18歳という年齢に対して、かなり幼く見える。
チェリーの故郷では18歳にもなると大人びている女性が多いので、
チェリーは自身の容姿について少しだけ悩んでいるようだ。

人の頼みを断れないチョロい純粋な女の子。
都合のいいように扱われることが多いが、本当に困っている人を見捨てることもないので、
学園内には仲のいい友人が多いようだ。

エルフは時間に囚われない種族であり、そんな彼女もエルフらしく時間に囚われない性格をしている。
待ち合わせの約束をしていても、学園内の花を摘んで約束に遅れることが多い。
遅刻した彼女はよく花びらをその体に付けてくることが多いようだ。

彼女には肌身離さず持ち歩いているものがある。
魔導学府に入学する前、両親から送られたお守りだ。
特にこれといった感情は持ち合わせていないようだが、大切にしているようだ。

私はエルフの両親から産まれたごく普通のエルフ。
両親は魔法の才能があったようで、私にもその才能は受け継がれていたようだ。

私は期待されていた。両親からも、村の皆からも。
だけど私は魔法なんかに興味はなかった。いや興味がないどころか嫌いだったのかもしれない。
両親から魔法の時間を強要される生活に嫌気が差していたのだ。

両親はまた私の嫌いなことを強要してくる。
我慢の限界に達した私は家を飛び出した。
風を切り裂く音に混ざって、両親の声が聞こえる。
うるさい、うるさい！これは私の人生だ。

これで晴れて自由な人生を送れると思っていたのに、何故だろう。
涙が止まらなかった。

私が家を飛び出してからどれぐらい経っただろうか。
太陽が昇るのを何回か数えていたが、途中で面倒になりやめた。

目的がなく歩き続け、森の奥地まで辿り着いた私は、小さな花畑を見つけた。
見たことがない花だったが、とてもいい匂いがする花。
歩き続け疲れていた私は、その花畑へ倒れこんだ。

聞き慣れない音を聞いて、私は目を覚ます。
どうやら、いつのまにか眠っていたようだ。
体を起こすと、すぐそこに魔物がいることに気が付いた。
頭が真っ白になり体が動かせない私に対して、魔物は猛毒のブレスを吐く。
まともにブレスを食らった私は今まで味わったことのない苦痛に襲われる。
これも両親に逆らった罰なのだろうか。
意識が薄れていく中、私の頭の中に「死」がよぎる。
だが、不思議と死への恐怖はなかった。

─次は、もっと楽しい人生を送りたいな……

目を覚ますと、私は自分のベッドの上にいた。
左手を握られている感触がある。
どうやらお母さんが握ってくれていたようだ。
体を起こそうとしたが、全身に力が入らず、起き上がることができなかった。
どうやら、あの魔物の毒が全身に回っているらしく、
完治まで相当時間がかかるようだった。

私が村に戻ってからは、両親から魔法の勉強を強制されることはなくなった。
嬉しくも思いつつ、ちょっと寂しいような感じがした。
そもそも、魔法とは何なのだろうか。
何故私に魔法を勉強するように強制したのか。
特に考えたこともなかった。

魔法について気になった私は、看病をしてくれるお母さんに魔法とは何かを聞いた。
魔法とは「人の想いを具現化したもの」だと言う。
それを聞いた私は、花に似ているなとふと思った。
花には花言葉というものがあり、己の感情を花に込めて表現するもので、
人の想い、感情を込めて表現するという点では一致している。
そう思うと、なんだか魔法は面白いもののような気がしてきた。

それから私は、体調のいい日は魔法について勉強していくのであった。

毒が完治した後、私は今まで逆らっていた分を取り戻すように魔法の特訓をした。
やはり魔法と花は似ているようで、想いや感情を込めれば込めるほど魔法は私に応えてくれる。
両親の才能を受け継いでいることもあり、魔法の才能はみるみる開花していった。

17歳になった私は、魔法の実力を認められ、
両親から魔導学府への入学を勧められた。
魔導学府は大陸に伝わる全ての魔法を勉強できる学園らしい。
そうして私は魔導学府へ入学することにした。

入学してすぐ、魔法の才能を見出された私は
魔導学府の中でも優秀なパーティーである「迷宮の灯火」に勧誘された。
断る理由もなく、むしろ必要とされていることが嬉しく思った私は二つ返事でパーティーに加わることとなった。

「迷宮の灯火」でも私の魔法の才能は遺憾なく発揮された。
魔導学園での生活は全てが順調だったが……

入学して１年弱が過ぎ、魔導学府は進級試験の時期になっていた。
数多の学生が進級のために忙しない時間を過ごしている中、
私はというと……進級試験の準備もせず花の研究に没頭していた。
そんな私が進級試験をパス出来る訳もなく、留年が決定してしまった。
次の年に進級出来ればいいし、また１年花の研究ができると思って留年に関しては特に気にしていなかったが──

「迷宮の灯火」をクビになってしまった。
何でも、「迷宮の灯火」は優秀なパーティ故、看板に泥を塗るような学生は必要ないようだ。

予想もしていなかった唐突なクビ宣告。
研究の気分転換でパーティに参加していたため、その分の時間が空いてしまった。
明日から何をしようかな─

「迷宮の灯火」のパーティリーダーなんだ。
とっても厳しい人で、よく遅刻する私のことをよく叱っていた印象があるね。
留年した程度でメンバークビにするし、ちょっと厳しすぎる気がするなぁ……

クビになった私の代わりに入ったメンバーなんだって。
直接会ったことはないけど、私と仲のいいメンバーから聞いた話によると、
誰に対しても高圧的な態度を取っていたらしいよ……怖いなぁ……

パーティの中ではそんなに目立った子ではなかったと思うよ。
彼女の部屋に1回だけ入ったことあるけど、
何かの実験道具が沢山あって、足の踏み場がないくらい散らかっていたよ。

「迷宮の灯火」のメンバーの中でもかなり変わった人だったよ。
戦闘スタイルも荒れていて、そのせいかお金を沢山浪費するから金欠のイメージがあるね。
ただ、その荒っぽさに反してスカウトとしてはとても優秀な人だったね。

どこかの貴族のお嬢様で、世間知らずなことをよく言っていた気がする。
皆と話す時も上からことが多いんだけど、
私のことをよく助けてくれたから根っこはとってもいい人なんだ！
「迷宮の灯火」のメンバーの中だと、一番仲がよかったかも！

A：子供の頃に家出したことがある
B：大病を患ったことがある
C：決して手放せない小物がある
冒険に出た理由：名声を得るため

x9 gr #1
[2,5]->(敏捷度 or 知力)
#2
[3,2]->(筋力 or 敏捷度)
#3
[5,1]->(知力 or 器用度)
#4
[6,3]->(精神力 or 筋力)
#5
[4,6]->(生命力 or 精神力)
#6
[6,5]->(精神力 or 知力)
#7
[3,3]->(筋力)
#8
[4,1]->(生命力 or 器用度)
#9
[6,1]->(精神力 or 器用度)