリフは妖精を召喚し移動せず妖精のみ攻撃。
③ーⅡ妖精召喚ない場合。どちらからでも構わないが、強いて言えばダメージを受けている敵を移動妨害に置く可能性があるので敵を選択できるようにクリフ→ジクリットの動きの方が良い可能性有（ジクリットは宣言特技の重ねができる為）。
④次R以降は敵の削れ具合で行動処理判断。難しい場合は同じ順番で処理。

【手番順】
セダ→アプリコット、アルテイア→クリフ、ジクリット

初動は基本的に後衛が動きその後前衛が行動となる可能性が高い。事前にどの行動を行うかを用意しておくと戦闘の処理時間が少なくなりロールプレイに多めに時間を割けれるようになるのでおススメ。

ウォーリーダー 3→5

プリースト 5→6
ドルイド　4→5
アルケミスト 1

プリースト 6→7
ドルイド　5→6
アルケミスト 1→2

プリースト 7→8
ドルイド　6→7
ウォーリーダー 5→7

プリースト 7→8
ドルイド　6→7
ウォーリーダー 5→7